第34回市民対話会議「*** in Residence Kyoto」を開催しました
ページ番号347193
2025年10月31日
第34回市民対話会議「*** in Residence Kyoto」を開催しました。
1 概 要
 「*** in Residence Kyoto」(アスタリスク・イン・レジデンス)事業※に関わっている方々にお集まりいただき、京都市が世界のクリエイターを受け入れる意義や事業の今後の展開などをテーマに、松井孝治京都市長を交えて意見交換を行いました。
※京都市では、世界のクリエイターと若者・地域との知的交流を促すことを目指し、京都の若者が世界の多彩な才能と交流する仕組みづくり「*** in Residence Kyoto」に取り組んでいます。これまでのアーティスト・イン・レジデンスを拡大して、アート分野以外の建築・工芸・文学・食・スタートアップなど幅広いクリエイターも対象とし、ネットワークの強化や受入可能な施設(レジデンス)の増加を目指したモデル事業等に取り組んでいます。
日時:令和7年9月10日(水曜日)午前10時~12時
場所:くろ谷 金戒光明寺 清和殿
参加者:8名
(参加団体等/五十音順)
 くろ谷 金戒光明寺、京都芸術大学、株式会社TBWA HAKUHODO、有限会社ひのでやエコライフ研究所
 ファッションデザイナー(フランス)、一般社団法人for Cities、株式会社マガザン、株式会社山口書店
2 会議内容
▶出席者の主な発言内容
(クリエイターが京都に滞在する意義)
・京都は若いアーティストに適した規模で、まちに住む人々の人間性や工芸文化など、活動しやすい環境が整っている。フランスのレジデンスではローマが一番人気だが、京都も同様に高く評価されている。
・「*** in Residence Kyoto」は、地域やまちを多角的に探索し、コミュニケーションを促すもの。様々な人に会うことで、新たな素材やアイデアに出会うことができ、創作活動がキャリアに良い影響を与えてくれる。
・異なる環境での交流や経験は、視野を広げる良い機会となる。地域や相手に対し何か残すことが双方のメリットとなり、新たな視点を持つことができるため、観光など従来の消費的な滞在とは異なる価値が創造できる。
(クリエイターの受入れ)
・旧社屋の空き家を活用したカフェ兼レンタルスペースの運営をしており、家の保存を検討する中で、周りの助言もあって、昨年度から「*** in Residence Kyoto」に参画している。英語が話せず最初はストレスもあったが、受け入れたクリエイターの方々が素晴らしく、事務局のサポートもあり今も継続している。
・くろ谷金戒光明寺は、法然上人が比叡山での修行の後、念仏の教えを広めるための活動を始めた場所であり、その歴史を踏まえ、クリエイターのためのスタートアップ拠点としても活用していきたい。
(クリエイターがもたらす地域への影響)
・先日、香港のクリエイターによる少人数のワークショップを開催し、地域の方にも参加いただいた。英語が話せなかった参加者が、後日、インスタグラムでクリエイターとつながり、交流する機会が得られ、非常に喜ばれた。
・学生が英会話や国際交流に触れる機会は限られている中、放課後に気軽にレジデンスに立ち寄り、クリエイターと交流ができると、京都にいながら留学しているような気持ちになれる。
・レジデンスに若い世代や海外のクリエイターがいることで、ある種の「緩み」ができ、その場のコミュニティやその場がある地域に入りやすくなる。
(令和8年度の本格実施に向けて)
・「*** in Residence Kyoto」のビジョンは素晴らしいが、継続には経済的な投資や資源の循環が必要。そのためには、事業の意義を率先して示し、企業を巻き込み、事業を担う人材育成が重要。
・多分野にまたがる取組なので、分野の枠を超えた連携と知恵の活用が重要。海外のクリエイターは家族を連れて来日することもあるので、受入れ体制や地域との交流が拡充されるとより良い。
・他国では、レジデンス施設が家族滞在のサポートを行っているケースもある。
・国によっては来日ビザの取得が難しいこともあるので、「レジデンス特区」のようなビザ制度の導入や、家族に対する支援があると、受入れの可能性が広がるのではないか。
・「*** in Residence Kyoto」のような取組は、一企業では難しく、市が実施することで、市民への影響や理解につながると感じている。
・広報リソースを活用し、レジデンスの意義を継続的に伝えることが必要。広報は直接的な収益にはつながらないかもしれないが、市民に届くことに大きな意義がある。
▶市長の主な発言内容
・京都は文化の積み重ねと交ざり合いの中で、その歴史を尊重しながら新しい価値を取り入れて発展してきた。
・「*** in Residence Kyoto」は、多彩な人々が交流し、伝統と革新をつなぐ事業として京都基本構想と軌を一にしている重要な事業。異文化のクリエイターを受入れるまちには必ずリターンがある。
・京都の魅力を深く理解し、創作活動を通じてまちに貢献したい海外の人々を増やすことは、京都の価値を再認識し、衰退を防ぎ、本質的な価値を大切にするまちづくりにつながり、長期的な地域の発展にも寄与する。
・海外のアーティストなどクリエイティブな人材と「京都学藝衆」の交流は、双方にとって意義がある。京都の地で様々な発想を得た海外アーティストの方々に京都学藝衆に連なっていただくということもあり得る。
・「京都学藝衆」構想では、「人」の知見の共有だけでなく、貴重な「場」の提供も重要であり、レジデンスの活用はその一例となる。
・市の資産やインセンティブを活用し、民間企業や市民の協力を得ながら、持続的な展開を目指し、「*** in Residence Kyoto」の令和8年度の本格実施につなげていきたい。
お問い合わせ先
京都市 文化市民局地域自治推進室連携改革・区政担当 (連携改革担当)
電話:075-222-3047、075-222-3049
ファックス:075-222-3042
メールアドレス:[email protected]
 








