区民ライターがゆく！頑張る中京人・魅力再発見（飲食店・ショップ）夷川会

　京都御所の南側，夷川通に沿って東は寺町，西は烏丸までの商店街「夷川会」。「家具」のイメージのある「夷川会」ですが，その起こりは江戸時代にさかのぼります。御所に出入りする建具，表具，畳などの住関連のお店や職人さん，工房が夷川通に集まったことがきっかけです。その後，明治に入り，家具屋が多く集まるようになりました。大正15年頃に，家具や建具関連の商店が集まり，「夷会」が結成され，戦後「夷川会」に改称された伝統ある商店街です。現在は飲食店やさまざまなお店が増え，衣食住を網羅する商店街へ時代とともに変化し続けています。

　最近では，学区の御所南小学校の5年生の子どもたちが総合学習の一環として，夷川会の店舗を紹介したポスターや動画を作成してくれました。「児童は6年生から御池中学校の校舎に移るため，それまでにこのエリアに愛着をもってほしいという先生と商店街の思いから始まりました。」と夷川会の宮崎さん。子どもたちが各商店を回ってお店の人に直接取材し，お店の特徴や魅力を子どもたちの視点でポスターや動画にまとめてくれたもので，各商店で掲載し，夷川会のFacebookやホームページでも公開しています。

　また，例年，10月から11月にかけて御所南小学校の児童の絵画展を開催し，各会員店に子どもたちの絵を飾っていたり，年末にはのぼりをたてたりと，通りを盛り上げています。昔はイベントを開催し地域の方と交流していましたが最近はコロナ禍で開催ができなかったことから，「イベント以外の方法で，地域の方や観光で来られる方とのつながりづくりを模索しました」と夷川会の西岸さん。そのような状況下で企画されたのが「夷川通まち歩きMAP」の作成でした。地域の方やこれから京都市に移住される方，観光に来られる方に，このエリアをいかに知っていただくかを考え，新たに「御所南ストリート」と名付け，夷川会に加入されていないお店の情報を含めて約60軒を紹介しています。「コーヒーショップやドーナツ屋さん，アクセサリーのお店など，住関連以外にもこだわりのお店が盛りだくさんです。近くには，京都御所や重要文化財の教会（京都ハリストス正教会）もあり，マップ片手にまち歩きを楽しんでいただきたいです」と話されました。

→デジタルマップはこちらからご覧いただけます。

　人に会えなくなって本来の大事なものを見直すきっかけになったと思います。コロナ禍で人に会えなくなり，メールのやり取りやリモートが主になりましたが，今までの人間関係や信頼があったからこそ離れていても経済活動ができるのかなと思います。改めて人と人のつながりの大切さに気付かされたのではないでしょうか。

　「夷川通まち歩きMAP」をぜひご覧いただき，3密回避のショッピングストリートですので，ぜひお越しください。御所南小学校の生徒さんたちが作成したポスターも店頭に貼ってありますので，お店に入る前にそのお店への興味が増すこと間違いなしです。お待ちしています。

＜詳細情報＞
　夷川会（えびすがわかい）
　ホームページ：https://www.ebisugawa.net/