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京都市消防局

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平成29年2月号 施設課通信

ページ番号213284

2017年2月1日



  特別貸与物品とは,災害現場活動のために各職員に貸与されている装備品のことで,主な特別貸与物品として下記の

 ものがあります。

 ⑴ 防火帽・しころ

   FRP素材のヘルメットで,しころは銀面加工(アルミ蒸着+特殊フィルム)されており,生地表仕様と比較して,防汚・

  耐熱・耐油・耐薬品に優れています。

 ⑵ 面体

   京都市仕様として市販品と異なる点は,締付けバンドが6点締め(市販品は4点締め)であることと,長さ調節ができ

  る首かけ紐(市販品は長さ調節機能なし)が付属している点です。また,女性消防吏員の消防隊への配置に合わせ,

  Sサイズを導入しました。

  ※ メガネを使用している隊員用には,面体用めがね枠があります。

 ⑶ 防火衣

   京都市仕様は約750℃に耐える特殊繊維に銀面加工(アルミ蒸着+特殊フィルム)されており,防汚・耐熱・耐油・耐薬

  品に優れています。特に,銀面加工されていることで,熱を反射するため,耐熱性能が非常に高く,汚れ等が内部に染

  込みにくいのでメンテナンスがしやすくなっています。また,女性消防吏員の消防隊への配置に合わせ,Sサイズを導入

  しました。

  ※ ヒートストレス対策として,防火衣のインナー(内衣)を外した状態での使用は絶対にしないでください。

   上記で示した性能は,活動服を着用し,防火衣のインナーを取り付けた状態でなければ発揮されません!!

 ⑷ 防火ズボン

   京都市仕様は約750℃に耐える特殊繊維(アラミド繊維+PBO繊維)素材です。

  ※ 防火衣・防火ズボンは【火傷予測テスト】(防火服を着せたマネキンを炎に8秒間暴露させるテスト)や

   【炎・ふく射熱同時暴露テスト】(炎に17.5秒暴露させ生地の熱収縮や炭化がなく,柔軟性が保持できて

   いることを確認するテスト)をクリアした製品です!!

 ⑸ 防火靴

   牛革(防水加工)素材でゴアテックスを内側に張っていることで,外側からの水の侵入は防ぎ,汗の水蒸気を素早く

  放出するため,靴内を常にドライで快適に保ちます。20分間程度であれば水につかっていても,防火靴の中に水が浸

  透してくることはありません。

  ※ 防火靴のソールは耐熱性の高いラバー素材で,約1,100℃の炎を10秒間放射しても大きな変形はしません。

 ⑹ 防じんマスク

   アスベスト作業,溶接・溶断溶解作業,除染作業対策(内部被ばくのおそれが大きいとき)及び建物等のがれき処理等

  の用途で使用できます。サイズはS・M・ME(標準サイズ)・MEE・Lの5サイズがあります。

  ※ 火災調査現場等でアスベストや粉じんの飛散があるときは,防じんメガネ・防じんマスクを使用してください。

 ⑺ 防じんメガネ

   ペトロイドレンズに曇止め加工してあり,時間経過による曇止め性能変化が小さく,耐熱性にも優れています。また,塩

  酸・硫酸・硝酸・(メチル・エチル・イソプロピル)アルコール・アセトンに耐薬品性能を有しています。

   なお,平成28年度から,防じんメガネ用ベルトの仕様をリング状から締付けタイプへ変更しました。

  ※ 耐薬品性能試験時の,塩酸・硫酸・硝酸の濃度は10%です。

 

 いずれの物品も職員が安全に災害現場活動をするために不可欠であり,常に最善の状態を保たなければいけない

ということを認識して,大切に使いましょう!!



 次に,主な特別貸与物品のメンテナンス方法について説明します。

 ⑴ 防火衣(外衣・内衣)・防火ズボン

  ア 雑巾などで汚れを拭き取ってください。洗濯する場合は,水又はぬるま湯(40℃前後が最適)で手洗いするよう

   にしてください。

   ※ 漂白剤は使用しないでください。また,熱湯は厳禁です。

   ※ 内衣及び防火ズボンは洗濯機を使用することもできますが,弱流で行ってください。外衣は絶対に洗濯機を

    使用しないでください。

   ※ 絶対にデッキブラシで洗わないでください。背文字・特殊フィルム等のはく離とはっ水性能が著しく低下します。

  イ できるだけ洗剤は使用しないでください。汚れ等がひどく,洗剤を使用する場合は中性洗剤を使用してください。

  ウ すすぎは完全に行ってください。(残留洗剤によって,防水及び透湿性能が落ちたり,高温下で活動中に発火した

   りする恐れがあります。)

  エ 脱水は絞らずに軽く水を切り,自然乾燥(陰干し)で完全に乾かしてください。

   ※ 乾燥機の使用は厳禁です

   ※ 防火衣・防火ズボンに使用されている特殊繊維は,紫外線に非常に弱いため,直射日光の当たる場所

           や裏返して乾燥させると著しく強度が低下します。

  ⑵ 防火靴

   ア 防火靴の革部等は水を吸いますので,現場活動が終われば陰干ししてください。

   イ 防火靴は革製品ですので,市販の保革油で磨くとよく足に馴染みます。


 特別貸与物品は,き損状況によっては修理が可能です。以下に修理可能な場合をまとめましたので,早めに修理し物品

を良い状態で長く使ってください。

 また,修理せずにき損した状態のままでは製品の性能が著しく低下(特に防火衣・防火ズボン)するので,現場活動で最高

のパフォーマンスを発揮するためにも早めの修理を心掛けましょう。


※ 上記以外で修理が可能かわからない場合は,各所属の庶務担当者を通じて施設課に問い合わせてください。


 メジャーリーグで活躍するマイアミ・マーリンズのイチロー選手は,道具をとても大事にすることで知られています。子供

向けの野球教室でも「野球が上手くなるには道具を大切にすることです。」と繰り返し語っています。イチロー選手は,負け

た試合でも試合終了後にロッカーに帰ってくると,必ずグローブをピカピカに磨いて手入れをするそうです。

 フォアボールやホームランの後もイチロー選手はバットを丁寧にグラウンドに置きます。「僕はバットを投げることも地面に

叩きつけることもしません。プロとして道具を大事に扱うのは当然のことです。」と語っています。

 いい仕事をするには,いつもトラブルなく快適に使える道具が必要です。だからこそ,仕事ができる人は「道具」を大事にし

ます。

  • 目次

お問い合わせ先

京都市 消防局消防学校教育管理課

電話:075-682-0119

ファックス:075-671-1195