令和2年度みやこユニバーサルデザイン賞 受賞作品概要
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2020年10月27日
アイデア部門
「マスクがつけられない人が使えるマーク」 松下 智輝(七条第三小学校・4年)
【作品概要】
マスクをどうしても着けられない人がそのことを周りの人に伝えられる。また,周りの人は,マスクをしていない人が着けられない理由があるのかなとマークで分かる。
みんながやさしい気持ちになるようにハートを入れたデザインにした。
【審査員コメント】
コロナ禍の中で,様々な配慮が必要な人がいることに着目し,どうしたら皆が気持ちよく暮らせるのかを考えた視点がユニバーサルデザイン。周囲の人への優しさがユニバーサルデザイン社会に繋がることを考えさせてくれる作品。「絵文字ポスト」 堀井 愛菜(七条第三小学校・4年)
【作品概要】
お年寄りや文字の読めない子ども,他の国の人はあまりポストの右と左,どちらに郵便物を入れたらよいのか分からない。私もお母さんが足を怪我して入院した時に郵便物をポストに入れてくるように言われて,いざポストを目の前にして,どちらに入れたらよいのかわからず,一回家に帰ったことがある。パッと見たときに絵のマークで分かるようにセンサーでしゃべってくれたら誰でもわかりやすくなると思い工夫した。けれど,どれだけユニバーサルデザインを作っても,最後は人の「おもいやり」が一番大切だと思った。
【審査員コメント】
実は大人でも分かりにくいが,見過ごされていることに注目した作品。こうした着想が広まれば,より一層ユニバーサルデザイン社会につながる。「SEテープ」 三宅 一誠(西京高等学校附属中学校・1年)
【作品概要】
粘着力の強いテープは伸ばすのに力が要り大変だったから,突起をつけてそれをどこかに引っかけることで力を軽減させる。
また,刃でけがをしないよう,刃の周りにも突起をつけ,それが体を刃に近づけないように工夫した。
安全(Safety)と楽さ(Easy),この頭文字を取って,「SEテープ」。名称にも工夫した。
【審査員コメント】
ユニバーサルデザインの7原則のうち,「単純性」「安全性」「体への負担の少なさ」が考慮されたアイデア。力が弱くても,片手が不自由でも,障害がなくても使いやすいものとなっている。「Smart Cane」 武川 莉子(音羽中学校・2年)
【作品概要】
最近,駅のホームで視覚障害の方の落下事故が多発しているので,それを防ぐために黄色の点字ブロックよりも白杖が線路側に近づくとホームのあらゆる箇所に設置してあるセンサーが危険を察知し,アナウンスが流れる。
周りにいる人たちも,アナウンスに気付き助けることができる。
そして,白杖の持ち手が振動することによって危険だと気付くことができる。
【審査員コメント】
視覚障害者の安全を守るための方策が色々と盛り込まれている。このアイデアを広げれば,他の人にとっても事故防止につながる可能性がある。無人駅が増える中,将来的に重要な視点が盛り込まれたアイデア。「Delicious タイマー」 宮原 瑞季(音羽中学校・2年)
【作品概要】
開封から時間がたつと湿気てしまい,もう少し早く食べておけばよかったと思うことがある。そんなことが少しでもなくなってほしいと思い考えた。目の不自由な方でも分かるよう,凹凸を付けたり,緑から赤へと色を変えることでより意識をしてくれるように工夫した。また,絵文字でも表記することで,字の読めない小さな子どもや外国の方でも分かるよう工夫した。
【審査員コメント】
順に膨らんでいくことで触って分かり,色でも分かり,イラストでも分かる,ユニバーサルデザインのアイデア。
賞味期限だけでなく,湿気やその他さまざまなことに応用できそうな良いアイデア。「ROLLER SCISSORS」 伊藤 晴(音羽中学校・2年)
【作品概要】
手の不自由な人や力の弱い人はどのようにしてハサミを使っているのだろうと思い,この作品を考えた。
手の不自由な人には,手で押すだけでなく,肘などでも押せるよう,大きなくぼみを作り,力の弱い人には押すだけで,あとは勝手に開くようにバネを付けたり,目にやさしい緑色にするなどの工夫をした。
【審査員コメント】
ローラーが付いていることで,切りながら進むという発想が独特でよい。既存のハサミが使えない人がいるのではないかとの気づきから生まれたアイデアだが,こういった気づきが広がることがユニバーサルデザイン社会につながっていく。「ワンタッチコンセント」 田中 美羽(京都すばる高等学校・2年)
【作品概要】
抜くときに強い力が必要なコンセント。もっと楽にコンセントが抜けたらいいのにと思っている人も多いかもしれない。
そこで私が考案したのは,片手で簡単ワンタッチコンセント。左についているボタンを押すだけでコンセントを抜くことができて,強い力を使うことが難しい人でも使いやすくなっている。
また,中に磁石が付いていてコンセントを差し込んでいるから,つまずいたり引っかかってコンセントが抜ける危険性もないようになっている。

【審査員コメント】
「単純性」と「体への負担の少なさ」を兼ね備え,コンセントを抜きやすくすることと,抜けたら困る場面で抜けにくくすることの両方を考えられたアイデア。コンセントの標準的な機能として備われば便利。「開く!お手軽裁縫針」 杉野 日向(京都すばる高等学校・2年)
【作品概要】
少し大きめの裁縫針。裁縫針が中心を軸にハサミのように開く。糸をかけて閉じるだけで簡単に針の穴に糸を通すことができる。
目の不自由な人や,不器用な子どもにも安全に時間をかけずに糸を通すことができる。
【審査員コメント】
針の穴を大きくしたとしても,糸を通すことは難しい。針が二つに分かれることにより,糸を通す必要がなくなる。新たな発想で,みんなにとって便利なデザイン。UDショートメッセージ部門
「あの一言」 桑原 貫太(京都すばる高等学校・2年)

【審査員コメント】
一言を発することの大切さを感じられ,行動につなげることでみんなの心が温まることが伝わるメッセージ。行動にうつすことは勇気がいるけれど,みんながそのような温かい声掛けを行うことが,ユニバーサルデザイン社会に繋がっていく。
「目の前に見えるものだけじゃない」 花満 美希(京都すばる高等学校・2年)

【審査員コメント】
「私も気付けるようになりたい。」と,周囲の人の行動から刺激を受けて,心に感じるものがあったことが素直に伝わるメッセージ。次は,ご自身が周りの人に何かを気付かせられるような行動をとっていただけるだろうと思う。
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