大原 『三千院門跡』 重要文化財をまもる!
ページ番号263915
2020年1月31日
自衛消防隊,大原消防分団及び左京消防署による合同訓練を実施
令和2年1月28日15時より,三千院門跡において,自衛消防隊,大原消防分団及び左京消防署による合同消防訓練を実施しました。
訓練は,重要文化財に指定されている往生極楽院から出火し,周囲に延焼のおそれがあり,文化財搬出の必要があるという訓練想定で行いました。
本堂からの火災の発見の後,火災受信所への連絡,119番通報,消火器による初期消火,模擬重要物品の搬出及び散水栓による放水と,自衛消防隊の迅速な活動が行われました。
その後,駆け付けた大原消防分団及び左京消防署による放水体系の準備と並行し,文化財セーフティカードを活用した,重要文化財の搬出訓練を行いました。
最後に,放水銃設備,自衛消防隊,大原消防分団及び左京消防署による一斉放水が行われ,冬の三千院の空に複数の放物線が描かれました。
訓練終了後は藤左京消防署長及び堀澤祖門三千院門跡門主により訓練講評が行われました。
往生極楽院
往生極楽院は国の重要文化財に指定されている建造物であり,国宝の阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう),観音菩薩坐像(かんのんぼさつざぞう)及び勢至菩薩坐像(せいしぼさつざぞう)が所在します。
文化財セーフティカードとは
文化財対象物での火災発生時に,仏像や絵画等の美術工芸品の搬出・未搬出の情報収集を迅速に行い,効率的に搬出することを目的に,京都市消防局独自に作成したものです。セーフティカードには文化財の名称,写真,所在場所等の情報が記載されています。文化財の搬出に必要な情報を,社寺側,消防署及び現場指揮隊が共有し,火災発生時にいずれかのものを有効に活用することで,文化財搬出活動を効率的に行います。
放水銃設備とは
文化財構造物を周囲の火災からの延焼を防止するために設置されます。近隣の山火事,野火、隣接の建造物火災などから飛来する火の粉や輻射熱を放水された水で火の粉を消火,構造物自体を冷却,飛散した水滴により輻射熱を反射・吸収により低減して延焼を防止します。火炎が接近してきた場合や着火の際は筒先を棒状,噴霧放射に切替放水しながら,直接火源に向け積極的な消火活動を行います。
合同訓練

初発見者は火災受信所へ火災発生の連絡後,
消火器により初期消火活動を実施

初期消火活動後,往生極楽院内の文化財の搬出

応援に駆け付けた自衛消防隊が,消火器により放水

散水栓のホースラインを準備

自衛消防隊の散水栓による放水

到着した消防隊は,文化財セーフティカードを受け取り,文化財の情報を確認

放水銃設備,自衛消防隊,大原消防分団及び左京消防署による一斉放水
訓練講評

左京消防署長による訓練講評

三千院門跡門主による訓練講評
お問い合わせ先
京都市 消防局左京消防署
電話:075-723-0119
ファックス:075-723-1999