アスベスト(石綿)について
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2024年1月23日
アスベスト(石綿)とは
アスベスト(石綿)は、天然にできた鉱物繊維で「せきめん」「いしわた」とも呼ばれています。
石綿は、極めて細い繊維で、熱、摩擦、酸やアルカリにも強く、丈夫で変化しにくいという特性を持っていることから、建材(吹き付け材、保温・断熱材、スレート材など)、摩擦材(自動車のブレーキライニングやブレーキパッドなど)、シール断熱材(石綿紡織品、ガスケットなど)といった様々な工業製品に使用されてきました。
しかし、石綿は肺がんや中皮腫を発症する発がん性が問題となり、現在では、原則として製造・使用等が禁止されています。
アスベスト(石綿)の使用場所
石綿は生活のあらゆるところで使用されてきました。石綿の用途は3000種といわれるほど多いのですが、大きくは石綿工業製品と建材製品に分けられ、その8割以上は建材製品です。
石綿を使った建材製品は1955年ごろから使われ始め、ビルの高層化や鉄骨構造化に伴い、鉄骨造建築物などの軽量耐火被覆材として、1960年代の高度成長期に多く使用されました。また石綿は安価で、耐火性、断熱性、防音性、絶縁性など多様な機能を有していることから、耐火、断熱、防音の目的で使用されてきました。
アスベスト(石綿)ばく露の機会
石綿にばく露される機会は職業性のものが最も多いとされています。職業ばく露には直接的なものと間接的なものがあります。
◆直接的な職業ばく露:石綿鉱山、石綿製品製造工場等で石綿や石綿含有製品を製造・取り扱うことによるばく露
◆間接的な職業ばく露:直接石綿を取り扱うことはないが、石綿を取り扱う現場で作業することによるばく露
職業ばく露以外も含め、石綿ばく露の種類は以下のとおりです。
職業性ばく露 :直接的ばく露、間接的ばく露 |
傍職業性家庭内ばく露(作業着の洗濯など) |
傍職業ばく露(家庭内での石綿製品のDIY) |
近隣ばく露:石綿鉱山、石綿工場の近隣住民のばく露 |
上記以外の特定できない真の環境ばく露 |
アスベスト(石綿)による健康被害
健康被害については、こちらのページに詳細を記載していますので、こちらをご覧ください。
アスベスト(石綿)の繊維は、じん肺、悪性中皮腫、肺がん等を起こす可能性があります。
石綿による健康被害は、中皮腫に代表されるように、石綿を吸い込んでから30~50年という長い潜伏期間を経て発症します。
(1)中皮腫
中皮腫は、肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜、精巣鞘膜にできる悪性の腫瘍です。発症頻度は胸膜原発のものが最も多く、次いで、腹膜であり、心膜や精巣鞘膜の中皮腫は非常にまれです。中皮腫のほとんどは石綿ばく露が関与しています。
(2)肺がん
原発性肺がんは気管支あるいは肺胞を覆う上皮に発生する悪性の腫瘍です。中皮腫と異なり、喫煙をはじめとして石綿以外の多くの原因で発生します。
石綿ばく露との関連:石綿ばく露から肺がん発症までの潜伏期間の多くは30~40年程度と長くなっています。石綿の累積ばく露量が多いほど肺がんになる危険が高くなることが知られています。
(3)石綿肺
通常、石綿を職業性に大量に吸入ばく露した労働者に起こり、石綿ばく露開始から10年以上経過して石綿肺の所見が現れます。初期症状として労作時の息切れ、咳、痰が多くみられます。
(4)びまん性胸膜肥厚
びまん性胸膜肥厚は、臓側胸膜(肺を覆う膜)の慢性線維性胸膜炎の状態であり、通常は壁側胸膜(胸壁を覆う膜)にも病変が及んで両者が癒着していることが多いです。胸膜プラークと異なり、びまん性胸膜肥厚は結核性胸膜炎など石綿以外の様々な原因によっても生じます。
相談窓口
各区役所・支所健康長寿推進課(健康長寿推進担当)
石綿に関する健康相談は各区役所・支所の健康長寿推進課で受け付けています。
区役所・支所 | 電話番号 | 区役所・支所 | 電話番号 |
北 | 432-1438 | 南 | 681-3573 |
上 京 | 441-2872 | 右 京 | 861-2177 |
左 京 | 702-1219 | 西 京 | 381-7643 |
中 京 | 812-2544 | 洛 西 | 332-8140 |
東 山 | 561-9128 | 伏 見 | 611-1162 |
山 科 | 592-3222 | 深 草 | 642-3876 |
下 京 | 371-7292 | 醍 醐 | 571-6747 |
参考
お問い合わせ先
保健福祉局 医療衛生推進室 医療衛生企画課 健康危機対策担当
電話:075-222-4244
ファックス:075-251-7233