京都市域における「自然共生サイト」への新規認定
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2025年2月27日
環境省が認定する「自然共生サイト」の令和6年度後期において、京都市域から新たに4件が環境大臣に認定されることが決定しました。
1 松尾大社
蓬莱の庭の様子
所在地
京都市西京区
面積
19.3 ha
認定された内容
松尾大社は京都で最古の神社で、太古この地方一帯に住んでいた住民が、松尾山の神霊を祀って、生活の守護神としたのが起源と伝わります。
大宝元年(701年)には、秦氏が松尾山の山麓に社殿を創建してより、皇城鎮護の社として尊崇をあつめ、平安時代には賀茂の厳神、松尾の猛霊を称され、京都の西を守護する神社として尊ばれてきました。
また、松尾山を含む約12万坪の境内地を有し、3,000株のヤマブキや昭和50年重森三玲氏により作庭の庭園にはサツキ、ミヤコザサ等の植物を配し、昆虫や爬虫類等も生息しています。
神霊を祀る神聖な場とされた松尾山は禁足地であり、貴重な原生のシイ林やコジイ、サカキなど人の手を加えることなく自然の状態を保ち、中には京都市の天然記念物に指定されているカギカズラも生育しています。
2 三千院(Sanzenin)

弁天池の様子
所在地
京都市左京区
面積
2 ha
認定された内容
京都市の北部、大原の里の東側山裾に存する寺院の境内地で、杉檜の高木に覆われた敷地内に国宝「阿弥陀三尊」を擁する「往生極楽院」のほか、宸殿、客殿等の堂宇が点在し、その周りの庭園と共に静かな佇まいを見せています。当寺院の創建は寛和2年(986年)に遡り、爾来庭園は元来の自然性を出来る限り尊重する形で整備・管理されてきました。庭園植栽にはサクラ類、カエデ類、シャクナゲ類、和製のアジサイなどが用いられ、下層は多種の草本類、杉苔で覆われています。池及びその周辺にはモリアオガエルなどの両生類が成育しているほか、昆虫類も多種確認されています。
3 島津の森

島津の森の様子
所在地
京都市中京区
面積
0.803 ha
認定された内容
島津の森は、本社・三条工場(京都市中京区)の敷地内に整備され、生物多様性の保全・育成や在来種の自然植生をコンセプトに管理された森で、鳥や蝶をはじめとする生きものと共存できる森づくりを目指されています。
2015年5月に生物多様性の保全や回復に資する取組を客観的に定量評価する制度「ハビタット評価認証(JHEP認証)」において、最高ランクであるAAA評価を取得。「京の生きもの・文化協働再生プロジェクト」の認定や葵祭で欠かせないフタバアオイの保全・再生等、京都の文化継承にも貢献されています。
複数の鳥や蝶の訪れもあり、京都府の絶滅危惧種である「ツマグロキチョウ」の飛来や、渡りをする蝶「アサギマダラ」の飛来もあり、生きものの休息地として機能しています。
4 さすてな京都ビオトープ

ビオトープ全景
所在地
京都市伏見区
面積
0.012 ha
認定された内容
京都市南部クリーンセンター環境学習施設「さすてな京都」には、南部クリーンセンターの整備に併せて、かつて近隣地域に存在していた横大路沼や巨椋池の自然環境を再現した「湿地ビオトープ」を整備し、生物多様性の取組を体感できる講座に活用されています。
季節に合わせた自然観察会では、オニバスやミズアオイといった希少な植物や、ギンヤンマ、マイコアカネ、カマキリといった昆虫類が観察でき、参加者のみなさまに楽しく自然に触れる機会を提供されています。
参考:自然共生サイトについて
2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として保全する国際目標「30by30(サーティバイサーティ)」の達成に向け、環境省では、企業や地域の皆様等が管理し、生物多様性の保全が図られている区域を「自然共生サイト」として認定する仕組みを令和5年度から運用しています。
本市は、有志の企業・自治体・団体による「生物多様性のための30by30アライアンス」に令和5年7月から参加し、令和5年4月に府市協働で設置した「きょうと生物多様性センター」等を通じて、「自然共生サイト」への認定促進や市民周知等に取り組んでいます。

「生物多様性のための30by30アライアンス」のロゴマーク
報道発表資料
発表日
令和7年2月27日(木曜日)
担当課
環境政策局環境企画部環境保全創造課(電話:075-222-3951)
報道発表資料
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お問い合わせ先
京都市 環境政策局環境企画部環境保全創造課
電話:075-222‐3951
ファックス:075-213-0922