平成29年2月号 消防活動へのとびら
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2017年2月1日

今回は,平成28年5月に各消防隊に配備され,同年6月6日から運用開始となったスパコンノズル(ガンタイプ)について
紹介します。
同ノズルは,従来のガンタイプノズル(クールファイターノズル)と比較して,大量放水が可能(直状・噴霧の放水形態及び
放水流量を自在にコントロールが可能)で,操作性が高いガンタイプ式ノズルを消防隊に配備し,発災時に効果的な活動を
実施するために整備されました。
また,低発泡ノズル(LXフォームジェット 型式:FN-65LK)を装着できることから,ホースカーに積載している可変ノズル
の後継として運用することとなっています。




(1) 名称 :スパコンノズル
(2) 放水形状 :棒状,噴霧(拡散角度:100度)
(3) ノズル流量 :0,10,13,15,19,23㎜(ストレートノズル相当口径)
(4) 寸法/重量 :約530㎜/4.8㎏

(1) ストッパーを押しながらカバーを回すことにより,ノズル口径を0(閉),10,13,15,19,23㎜まで任意に選択できる。
(2) バンパーを回すことにより,放水形状を棒状及び噴霧に切り替えができ,拡散角度は約100度まで任意に選択できる
(放水量は棒状,噴霧に関わらず一定である。)。
(3) ハンドル操作により放水の開/閉の切替えが可能である。

(1) 必要とされる口径を設定する。
(2) ハンドルを操作し,放水の開始,停止を切り替える。ハンドル操作は,ゆっくりと行う。
(3) 放水パターンは,バンパーを回転させることで変更でき,任意の放水形状を選定し放水する。
(4) ノズル吐出口にゴミや小石が引っ掛かった際は,放水圧力を0.2MPaまで落とし,ノズル流量を「FLUSHING」
位置に合わせて取り除く。
(5) シャットオフボールバルブ開閉操作
ハンドルを2次側(ノズル側)に押し倒すことにより,コックが開く。
ハンドルを1次側(ホース側)に押し倒すことにより,コックが閉じる。
(6) 抜け止めリング(シャットオフボールバルブに付属)について
シャットオフボールバルブに付属の抜け止めリングは,差込式金具の連結部においての離脱を防止するため
のものである。シャットオフボールバルブの接続時においては,確実に抜け止めリングを使用すること。
(7) ホースラインの延長
シャットオフボールバルブを閉鎖し,ノズル残圧がないことを確認し,シャットオフボールバルブ接続部の抜け止
めリングを外してノズルを切り離して,延長するホースを接続する。接続部が確実に装着されていることを確認し,ゆ
っくりとシャットオフボールバルブのハンドルを開き送水する。

(1)ノズル外観に損傷,緩み等がないことを確認する。
(2)バンパー,カバーを回して円滑に動き,口径位置が0㎜のときに弁棒が閉じていることを確認する。
(3)ストッパーを作動させ,リングの口径溝に確実に入り,カバーが固定していることを確認し,ストッパーのバネや
スプリングピンに損傷がないことを確認する。
(4)弁棒に緩みがないことを確認する。緩んでいる場合は,増し締めをする。
(5)定期的(最長6箇月に1度程度)に,次の箇所にシリコンスプレーを塗布する。
・ バンパー,カバーを最大状態にし,しゅう動部に潤滑油を少量注油する。
・ 同状態でカバーの内周面に薄くグリスを塗布する。
・ ノズル本体及びシャットオフボールバルブのボール面にシリコンスプレーを塗布し,2~3回開閉操作を行い,なじま
せる。



現在,スパコンノズルはホースカーの皿の上に積載して運用していますが,平成29年3月中に,ホースカーを同ノズル
が積載できる仕様に改修する予定です。

お問い合わせ先
京都市 消防局消防学校教育管理課
電話:075-682-0119
ファックス:075-671-1195