受賞作品概要
ページ番号254196
2020年10月27日
アイデア部門 大賞
楽ちんかさ 松岡 愛華(京都教育大学附属京都小中学校・5年)
【作品概要】
誰もが自分の持ち方に合わせて使用できるという点がユニバーサルデザイン。
手の不自由な人や車いすを使っている人でも楽ちんに使えるということを工夫した。
【審査員コメント】
車いすの人,シルバーカーを使っている人,手の不自由な人,荷物を持っている人,いろんな立場の人が使いやすくなるよう工夫したこと,取っ手が曲がるという点に斬新さを感じた。
誰もが,その人に合わせた楽な使い方ができるという点は,まさに「ユニバーサルデザイン」の考え方そのものである。
アイデア部門 優秀賞
シートベルト色かえくふうアンドユニバーサル 山本 里奈 (七条第三小学校・4年)
【作品概要】
分かりやすいように色を1つ1つ違う色にした。
目が不自由な方のために丸く膨らんだ所を触れば大丈夫なように工夫した。

【審査員コメント】
シートベルトを付ける所を色で示すのは,単純で分りやすいし,触っても分かるようにしているのは,視覚障害のある方にも配慮されている。
簡単な工夫で,普及のしやすさ,実現可能性も評価した。
簡単芯入れ 武元 晴香 (桂中学校・2年)
【作品概要】
いつもシャーペンの芯が交換しにくく,大体折れてしまったり落ちてしまったりするが,これがあれば子どもでも,細かい作業が苦手な人も簡単に芯を入れることができる。
1本ずつ入れることができるので,入れ過ぎてしまうこともない。

【審査委員コメント】
身の回りの切実なニーズの一つであり,そのことに着目したことと,簡単な工夫で利便性を高める非常に良いアイデアである。
京都駅における案内標示の文字の改善 浅野 優里
【作品概要】
たくさんの人が利用する駅なので,健常者だけでなく,視覚に障害のある方に対しても配慮のあるデザインを考えた。よりエレベーターの存在を気づかれやすくするため,視認性の高い配色を意識的に取り入れた。学術的な簡略式を使用し,具体的な数字を是正するなど分かりやすくなるよう工夫した。
【審査委員コメント】
分かりやすい案内標示があると,安心して目的地にたどり着ける。身近な体験から現状を認識して,既存のものを改善,工夫することでより分かりやすくするというところを評価した。
声かけwelcome 三原 めぐみ
【作品概要】
京都国際マンガミュージアムにあやかり,漫画の吹出しイラストの形態を用いて親しみやすさをアピールするとともにインパクトアップを図った。軽いタッチのワードでハードルが上がらないように考えた。
街中で見かける障害のある方,ベビーカーを押すママ,御高齢の方など何かしら大変そうにしているが,声を掛け辛い場面があるので,そんな時に,ひと声掛けるのに一助になるのではと思い考えた。
【審査委員コメント】
声を掛けることをためらってしまう人もいる。助けてほしい人も,気を遣って言いにくいこともある。言葉が入ることで,より声掛けしやすくなることは双方にとってよい。
アイデア部門 アイデア賞
車いす専用バス 杉山 嘉伸(京都教育大学附属京都小中学校・6年)
【作品概要】
車いすの人が普段バスに乗ったり降りたりするときに大変そうだから,車いすの人でも簡単に乗れるように工夫した。
また,車いすの人がバスに乗るときに周りの人に迷惑を掛けているとの思いから,外へ出なくなることをなくすために考えた。
【審査委員コメント】
「障害のある人が,外出をやめることがないように」という思いは,当事者の気持ちを楽にする。例えば,女性専用車両同様にメリットも考えられるのではないか。
また,スロープが出てくるのは,高齢の人などにも便利である。
おかしの袋を触るだけで味が分かる。 田邉 沙紀(京都教育大学附属京都小中学校・6年)
【作品概要】
目の不自由な人は,お菓子を買うときに自分が食べたい味がどれか分からないと思った。袋の一部に,点字やにおいなどを付ければ,大人でも子どもでも味が分かると思い,このように工夫した。
【審査委員コメント】
点字や匂いで分かるようにすると,視覚に障害のある人など,自分一人で見て選ぶ難しい人も選べるようになるのではないか。
シンプルで役に立つアイデアである。
のび~るハンガー 伊庭 栞(桂中学校・2年)
【作品概要】
普通の短いハンガーだと子どもや身長の低い方,お年寄りの方にとって干しにくいが,長く伸びることで干しやくすくなっている。どの年代の方でも洗濯物を楽に干すことができ,ストレスもなくなる。
【審査委員コメント】
高い位置にある物干し竿に,背の高い低いに関係なく誰でも楽に干すことができるのがよい。
簡単な工夫で改善できる点,実現可能性を高く評価した。
押し包丁 上釜 伊庭(桂中学校・2年)
【作品概要】
手に力が入りにくい人や,握ることが難しい人などを対象にしたもの。これは,レバーに手を置いて,下に押すだけだから,握ったり,あまり力を入れなくても済む。また,レバーが広いから,失敗することが少ない。そして,子どものお手伝いでも危なくない。刃と本体の間にバネを入れることで,レバーを押した後,勝手に上に戻ってくるから,1回1回上へ上げなくて済む。刃の長さを長くして,どのような大きさのものでも一応は切れる。安全で,楽で,さらに安定するようなデザインにした。

【審査委員コメント】
「握りやすい」物は既にあるが,「そもそも握ることができない」という人に対する配慮という気付きがよい。押した後,ばね仕掛けで元へ戻すことにも工夫がみられる。
バスケット色鉛筆 山本 幸(桂中学校・2年)
【作品概要】
色覚障害のある方にも色がすぐに分かるように,先端にはその色に合った果実のイラストを入れた。果実のイラストの部分が見えるように立てる色鉛筆となっている。使う人に親しみを持ってもらいたいという思いから,ケースをバスケットのデザインにし,フルーツバスケットのような可愛らしい色鉛筆にした。

【審査委員コメント】
見落としがちなところに気づいたところ,見た目の分かりやすさもよいが,見ていて楽しいところもよい。
薬そく都計 小段 陽菜実(京都すばる高等学校・2年)
【作品概要】
物忘れのひどい方などで,何の薬を飲むか,どこに薬をしまったか,いつ飲むか,さっき飲んだかなどを忘れてしまい結局飲まなかったりしてしまう。はっきりした音,音声で薬を飲む時間を教えてくれるだけでなく,時計から必要な分だけ薬が出てくる。音と光で教えてくれるので,視覚障害者,聴覚障害者の方でも使用することができる。出掛ける場合は,音で知らせるとほかの人の迷惑になるかもしれないので,バイブレーションに設定することもできる。
また,見やすいように字を大きくし,薬の取出し口には,視覚障害の方でも分かるように点字を付けた。

【審査委員コメント】
時計が知らせてくれるという着眼点がよい。時間になると自動的に薬が出てきて,音声や光などで知らせてくれるのは,視覚障害や聴覚障害のある方にもよく考えられている。
UDショートメッセージ部門 大賞
みんながい心ちの良い、きっ茶店 笹谷 柚日(京都教育大学附属京都小中学校・5年)
【作品】
近所のきっ茶店には視覚障害の方が多く来られます。なぜかと思って見ているとすべての人に日替り定食のメニュー(2種類)をさりげなく説明し,持っていく時も「今日は右上が○○で右下が…」とどこに何があるかを説明されます。きっと障害があるという事を強調しない対応が心ちよいのだと思った。
【審査委員コメント】
障害のある方へのさりげない配慮に着目した点,そのような自分と違う他者への思いやりの気持ちが,周りの人の居心地をよくしている点に共感した。
さりげない心配りが隠されていることに気付いた時の感動が,如実に表現されている。
UDショートメッセージ部門 優秀賞
キッカケ 塩川 千尋(京都すばる高等学校・2年)
【作品】
体が不自由な方にドアを開けてあげた時「ありがとう」と笑顔で言われた。恥ずかしかったけれど嬉しくなった。今では周りをよく見れるようになり,後ろに人がいたらドアを開けておくこと,エレベーターでは最後に降りることが当たり前になった。「ありがとう」を今では笑顔で答えられるようになった。
【審査委員コメント】
実体験をきっかけに,他者への気配りの姿勢を学んだ点が非常によい。互いに「ありがとう」を言い合う情景が見え,その大切さも感じられる。
UDショートメッセージ部門 佳作
ふつうの子 高橋 文香(京都教育大学附属京都小中学校・5年)
【作品】
「障害者」というだけできらわれている女の子がいた。その理由を知った時,私は思った。「出来る事が,少し違うだけなのにな…。」ある日,その女の子に会った。話してみると,皆と変わらない子だった。「障害者」と言うが,心は皆と同じなのだ。私はその子と,とても仲良くなれるような気がした。
【審査委員コメント】
会って,話して,理解できた心の動きを伝えるメッセージが広く社会に伝わり,共感を生む。こういった感覚が小学生から身に着き,当たり前のようになるとよい。
お問い合わせ先
京都市 保健福祉局障害保健福祉推進室
電話:075-222-4161
ファックス:075-251-2940