門川市長記者会見(2010年6月9日)
ページ番号84303
2023年4月12日
質疑応答(要旨)
(国政の変化と新政権への要望について)
記者
市長
混迷の時代,市民生活が極めて厳しい状況の中,菅政権は誕生しました。国も地方も危機的な財政状況であり,地場産業,中小企業,雇用も厳しい。東京など財政力の比較的強い自治体もあれば,京都市のように疲弊した自治体もある。そうした現実をしっかりと見つめていただき,実のある地域主権時代へと大きく舵を切った持続可能な都市政策,経済活性化策を期待しています。
私はいつも「地域主権」と申していますが,単純な税財源の移譲では,裕福な自治体は更に裕福に,厳しい自治体は更に厳しくなってしまいます。菅政権は,地域の苦しみを十分に分かっておられる政権であると期待しています。財政の調整機能も含めた「地域主権の完成形」の実現を切に希望します。
また,国民がこの間色々と懸念していたこと,例えば,サービスと負担の在り方や長期的な財政健全化の取組について,「見直すべきは見直していく」というメッセージを発していただいたことは良かったと思います。あらゆる事をタブーにせず,一度決めた事でも,地方や国民の声をしっかりと聞き,是正すべきは是正しようという考えを表明されていることについて,私も非常に共感します。国民的な議論を大いに起こしていただき,コンセンサス作りとその実行に尽力いただきたいと思います。
参議院議員選挙の時期については,これは私の希望ですが,今年の祇園祭は,山鉾巡行,還幸祭ともに土曜日に行われます。全国,世界から多くの皆様にお越しいただくのに非常に良い日程です。祭りの盛り上がりと選挙の盛り上がりが融合してくれれば良いのですが,そうはなり難いように思いますので,日程が重ならないように願っています。
記者
菅総理と接点はあるのか。
市長
随分昔に京都市にお越しになられた際にお会いしたことはあります。
記者
市長
非常に精悍な方だと感じました。
記者
今後,新政権に要望したいことは。
市長
例えば,高速道路を無料化するよりは,交通弱者が乗り,地球環境にも優しい公共交通の経営が持続可能なものとなるような支援をお願いしたいと思います。人口の多い東京にはスケールメリットがありますが,地方のバスや鉄道は大変です。今後高齢化がますます進んでいく中で,クルマがなければ生活できないという世の中ではなく,公共交通で生活できる,観光ができるという方向に大胆に舵を切っていただきたい。そうでなければ,CO2の25%削減は宙に浮いているのと同然です。
国においても議論がされ始めていると思いますが,大胆な政策転換をお願いしたいと思います。
((仮称)京都水族館について)
記者
第三者委員会からの答申には,事業を推進するに当たって市民意見に十分耳を傾けるようにとの内容が入っているが,今後オリックス不動産に対して,市民参加というものをどのように指導していくのか。
市長
京都水族館については,約2年間にわたる第三者委員会での審議や説明会での議論等を踏まえ,この度,設置を許可しました。許可に至った大きな要素として,環境共生型で生物多様性にも貢献できる水族館だということが挙げられます。今,世界の動物園・水族館は生物多様性に貢献しています。そのモデルケースとなるような水族館が京都に誕生し,子どもからお年寄りまで全ての皆様が,楽しみながら命の繋がりについて学べる施設として,京都の新たな魅力の創出に寄与するものと考えています。事業者であるオリックス不動産には,京都水族館を市民の皆様から信頼され,愛される施設となるよう,展示内容等について,これから更に深めていただきたいと思います。
私はオリックス不動産に,「京都市動物園の建設の時も『京都に動物園は似合わない』という反対運動があったと伝え聞くが,現在では,京都大学との連携のもと,全国あるいは世界の動物園のモデルとなっている。京都水族館も,いずれは世界の水族館のモデルとなるようしっかりとした理念・コンセプトのもと,中身に力を入れていただきたい。」という話をしました。
そうなるためにオリックス不動産には,建設中はもとより完成してからも,京都大学をはじめとした京都の素晴らしい学識者の皆様との連携をより深めていただき,同時に,地元の関係者の皆様との話し合いにも誠実に対応していただきたいと思います。
記者
市民の中には建設反対の声があり,一方で,研究者も含め「どうせやるなら良いものにして欲しい」との声もある。これら市民の中で巻き起こった意見をどのようにオリックス不動産に伝えていくのか。
市長
担当局は勿論,副市長等からも直接,話をしていますので,オリックス不動産には誠実に対応していただけるものと思っています。
記者
市民の意見が反映されるようオリックスに求めていくということか。
市長
勿論です。強く求めていきます。
(水族館に併設する駐車場について)
記者
七条入口広場の3分の2程度を駐車場にするという計画があるが,地元の自治会等の中で疑問視する声が出ている。「歩くまち京都の推進」ということとの関係でも,駐車場ありきというのは疑問視されても仕方ない部分があるように思うが,どの様にお考えか。
市長
現在,梅小路公園内には200台分の駐車場がありますが,その200台分を含め,約360台の駐車場が必要だろうと考えています。京都水族館には,初年度約200万人の方がお越しになる見込みですが,その中には,当然お年寄りや障害のある方,乳幼児を抱えた方もおられます。類似施設ではもっと大型の駐車場が整備されており,当初1,000台を超える駐車場という案もありました。360台というのは必要最小限であろうと思います。駐車場については,今後も地元への説明責任を果たしながら,景観と調和したものとなるよう計画していきたいと考えています。
記者
市長
概ね100万人から150万人の来館者を見込んでおり,これを想定した規模です。オープン当初の混雑対策については,徹底した事前広報で公共交通の利用をお願いしたいと思います。これだけの集客施設で現在と比べて160台しか駐車場を増やさないというのは,「歩くまち・京都」交通戦略に合致したものです。必要最小限の駐車場は作らなければならないと思います。
記者
七条入口広場への駐車場設置の方針については,今後も変わることはないということか。
市長
はい。
(看護短大廃止について)
記者
大学との協議,金融機関との協議はどの程度進んでいるのか。
市長
個別の大学との協議を積極的に進めておりますが,大学それぞれの内部の方針等がありますので,現時点でその中身を話すことはご容赦ください。
銀行との話し合いについては,中断していましたが,今回の議決を受け6月4日に再開しました。10月の後期の授業料納入期限に間に合うように金融機関との話を整えまして,修学資金融資制度の募集をできるように精力的に進めていきたいと思います。
(看護短大の継承について)
記者
看護短大の伝統と文化を継承するなら,ひとつの大学に絞った方が良いのではないかということについて,どう考えているのか。
市長
それぞれ大学のご事情もありますし,幅広い大学と連携していくことの大事さも改めて感じております。個別の大学と協議しつつ,全体的な協議も進めていく,こういう形の時間を今しばらくいただきたいと思います。
記者
市長
(看護短大移行について)
記者
市長
記者
教員をそのまま受け入れるとか,短大の文化を尊重するとか,そういう事項は,全く白紙になるということか。
市長
こうでなければならないという前提をつけないで話をしていくということです。
記者
市長
記者
市長
(四条通,河原町通の自転車乗り入れ規制について)
記者
最近利用者が増えてきた自転車だが,例えば,四条通や河原町通では,走れない。自転車はとてもエコな乗り物であるが,市としては何か取り組みを考えているか。
市長
10年前,全国のなかでも早かったと思いますが,京都市では,自転車政策を策定しました。この度これを改定して,新たな自転車政策を打ち出しました。同時に,今年御池通で自転車専用道を作りましたが,実質的に機能していないという問題があります。また,国の政策で五条通に自転車専用道路を作ろうとしています。社会実験的に,どういう形が一番いいかを研究しながらやっていきたいと思っています。
一方で,例えばお年寄りがバギーをひきながら歩く,障害のある人が車いすでまちに出るなど障害のある人にもまちに出てきて欲しいと望んでおります。それを考えると,現状では四条通,河原町通の歩道は自転車が走る状況ではありません。
自転車はエコな乗り物で私も大好きですし,まちなか駐輪場等々を整備し,さらに民間と連携しながら,レンタルサイクルも始まりました。同時に,ここ数年,交通事故全体は減っているが,自転車が加害者になる事故が増えていますので,マナー等にも全力で取り組んでいかなければならないと思っています。
自転車は素晴らしい乗り物である,それを生かすということと,京都はこれ以上道路を広げることがなかなかできないということの折り合いをどうつけていくか,たとえば車道を整備するなどの努力をしていきたいと思っています。四条通,河原町通を自転車規制しているというのは,現時点でやむを得ないのではないかと思っています。
(子ども手当について)
記者
様々な批判がある中で,京都市では明日から子ども手当の支給が始まるが,市長はどのように捉えているか。
市長
まずは決まった制度を有効に生かし,速やかに市民の方にお渡しすること。これが,私ども基礎自治体としての使命であります。短期間ではありましたけれども,この日に向けて順調に進めてこられて良かったと思っています。同時に,この手当については,子どもは社会の宝である,この社会の宝を国民全体でしっかりと育てていこうということが,基本的な理念だと思います。現在,3年前に制定した「子どもを共に育む京都市民憲章」を推進する条例を制定しようという議論がされており,この間,提言もいただきました。理念が生かされるように,子ども手当だけではなく,子どもは社会の宝である,社会全体で育んでいく。同時に保護者の方についても,わが子であると同時に社会の宝として育んでもらう。大きくなって社会に貢献する。そういう理念をきっちりと市民ぐるみで語りながら子どもを育んでいくことが大事ではないかと思います。
記者
昨夜の長妻厚生労働大臣の会見において,民主党のマニフェストに掲げた子ども手当の全額支給が来年度も難しいという見方を示された。この発言について,国民の期待が高い中で,民主党が多くの票を得て政権を獲ったことを踏まえて,どのように捉えているか。
市長
私は,1万3千円の子ども手当が支給されたこと自体は良かったと思っています。その理念も含めて十分に生かしていく。同時に,多くの国民の皆さんが国の財政の先行きに疑問を持っておられる。それに対してきちっとした形で説明ができていない。日本は,保育所や幼稚園,初等・中等教育を含めてOECD加盟国の中で,公教育に対する投資(の対GDP比)が最下位です。そういう現状にある中で,子ども手当をどうしても2万6千円支給するのか,あるいは保育所,幼稚園,更には初等教育あるいは奨学金制度の充実といったより必要なものに政策転換していくのか,これについて大いに議論していただきたいと思っています。
京都市の待機児童が200人を超えたということでありますけれども,去年と今年だけで,この4月1日現在の保育所の入所者は700人増えました。それでもまだ200人待機児童がいる。保育所の定員は0歳から就学前の6歳までですが,京都市は子どもの数に対して36.1%の保育所定員があるわけです。横浜市が18.9%です。神戸市は24.2%です。横浜市の倍,神戸市の1.5倍の保育所定員の設置割合ですが,それでも待機児童が発生している。そして,京都市は27億円の単費を処置して,国の基準の68%の保育料に抑えている。それでも保育料負担が重いと思っている方がおられる。やはり,そうした政策について自治体も努力するし,国も努力してもらって,「保育所は大丈夫です。子どもをしっかり産んでください。」こういうメッセージを発することも大事ではないかと思います。
だから子ども手当の満額支給だけに,こだわられる必要はないのではと私は思います。それよりも,より必要としている子育て支援策があるのではないかと。そうした支援策を地方自治体と一緒にやって欲しいと熱望しています。
(国に対する待機児童対策の要望)
記者
市長
保育所運営に対する抜本的な支援をお願いしていきたい。
また以前,安心社会実現のための委員をしていましたが,私は,高校の無償化も大事ですが,「保育園・幼稚園の無償化」を申し上げてきました。
京都市独自で,国に先駆けて,同時入所3人目(の保育料)を無償化しました。しかし,長期的には,国の政策として,保育料,幼稚園の授業料を無償化する。それぐらいの政策転換が必要だと思います。(四条河原町阪急閉店後に係る雇用・経済対策)
記者
8月に四条河原町阪急が閉店されるということで,そこで働く方が雇用を失うということになるが市として何か対応をお考えか。
市長
先日,京都駅の南にイオンモールが新たにオープンし,2,500人の雇用が創出されました。
阪急の撤退は残念なことですが,間を空けずに新たな商業施設が運営されることを希望していますし,そうなるように関係者が努力されていると思っています。
記者
市長
四条通,河原町通は依然として魅力的な商店街です。この間の人通りの多さを見ましても活気のある商店街であります。さらに,三条通,烏丸通と広域化しているのではないかと感じています。
お問い合わせ先
京都市 総合企画局市長公室広報担当
電話:075-222-3094
ファックス:075-213-0286