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京都市消防局

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(P19~21)〈昭和30年代の取組〉自主防火組織と活動

ページ番号193559

2023年7月26日

(P19~21) 〈昭和30年代の取組〉自主防火組織と活動




当時の状況

 昭和30年代前半において,「一般家庭の防火診断」や「防火貯蓄運動」などにより,住宅火災を減らす取組が推進されたほか,「防火研究会」等の開催など事業所防火の取組が進展し,昭和30年代半ばには,更に自主防火の取組が活発になってきました。

1 町内自主防火組織の結成

 地域ぐるみの防火運動を推進していくための活動組織として,おおおむね町内会単位に自主防火組織(自主防火町)の結成を呼び掛け,その推進役として防火委員会が置かれました。

 防火衣委員は,町内自主防火推進のリーダーとして,その選出については町内会員の互選又は推薦によって,町内の世帯数に適応した人員が選出されました。

2 町内共有消火器の設置指導

 当時,町内自主防火の育成のために特に力をいれたのは,初期消火のための町内共有消火器の設置でした。

 「火事は最初の数分間」と言われているとおり,火災被害の初期消火の状況に左右されます。そこで,消防職員や消防団員は,防火座談会などでその重要性を防火委員や町内住民に説明しました。

 その結果,年々町内の消火器が備え付けられていきました。

現在の自主防災・防火活動

 昭和30年代においては,地域ぐるみの防火の推進役として組織された自主防火町が市内全域で結成され,防火委員会を中心に様々な取組を行ってきました。

 現在の自主防災組織(おおむね学区を単位とする自主防災会,町内会を単位とする自主防災部)は,この自主防火町制度を火災だけでなく,地震等の災害にも対応できるように発展させたものです。

 自主防災組織は,「自分たちのまちは自分たちで守ろう」という精神で,より広域かつ密着した地域連帯による防火,防災活動を行うとともに,地域のコミュニティ組織,事業所の自衛消防隊,防災関係機関と一体となった地域防災ネットワークの構築を目指しています。

 自主防災会では,各自主防災会の規約や自主防災会で定めた防災計画に基づき,防火・防災知識の普及啓発,地域の安全点検,防災訓練の実施など,様々な活動が行われています。

1 自主防災組織用機材の整備

 京都市では,平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災を教訓として,早期に救出救護活動を実施するには,各種防災器材の整備が必要であることから,全自主防災会に対して,救出救護器材とそれを収納する防災器材格納庫を配備しました。

○ 配備器材

 バール,ジャッキ,ハンマー,ショベル,のこぎり,担架,シート,リヤカー,テント,はしご,強力ライト,電気メガホンなど

2 事業所と地域(自主防災会)との連携

 地域防災ネットワークの一つとして,事業所(企業)は,自助の観点から事業所防災を推進していくとともに,共助の観点から地域防災活動に貢献し,周辺地域との連携強化を推進することが大切です。

 このため,大規模災害時における被害軽減のため,各事業所の特性を生かし,その力を発揮していただくよう,事業所と自主防災会との連携を図る取組を推進しています。

3 身近な地域の市民防災行動計画と防災行動マニュアルの策定

 阪神・淡路大震災では,閉じ込めや下敷きになった多くの方々のうち,ほとんどの方が御近所の顔見知りの人に救出され,また,地震による火災の被害を最小限にとどめたのも,日頃からの連帯が強い地域でした。

 災害が起こったときに大きな力を発揮するには,家庭や地域のつながりが大切であることが東日本大震災でも明らかになっています。

 そのため,顔見知りの町内単位で構成されている自主防災部の皆さん自らが,自分たちのまちの防災について考え,話し合い,その内容を行動計画としてまとめた町内版の地域防災計画である,身近な地域の「市民防災行動計画」づくりを平成12年度から推進し,ほぼすべての自主防災部において行動計画が策定されました。

 平成27年度からは,より広域的な防災行動計画となる自主防災会の防災行動マニュアルの策定を推進し,いざというときに自ら考え行動できる自主防災組織づくりを推進しています。

4 自主防災会活動(総合防災訓練から)


給食・給水訓練(上賀茂学区)


消火器取扱訓練(紫竹学区)


資器材取扱訓練(元町学区)


放水訓練(雲ケ畑学区)