南ジュニア消防団9月学習会
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2019年4月20日
「身の周りの物を使った応急手当」
9月9日は皆さん御存知「9.9(きゅうきゅう)の日」
ということで,いろんなところで救急関連のイベントが開催される中,南ジュニア消防団員達も,「身の周りの物を使った応急手当」について学習しました。
今年は春からずっと地震,豪雨災害に台風の直撃と,自然の力の強大さと恐ろしさを見せつけられてきており,この日も,北海道地震で被災した人達の被害の全容すら明らかになっていません。
ジュニア団員だけでなく,指導隊の皆さんの取組もいつになく真剣な表情で,いざということには皆が協力し合って助け合えるように,応急手当の勉強しました。
三角巾を使って

まずは三角巾を使った外傷(けが)の被覆を勉強しました。
三角巾は,「どの御家庭にもある。」とは言えないかもしれませんが,丈夫で毛羽立ちがなく,救急箱に入れておくので清潔で,やはり専用品の良さがあります。
若干強めに巻き上げることで圧迫止血の効果もあり,いざという時に備えておけば重宝するでしょう。

震災などではいつ何時上から物が落ちてくるかわかりません。
また,避難の最中,両手に荷物を持って足元の悪いところを歩くと,転倒などで意外と顔面もケガをするといいます。
頭部や顔面のけがは,けがの程度以上に出血が多くなるため,早めの処置でしっかりと止血しておきたいものです。
ストッキング大活躍

さて,ではとっさの時,三角巾が自宅になかったらどうしたらいいのでしょうか?
例えばこういうものが使えそうです。
ストッキングは毛羽立ちがなく,女性がおられる御家庭では新品をストックしておかれることも多いため,ある程度の清潔さも保てるでしょう。
少し伸びるので圧迫止血の効果は薄いかもしれませんが,上手く使えば骨折の処置などにも使えます。
災害時の万能道具「食品用ラップ」

次はこれです。食品用ラップ
これはほとんどの御家庭にあるのではないでしょうか?
「丈夫で,毛羽立ちがなく,清潔」という点でも合格です。
けがの被覆や圧迫止血だけでなく,骨折時の添え木の固定にも使えます。
その他にも,身体に巻けば保温効果もあり,巻き付け方を工夫すれば衣類や靴の簡易防水にもなりそうです。
コンビニ袋も使えます

食品用ラップが使えるならこれだって!
でも最近はエコ意識の高まりから,昔のようにどの家にも大量にあるわけではありませんね。
使う時には衛生面も注意ですが,一方で袋になっているのが利点。
誰かに応急処置をする時,手袋として使えば感染症の予防もできます。

エマージェンシーブランケット(緊急用毛布)も,食品用ラップやコンビニ袋と理屈は同じ。
普段はコンパクトで保管場所をとらず,広げると大人も充分包み込めるサイズ。
アウトドアショップなどでも売っています。
人を搬送するのって大変

けがをした人,動けない人を搬送するのも結構大変。
試しに,毛布に乗せてみんなで搬送しようとしたけれど,バランスがとれなくて全然ダメ。
そんな時は,丈夫な棒も一緒に使って,応急担架を作りましょう。安定して持つことができ,大勢で搬送することができます。

丈夫な棒がない場合?
そんな時はこういう方法もあります。凄く手が疲れるけれど,時間に余裕がなく,短い距離を搬送する場合は覚えておいて損はないです。
災害大国日本に住む私たちですら,ここ数年の自然災害の凄まじさには驚かされ,被災した方々の少しでも早い復興を願わずにはいられません。
それは,とりもなおさず今後の私たちの姿なのかもしれないと思うと,今できることをしっかりと備えておくことの重要性をあらためて感じます。
ほんのちょっとした知識が,家族を助けることになるかもしれません。
ジュニア消防団員の皆さんも家族の一員として,いざという時には迷わず応急処置をしてくださいね。
もう君たちは,「誰かを助けることができる人」に,なっていますよ。
お問い合わせ先
京都市 消防局南消防署
電話:075-681-0711
ファックス:075-671-1999