特別展「生誕140年記念 山鹿清華」(仮称)の開催について
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2025年10月9日
この度、京都市京セラ美術館で、特別展「生誕140年記念 山鹿清華」(仮称)を下記のとおり開催しますので、お知らせします。
展覧会概要
京都で活版印刷業を営む家に生まれた山鹿清華(やまがせいか/1885~1981)は、十代の頃に西陣織の図案と日本画を学び始めました。やがて神坂雪佳に師事し、創作の幅を広げていきます。図案、糸の選択、織りまでの工程をひとりで行う「手織錦」を自ら考案したことで勢いをつけると、1927年、新設されたばかりの帝展・美術工芸部門に《手織錦和蘭陀船》を出品し、特選を受賞しました。
祭礼時の懸想品などには天女や雲龍といった伝統的な図柄を、公募展への出品作の壁掛などには機関車、ロケット、東京タワーといったユニークなモチーフを用いたように、山鹿の主題選びは実に多様で奇抜です。彼は明治、大正、昭和にわたり染織の伝統継承に努める一方で、進取の気風にも富んだ稀有な存在だったといえるでしょう。本展は山鹿清華の仕事を振り返る、40年ぶりの回顧展です。
山鹿清華
山鹿清華(1885~1981)は、明治から大正、昭和と長きにわたって活躍した染織作家です。京都市内で最古の活版印刷所を営む両親のもとに第七子として誕生し、1900年、15歳のときに西陣の図案家に師事。作家としての歩みを始めました。また、1910年には敬慕していた図案家・神坂雪佳に師事することが叶い、雪佳が主宰する佳都美会に入会、図案、日本画、織物などを発表。なかなか染織専業とはなりませんでしたが、1927年、42歳になった山鹿は、美術工芸部門が新設された帝展に出品した《和蘭陀船》が特選を受賞し、ようやく染織作家として立つことを決意。
作家⾃らの⼀貫制作によって⽣み出される「⼿織錦」でもって染織美術というジャンルを打ち出し、帝展や⽇展への出品をはじめ、祭礼装飾、奉納懸想品、緞帳などを幅広く制作しました。ホテルや豪華客船の室内装飾も⼿がけ、⼯芸の発展と後進の育成にも尽⼒し、1969年⽂化功労者に選ばれました。
展覧会基本情報
会期
令和8年9⽉19⽇(土曜日)から12⽉20⽇(日曜日)まで
会場
京都市京セラ美術館 本館 南回廊1階 (〒606-8344京都市左京区岡崎円勝寺町124)
開館時間
午前10時から午後6時まで(入場は午後5時30分まで)
休館日
月曜日(祝日の場合は開館)
料金
未定
主催
京都市、産経新聞社 ほか
チケット販売日
未定
報道発表資料
発表日
令和7年10月9日
担当課
文化市民局 美術館(電話:075-771-4334)
報道発表資料
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お問い合わせ先
京都市 文化市民局文化芸術都市推進室美術館
電話:075‐771‐4107
ファックス:075-761-0444