文化財とその周辺を守る防災水利整備事業の運用開始
ページ番号206840
2017年2月22日
貴重な文化財を地震による大火から守るために,大容量の耐震型防火水槽や市民が容易に利用できる消火栓の整備などを柱とする「文化財とその周辺を守る防災水利整備事業」を,平成18年度から東山区清水地域の産寧坂伝統的建造物群保存地区及びその周辺で展開しました。
平成20年7月には,一年坂,二年坂等の配水管の敷設が完了し,市民用消火栓等が使用可能となったことを受け,地域住民の方々,消防団及び消防署が一丸となり,地震災害による火災から文化財とその周辺地域を守ることを想定した合同防災訓練と,防災器材の地域への配備を記念する式典を執り行いました。
日時 | 平成20年7月23日(水曜日) 午前9時~午前9時20分 |
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場所 | 一年坂,二年坂,高台寺南門通り,高台寺公園 |
参加者 | 清水学区住民,東山消防署,東山消防団,東山少年消防クラブ等240名 |
内容 | ・組立式リヤカー,担架等の器材を活用した搬送訓練及びAEDや応急手当セット等を使用した負傷者救護訓練を実施。 ・地域住民による市民用消火栓14基の一斉放水,消防隊及び消防分団による放水訓練を実施。 ・消防ヘリコプターが現場上空からの映像を訓練現場に設置のモニターへ伝送。 |
日時 | 平成20年7月23日(水曜日) 午前9時30分~午前9時45分 |
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場所 | 高台寺公園 |
次第 | ・京都市長挨拶 ・来賓祝辞 ・来賓紹介 ・防災器材目録の手交 ・地元代表挨拶 |
その他 | 式典終了後,高台寺公園内の防災器材及びポンプ庫等の展示を実施。 |
【参考】 文化財とその周辺を守る防災水利整備事業について
京都市では,貴重な文化財を地震による大火から守るために,平成18年度から22年度までの5箇年の計画で,国宝や重要文化財が集積する東山区清水地域において,全国最大規模の耐震型防火水槽や市民用消火栓等を整備し,地域力を最大限に発揮して防災力を強化する「文化財とその周辺を守る防災水利整備事業」を展開した。
高台寺公園における1,500㎥級耐震型防火水槽等の整備に続いて,平成20年度には市民用消火栓(20基)の整備が完了し,本格運用を開始。また,地域や清水寺の方々から提案を受け,清水寺境内にも1,500㎥級耐震型防火水槽を整備した。
高台寺公園に整備した防火水槽は,送水用動力ポンプにより市民用消火栓へ送水しているのに対し,清水寺境内に整備した防火水槽は,高低差を利用した自然流下方式を採用(送水用動力ポンプが不要)しており,総事業費の抑制につながっている。
整備内容 | 数量 | 整備場所 | 能力 | |
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1,500㎥級耐震型防火水槽 | 1基 | 高台寺公園 | ・25mプール5個分に相当する水量 | |
送水用動力ポンプ (自家発電設備付) | 1基 | ・吐出量 最大6,000㍑/分 ・配水管の減圧感知により作動 ・停電時連続6時間稼動 | ||
1,500㎥級耐震型防火水槽 | 1基 | 清水寺境内 | ・25mプール5個分に相当する水量 | |
ポリエチレン製配水管 | 2,060m | 高台寺南門通 一年坂 二年坂 産寧坂 八坂通 下河原通など | ・管径200㎜ ・耐震性能に優れる | |
消火設備 | 市民用消火栓 | 41基 | ・地上式,30mホース付 ・外観(BOX):景観への配慮から杉を採用 | |
消防隊用消火栓 | 19基 | ・地下式 | ||
文化財延焼防止放水システム | 1基 | 法観寺境内 | ・境内周辺家屋に向け放水 | |
防災器材の配備 | 地元住民に防災器材(ヘルメット,救助器具,テント等)を配備 |
お問い合わせ先
京都市 消防局総務部総務課
電話:075-231-5311
ファックス:075-251-0062