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2003年6月 京都・ケルン姉妹都市40周年記念事業

ページ番号67500

2017年10月27日

京都・ケルン姉妹都市提携40周年記念事業inケルン


 京都市は1963年5月29日にドイツのケルン市と姉妹都市提携を行い,2003年で40周年を迎えました。これを記念して,2003年6月には京都市から,河内隆副市長を団長とする京都市代表団(4名)がケルン市を訪問し,40周年記念式典や芸術家交流展などの記念行事に出席して参りました。

 

1.姉妹都市提携40周年記念式典  

日時  2003年6月16日月曜日 12:00~

場所  ケルン市役所旧庁舎1階ホール

出席者

河内隆副市長ほか京都市代表団

フリッツ・シュラマ ケルン市長

神余隆博 在デュッセルドルフ総領事

春木彰子 在デュッセルドルフ副総領事

野呂昌彦 国際交流基金ケルン日本文化会館館長

全てのケルン市会議員

ケルン市幹部職員

服部乃美 芸術家交流展出展作家

法貴信也 芸術家交流展出展作家

伊奈新祐 芸術家交流展出展作家

マルティナ・カルベ 芸術家交流展出展作家

マリオン・メンツェル 芸術家交流展出展作家

岡田ムツミ 芸術家交流展出展作家

その他,ケルン在住日本人,日本に関係の深いケルン市民など  出席者合計 約200人


内容

式典のはじめに,ケルン在住の音楽家・中野宏子さんによる歌唱とピアノの演奏が行われました。

中野宏子さんは,京都市立芸術大学の卒業生で,現在はケルンにおいて音楽の勉強をされています。

http://www.city.kyoto.jp/somu/kokusai/contents/sister/cologne/40th/kinenshikiten-5.JPG

ピアノを演奏する中野さん

花束

ケルン市長から花束贈呈

ケルン市長挨拶

挨拶を述べるシュラマ市長
ドイツ語による市長自作の俳句も披露

ゴシックと寺院が
時とともに青い海を結ぶ
遠方はすぐ近くとなる  」

 フリッツ・シュラマ ケルン市長は「京都市とケルン市が姉妹都市となって40年の間に,両市の1万5千キロの距離が縮まり,ケルン市民は,日本が「日の昇る国」だけではないこと,奥深い文化を有することを理解しました。芸術やスポーツ,市議会や行政の分野で,長年にわたって活発な交流が行われています。今日では,日本からの旅行者はトヨタやソニーと同じようにケルンにとって当たり前の存在になっています。日本人学生を除いた音楽大学やスポーツ大学は考えられなくなっています。今後少なくとも次の40年間,京都とケルンの姉妹都市交流がますます発展することを願います。」と挨拶されました。

 シュラマ市長は,挨拶をした後に,ドイツ語により5-7-5の韻が踏まれた自作の俳句を披露されました。2001年に日本を訪問した際に,俳句を知ったそうで,式典前日の晩に市長自身が考えた労作だそうです。

 シュラマ市長は,4ヵ月後の,10月にケルンメッセの代表団とともに京都を訪問され,「鞍馬の火祭」を見学されています。

 

河内副市長挨拶

挨拶を述べる河内副市長
右は,滞在中に通訳としてお世話になった,
ケルン独日協会の美智子・マイトさん

 河内隆副市長は「京都シティハーフマラソンにはケルンの選手が参加され,昨年には京都マンドリンオーケストラがケルンで演奏会を開催しています。先月(5月)にはケルンの詩人グループが京都にお越しになり,京都の詩人グループと交流会を持ちました。このように両市は今日まで様々な交流を行ってきました。そして,40周年を記念して芸術家による交流展が開催されます。これまでの交流の歴史を大切にしながら,これからも友好親善を深めていきたいと思います。世界では,武力紛争やテロが各地で発生し,また地球環境の悪化といった問題にも直面しています。こうした問題を解決するためには,国籍や民族の違いを超えて対話し,理解することが重要です。こうした中で,両市が40年にわたって友情を保ち続けてきたことは,意義深く誇りとすべきことです。40周年を契機に両市の交流が深まり,ドイツ・日本両国の友好に広がり,永遠に続くことを願っています。」と挨拶いたしました。

 

式典参列者

式典には大勢の人が参列

カルンバッハ作品

カルンバッハさんの作品

 舞台中央には,ケルンの芸術家,ジークリンデ・カルンバッハさん外部サイトへリンクしますの作品が飾られていました。これは,癌と戦う人々のための作品で,つなぎ服に世界の人々からメッセージを記載してもらうというものです。展示されていた作品は,そのうちの一つで,背面中央には,桝本京都市長の直筆のサインが入っており,その他の部分には多くの京都市職員のメッセージが書かれています。

 

2.京都ケルン姉妹都市提携40周年記念

京都とケルンの芸術家による交流展

「芸術空間としての寺院と教会―ケルン・京都」開会式

 

日時  2003年6月16日月曜日 19:00~

場所  ルター教会

出席者

河内隆副市長ほか京都市代表団

フリッツ・シュラマ ケルン市長

野呂昌彦 国際交流基金ケルン日本文化会館館長

望月俊彦 在デュッセルドルフ総領事館首席領事

ヘルマン・フォーゲル ルター教会・芸術部門責任者

ヴィンフリット・ゲルナー ケルン市文化局美術部門責任者

ヨハネス・ブンク ケルン市文化局職員

ボンフォッファー ルター教会牧師

山下秋子 京都ドイツ文化センター職員

カール ハインツ・マイト ケルン独日協会事務局長

美智子・マイト 通訳

智子・マイト 通訳

リディア・クリュッチ ケルン市国際交流担当

服部乃美 芸術家交流展出展作家

法貴信也 芸術家交流展出展作家

伊奈新祐 芸術家交流展出展作家

マルティナ・カルベ 芸術家交流展出展作家

マリオン・メンツェル 芸術家交流展出展作家

岡田ムツミ 芸術家交流展出展作家

その他 出席者合計 約120人

 

内容

 京都とケルン両市の姉妹都市提携40周年を記念し,京都市とケルン市,京都ドイツ文化センター外部サイトへリンクしますとの連携により,京都とケルンの芸術家による交流展を開催しました。

 京都・ケルン,それぞれに在住する芸術家各3名が相互に相手都市を訪問し,アーティスト・イン・レジデンス(滞在地における芸術作品の製作)を行った後に,京都の芸術家はケルンの教会で,ケルンの芸術家は京都の寺院で,それぞれ作品展を開催しました。

 京都市の代表団がケルンを訪問した時期にあわせて,京都からの3名の芸術家(服部乃美さん,法貴信也さん,伊奈新祐さん)による展示会の開会式を行いました。

 なお,ケルンの3名の芸術家による作品展は,ケルン市の代表団の出席の下で,9月に京都の建仁寺で開催しました。)

 

開会挨拶

開会挨拶をするフリッツ・シュラマ ケルン市長
バックは今回の展示会の作品の一つ。

河内副市長祝辞

河内副市長も祝辞を述べました。
右は記念事業の実施に協力いただいた,ケルン独日協会の智子・マイトさん

 

 フリッツ・シュラマ ケルン市長と河内隆副市長の挨拶に続き,野呂昌彦ケルン日本文化会館外部サイトへリンクします館長からも,「私は,京都の大学で学び,現在,ケルンで働いていますが,この二つの都市の結びつきは嬉しいことです。両都市の似ている点は数限りなくあります。歴史と伝統文化をもつ町であり,市民が歴史の古さを誇りにしています。そして,どちらも市民が中心の町です。京都では「町衆」と呼び,この人たちが町を運営し,祭りを催してきました。さらに新しい文化を創り出してきました。ケルンには市の管理・運営する9つの美術館,博物館があり,音楽,美術など芸術分野のレベルは非常に高いものがあります。京都も,新しい芸術を生み出してきた都市であり,昨年は技術分野でノーベル賞授賞者も出しています。こういう町が作り出してきたものが文化なのです。私は,文化関係の仕事に従事して30年になりますが,新しい文化を創り出すためには時間とお金と人手がかかることを実感すると同時に,それだからこそ文化が重要であると考えています。文化は創り出されれば,多くの人たちが誇りに思い,かつ,楽しむものとなります。現在,世界中の国や自治体は,つまり行政組織は財政難に苦しんでいます。そういう状況にあっても,ケルンと京都は文化の火を燃やし続けていただきたい。お互いに交流を深め,刺激し合って,新しい文化を創造することに積極的であってもらいたい。そして,10年後,姉妹都市提携50周年のお祝いに再び集って,前の10年のお互いの経験を語り,楽しみたいと思います。」とのご挨拶を頂戴しました。

 

野呂会長挨拶

挨拶する野呂館長


作家記念撮影

出展作家と記念撮影

3.姉妹都市提携40周年記念植樹式

日時  2003年6月17日火曜日 11:00~

場所  ケルン市立公園

出席者

河内隆副市長ほか京都市代表団

マンフレット・ヴォルフ ケルン市副市長

フェリックス・リヒャルツ 公園協会「プロシュタットガルテン」会長

ヘルガ・アルンツロス 公園協会「プロシュタットガルテン」副会長

ハイケ・ミュラー 公園協会「プロシュタットガルテン」造園技師

マーティン・レーマン 公園協会「プロシュタットガルテン」職員

カール ハインツ・マイト ケルン独日協会事務局長

美智子・マイト 通訳

智子・マイト 通訳

リディア・クリュッチ ケルン市国際交流担当

 

内容

 公園協会「プロシュタットガルテン」外部サイトへリンクしますのフェリックス・リヒャルツ会長から,ケルン市立公園の設立経過などについてご説明いただいた後,京都市に対しケルン市立公園の見取り図を頂戴しました。その後,マンフレット・ヴォルフ ケルン市副市長と河内隆副市長から挨拶をいただきました。

公園河内副市長

受け取った公園見取り図を披露する河内副市長。
左の紫の服を着た方が公園協会「プロシュタットガルテン」会長のフェリックス・リヒャルツさん。

公園ケルン市長

挨拶するマンフレット・ヴォルフ ケルン市副市長
ヴォルフ副市長は,この3ヶ月後の9月に京都を訪問され,京都市内で実施された姉妹都市提携40周年を記念する様々な行事に参加していただきました。

公園副市長挨拶

挨拶する河内副市長
「両市の友好の印として植樹された菩提樹の木が,根を張り,空に向って枝を伸ばすように,姉妹都市提携40周年を契機に,両市の交流が今後ますます発展していくことを願って止みません。」

 両副市長による挨拶の後,池田ちえこさんにシューベルトの「菩提樹」を歌っていただきました。池田さんは,日本の二期会創成期のメンバーです。現在はケルンで暮らしておられ,40年前に京都市とケルン市が姉妹都市提携の調印をした時にも,式場で歌っていただきました。

 

菩提樹を歌う

「菩提樹」を歌う池田さん

歌手花束

ヴォルフ副市長から花束贈呈

 公園協会「プロシュタットガルテン」の造園技師ハイケ・ミュラーさんから,ドイツ人と菩提樹の関係,菩提樹の歴史など,「菩提樹」をテーマに講演していただきました。ミュラーさんは「ケルンのプロシュタットガルテン」というテーマで卒業論文を書き,優秀な成績を収めておられました。ケルン市立公園にとって貴重な論文だそうで,プロシュタットガルテンはこの論文の権利を購入し,ケルン市緑政局やプロシュタットガルテンはよく利用しているとのことです。

 ミュラーさんの講演の後,最後に出席者全員で「菩提樹」の植樹を行いました。

 

ミューラー公園

ミュラーさんの講演

植樹

両副市長がそろって植樹

4.ケルン独日協会との交流会

日時  2003年6月18日水曜日 18:00~

場所  ヴィラ・アーファオ・ラインシュタイン

出席者  

河内隆副市長ほか京都市代表団

レナート・カニジウス ケルン市副市長

ヴィルヘルム・クリーガー会長及びケルン独日協会の皆さん

望月俊彦 在デュッセルドルフ総領事館首席領事

野呂昌彦 国際交流基金ケルン日本文化会館館長

ヨハネス・ブンク ケルン市文化局職員

芸術家交流展出展作家6名

リディア・クリュッチ ケルン市国際交流担当

その他 出席者合計 約200人

 

内容

 ケルン独日協会会長のヴィルヘルム・クリーガーさんから,「過去数十年にわたり,ケルン独日協会は両市の友好関係を支援するべく努めてきました。それが苦にならなかったのは,40年前の1963年に現在の役員の半数が,京都・ケルン姉妹都市提携の祝典に出席していたからです。」とのご挨拶をいただきました

 

記念品受領

クリーガー会長から,音符で描いたケルン大聖堂のグラフィックを記念品としていただきました。

 レナート・カニジウス ケルン市副市長からは,「ケルン大学のカトリック学士会ラインシュタインのグループが1962年9月に日本旅行をした際に,京都市と姉妹都市関係を結ぶ具体的な案を持ち帰りました。当時のテオ・ブラーウェン市長時代の行政長官であったマックス・アデナウアー氏(アデナウアー元ドイツ連邦共和国首相の長男)が1962年11月に京都を訪問し,高山義三市長とともにこの案を具体化しました。そして両市の市議会は1963年に姉妹都市の締結を議決しました。それから40年の年月が流れ,各年各様に発展してきました。都市を隔てる距離は大きくても,相互の友情は距離に関係なく続いてきました。これからも姉妹都市間の交流に活気を与えるような出会いやプロジェクトが成功するように願ってやみません。」とご挨拶をいただきました。

 

独日協会

 カニジウス副市長から,両市の姉妹都市提携に至る経過を交えてご挨拶をいただきました。
 ケルン独日協会の会員の多くはケルン大学の学士会「ラインシュタイン」のメンバーです。40年前に姉妹都市提携の架け橋となっていただいた皆さんの多くがこの交流会に参加しておられました。

独日協会挨拶

河内副市長の挨拶
「ケルンは美しい街であると伺っていましたが,実際に街を歩いてみて歴史と文化の薫り高い,素晴らしい街であると実感しました。京都も日本を代表する歴史都市であると同時に常に新しい文化や科学技術を生み出す都市であると自負しております。皆様もぜひ京都へお越しください。」

独日協会事務局長

 和風の青いハッピを着ている中央の人物がケルン独日協会事務局長のカール ハインツ・マイトさん。マイトさんご一家には,特に,滞在中お世話になりました。
 交流会で使用されたグラスには「KOLN KYOTO」と印刷されていました。この日のために製作されたものだそうで,「持ち帰らないように!!」とアナウンスがさていました。お土産に持って帰ろうと思っていたのですが残念です。

5.ケルン市内散策

ケルン大聖堂

ケルン大聖堂

大聖堂はケルンのシンボル

大聖堂近景

迫力十分の大聖堂

資材置き場

修復工事の資材置き場

 ケルンのシンボルであるケルン大聖堂外部サイトへリンクしますを,ケルン大聖堂建築部長のショック・ベーマー博士に案内していただきました。

 ケルン大聖堂は,高さ157m,全長144m,幅86m,石造りのゴシック様式のカトリック寺院です。1248年に始まったケルン大聖堂の建築工事は,16世紀半ばから資金難のため中断され,300年近く放置されていました。工事は1842年に再開され,1880年に完成しました。長い年月をかけて建設されたものであり,また酸性雨の影響などにより,常に修復工事が行われています。

 ケルン大聖堂から切除した飾り破風の一部が,ケルン市から京都市に寄贈されており,京都会館中庭に設置されています。

聖歌隊席

全104席の聖歌隊席

聖母マリアの祭壇

聖母マリアの祭壇

 

その他

 

京都通り他

「京都通り」と「ぎぼしの欄干」

 ケルン市内には両市の友好を記念して「京都通り」と名付けられた通りがあります。1972年には,京都市からケルン市に「ぎぼしの欄干」を寄贈し,「京都通り」に設置していただきました。

 

ローマ・ゲルマン博物館

ローマ・ゲルマン博物館

 この博物館ではケルンの歴史の古さを実感することができます。床はこの場所で発掘されたモザイクで,2世紀頃にローマ時代の住居の装飾として作られたものだそうです。

 この博物館に保存されている「ディオゲネスのモザイク(ギリシアの哲学者ディオゲネスの上半身の図柄)」の複製がケルン市から京都市に寄贈されており,京都市役所前に設置されています。

メディアパークケルン

メディアパーク・ケルン

 ケルンは情報技術産業が非常に盛んな都市です。歴史と文化だけでなく,この点においても京都とケルンは類似しています。

 メディアパーク外部サイトへリンクしますは元コンテナの集積場であった土地を再開発して作られました。今では250以上の企業が入居し,情報技術産業の中心地となっています。

 

 

お問い合わせ先

京都市 総合企画局国際交流・共生推進室

電話:075-222-3072

ファックス:075-222-3055

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