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北区民まちづくり会議「人口減少部会」開催結果

ページ番号255283

2020年2月7日


北区民まちづくり会議「人口減少部会」開催結果

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1 日時

  令和元年6月25日(火曜日)午後6時30分~午後8時30分

 

2 場所

  北区役所3階 会議室

 

3 出席者等

(1)部会長

    京都産業大学現代社会学部長 藤野敦子 氏

(2)出席者

    地域代表者                                     2人

    北区民まちづくり会議委員                     6人

    地域代表者推薦の地域の担い手(比較的若手の方)  3人

    各種地域団体                          1人

    北区民まちづくり提案支援事業活用経験者         2人

    大学生                              3人

    その他,社会課題解決等に取り組まれている団体等    6人

    (例:ボーダレスハウス(国際交流シェアハウス運営団体),京都市ソーシャルイノベーション研究所 等)

                        合計 41人(行政職員を含む)

4 概要

ワールドカフェ方式(※)のワークショップを開催し,キーワード「次世代の子育て」「次世代の移住・定住」に対して,対象者(子育て世代,単身者,子どもなど)における課題や取組アイデアを検討した。

 

※  ワールドカフェ方式とは

  「カフェ」のようなリラックスした雰囲気の中,少人数のテーブルで自由な対話を行う手法。他のテーブルに移動することにより,多様な意見に触れ,多くの取組アイデアを共有することが期待できる。


 

主な意見

(1)Aグループ

 テーマ:「次世代の子育て」

 対象者:子育て世代(乳幼児の保護者で,子育てに追われている人)

 

【課題】

・子育てをしているときは,遊びに行かせる余裕がなかった。

・母親同士のつながりは,保育園や児童館のつながりがあるぐらいだ。

・ちょっとの時間でも子どもを見てくれるところがあればと思う。そうすれば,地域の役に立つ心の余裕ができるかもしれない。

・地域とのかかわりのない親,つながりを求めない人をサポートする場が必要。

・北区は地価が高く,子育て世代が住むことは難しい。

 【取組アイデア】

・育児中の親が利用できる「レスパイト・ケア」(代理機関や公的サービスが一時的に育児などを代替することにより,家族が休息を取れるようにする支援のこと)というサービスがあるが,京都では少ない。東京にはある。京都初として北区でできないか。

・子どもを1時間でも預かってくれると助かる。そんな場がたくさんあるといい。

・北区で生まれて大人になり帰ってくる人も多い。「北区ブランド」を全国的に発信するなどもっとPRすべき。

・つながりを求める人はどこへ行っても大丈夫。求めない人へのサポートが必要では。

 

(2)Bグループ

テーマ:「次世代の子育て」

対象者:単身者(20~40歳代で結婚や子どもについて考える人)

 

【課題】

・子どもを一人育てるのに2,000万円かかると聞いた。産む覚悟ができない。

・そもそも出会いがない。忙しいからという訳でもなく,自ら行動しない。何か後押ししてあげることが必要ではないか。

・女性が結婚に価値を見出せない時代になっている。フルタイムで働いている場合は特に結婚の必要性を感じない。

・生き方が多様化しており,結婚が当たり前という意識が変化している。

【取組アイデア】

・行政による教育費の助成があればよい。保育料だけではなく,小中高への支援が必要。

・人生は何とかなるという考え方もある。若者が,気軽に幅広い世代の大人と話せる機会を設けて,自然とそういう考えを伝えていければよいのではないか。

・楽只の再整備では,出会いの場を設けてはどうか。

 

(3)Cグループ

テーマ:「次世代の子育て」

対象者:子ども(小中高生で,北区で育つ人)

 

【課題】

・子どもが減っている学区もあり,クラスが少ないので友達関係が限られる。

・子どもに関わろうという大人が少なくなってきている。

・小学校から不登校になる子どもも多く,小学生にも居場所が必要。また中高生の居場所が北区には少ない。

・大人が忙しすぎる。PTAに入らない親もいる。また小学生も塾や習い事で忙しく時間がない。

【取組アイデア】

・小学校合同で運動会を開催する。

・子どもたちの声(困っていること,欲しいもの,やりたいこと)を聞く機会を持つ。

・青少年活動センターをもっと知ってもらい,中高生に利用してもらう。

・子どもたちが地域に愛着を持ってもらう取組を行う。中学生に地域活動に興味を持ってもらい,参加してもらうことが大切である。

・大人が忙しすぎるので,働き方改革を進めていく必要がある。

 

(4)Dグループ

テーマ:「次世代の移住・定住」

対象者:若者世代 (20~40歳代で,暮らす場所や家の購入などを考える人)

 

【課題】

・地価が高くて住めない。高級なイメージがある

・北区内には産業がない。大企業がない。仕事をする場所,子どもを預ける場所,暮らす場所のすべてが区内では完結しない。

・大学生は,大学1,2回生は北区にいても,3,4回生になると就活に便利な京都駅周辺の南の方へ引っ越してしまう。北区に定着しない。

【取組アイデア】

 ・北区で産業を生み出すために起業をしたい人が共同生活をするスペースや,コワーキングスペース(異業種の仕事を持つ人がオフィス環境を共有し,交流も図れる)を楽只の再整備区域に作ってはどうか。

・自分の住んでいるまちについて,歴史を学んだり,地域の活動に参加して地域の人とつながったりすることでまちにもっと愛着を感じてもらうことが,人を定着させるだけでなく新たな人を呼び込むのではないか。

・「光悦村」の歴史等を持つ北区で芸術文化の市(いち)を開催し,ブランド力を向上させて芸術家の移住につなげてはどうか。

・「北区に暮らすとこんないいことがある!」という生の声を発信する「北区住みよいまちPR隊」を組織して,生活に密着した魅力発信をしてはどうか。

 

(5)Eグループ

テーマ:「次世代の移住・定住」

対象者:大学生(大学生で,仕事・就職について考える人)

 

 【課題】

・大学生には優しいが,社会人になって「住む」となると「イケズ」のイメージがあってハードルが高いのではないか。

・北区に本社がある企業はほとんどなく,就職を考える北区の大学生住むのは中京区や下京区になる。

・子育ては大変。地域にサポートできる場所があればよいのではないか。

【取組アイデア】

・地域のお祭りにゼミ単位で学生に準備から参加してもらい,時間を共有する。顔の見える関係ができれば,住みたいと思う学生も出てくるはず。また学生のうちにそんな経験をすれば社会人になっても活かせる力が身につくのではないか。

 ・シェアハウスで,若手社会人と学生が同居してはどうか。就活で不安なことなども相談でき,具体的な社会人のイメージも湧きやすいのではないか。

 ・「何があってもここがある」とすがれる場所があれば,子育ては何とかなる。楽只市営住宅の跡地に作ってはどうか。

 

(6)Fグループ

テーマ:「次世代の移住・定住」

対象者:移住者(北山三学区など田舎への移住を考える人)

 

【課題】

・学校がない,又は遠いために,子どもが学齢期になったときにどうするかが課題。

・交通の便が悪く,バスの定期代がかなり高額になる。

・山間部の住民が移住者に来てほしいと思っていることが分かりづらい。

【取組アイデア】

・他県では,受け入れ活動をしておりIターンで来られる人も出てきている。北部山間部も良いところのPRや住居の提供などで周知するとよい。

・移住者が慣れるまで,町内会を紹介するなど,行政のサポートが大切である。

・学校のキャンプなどの体験活動で,子どもと地域が交流し,山間部の魅力を知ってもらう。


 

(7)Gグループ

テーマ:「次世代の移住・定住」

対象者:外国人(北区での移住・定住を考える人)

 

【課題】

・短期に移転する人は,自治会に加入することも少なく,地域とのつながりが薄い。どうせ短期で出ていくから自治会に入っても自治会側が迷惑するだろうと思っているかもしれない。そもそも自治会の存在を知らないこともあるだろう。

・自治会側は短期の加入者でも歓迎だが,それが伝わっていないかもしれない。アピールの仕方が大切だが,最近はオートロックのマンションが多く,大きな障壁である。

【取組アイデア】

・自治会に誘われても,知らない人から誘われると入ってよいものか戸惑う。学生ならば大学を通じてとか,先輩を通じてとか,知っている人・信用できる人から誘われれば入りやすい。むやみに勧誘するのではなく,キーパーソンを作る必要がある。

・地域との関係がうまくいっていれば,住民が魅力的なまちとしてSNSで発信してくれ,口コミ効果で移住者が増える好循環が生まれている例もある。

・外国人は日本の生活に不慣れで不安に思っている。困りごとに対応してくれる人,行政手続きなどをアテンドしてくれる人がいると助かる。ここに行けば,相談に乗ってくれる人がいるというような交流所,案内所,ハブのような場所があるとよい。

 

5 部会長のまとめ

 本日の部会では,2つのキーワードが見えてきた。

 1つは,「交流」「繋がり」「コミュニケーション」といった人と人との関係性である。新しい時代において,新しい関係性をどう再構築していけるかが鍵になる。

 もう1つは,「多様性」をどう共有し,アピールしていくかである。北山三学区のような山間部や市街地があるように,北区にも多様性があるということが見えてきたのではないか。

 次期北区基本計画の策定に向けて,この2点を基軸に進めていければと思う。

お問い合わせ先

京都市 北区役所地域力推進室総務・防災担当

電話:庶務担当:075-432-1197、地域防災担当:075-432-1199、統計調査担当:075-432-1199、企画担当:075-432-1199

ファックス:075-432-0388