平成20年度第2回京都市政策評価委員会摘録
ページ番号60045
2011年11月22日
平成20年度第2回京都市政策評価委員会摘録
開 催 日 平成21年3月6日 金曜
場 所 京都市役所 消防庁舎4階 第一会議室
1 開会
2 政策推進室長あいさつ
3 議事
(1)来年度の改善方針(案)について
【新川委員長】
京都市の政策評価制度は仕組みとして整ってきて,一定運用の成果も現れ始めた。
しかし,本当に役立っているのかという観点からは,運用面からまだまだ考えていかなければいけない点も多い。また,世の中がどんどん変化していく中で,評価の仕組み自体がこれで十分なのかという観点からも,制度の充実についても考える必要がある。
個々の行政評価制度自体は,それぞれに充実していて良い仕組みだと思われるが,行政評価が,マネジメント体系の中でうまく結び付かないもどかしさを感じている。「政策―施策―事務事業」の評価間においても,それぞれの相関関係を意識するということにはなっていない。
このような点を意識しながら,来年度の改善方針案について議論していただきたい。
【事務局】
資料1(来年度の改善方針(案)について)により説明
【新川委員長】
「評価結果の活用に向けた評価の改善」,「客観指標」,「市民への説明と広報」の3点について説明いただいた。自由に御質問,御意見をいただきたい。
【大島委員】
「共汗」という言葉の使い方について,市民と協働でやっていくという意味で「共汗」ということか。そうであれば,参考資料1の図中にある未来まちづくり100人委員会とリンクしてくるということか。
【事務局】
「共汗・融合型戦略的予算編成システム」とは,市民の皆様との共汗による取組を重視し,それを予算に反映しようというシステムである。
100人委員会からの提言も「共汗」の一つの取組であるし,各局から上がってきた新規事業についても,市民との「共汗」の視点が含まれているかを重視し,予算編成を行うというものである。
【大島委員】
共汗,つまり市民との協働の視点から施策を評価してもよいのではないか。客観指標マニュアルにおいても,指標のチェック項目として「市民との共汗の視点が含まれているか」という項目があってもよいのではないか。チェック項目の中で一番近いのは「D 京都市に関わりのあるものですか。」という項目であろうか。
加えて,どういう形で共汗を展開するのかという視点があってもいいのではないか。その場合,ロジックモデルの中でも,共汗・協働の要素も入れられるのではないか。
【事務局】
客観指標マニュアルについては,政策・施策・事務事業との関連が現場で意識されていないという問題点を踏まえ,その解消策として,ロジックモデルを用いて政策体系の関係を見てもらえるようにという視点から作成したものである。
共汗については,事務事業評価で,事業の企画・実施・評価の段階の「市民の参加度」について評価しているが,政策・施策レベルの評価にこのような視点をどの程度入れられるかは難しい。
【窪田委員】
客観指標マニュアルは政策評価・事務事業評価の両方で利用するものとして作ったものか。
【事務局】
政策評価用のものである。事務事業評価用には,すでに指標設定マニュアルがあり,それを意識しながら,今回新たに政策評価用を作成したものである。
【窪田委員】
ロジックモデルを例示し,評価の教科書としてはよくできていると思う。しかし,実際にこれを使って指標や目標値について検討していく中で,アウトプットから上位アウトカムまでの指標を全ての施策に設定していき,それをすべて評価票に記載するということになるのか。
【事務局】
全ての施策において,ロジックモデルを用い,レベルに応じた指標の設定を行うことについては,今の段階では考えていない。
現在の政策評価においては,施策で用いている代表的な指標を政策においても使用しており,指標のレベルを変えていない。
次期基本計画の策定に沿った政策評価のバージョンアップ時には,政策・施策のそれぞれのレベルに応じた別個の指標を設定することも考えられる。
来年度,このマニュアルに基づいて,一足飛びに政策・施策それぞれに指標を設定するのは,経年変化を見るという観点からも望ましくなく,現場において大きな混乱が起こることが予想される。そこで来年度は,トレーニングとして,このマニュアルを基に,現在設定している指標の点検を想定している。
【窪田委員】
ロジックモデルをトレーニングとして活用するのは良いことであるが,アウトカムをきちんと測るのが困難だというものについて,強引にアウトカム指標の設定を追求してもいけないと思う。
最近,他都市の委員会や評価制度設計の際にも助言していることだが,マニュアルのロジックモデルにある「活動」のところをクリアにすると,市民にとっても職員にとっても分かりやすいものとなる。また,アウトプット指標を設定するうえでも,どんな業務を行っているのかをクリアにしておかないと設定できない。
「事務事業」からこれまでは「アウトプット指標」に一足飛びの考え方であったと思うが,「事務事業」のもとに,「活動」を整理してみることは,費用対効果を考えるうえでも,非常に役立つ。
また,ロジックモデルを使って政策から活動までの流れを整理し,その成果をフィードバックしていくことも大事だが,政策から施策,施策から事務事業を作るという,政策を企画立案するプロセスが非常に重要であると思う。
政策の方向性や,重点化については,様々な選択肢が考えられるが,ロジックモデルを通して政策の立案過程を見ることにより,それがどのような場で,どのように行われているのかということを把握することも非常に重要である。
【新川委員長】
「活動」の視点については,事務事業評価と関係するものだととらえがちだが,政策評価でも,事務事業評価との連動を考えるうえで,個々の「活動」の視点が大事である。
【小林委員】
おむすびミーティングなどを開催しているが,そのような場から出た当事者の市民の声が,どれだけ拾われているのかが見えない。
それがもっと目に見える形になれば,市民参加型の政策であるといえるのではないか。
【事務局】
門川市長が就任して一年が経過し,すでに900箇所の現場をまわり,おむすびミーティングなどを通し,現場の声を聞いている。例えば,清水学区でのおむすびミーティングで出された意見から,清水寺に防火水槽を設置するという政策に結び付いた事例もある。
また,次の議題の「市民生活実感調査(案)」で,実感調査を通して得られる市民からの声を政策立案に活かしていく方法について,後ほど詳しく説明させていただく。
【新川委員長】
小林委員の論点は,先ほど大島委員からの意見にもあったが,市民参加や共汗の視点を政策・施策レベルでどのように入れていくのかという議論だと思う。具体的には難しく,検討しにくいと思うが,委員からの意見を参考に,事務局において検討していただきたい。
また,指標においても,事務事業の指標だけではなく,政策・施策の指標についても,平成23年度からの新しい基本計画の施行に沿った形で,評価のシステムについてもバージョンアップを図っていただきたい。
【河村副委員長】
評価結果の活用については,いかに利用しやすいものとするかが重要である。市民に対して分かりやすく公表するという点,市会において活用してもらうという点も大事であると思うが,この評価の結果をみて,庁内の職員に活用してもらうことが重要である。
そういう意味で,施策評価票において,過去の決算状態を表記するという改善点により,具体的な事業の動きが見えるなど,良い改善案の方向だと思う。
また,政策評価票の改善点である,マトリックスの図示も分かりやすい。マトリックスの図に限らず,評価票の内容をなるべく図示し,分かりやすくするべきだと思う。
評価についても,A,Bという記号だけでは,評価の高低が実感しにくいのではないか。指標の動きも図表化するなどして分かりやすくすれば,もっと見やすいものになると思う。
ホームページについても,どんどん内容を掘り下げて見ていけば,細かい点まで分かり,精緻になってきているが,入り口の部分で,一目で評価結果のポイントが分かるという「分かりやすさ」とう点も大事である。両者を同時に追及するのは難しいかもしれないが,工夫していただきたい。
【新川委員長】
評価の方法を読みこなした上で,評価票の文章や数字を確認して評価の結果を見るというのではなく,入り口部分で評価の内容をさっと把握できるような工夫の余地はあるかも知れない。
【横井委員】
第1回目の政策評価委員会での議論をよく踏まえ,活用に向けた改善策を提案していただいていると思う。
マトリックスの図示の挿入は,政策重要度や目で見て分かりやすいという観点からはよいと思うが,去年からの変化を見る上では,見にくい。軸の目盛やマス目などを工夫していただきたい。
政策評価の評価票の冊子について,政策の評価票を見るのに,ページをめくらなければならず,非常に見にくい。次回発行時には,見開きで見られるように作成していただきたい。
【窪田委員】
施策評価票についても,参考ということで主な事務事業を掲載しているが,「主な」とせず,ページに収まる範囲で,掲載可能分だけを掲載し,「他何件」というように表記し,事業費の合計額については,全ての事業の合計額が分かるようにしてはどうか。
【新川委員長】
一部には「主」とあり,また一部には「従」たる事業とあり,その説明があるのか。
【事務局】
きちんとした説明の掲載はない。事務事業評価において,ぶら下がる施策を記入する欄が評価票にあり,その記載をもとに各施策に当てはめている。しかし,ある施策については何十もの事務事業がぶら下がっていると思えば,ある施策については,全くぶら下がっていないものもあるなど,果たして事務事業評価票に記載の施策が本当に適当なものであるのかどうかの検証についても,今後必要であると考えている。
政策の評価票と同じように,見易さという観点から,事務事業評価の掲載の仕方を工夫し,2ページに収まるように掲載するという問題意識は持っているが,現時点ではきちんと整理できていない。
【新川委員長】
見易さと評価票としての使いやすさ・情報の正確さというところから,整理をして検討していただきたい。
マトリックス表の尺度についても,違いが分かるように工夫していただきたい。
【横井委員】
市会での活用状況について,行政評価結果を活用して議会で議論されている他都市の例はそんなに多くないのではないかと思う。他都市と比較すれば多いといえるが,本来の目的からいえば,もっと活用されるべきだと思う。
今年度の活用状況は,昨年度と比べてどうなっているのかという点と,市会に対して,行政評価をどのように分かりやすく説明しているのかについて,お聞きしたい。
【事務局】
活用状況については,今年度初めて調査を行ったものであり,昨年度の数値はない。
しかし,感覚的には,年々増えてきたと感じている。19年度に行政評価条例を施行し,市会への報告が条例上位置付けられたことと,行政評価が制度として定着してきたことが原因ではないかと考えている。
市会への説明については,評価結果を本会議に資料として提示するということにとどまっている。なお,質問内容としては,指標のデータについての指摘や,指標の良し悪し,また評価結果についての見解を求めるというものであった。
【細田委員】
評価が終了した段階で,責任者の総合評価結果に対するコメントはあるのか。
【新川委員長】
例えば,各局の局長が評価結果に対してコメントするというようなことであろうか。
【事務局】
施策は各局が所管して評価し,政策については最終的に市長が評価しており,現在のところこの点に対する異議申し立ては特にない。
「ホップ・ステップ・ジャンプ」の段階に例えると,まず「ホップ」の段階として,評価をし,その結果を各局や職員に意識してもらい,次に「ステップ」の段階として,例えば局区運営方針に反映させることなどにより意思決定に活用し,さらに「ジャンプ」の段階において,評価結果を政策との因果関係が明示できるという形に最終的にはしていきたいと考えている。まだ本市においては「ホップ」の段階の途中であり,庁内的な議論については,まだ至っていない。
【河村副委員長】
客観マニュアルにある指標・目標値の設定条件として,「D データの把握に過度のコストや時間を要していないか」という条件があるが,大学でも同じように大学の評価が存在し,定性評価において,かなりの文量の作文をしないといけないという状況にあり,教育に費やす時間を削られている感がある。
このような条件が掲載されているということは,庁内でデータ把握が相当に面倒だという雰囲気があるということなのか。
【事務局】
評価結果が活用されれば,そのような負担感は生じないと思う。しかし,明示的に活用できていないという点からいえば,作文の域を超えているとは言い切れず,若干の徒労感が職員の間に生じているのかもしれないというのが現状である。
しかし,評価による「気づき」を各職員,所属が確認し,共有するというレベルでも,十分に意味があることであり,労力というよりは,いかに活用するかを主眼として検討していくべきであると考えている。
1,400ある事務事業の評価については,評価票の作成責任者は各所属の課長であるが,市会の質疑で個々の事務事業の評価結果が取り上げられることで,局長までもが内容を全て確認しなければならないという状況にあり,上層部においても評価疲れが生じている可能性がある。各政策・施策・事務事業における責任の所在を整理し,明確にしておかなければ,労力がかかりすぎているのではと感じている。
【窪田委員】
評価疲れについては,他都市でも議論されていることである。「活動」のリストアップについては,容易にできることであるので,他都市においてもおすすめしている方策である。
活用の方法については,評価の結果だけを見ても仕方がないことであり,政策の企画立案過程や内部の意思決定において積極的に活用することで,その結果が市会や市民の間でチェックされ,議論されることになる。
また,局ごとの予算の枠配分や,局内での施策の重点化に評価を活用してもらうための工夫が必要ではないか。内部の人間が使わないのに,外部の人間が興味を持つはずがない。
職員レベルでは,緻密なデータが本来はあればよいが,ある事務事業においてどのような「活動」を行っているのか,その活動は妥当なのかということをまず見ていけばよい。
【新川委員長】
ある意味では,科学的,客観的な分析の緻密さや正確さよりも,「役に立ち度」の方が大切であり,組織全体として,「評価結果を活用している」ということが言えれば,負担感の軽減につながるのではないかと思う。
【横井委員】
今後評価がシステムとして組み込まれていくのであれば,適切な評価のもと,それを活用して新規事業に取り組んでいる局とそうでない局とを,管理部局側が評価するべきではないか。そうしなければ,せっかくの仕組みが定着しない。うまく運用していただきたい。その結果,他都市で実施している「局長マニフェスト」や「局長評価」などにつながってくるのではないか。そうすれば,議会でも議員が質疑において興味を持つことにもなる。市民の代表である議員が市民の声を聞き,評価結果をもって議会で議論して本来の仕事をやるべきところがしっかりやるという仕組みが,評価の運用によって達成されるのではないかと思う。
【細田委員】
せっかくできた評価を庁内の職員全てに意識してもらえるようにしていただきたい。手間をかけて作った成果であるので,是非使ってもらえるようにしていただきたい。
【大島委員】
市民の生活実感について,現状では市民としての視点だけであるが,例えば,NPOとしての視点もどこかに入れられないか。
先日ゼスト御池で,我々NPOと行政多セクションとが連携し,それぞれの行政の目指すべき事業について,NPOの事業における協働の取組を展開することで,お互いの事業目標が達成でき,相乗効果が生まれるのではないかという実証的な事業を実施した。そういう視点で評価できる仕組みも,将来的にできればよいと思う。
【新川委員長】
トップマネジメントから現場の活動に至るまで,「評価の見える化」をしていき,それが職場の市政運営におけるあらゆる場面でのPDCAにつながっていくのではないか。
また,共汗・協働という視点を京都市の評価の仕組みにどのように入れていくのかが大きな課題である。
委員からのアドバイスをもとに,多少なりとも改善していただきたい。
それでは,議事2「市民生活実感調査(案)について」に移る。事務局から説明願う。
(2)市民生活実感調査(案)について
【事務局】
資料2(市民生活実感調査(案)について)により説明
【新川委員長】
調査票自体の大きな変化はないようだが,調査対象者数や庁内での活用方法についての改善をしている。自由に委員の皆様から発言いただきたい。
【河村副委員長】
調査対象者については,できるだけ4,000人をキープしてもらいたいところであるが,一定の回収率が期待できるのであれば,3,000人でよいとは思う。今年度に引き続き来年度,回収率をキープできればよいと思う。
調査票については,これで確定ということか。
【事務局】
現時点では(案)である。
【河村副委員長】
これまでは,このように実感調査のデータの活用は行っていたのか。
【事務局】
自由記述意見については,局別に仕分けしたものやグラフ化したデータなどは提供していたが,このようなデータベースを提供するということは行っていなかった。
【河村副委員長】
クロス集計自体は,慣れている人であれば,簡単にできる集計方法である。庁内用の説明文に,年齢分布の割合の出し方まで記載する方が分かりやすい。
クロス集計のデータを職員に提供する際には,例えば属性の年齢を表す数字を,「1→20代,2→30代」というように置き換え,分かりやすい形で提供する方がよい。
自由記述意見の提供時には,分析しやすいように,属性をくっつけた上で情報提供すべきである。また,自由記述意見を分析するうえで,データマイニングのソフトがかなり安くなっており,研究者の間でもかなり広く使われているので,使ってみてもよいのではないか。
【事務局】
自由記述意見については,属性を付けたうえで,すでに各局に提供済である。実感調査の設問については,来年度の調査票については,今年度大幅に改良したこともあり,来年度は経年変化をみるうえでも,設問については昨年度と同じ内容でいきたいと考えている。第1回委員会において,大島委員から施策2213の「市内の買物環境に満足している。」という設問において,「地域に密着した」という点が明確ではないという御指摘をいただいた。この点について,地域をどの範囲としてとらえるかを,基本計画に立ち返って議論し,また新川委員長にも相談させていただいたうえで,このままの設問でいかせていただきたいと考えている。
ただ,指標については,地域の商業空間の賑わいを表した指標の設定について,所管局と相談のうえ,来年度の評価に向けて検討していきたいと考えている。
【細田委員】
このアンケートの結果,空欄の箇所がどこに多いのかという傾向については把握しているのか。
【事務局】
無回答の理由としては,自由記述欄の記載から,自分の生活とかけ離れた分野など,受益者が限定的であるということから空欄にしているケースが多いことが読み取れる。
【細田委員】
毎年,市民生活実感調査を家族に回答してもらっている。設問の中では,「政策重要度」という言葉が難しいと言っている。
【新川委員長】
説明の仕方が取り付きにくいということが回答結果に影響していることがあるかもしれない。
【横井委員】
政策重要度について,市民感覚として「重要だ」ととらえている回答結果が,市政を運営するうえでの重要度を表しているといえるのか,きちんと分析した上で,政策に反映するべきではないのか。
【小林委員】
施策「新たな発想・手法を取り入れた行政運営の推進」の設問「役所の仕事ぶりは,以前よりもよくなった」において,行政の関係者間での協議が十分ではなく,連携が図られていないという事例を耳にすることがある。
例えば,「各関係課のつながりはできているか。」という設問に変えてはどうか。
【新川委員長】
行政の縦割りがいつも問題になっているが,設問の作り方が難しい。具体的な事例を示すといいのではないかということもあるが,それも回答が限定的となり,難しい。事務局でもう少し検討いただきたい。
【大島委員】
20年度評価において,市民参加が「D」と評価され,非常にがっかりしたが,アンケート調査などで,自分にとって身近で関心がある領域については,その他の項目よりもシビアに評価したりする,という関係はあるのだろうか。政策重要度と各項目についてどう回答したかについてのクロスはあるのか。それによって,「評価が低い=関心が高い」という評価がされたという判断もできる,という因果関係についてみてみたい。
例えば,「歩いて楽しいまち」という政策の重要度に○をつけた人が,その施策についてのシビアに評価したりしていることがないのか。
【新川委員長】
「歩いて楽しいまち」という政策に○を付けた人とつけてない人の設問に対する評価を比較するということだと思う。
【河村副委員長】
何と何を比較するのかを選択しないといけないが,技術的には問題ない。
【細田委員】
考え方としてはリンクしないのではないかと思うが。
【新川委員長】
リンクするかどうかを確認するために,クロス集計を用いて検証することができる。
【横井委員】
従来の予算編成システムから今回進化した点で「職員提案予算」があるが,これは今までになかったことと理解してよいか。
【事務局】
そうである。
【横井委員】
各局職員が実感調査の結果を踏まえ,市民感覚で職員提案をすることによって,調査の分析結果を予算と結び付けることができるのではないか。
それがうまく説明できれば,今回提案のアンケート調査の分析を,各職員が積極的に行うようになるのではないか。
自由記述意見を,早い段階で各局がすくい上げることにより,市民の声を市の職員が活用して,予算に直接結び付けていく仕組みになればいいのではないかと思う。
【窪田委員】
市民しんぶん原稿の文言については,行数等はこれ以上増えないのか。まだ確定でなければ,もっと文言を分かりやすくして欲しい。
「市の政策評価や市の仕事を進めるための」とあるが,今日の議論の内容を踏まえ,「市の政策評価やそれを踏まえた市の政策作りのための」などという表現に変えてはどうか。
【事務局】
できる限り,提案いただいた内容を踏まえたい。
【新川委員長】
本日御議論いただいた「来年度の改善方針」等の内容は,平成21年度に向けての当政策評価委員会からの意見として取りまとめ,京都市に提出したいと考えている。私と事務局でたたき台を作成し,各委員に御覧いただきたいと思っている。そのうえで最終的に私に一任いただきたい。(異議なし)
それでは,これで司会進行を事務局にお返しする。
【事務局】
政策評価の結果の公表は9月を予定しているが,今後,委員会から頂戴する「政策評価制度に関する意見」等を基に,制度の見直しを行い,平成21年度の政策評価に取り組んでいく。本日の議論の内容以外にも,御意見,御質問などがあれば,随時事務局まで連絡いただきたい。
4 閉 会
第2回京都市政策評価委員会出席者
委員長 新川達郎 同志社大学大学院総合政策科学研究科教授
副委員長 河村律子 立命館大学国際関係学部准教授
委員 大島祥子 楽洛まちぶら会事務局,スーク創生事務所代表
窪田好男 京都府立大学公共政策学部准教授
小林香代子 公募委員
細田茂樹 公募委員
横井 康 あずさ監査法人大阪事務所パブリックセクター本部長,代表社員
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