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京都市消防局

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平成28年度消防職員意見発表会 最優秀賞

ページ番号213756

2017年2月1日


 私は,「消防女子」の魅力に惹かれ,消防という仕事に就きました。

 そのきっかけは,中学校のときの職場体験でした。懸命に働く女性救命士の姿に感銘を受けたことを今でも覚えています。

 私は,採用されて3年目になります。これまでに予防課と救急隊の仕事に関わってきました。その中で強く思うことがあります。それは,市民の皆様の安全,安心を守るために「消防女子」の存在が必要とされていることです。私は,女性消防吏員の採用推進のため,「消防女子」を直接見て,話を聞いてみたり,知ってもらえる,様々な機会を通じて魅力を伝える取組みをしていきたいと考えています。

 現在,京都市消防局には,67名の女性消防吏員が勤務しており,全体の3.8%と,年々少しずつ増加しています。しかし,警察や自衛隊,海上保安庁を比較するとまだまだ少ない状況です。「女性の消防士さんもいるんだね。」と声を掛けられることも多く,消防は男性職員の多い職場とイメージを持つ人もたくさんいます。

 職場では男性が圧倒的に多く,肉体的,精神的にも厳しい環境でどう馴染めばいいのか不安に感じていました。仕事を始めてみると,男性の視点だけではなく,多様な視点で物事を捉えて,多様なニーズに柔軟に対応したり,これまでになかった女性ならではのアイディアを考案したりすることができました。救急隊では,不安で泣いている子供に対して,血圧等を測る際に最初は嫌がっていたものが,優しく声を掛けるとそっと腕を差し出してくれました。また,女性の傷病者に対して,心電図や体温を測定するときに胸をはだける際も抵抗なく応じてくれたりと安心させる活動ができ,女性が必要だと感じました。

 その反面に,傷病者を搬送するときなどに,男性の隊員に比べ腕力がないことを実感することもあります。災害現場で活動するためには強い精神力や体力を要するなど女性消防吏員が災害現場活動を行うことは,メリットだけではありません。私は,「消防女子」について,仕事のやりがいや魅力だけではなく,課題とする部分も知ってもらいたいと考えます。

 私の今後の取組みとして,業務の中に子供や学生に接する機会がないかと考えました。学校の普通救命講習,学園祭の露店指導,新入生の防火指導,中学生の職場体験,消防署社会見学や女子学生の消防団入団などたくさんの機会があることがわかりました。災害現場だけではなく,このような場所に出向くだけでも「消防女子」の存在を知るきっかけとなり,重要だと考えます。様々な業務を通じて「消防女子」の魅力を伝えていきたい。

 そのほかにも,私も消防を目指していた当初は,「男性ばかりの職場に馴染めるのか。」「女性の私にも活躍する機会はあるのか。」などたくさんの不安を感じていました。女性ならではの悩みや不安を聞いたり,アドバイスをすることで消防士として働くことがイメージできると思います。

 「消防女子」を少しでも知ってもらい,消防で働く女性を身近に感じ,視野を広げることで自分の将来に役立ててほしいと思います。仕事の向き不向きは,性別で決まるものではなく,自分がやりたいと思うものに自信を持って踏み出すことが大切だと私は経験しました。消防は自分が想像しているよりも,女性にも働きやすい職場です。私自身も男性には気付けなかったことや小さなことでも率先して見つけ,自分らしさが職場の中の欠かせない存在となるよう職務に専念していきたいです。この「消防女子」の魅力を一人でも多くの女性に伝えていきます。

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京都市 消防局消防学校教育管理課

電話:075-682-0119

ファックス:075-671-1195