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重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について

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2023年7月20日

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について

 中国において2009年頃より発生が報告され,2011年に初めて原因ウイルスが特定されたダニ媒介性疾患「重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome: SFTS)」の症例が、国内においても確認されています。

 現在のところ、本症例は西日本を中心に発生していますが、京都市における患者の発生は報告されていません。

 しかし、厚生労働科学研究斑によるSFTSウイルスの国内分布調査外部サイトへリンクしますでは、患者の報告のない地域のマダニやシカからもSFTSウイルスの保有が疑われる結果も示されています。万が一に備え、野山等に入る際にはマダニに咬まれないよう注意してください。

どのような症状が出ますか?

原因不明の発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が中心です。時に頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸器症状(咳など)、出血症状(紫斑,下血)を起こします。

マダニに咬まれた後に、上記症状が認められた場合は、病院を受診してください。

SFTSウイルスにはどのようにして感染するのですか?

多くの場合,ウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染しています。マダニ類は,固い外皮に覆われた比較的大型(吸血前で3から4mm)のダニで,主に森林や草地等の屋外に生息しており,市街地周辺でも見られます。

 広くアジアやオセアニアに分布しますが、日本でも全国的に分布しています。

 潜伏期間は,(マダニに咬まれてから)6日から2週間程度です。

  

フタトゲチマダニの画像(京都市衛生環境研究所)

フタトゲチマダニの画像です。(京都市衛生環境研究所)

この病気にかからないための予防策は?

マダニに咬まれないようにすることが重要です。

 特にマダニの活動が盛んな春から秋にかけては注意しましょう。これは,重症熱性血小板減少症候群だけではなく,国内で毎年多くの報告例がある,つつが虫病や日本紅斑熱など,ダニが媒介する他の疾患の予防のためにも有効です。

 草むらや藪など,マダニが多く生息する場所に入る場合には,長袖,長ズボン,足を完全に覆う靴を着用し,肌の露出を少なくすることが大事です。

 また,屋外活動後はマダニに刺されていないか確認してください。現在のところSFTS ウイルスに対して有効なワクチンや抗ウイルス薬はなく,対症療法が主体となります。

関連ホームページ

医療機関の皆さまへ

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は感染症法上の届出対象疾患(四類感染症)です。(平成25年3月4日施行)。

ダニ媒介性疾患である重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の症例について,発生情報の正確な把握と分析,その結果の国民や医療機関への的確な提供公開のため,平成25年3月4日からSFTSが感染症法の届出対象疾患に追加されています。

SFTSの患者を診断した医師は,医療衛生企画課に感染症法に基づく届出をお願いします。

【関連通知】

【届出基準,届出様式】

お問い合わせ先

保健福祉局 医療衛生推進室 医療衛生企画課(健康危機対策担当)
電話: 075-746-7200 ファックス: 075-251-7233

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