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京都市消防局

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平成27年9月号 消防活動へのとびら

ページ番号186961

2015年9月1日


 第2回目は,「大規模震災用高度救助車」について紹介します。


 阪神・淡路大震災や東日本大震災では,倒壊建物等のがれきや津波堆積物により,多くの地域で緊急車両が進入できず,迅速な救助活動の妨げになりました。さらに,がれきやコンクリートに挟まれた人々を救出するための効果的な救助資器材を携行できなかったため,救助活動が難航しました。

 このような教訓から,「大規模震災用高度救助車」は航空機(自衛隊のC-130輸送機に搭載)を利用して空からも被災地に派遣できる小型の救助工作車で,走破性が高く,がれきの下から迅速に救出するための震災に対応した最新の資器材を積載しています。

 平成25年3月27日から運用が開始され,大規模災害時等における緊急消防援助隊に出動する車両として登録されています。また,平常時の災害に活用できる資器材を積載していることから,市内の救助事故現場に出動する車両としても運用しています。


 「大規模震災用高度救助車」は,AR(Air Rescue)とER(Electoric Rescue)の2台1組になっており,ARには圧縮空気を利用する器具を中心とした資器材を,ERには電動式器具を中心とした資器材を積載しています。

 主な積載装備

 1.AR

 ARは,がれき等に閉じ込められた要救助者を迅速に救出するため,車両後部に高圧エンジンコンプレッサー(以下「エアマン」という。)を積載しており,このエアマンの圧縮空気を利用して駆動する各種先端破壊器具(倒壊した建造物やコンクリートを破壊する器具,コンクリートに穴を開けることができる器具)を積載しています。車両が近付けない救助事故現場においても,高圧ホース(50m×2本)を延長して使用することができます。

 さらに,要救助者を安全かつ迅速に発見・救出するため,狭い穴や隙間から内部の状況を確認できる画像探査機,暗闇等で人命検索に使用する熱画像直視装置や夜間用暗視装置,救助活動中に早期に地震の発生を知らせる地震警報機,コンクリートが切断可能なダイヤモンドチェーンソー,ダブルブレードカッター等を積載しています。


 2.ER

 ERは,がれきや倒壊座屈建物から要救助者を救出するための電動式救助器具(重量物を排除する器具,鉄製の扉などを切断する器具),電動式破壊器具(コンクリートを破壊する器具)を積載しています。また,車両装備として夜間の現場において照明車として使用できる照明装置やPTO駆動発電機により,各種電動式救助器具を作動することができます。


  • 目次

お問い合わせ先

京都市 消防局消防学校教育管理課

電話:075-682-0119

ファックス:075-671-1195