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京都市木の文化・森林政策推進本部

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2024年5月24日

京都市木の文化・森林政策推進本部

 本市の面積の約4分の3を占める森林は、木材をはじめとする様々な林産物の供給はもとより、温室効果ガスの吸収源、生物多様性や景観の保全、水源かん養といった多面的な機能を有し、木の文化の源として、人々の暮らしを支え続けています。

 とりわけ近年、SDGsの推進やカーボンニュートラルへの寄与、災害に強いレジリエント・シティの実現などの観点から、その公益的役割がより一層重要となってきており、平成31年4月には、国において、森林を適切に管理するための新たな仕組として「森林経営管理法」が施行されるなど、森林政策の在り方が大きな転換期を迎えています。

 そのような中、全庁を挙げて、木の文化の継承・発展及び森林の有する多面的機能を最大限発揮させることにより、グリーン成長を促進することを目的として、「京都市木の文化・森林政策推進本部」を設置し、木の文化・森林政策を推進していきます。

京都市木の文化・森林政策の指針(四方よし!京都市木の文化・森林活性化SDGs)

設置目的

 全庁挙げて、木の文化の継承・発展及び森林の有する多面的な機能を最大限発揮させることによりグリーン成長(※)を促進します。

※森林の適正な管理と、森林資源の持続的な利用等により、林業・木材産業が内包する持続性を高めながら成長発展させ、人々が森林により発揮される多面的機能の恩恵を享受することを通じて、社会経済生活の向上とカーボンニュートラルに寄与すること。

基本的な考え方

・スピード重視

 課題を明確にし、課題ごとの解決に向け、可能なものから着手(短期・中期の視点)

・柔軟に進化

 本案は柔軟に追加、見直しして進化させる

・発信を重視

 成果が順々に見えるように、随時進捗を原則公開

・主体者、財源ともに、民主導を優先(人、金、事を「つなぐ」)

 課題解決に向けた主体者、財源とも、民間主体に重点

・エリア(地域性)に応じた取組

推進体制

 副市長を推進本部の本部長に、木の文化・森林政策監を副本部長とし、全ての局外監及び各局長、区長を本部員として構成。推進本部の下に、課題ごとに、関係局の課長級・係長級職員を主体とする課題解決ユニットを設置し、必要に応じて関係する民間企業、大学等の参画を得て、実務者レベルで課題解決策の検討、企画立案、事業実施等を行います。

 課題解決ユニットは、「1 林業低迷」「2 担い手不足」「3 獣害」「4 自然災害」「5 人と森の関係の希薄化」の主要5課題ごとに設け、当面は、下記のユニットを設置しています。

 1 林業低迷

  (1)木質バイオマス活用促進 (2)木材利用・流通促進 (3)北山林業の活性化

  (4)チマキザサ再生 (5)竹林再生

 2 担い手不足

  (6)新たな担い手の育成

 3 獣害

  (7)シカ・イノシシ等の活用

 4 自然災害

  (8)倒木の未然防止対策

  (9)森林伐採・開発行為等事務連携

 5 人と森の関係の希薄化

  (10)グリーンツーリズム等による観光の分散化

  (11)木育など環境教育・学習の推進 (12)新たな森林利活用促進と応援団づくり

課題解決ユニットの活動状況

木の文化・森林政策推進本部 課題解決ユニットの活動状況(令和6年3月末時点)

  ユニット名

      検討項目

            主な活動実績等

(1)木質バイオマス活用促進

・バイオマス発電・熱利用事業支援

〇京都市内において小規模な木質バイオマス発電・熱利用事業を検討する事業者との事業計画に関する協議、助言(随時)

〇環境省の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」を活用した地産地消型木質バイオマス活用促進事業の実施

 

(2)木材利用・流通促進

・小中一貫校建築における材工分離発注

・市内における木づかい運動の推進

・木材を高付加価値化する製材・加工機能の強化支援などによる民間建築での木材利用促進

・ウッドショックを契機とした木材サプライチェーンの改革

〇都市の成長戦略「『木の文化首都京都』として人や投資を呼び込むプロジェクト」の推進

〇ウッド・チェンジの推進

・京都市ウッド・チェンジアクション推進会議及び京都の木府民会議との連携により、ウッド・チェンジの普及啓発を実施

・京都市建築物等における木材利用基本方針の改定(令和5年4月)

・木造・木質化に関する様々な相談に対応する「木づかい総合窓口」の運用

・建築物等における木造・木質化の優良事例の収集・発信(京都のステキな木の空間)

〇市内産木材の普及啓発

・みやこ杣木普及促進事業補助金の募集

・木材利用促進月間における「KYOTO WOOD EXHIBITION 2023」の開催(令和5年10月)

・京都市木材地産表示制度(みやこ杣木認証制度)の改定

・庁舎や公の施設における市内産木材の率先利用を支援

〇公共建築物整備における材工分離発注の仕組みづくり

 

(3)北山林業の活性化

・北山杉の販路開拓

〇北山杉の利用促進協定を締結した民間事業者によるプロジェクトチームとの継続的な協議(随時)

〇利用促進協定に基づくプロジェクトチームを中心とした北山林業活性化に向けた具体策の推進

・キーオピニオンリーダー(建築家や建築系雑誌関係者)を対象とした北山杉の産地と建築物のツアーの開催(令和5年10月)

・「北山杉」を活用したクリスマス装飾を商業施設で展開(令和5年12月)

・「京都・北山杉PR BOOK」の製作、発行(令和6年1月)

 

(4)チマキザサ再生

・採取、加工、販売を行う担い手の育成

・販路開拓及びブランド化の推進

〇チマキザサ再生委員会の開催(随時)

〇チマキザサの栽培、文化継承、販路開拓等の推進に係る国補助金の活用

〇市内小学校でのチマキザサの学習会の開催(随時)

〇地域の担い手グループ及びボランティアによるチマキザサ採取・選定作業の実施(令和5年8月~10月)

 

(5)竹林再生

・竹を活用した商品開発等による放置竹林の整備促進

〇竹林再生実証事業(@洛西中央緑地)の実施(令和5年6月~)

〇公民連携ラボによる竹材を活用した新たな取組を検討、研究する事業者へのヒアリング(随時)

〇放置竹林の解消に係る取組の充実に向けた特命チーム間での情報共有

 

(6)新たな担い手の育成

・林業の担い手確保に係る新たな対策

〇森林経営管理人材育成事業に基づく、林業の担い手確保に向けた取組の推進(森林組合における人材採用及び育成への支援)

〇天然林等整備促進モデル事業による、林業関係者が森林の整備方法や技術を習得するための研修会(令和5年10月)やセミナー(令和6年1月)の実施

〇将来の林業人材確保に向けた林業事業者、教育機関等への担い手育成、就職状況等に関するヒアリング(随時)

 

(7)シカ・イノシシ等の活用

・京北地域の若手猟師等の取組支援

・シカの生息数、分布の把握

・衛生管理の指導

〇猟友会等へのヒアリング(随時)

〇販路拡大や加工者の技術向上に向けたジビエ加工施設の視察先検討

〇屠体給餌の取組に向けての検討


(8)倒木の未然防止対策

・重要インフラ施設周辺森林整備事業の拡大実施

・民家裏等の倒木危険箇所の抽出、対応策の検討

〇山間地域の配電線沿いにおける倒木被害の未然防止に係る関係機関・団体、インフラ施設管理者等との令和6年度からの新たな事業拡充に向けた協議(随時)

〇危険木伐採支援事業より、民家等に隣接する森林で市民生活に影響を及ぼす恐れのある危険木の伐採を支援

 

(9)森林伐採・開発行為等事務連携

・関係機関による連携体制の構築

・違法行為への厳正な対応

〇森林伐採等に関する関係機関による連携体制の構築、盛土規制法(通称)に係る関係機関での情報共有

〇違法行為への厳正な対応、現行法では対応が困難な森林内の小規模開発行為への対策の検討

 

(10)グリーンツーリズム等による観光の分散化

・農山村資源を活用したグリーンツーリズム推進策の実施

〇「とっておきの京都プロジェクト」実証事業支援制度の活用による京北エリアのグリーンツーリズムの推進、北部山間かがやき隊との連携による地域資源の発掘、観光人材の育成

<とっておきの京都プロジェクト(京北商工会関係)>

 京北マルシェin京都駅ビル(令和5年8月、令和6年2月)

 バイヤー等とのマッチング商談会(令和5年10月)

 寺マルシェ&鯖寿司大博覧会(令和5年11月)

<北部山間地域活性化>

 北部山間地域ツアーの実施(随時)

〇庁内関係部署間の情報共有


(11)木育など環境教育・学習の推進

・都心部の子どもに森林環境教育を実施するスキームづくり

・京都超SDGsコンソーシアム等と連携した森林環境教育の取組の実施

〇幼稚園、保育園等への市内産(府内産)木材の利用促進に係る補助金の周知

〇「森林×SDGs」人、森、未来をつなぐ事業による、各区・支所、出張所での市民向けの森林環境教育に係る取組の実施(随時)

 

(12)新たな森林利活用促進と応援団づくり

・森林空間を活用した森林サービス産業の創出

・京北森林公園及び山村都市交流の森の活用

〇ウッドデザイン協会への参画及び「木と暮らすデザインKYOTO」の参加者拡大の取組等による事業者間の関係づくりの推進

〇京北森林公園及び山村都市交流の森センターエリアの民間事業者による運営の開始(令和5年度~)

 

・ふるさと納税等、森づくり寄付制度の充実

・CO2排出削減クレジット制度の創設

〇森づくりの取組に係る民間企業等の協力要請、協議等(随時)

〇「森林の応援団づくり事業」に基づく、ガバメントクラウドファンディングを活用した森林資源・森林空間活用事業者への支援

〇森林クレジットの勉強会の実施(令和5年9月)

 

各ユニットの活動については、Facebookページ「木になる通信」外部サイトへリンクしますで随時発信しています。

「木になる通信」(Facebookページ)

推進本部会議

 推進本部では年度当初に、本部長である副市長のもと、全ての局外監及び各局長、区長が集まり、森林を取り巻く主要5課題の解決に向けた取組の進捗の共有や当該年度の取組方針について意思決定を行う、推進本部会議を開催しています。

 推進本部会議の概要については下記から御確認ください。

  ■京都市木の文化・森林政策推進本部会議

京都市木の文化・森林政策推進本部名簿・設置要綱

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推進本部幹事会

 推進本部では、課題解決ユニットの取組に関する情報共有や方針決定、課題解決ユニット間の連携及び連絡調整等を図るため、作戦本部となる幹事会を設置しています。副本部長が幹事長となり、局長級、部長級の職員により幹事会を構成しており、概ね4半期ごとに幹事会を開催し、課題解決ユニットの進捗管理と今後の取組方針に係る意思決定等を行っています。

 幹事会会議の概要については下記から御確認ください。

  ■京都市木の文化・森林政策推進本部幹事会

京都市木の文化・森林政策推進本部幹事会名簿

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お問い合わせ先

京都市 産業観光局農林振興室

電話:【農林企画課】075-222-3351【林業振興課】075-222-3346

ファックス:【農林企画課】075-221-1253【林業振興課】075-221-1253

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