伝染性紅斑の定点当たり報告数が警報レベルになりました
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2025年5月22日
京都市内の感染症発生動向調査における、伝染性紅斑の小児科定点医療機関当たりの報告数が、第20週(5月12日から18日まで)時点で警報開始基準値である「2.0」を超え「2.55」となり、現在の集計方法になった平成11年以降、初めて警報レベルの流行状況となりました。
伝染性紅斑は、小児を中心にみられる流行性の発しん性の感染症です。両頬がリンゴのように赤くなることから、「リンゴ病」と呼ばれることもあります。特に、過去に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児水腫等の重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。感染拡大防止のため、こまめな手洗いや、咳やくしゃみをする時には口と鼻をハンカチ等でおおう等の感染対策を心掛けるようにしましょう。
伝染性紅斑における定点医療機関当たりの報告数の推移(令和7年)
発生動向調査週 |
京都市※ |
全国 |
第16週(4/14~4/20) |
1.15 |
1.25 |
第17週(4/21~4/27) |
1.50 |
1.30 |
第18週(4/28~5/4) |
1.20 |
1.16 |
第19週(5/5~5/11) |
1.30 |
1.14 |
第20週(5/12~5/18) |
2.55 |
2.05 |
(補足)1週間の患者報告総数を報告医療機関数(20医療機関(5月20日時点))で除した数値であり、1週間における1定点医療機関当たりの平均患者数を表す。
伝染性紅斑について
伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。
感染経路について
感染者の咳のしぶきを吸い込むことによる飛沫感染や、感染者と接触したりすることによる接触感染が知られています。
潜伏期間について
約10日から20日
症状について
約10日から20日の潜伏期間の後、微熱やかぜの症状などがみられ、その後、両頬に蝶の羽のような境界鮮明な赤い発疹(紅斑)が現れます。続いて、体や手・足に網目状やレース状の発疹が広がりますが、これらの発疹は1週間程度で消失します。
多くの場合、頬に発疹が出現する7日から10日くらい前に、微熱やかぜのような症状がみられ、この時期にウイルスの排出が最も多くなりますが、発疹が現れたときにはウイルスの排出はほとんどなく、感染力もほぼ消失しています。
予防対策について
伝染性紅斑を予防するワクチンや薬はありません。発疹が出ている時期にはほとんど感染力がないため、かぜ症状のある人はこまめな手洗いや、せきやくしゃみをする時には口と鼻をハンカチ等でおおうなどの「咳エチケット」を心がけることが大切です。
熱や倦怠感が出現した後に発疹が出るなど、伝染性紅斑を疑う症状がある場合は、医療機関に相談しましょう。
報道発表資料
発表日
令和7年5月22日
担当課
京都市保健所 医療衛生推進室 医療衛生企画課 健康危機対策担当(電話:075-222-4244)
(報道発表資料)伝染性紅斑の定点当たり報告数が警報レベルになりました
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お問い合わせ先
保健福祉局 医療衛生推進室 医療衛生企画課
感染症に関すること 電話: 075-222-3600 ファックス: 075-251-7233
予防接種に関すること 電話: 075-222-4421 ファックス: 075-708-6212