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「梅毒」が3年連続過去最多を更新

ページ番号320663

2024年1月31日

梅毒が3年連続過去最多を更新中

 近年梅毒報告数は著しく増加しており、全国の新規報告数は令和5年は14,906件(第52週時点速報値)と過去最多をさらに更新しました。
 京都市においても、過去最多であった令和4年の95件をさらに上回り、令和5年は109件(速報値)の報告があり、女性は20代が最も多く、男性は幅広い年代で報告されています
 梅毒は、性感染症の一つです。感染している間にも症状が軽くなったり消えたりする時期があるため、感染していることに気づきにくく、治療の遅れにつながります。しかし、早期に発見し、適切な治療を受けることにより、治すことができます。
 症状がある方はまず医療機関を受診していただき、症状がなくても気になる行為のあった方は、本市が実施する無料・匿名の「HIV・性感染症検査」を一度、受検してみてください。


本市における新規梅毒報告数について

年次別報告数

 令和5年の報告は109件であり、過去最多となった令和4年を上回りました。
 増加に転じ始めた平成25年と比較すると、10倍以上に増加しています。

感染経路別報告数

年次    

H26

H27

H28

H29

H30

R1

R2

R3

R4

(暫定値)     

R5

(速報値)      

京都市

11

38

51

71

66

66

61

78

95

109※ 

全国

1,661

2,690

4,575

5,826

7,007

6,642

5,867

7,978

13,226

14,906

※1 令和5年(第52週)時点速報値



感染経路別報告数

 令和5年の報告(109件)のうち、性的接触を原因とするもの(96件)が約9割を占めています。また、性的接触のうち異性間(71件)を原因とするものが約7割を占めています。

感染経路別報告数
        

性的接触

針等の

鋭利なものの刺入     

静注薬物

常用     

輸血・

血液

製剤    

母子

感染   

その他

(不明

含む)   

合計   

異性間    

同性間※1     

不明    

令和元年

45

9

1

0

0

0

0

11

66

令和2年

46

8

4

1

0

0

0

2

61

令和3年

60

8

5

0

0

0

0

5

78

令和4年

66

7

16※2

0

0

0

0

6

95

令和5年

71

15

10

0

0

0

0

13

109

※1 両性間の性的接触も含む。 ※2 経口接触(異性、同性不明)含む。 


男女別・年齢別報告数

 女性は前年と比べ、報告数は変わらないながら、20代以外の年代にも広がってきており、50代で感染者が増えてきています。
また、男性では、幅広い年代で感染者数が増加してきています。

男女別・年代別報告数

10代

20代

30代

40代

50代

60代

70代

以上

合計

令和元年

1

14

5

13

8

0

2

43

4

11

5

2

0

1

0

23

令和2年

0

14

5

10

4

0

3

36

3

10

7

3

2

0

0

25

令和3年

3

9

15

10

9

2

3

51

0

13

7

5

1

0

1

27

令和4年

0

12

11

16

8

3

3

53

0

30

8

3

1

0

0

42

令和5年

2

14

16

16

11

4

5

68

3

20

11

1

5

0

1

41


男性


女性

病型(梅毒の進行度)別の報告数

 女性は早期Ⅱ期での報告が最も多く、男性に比べて感染後時間が経ってから受診・診断される方が多い傾向にあります。
令和5年は男性も早期Ⅱ期の報告が増加し、前年を上回っています。

症状別件数

早期Ⅰ期

早期Ⅱ期

 晩期 

 無症状 

 合計 

令和元年 

21

14

1

7

43

6

9

0

8

23

令和2年 

18

10

1

7

36

4

10

0

11

25

令和3年 

27

16

0

8

51

4

10

0

13

27

令和4年 

28

14

2

9

53

7

19

1

15

42

令和5年 

29

24

2

13

68

8

16

0

17

41


男性


女性

<病型ごとの症状>

 症状が消失している期間も病気は進行し、症状が消失しても梅毒が治ったわけではありません。放置すると、心臓・血管・脳などに病変が生じ、障害が残る可能性があります。気になる症状があれば、症状が出た部位に合わせ、皮膚症状ならば皮膚科、口腔症状ならば耳鼻咽喉科、陰部であれば男性は泌尿器科、女性は婦人科等を受診してください
 また、再び感染することもあります。

梅毒の各期
Ⅰ期:感染後約3週 

感染部位の赤いしこりや潰瘍(陰部や口の辺りなど)、感染部位のリンパ節の腫れ

Ⅱ期:感染後数か月   バラ疹(手のひら、足の裏、身体全体にうっすらと赤い発疹が出ます)

晩期:感染後数年

 皮膚や筋肉、骨などの腫瘍、心臓、血管、脳などの複数の臓器の病変

「梅毒および性感染症に関する研修会」の動画配信について

 急増している梅毒の状況を踏まえ、京都市、京都府、京都府医師会、京都府歯科医師会の4者共同で、令和5年10月に「梅毒および性感染症に関する研修会」を医療従事者や相談を受ける方(養護教諭、カウンセラー、地域の支援者等)向けに開催しました。その研修動画を、京都市医療衛生企画課チャンネル(YouTube)で配信しています。

京都市が実施しているHIV・性感染症検査について(令和5年度)

 京都市では、無料・匿名で受けられるHIV・性感染症検査を実施しています。
 梅毒の検査は採血で行い、結果は約2週間後に面接にてお伝えします。心配なことがあれば、一度検査を受けてみましょう。
また、感染の広がりを防ぐためにパートナーも受検することをお勧めします。

 ※  すでに症状がある方は、医療機関を受診してください。
 ※ 今年度の検査の日程等、詳細は以下のホームページを御確認ください。

京都市のHIV・性感染症検査

 

 平日昼間

 平日夜間

土日

受付時間     

毎週
月曜日
(祝日除く)      

午後2時

午後3時30分        

月2回
月曜日
(祝日除く)      

午後5時30分

午後7時        

月2回

土曜日      

午後3時15分

午後5時15分        

月2回

日曜日

午後2時

午後4時

場所

一般財団法人 京都工場保健会

(〒604-8472 京都市中京区西ノ京北壺井町67番地) ※ 無料駐車場有

予約

【要予約】電話番号:0120-636-040

(京都工場保健会 受付時間:平日午前8時30分~午後4時30分)

検査項目

HIV、性感染症(梅毒淋菌、クラミジア)※ 性感染症は単体受検不可

結果返却

面接にて返却(HIVは即日、性感染症はおおむね2週間後の検査日)

(参考)梅毒について

(1)原因、特徴

 梅毒トレポネーマという病原体により引き起こされる感染症で、主にセックスなどの性的接触により、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。オーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)などでも感染します。また、一度治っても再び感染することがあります。

(2)予防方法

 予防方法として、感染部位と粘膜や皮膚が直接接触をしないように、コンドームを使用することが勧められます。ただし、コンドームが覆わない部分の皮膚などでも感染が起こる可能性があるため、コンドームを使用しても、100%予防できるわけではありません。感染しているかどうか心配なときは、検査で確認することができます。

(3)治療について

 処方された抗菌薬(内服薬や注射薬)で治療します。内服期間等は病期により異なり、医師が判断します。病変の部位によっては入院し、点滴で抗菌薬の治療を行うこともあります。医師が治療を終了とするまで、処方薬を確実に服用し続けることが重要です。

報道発表資料

発表日

令和6年1月31日

担当課

保健福祉局医療衛生推進室医療衛生企画課(電話:075-222-4244)

【報道発表資料】

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お問い合わせ先

保健福祉局 医療衛生推進室 医療衛生企画課
電話:075-222-4244 ファックス:075-251-7233

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