RSウイルス感染症について
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2025年9月24日
RSウイルスについて
RSウイルスの感染による急性の呼吸器感染症で、乳幼児に多い感染症です。RSウイルスは年齢を問わず何度も感染を繰り返しますが、初回感染時には、より重症化しやすいといわれており、特に生後6ヶ月以内に感染した場合には、細気管支炎や肺炎など重症化することがあります。生後1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が少なくとも一度は感染する、とされています。
主な症状
潜伏期は2~8日とされ、発熱、鼻汁、咳などの上気道炎症状が数日続きその後、場合によっては、気管支炎や肺炎などの下気道症状が出てきます。初めて感染した乳幼児の約7割は軽症で数日のうちに軽快しますが、約3割では咳が悪化し、喘鳴(ゼーゼーと呼吸しにくくなること)や呼吸困難、さらに気管支炎の症状が増加します。重篤な合併症として注意すべきものには、1歳以下では中耳炎の合併症がよくみられる他、無呼吸発作、急性脳症等があります。生後1か月未満の児がRSウイルスに感染した場合は、非定型的な症状を呈するために診断が困難な場合があり、また突然死に繋がる無呼吸発作を起こすことがあります。
一般的には、風邪の様な症状のみで重症となることは少ないとされていますが、慢性呼吸器疾患等の基礎疾患のある高齢者や免疫不全者では、重症化するリスクがあることが知られており、注意が必要です。
感染経路
RSウイルスに感染した人の咳やくしゃみなどによる飛まつ感染と、ウイルスの付着した手指や物などを介した接触感染といわれています。
治療方法
特効薬はなく、基本的には症状に応じた治療(対症療法)を行います。重症化した場合には、酸素投与、点滴、呼吸管理などを行います。
予防と対策
基本的な感染対策を生活習慣にしましょう。
日常的に触れるおもちゃ、手すりなどはこまめにアルコールや塩素系の消毒剤などで消毒し、流水・石鹸による手洗い、またはアルコール製剤による手指衛生を行うことが重要です。また、鼻汁、咳などの呼吸器症状がある場合はマスクが着用できる年齢の子どもや大人はマスクを使用することや、手洗いや手指衛生といった基本的な対策の徹底を行うことが大切です。
また、妊娠24~36週の妊婦及び60歳以上の者を対象とした任意のワクチンがあり、現在、任意接種として接種可能です。詳細は医療機関に御相談ください。
受診等について
・受診の目安として、機嫌がよく、辛そうでなければ、慌てずに様子をみたり、かかりつけ医にご相談ください。ただし、呼吸が苦しそう、食事や水分摂取ができない時は医療機関への受診をご検討ください。
・特に、乳幼児では重症化することがあるため、注意が必要です。
参考資料
<RSウイルス感染症に注意しましょう(厚生労働省作成)>
<RSウイルス感染症を含む呼吸器感染症について(公益財団法人結核予防会作成)>
- RSウイルス感染症に関するQ&A
厚生労働省によるRSウイルス感染症の解説ページです。
- 京都市こどもの感染症
RSウイルス感染症をはじめ,こどもの感染症に関する啓発ポスターを掲載しています。
お問い合わせ先
保健福祉局 医療衛生推進室 医療衛生企画課(健康危機対策担当)
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