『少しの配慮で誰もが暮らしやすい社会づくり』をテーマに人権研修を実施!!
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2017年12月27日
12月12日【月】,株式会社ミライロから「岸田ひろ実」氏を講師にお招きして人権研修会を開始しました。

障害者差別解消法
「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(「障害者差別解消法」以下同じ。)が,平成28年4月1日から施行され,障害者差別解消法では,障がい者に対する不当な差別的取扱いを禁止し,行政機関に対して合理的配慮の提供が義務付けられています。
車椅子のユーザーであり,知的障がいのあるお子さんを持つ,岸田ひろ実氏は,株式会社ミライロの人材研修講師として,障害者や高齢者への優しいおもてなし指導やユニバーサルデザインの普及啓発など,幅広く活躍されており,本研修ではご自身のこれまでの人生経験をはじめ,“ユニバーサルマナー”の観点から“障がいのある方への配慮”についてご講演をしていただきました。
プロフィール
知的障がいのある長男の出産,夫の突然死を経験した後,自身も2008年に急性大動脈解離という病気で倒れる。存命率20%という危機を乗り越え,一命は取り留めたものの,後遺症で下半身に麻痺が残り,以来車椅子での生活となる。
約1年半に及ぶ入院生活中,「歩けない」という現実に絶望。自暴自棄になり,生きることすらやめたくなる日々の中,心の救いを求めて心理学を学び始める。学ぶ中で,自身の経験と心理学を通じて,自分と同じように絶望している人々の心や体を元気にしたいと考える。
現在は人材研修講師として活躍し,障がい者や高齢者への優しいおもてなし指導や,ユニバーサルデザインの普及啓発講義を実施。
知的障がいのある子供を持つ家族への進路指導講義も実施し,企業・行政・教育機関等から高い評価を受ける。
2014年,世界的に有名なスピーチイベント「TEDx Kobe@Youth」のスピーカーに選出され登壇する。
「障がいのある当事者」,「障がい児の親」,「働く女性」など多様な面を持ち,常に新たな働き方や人生を表現している。

聴講者に3つの質問
障害=ハンデ? 障害=マイナス? 障害=不幸? 皆さんは,どう思われますか?

長男がみんなに愛されるために,シッカリ教えたこと!
障がいがあるからできないではなく,障がいがある長男ができること。
それは「ありがとう」,「ごめんなさい」,「こんにちは」を相手に伝えること。
この3つの言葉で,周囲は変わっていった。

夫から教わったこと!
命には限りがある!時間は有限だ!
感謝の気持ち,ごめんなさいの気持ち,今すぐ伝えなければいけない,先延ばしにしたら絶対「後悔」する。

なぜユニバーサルマナーが必要か? ユニバーサルマナーを求める人
時代とともに,街の環境と人々の意識は変化している。
高齢者: 3,300万人(人口の約26%) 障がい者:788万人(人口の約6%) 3歳未満:315万人(人口の約2%)

「障害者差別解消法」が目指すこと
共生社会 ⇔ 相互理解

障害者に声を掛けられない理由
・接し方や方法がわからない(57%)
・おせっかいになる(16%)
・任せた方が良い(14%)
・面倒くさい(7%)
・理由はない(5%)
・その他(1%)

不当な差別的扱いとは?
障がいを理由として,正当な理由なく商品やサービスの提供を拒否や制限したり,条件をつけたりすることで,障害者の権利と利益を侵害すること。
● タクシーの乗車拒否
・車いすでは乗れません
・知的障害者一人では乗らないで!
● 不動産の入居拒否
・車いすの人は入居できません,近隣トラブルになるかも!
● 補助犬の同伴拒否
・飲食店なので犬は駄目です!
・他のお客様のご迷惑
★ 盲導犬の場合は,一般的に認知されていますが,介助犬はあまり認知されていません。
合理的配慮の例
● 車いす利用者への配慮
・低めのカウンターを設置
・設置が難しければ,他の場所に移動
● 聴覚障害者への配慮
・指差しできるメニューを用意
・筆談で会話

私たちに求められること
ハードは変えられなくても,ハート「heart」は今から変えられる

押し付けは駄目!
「~なければいけない」と思っていたら,一方的な押し付けになっているかも??
・障がいの方 助けてあげなければ~
・車いすの方 押さなければ~
・視覚障がいの方 誘導しなければ~
・聴覚言語障がいの方 手話で話さなければ~
お声掛けするときは,何ができるのかを聞く
ひろ実 メッセージ!
100%を目指さず,できることから1つずつ,少しでも改善する姿勢が大切です!

お問い合わせ先
京都市 消防局伏見消防署
電話:075-641-5355
ファックス:075-643-1999