森から生まれた新燃料 木質ペレット
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2013年11月26日
木質ペレットとは?
木質ペレットとは,間伐材等の建材として使われていない木材を破砕して粉状にしたあと,乾燥・圧縮して円柱状に固めて作られる燃料です。100%木のみを原料としており,接着剤等の添加物を一切使用していません。
未利用の森林資源を原料としているので,利用後に植林するというサイクルを繰り返せば,再生がいくらでも可能な燃料です。また,森林資源を有効に使えるだけでなく,国内での調達が可能であるため,エネルギーの自給自足が可能になります。欧米では,海外産の化石燃料に依存した社会から脱却するため,一般的に普及しています。
木質ペレットの利点
木質ペレットはストーブやボイラー等の燃料として使用できます。木質資源燃料としては,この他にも薪やチップが利用されていますが,ペレットはこれらに比べ,
1 大きさ・形状が均一化されているため,自動燃焼運転が可能。
2 顆粒状で小さくて軽く,搬送や保管に適しており,長時間の貯蔵も可能。
3 品質が安定しているため燃焼効率に優れ,灰や煙も少なく,メンテナンスが簡単。
等,様々な点で優れており,とても扱いやすい燃料といえます。
資源の枯渇や環境への負荷等により,エネルギー源の確保が課題となりつつある今日の日本においては,従来のエネルギー源に代わる新しい燃料が求められています。
木質ペレットは,新たなエネルギー源となるだけでなく,再生可能な燃料であるため将来にわたって安定して利用できます。さらに,カーボンニュートラル(※)のため,燃やしても大気中の二酸化炭素を増加させない,地球にやさしい燃料なのです。
※カーボンニュートラル
木質ペレットを燃やしたときに発生する二酸化炭素は,木が生長する過程で吸収したものであるため,大気中の二酸化炭素の増減には影響を与えないことをいいます。
木質ペレットストーブ
木質ペレットストーブとは,家庭や店舗等でお使いいただける暖房器具です。燃料の自動供給が可能で,機種によっては温度設定やタイマー,地震時にも安全な防災設計等,様々な機能も備えています。灰の処理や掃除等のお手入れが必要なので,エアコンやファンヒーターと比べると少し手間がかかりますが,暖かさでは決して引けを取りません。何より,ゆらめく炎が心を温めてくれます。
デザインも多様で,素敵なインテリアとして空間を演出します。「薪ストーブを使いたいけどちょっとハードルが高い。」「炎が身近にある生活に憧れる。」「環境に優しい暮らしをしたい。」そんなあなたの想いに応えてくれるはずです。
木質ペレットボイラー
木質ペレットボイラーの代表的なものとして,給湯や暖房にお使いいただける温水ボイラーが挙げられます。家庭暖房用の小型のものから,スーパー銭湯の給湯にも利用可能な大型のものまで幅広くそろっています。このほか,工場等の熱源に利用可能な蒸気ボイラーや,冷暖房に利用可能な吸収式冷凍機もあり,用途は様々です。
CO2の削減や森林再生といった環境貢献だけでなく,重油やLPGとの比較ならランニングコスト面でもメリットがあります。また,エネルギー源の多様化によるリスクの低減も,今日の社会情勢を考えると重要であるといえます。初期投資や設置スペース等の課題が残されていますが,新しい燃料「木質ペレット」には,様々な可能性が秘められているのです。
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お問い合わせ先
京都市 産業観光局農林振興室
電話:【農林企画課】075-222-3351【林業振興課】075-222-3346
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