区民ライターがゆく！頑張る中京人・魅力再発見（飲食店・ショップ）マザーハウス

★京都の大学に通う学生さんに区民ライターとして執筆いただいています！

　三条寺町に、2つの店舗を構える「マザーハウス」。お店を覗くと、お洒落なカバンやお財布が並べられています。商品自体がもつデザイン性や素材の良さといった価値はもちろん、完成に至るまで、マザーハウスの商品には様々なストーリーがあるのをご存知でしょうか。マザーハウスでは、「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念のもと、バングラデシュやスリランカといった、途上国の素材と技術を活かした商品開発が行われています。文化や価値観の違いを乗り越えて事業展開をされているマザーハウスの思いに迫るべく、京都エリアを担当しておられる月原さんにお話を伺いました。

　途上国に目を向けられたきっかけは、代表の山口さんが大学卒業後、アメリカの国際機関で働く中で、途上国の教育水準やお金の使い方・流れを知りたいと思われたことでした。そこで2003年頃、アジア最貧国と言われていたバングラデシュに実際に赴き、現地での生活を始めます。

　バングラデシュで”黄金の糸”とも呼ばれる「ジュート」。その素材を用いて商品を作ることで、現地の人々が身近に感じている素材が世界中の人々に使ってもらえるものだと気づき、誇りを持つことにつながるのではないかと考え、ジュートを用いた商品開発をするために、現地の工場とコンタクトを取りました。

　しかし、連絡が途絶えたり、生産を始めるところで工場の中が突然もぬけの殻になったりと、順調には進みませんでした。ものづくりを継続して行うことへのハードルの高さを感じたことで、働き方や意識の改善だけでなく、信頼関係の構築を最優先に考えていきました。

　現在は、日本だけでなく台湾やシンガポールにもお店を構え、バングラデシュやスリランカをはじめとした6箇国で製造された商品が販売されており、日本だけでも42店舗あります。京都三条メンズ店では1階に漆喰、2階に北山杉を什器に使用することで、京都らしさを大切にした、まちに根差した店舗にすることを目指されています。

　月原さんに京都で働くことの魅力について伺うと、「京都は、学生から外国人観光客まで様々な人と関われる魅力的な場所です」と語られ、店舗での取材中にも、様々なお客様が来られていました。多様なお客様に楽しんでいただくため、地元の企業とのコラボレーションによるノベルティ作りや、京都らしさを盛り込んだ企画展など、店舗主体でまちに根差した取組を行っています。

　私たちのお店では、スタッフがお客様と積極的にお話しすることで、商品についてより詳しく知っていただきたいと考えています。商品の外見的な価値だけでなく、制作過程やコンセプトといった裏側のストーリーについて知っていただき、そういったエピソードにも価値を見出していただければ、とても嬉しいです。 ぜひ、お立ち寄りください！

＜詳細情報＞
　●マザーハウス　京都三条寺町店
　　所在地：中京区三条通寺町東入石橋町4　さんてらすびる1・2階
　　電話番号：075-254-8088

   ●マザーハウス　京都三条メンズ店
      所在地：中京区三条通寺町東入石橋町11番地 SMJ三条共同ビル 1F・2F
      電話番号：075-708-7906

　ホームページ： https://www.mother-house.jp/

★今回ライターを務めていただいた学生さん　立命館大学　2回生　小越 美緒さん