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京都市北区

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2章 どんな北区を目指す?

ページ番号288628

2021年8月31日

1 北区が目指すまちの将来像

1 北区が目指すまちの将来像

豊かな自然の恵みと伝統ある文化の中で,人々がお互いに支え合い,活力を持っていきいきと暮らすまち

 前計画では,北区民円卓会議,北区基本計画策定懇談会,北区基本計画策定100人委員会での討論,さらにはアンケート調査等,幅広い議論を積み重ね,将来像として「豊かな自然の恵みと伝統ある文化の中で,人々がお互いに支え合い,活力を持っていきいきと暮らすまち」を定めました。本計画においても,この区民を挙げた議論から生まれた将来像を引き継ぎ,その実現に向けて新たな取組を推進します。

 

2 私たちを取り巻く環境

 まちの将来像は,変わることのない理想像として,前計画から本計画へそのまま引き継ぎましたが,私たちを取り巻く社会経済情勢は,前計画の策定時から大きく変化しています。
 特に,4つの大きな変化があります。

(1)新型コロナウイルス感染症の影響

 新型コロナウイルス感染症の拡大は,差し迫った生命の危機をもたらすだけでなく,経済活動の停滞を引き起こしています。また,人と人との関わり方も大きく変化し,地域活動も縮小を余儀なくされています。

(2)引き続く人口減少

 人口減少,少子高齢化の傾向は,大きなうねりとなっており,国の長期推計においても,この傾向は今後も続く見通しです。北区においても,昭和50年をピークに人口減少に歯止めがかからず,高齢化率も29.2%と本市で3番目に高い水準となっています。

(3)進む地球温暖化

 地球温暖化が一因とされる,毎年の豪雨,巨大台風,猛暑,豪雪など極端な気象により,私たちの生活は脅威にさらされています。北区においても,平成30年7月豪雨では,山間部で土砂災害による通行止め,倒木や停電などの大きな被害が発生し,差し迫ったリスクとなっています。また,まちなかでも浸水想定区域が広がっています。

(4)厳しい財政状況

 これまで,京都市では,脆弱な財政状況の下でも行財政改革を行い,福祉・医療・教育・子育て支援など,国や他都市を上回る水準の独自施策を実施しながら,都市の魅力向上,経済の活性化,豊かな市民生活を目指し財源確保に努めてきました。その結果,令和元年度には,市税収入が過去最高となるなど,成果は着実に現れていたところです。しかしながら,今般の新型コロナウイルス感染症の拡大により,こうした成長シナリオに急ブレーキがかかり,京都市の財政は更に圧迫されることとなりました。このままでは財政再生団体となり,国や他都市を上回る水準の施策は一切できなくなる可能性もある,危機的な財政状況に陥っています。

3 まちの将来像を実現するための13の目標

 前述のような厳しい社会経済情勢の中で,まちの将来像を実現していくために,具体的な13の目標及び取組を設定します。 

 豊かな自然環境を更に大切に育むとともに,脱炭素社会を目指す取組を区民ぐるみで進め,大切な地球を,住みよい北区を,次世代に伝えていきます。 

 老いも若きも手を携え,性別,障害の有無,国籍などに関係なく,お互いを尊重しながら,子育てしてよし,働いてよし,文化に親しみ,心豊かに,健康で長生きできるまちをつくります。
 地域における支え合いは,平時はもちろん,災害時においても安心安全に暮らせるまち,また賑わいがあり,魅力溢れるまちづくりの原動力となるものです。
 厳しい財政状況の中だからこそ,区民,各種機関,商店街,企業,大学,行政等多様な主体が一体となり,次代の担い手世代を巻き込み育てながら,まちの魅力を高め,人が集まり,経済が活性化し,更にまちの魅力の向上につながる,まちづくりの好循環を実現していきます。
 SDGs(P.5参照)やレジリエンス(様々な危機からの回復力・復元力・強靭性)の考え方を踏まえ,厳しい状況に負けず,誰一人取り残さない「地域力」を発揮し,しなやかに,したたかに,持続可能なまちの将来像として実現していきます。

北区が掲げる13の目標とSDGsマーク

 SDGs(Sustainable Development Goals)とは,誰一人取り残さない持続可能な社会の実現を目指し,2030年までに達成すべき17の国際社会共通の目標を示しています。
 北区が掲げる13の目標でも,それぞれがSDGsのどの目標につながっているのかを明示しています。

 更に,迫りくる人口減少社会に危機感を抱き,取組を進めていくため,北区独自にSDGs18番目の目標として「人口減少社会に立ち向かう」を打ち出し,あらゆる取組において人口減少社会における課題に向き合います。

1 環境と共生した持続可能なまち

私たち一人ひとりが,地球全体の環境問題を意識した循環型社会の実現に向けて取り組んでいきます

 持続可能なまちの実現に向けて,京都市では「2050年に二酸化炭素(CO2)排出量正味ゼロ」となる脱炭素社会の実現を目指しています。
 この目標の達成に向けて,温室効果ガス削減の取組に加え,食品ロスの削減,プラスチックの資源循環などの2R(リデュース(発生抑制)・リユース(再使用))の推進や分別・リサイクルの徹底,新たにリニューアブル(再生可能資源の活用)に取り組むなど,ごみを出さない暮らしや事業活動への転換を図っていきます。

(主な取組)

ニコニコ北っ子「子ども服リユース☆事業」
不要になった子ども服や絵本を収集し,必要とする家庭に無償で譲渡する取組を実施。

2 豊かな自然環境と共存するまち

豊かな自然環境を北区固有の地域資源として,みんなが誇りと親しみを持って大切に保護し,次世代に継承していきます

 北区には,自然豊かな山林があり,北山の山並みや北山杉の美林景観が見られるほか,まちなかでも京都を代表する川である賀茂川や天然記念物に指定されている深泥池生物群集の水辺環境,森林浴が楽しめる船岡山など,身近に触れられる自然がたくさんあります。これらの豊かな自然に恵まれた環境との調和に配慮しつつ,生物多様性の保全・回復にも取り組み,安心して住み続けられる環境づくりを進めていきま
す。

(主な取組)

北山三学区ホームページ(移住促進の取組)
移住希望者向けに,北部山間地で暮らす魅力を発信するとともに,移住支援
情報や,移住後の困りごと等に対応するための情報を発信。

3 すべての人権が尊重されるまち

性別,性的指向や性自認,年齢,障害の有無,生まれや生い立ち,国籍,民族などに関係なく,全ての人がお互いを認め合い,より豊かな人間関係が形成されることを目指して,啓発活動等に取り組んでいきます

 少子化,国際化,情報化等社会が様々に変様する中,考え方や生き方が多様化しています。また,新型コロナウイルス感染症により,人との関わり方への大きな変化も生じています。どのような状況下でも,人と人とが緩やかにつながり,差別や偏見のない,人権が尊重される明るい社会を築いていきます。

(主な取組)

人権のつどい
北区「人権のつどい」では,いじめ,LGBT,多文化共生社会,子ども虐待,障害など様々なテーマを通じた講演等を実施。

人権月間の取組

人権が尊重される明るい社会を築いていくため,学校や地域,職場などにおける人権教育・啓発の取組を推進。

4 区民主体で取り組む地域活動があるまち

個人のライフスタイル,価値観の多様化や地域社会の変化に対応し,“つながり” による多様な取組を進めていきます

 単身世帯の増加やライフスタイルの変化など,様々な要因により自治会・町内会加入率の減少が続いており,地域活動の担い手不足などの課題にも直面しています。ワークライフバランスを実現しながら地域活動にも積極的に参加することは,自身の生きがいと充実感の醸成とともに,住みよいまちの維持・発展につながります。区民一人ひとりが地域コミュニティに関わりを持つためのきっかけづくりや,PTAや若い世代の方々が企画するイベント等をサポートする取組を進めていきます。

(主な取組)

学区まちづくりビジョン
学区民が自らの学区の課題や方向性を共有し,まちづくりを進めていく指針となる「学区まちづくりビジョン」を策定。
紫竹SPAT(スパット)
紫竹学区の自治会活動の活性化を目指す30~ 40代の若手有志による会。地域住民が楽しみながら自治会活動に関わることができる各種行事の企画を実施。

5 健康で安心して暮らすことができるまち

高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう取組を進めていきます

 北区は高齢化率が京都市で3番目に高い区となっています。あらゆる世代に健康への関心を高めてもらい,健康寿命の延伸を図るため,全世代を対象とした健康づくりに取り組んでいきます。また,高齢者が住み慣れた地域で心身共に健康で,生きがいを持ち,安心して暮らすことができる環境整備なども進めていきます。

(主な取組)

健康長寿のまち・北区
区民がいきいきと健康で過ごせるまちづくりを目指し,北区オリジナル健康体操「Happy☆キタエちゃん体操」や「インターバル
速歩」の普及啓発等,区民ぐるみの健康づくりを推進。

北区高齢すこやかステーション

高齢者に関わる多様な機関(介護事業所,病院,銀行,コンビニなど)が「北区高齢すこやかステーション」として登録(341
箇所(令和2年11月末時点))し,高齢者の見守りや情報の提供,関係機関へのつなぎなど幅広い活動で連携。

6 安心安全なまち

誰もが安心安全に,笑顔で楽しく暮らし,観光できる,優しさ溢れるおもてなしのまちづくりに取り組んでいきます

 市民生活の一層の安心安全の実現及び令和5年の大阪・関西万博等の開催を見据えた,観光旅行者等に対する安心安全の向上を目指します。
 また,大宮交通公園等を活用した交通安全の推進に取り組みます。

(主な取組)

北区安心安全の日
毎月15日を「北区安心安全の日」と定め,犯罪や交通事故,火事などのない安心安全なまち北区を実現するため,地域,大学及び関係機関がオール北区で安心安全への意識を高める取組を実施。
高齢者の特殊詐欺被害防止
手口が多様化する特殊詐欺から高齢者を守るため,北区民生児童委員会と北警察署,北区役所が連携協定を締結し,更に老人福祉員とも連携しながら特殊詐欺被害防止に向けた取組を強化。防犯機能付き電話機の普及促進や「固定電話機用啓発ポップ」の配布による注意喚起を実施。

7 障害がある人との交流があるまち

障害がある人もない人も,誰もが地域で安心して自分らしく暮らし続けていくための支援を充実していきます

 北区には,京都ライトハウスや京都府立盲学校が立地しています。障害のある人が,地域で自立した生活を営み,様々な分野の活動に参加できるよう,関係機関が連携して取組を進めていきます。

(主な取組)

フナオカスタンダード
「北区に住む障害のある人もない人も誰もが共に楽しむ関係が日常のスタンダードに」との想いで開催されているお祭。自主製作品の販売,ステージ発表等を通じて交流を促進。

北区障害者支援連絡会による区役所月一販売会

北区内にある障害者福祉サービス事業所等が交流を深め,北区内の障害者福祉の前進を目的に,北区役所内で各事

業所のつくった物品や野菜等の販売会を実施。


8 大学の力がいかされるまち

大学が持つ知恵や学生の力をより一層まちづくりにいかすとともに,地域住民の一員である大学生と地域の絆をより深めていきます

 北区には4つの大学(大谷大学,京都産業大学,佛教大学,立命館大学)があり,留学生も含めて約4万人の大学生が在籍しています。北区のまちづくりの課題解決に向けた区民,団体,大学等による協働の取組を進めていきます。

(主な取組)

北区における大学地域包括連携協定
北区内の4大学と北区役所,北消防署,北警察署が地域コミュニティの活性化,安心安全の推進,地域・社会貢献できる人材の育成,健康長寿,はぐくみ文化の創造など様々な分野で協定を締結し,大学,地域,行政の連携を強化。
大学生によるラジオミックス京都を使った情報発信
北区内の4大学の学生がそれぞれに番組を制作。大学ごとの個性を出しつつ,学生ならではの目線で北区で仕事や地域活動に取り組む方に地域の魅力や取組への想い等を取材し,地域に密着した情報をコミュニティFM放送局ラジオミックス京都で発信。

9 地域ぐるみで支え合う子育て環境のあるまち

多くの地域住民等が子育て支援に参画し,子どもの成長や子育てを地域全体で温かく見守り,支え合えるよう取組を進めていきます

 社会全体で出生数が減少する中,北区でも子どもの数は減少しています。
 一方で,子育て家庭を支援するため,身近な場所で子育てサロンや交流が行われています。子育て家庭の孤立防止や育児困難感の軽減のために,妊娠中や産後早期から子育て支援の場につながり,安心して出産・育児ができる環境を整えていきます。

(主な取組)

ニコニコ北っ子「つながるフェスタ」
様々な触れ合い遊びを行いながら,乳幼児・保護者と地域で児童や子育てに関わる支援を行う主任児童委員等とが出会い,交流する取組を実施。
新生児等訪問指導事業(こんにちは赤ちゃん事業)
保健師や助産師,保育士が生後4箇月までの乳児のいる家庭を訪問し,赤ちゃんの体重測定や健康状態の確認,お母さんの産後の体調や生活,育児等について相談を実施。

10 災害に強く安心して住み続けられるまち

区民一人ひとりの防災意識と災害対応力を向上させ,要配慮者等の避難時に地域の支え合いが十分に発揮されるよう,地域防災力の更なる強化に取り組んでいきます

 甚大な被害をもたらす異常気象が常態化し,北区内でも多くの被害が発生しています。高齢化社会が進展する中,大規模な自然災害に備える重要性がますます高まるとともにウィズコロナ社会における感染防止対策を講じた避難所運営など,今までにない対策が必要です。
 災害による被害軽減のため,コロナ禍での感染対策や高齢者,妊産婦,障害のある方等の要配慮者への支援の視点を取り入れた訓練や研修,啓発を行い,いざという時に手を取り合って避難できるよう,地域におけるつながりづくりに取り組みます。
 また,災害時の情報共有に有効なメディアとなるラジオを日頃から活用し,啓発活動等を実施します。

(主な取組)

北区総合防災訓練
住民,地域団体,行政が連携して,コロナ禍での避難所運営・ペット避難・救出救護訓練等,大規模災害に備えた訓練を実施。参加者が自助,共助,公助の役割を認識することにより,防災意識の向上,地域防災力の強化を推進。
柏野学区防災まちづくり計画
柏野学区防災まちづくり委員会を中心に,まちあるきやワークショップ,学区民アンケートなどにより得られた意見を基に,平成30年3月に,地域の防災上の課題や対策のあり方をまとめた「柏野学区防災まちづくり計画」を策定。地域が一体となって,密集市街地における防災の取組を推進。

11 地域に根差した生涯学習・文化活動のあるまち

まちの魅力やまちへの愛着を育むかけがえのない地域資源を次世代へ継承するとともに,まちづくりの様々な場面でいかします

 世界遺産である賀茂別雷神社(上賀茂神社)や鹿苑寺(金閣寺)などの神社仏閣をはじめ,豊臣秀吉によって築かれた御土居,伝統的なまちなみなどの豊富な文化財や,五山の送り火,葵祭,やすらい祭などの伝統行事,地蔵盆や松上げ,どんどなど地域に根付く数多くの文化を次世代に継承するとともに,まちづくりの様々な場面でいかします。

(主な取組)

北区WA(わ)のこころ創生事業
家族や地域の絆,先祖を敬い子孫・未来に思いを致す心,自然への深い感謝の念など,「日本のこころ」を次世代に継承していくために,北区に縁のある“ホンモノ”の伝統文化の魅力発信等を実施。
「どんど」大宮文化振興会
地域の伝統行事として小正月に行われてきた火祭り。田畑の減少によりほとんど見られなくなった「どんど」を地域の子ども
たちに継承するために,大宮小学校のグラウンドを使って実施。

12 北区の特色ある産業をいかした活力あるまち

北区の自然環境や歴史文化等の地域の特性に育まれた,農林業や伝統産業,区民の生活を支え賑わいを創出する商業等,それぞれの特徴をいかした取組を進めていきます

 インターネット通販の普及や生活様式の変化等により,伝統産業,農林業,商店街等を取り巻く環境が大きく変化しています。
 北区固有の伝統産業や文化等をいかしながら,インバウンド(訪日外国人観光客)も含め多くの方々が「ほんまもん」を体験できる場や農作物の恵み,木材の心地良さに触れられる,食育・木育を身近な場所で体験できる場を提供するとともに,商店街の活性化に取り組んでいきます。
 また,そうした「ほんまもん」をふるさと納税の返礼品として採用すること等を通じて,その魅力を全国に広めていきます。

(主な取組)

農産物品評会での食育授業

北山丸太 セリ市の風景

商店街の夏祭り

13 賑わいが生まれる拠点があるまち

便利で快適な生活基盤の整ったまちの創造に向けて,ハード・ソフトの両面から,必要な施策・事業を進めていきます

 北区内外の快適な移動を支える,安全で利便性の高い交通環境,子どもから高齢の方まで様々な人の集い・憩いの場となる公園づくりなど,区民生活や都市活動を支える都市基盤の整備・充実を図ります。また,楽只市営住宅において,団地再生事業の実施に伴い生み出される用地が京都市北西部地域の活性化に資するよう,民間活力もいかしながら,魅力と活力溢れる賑わいを創出していきます。

(主な取組)

船岡山を活かした魅力創出事業
金閣寺や上賀茂神社などに集中している観光客の分散化を念頭に,船岡山及びその周辺エリアの魅力を引き出し,全国に発
信する取組を実施。

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お問い合わせ先

京都市 北区役所地域力推進室総務・防災担当

電話:庶務担当:075-432-1197、地域防災担当:075-432-1199、統計調査担当:075-432-1199、企画担当:075-432-1199

ファックス:075-432-0388