第31回市民対話会議(環境基本計画×将来を担う世代)
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2025年9月22日
第31回市民対話会議(環境基本計画×将来を担う世代)を開催しました。
1 概 要
次期環境基本計画の策定に向け、環境をどう良くしていくかを考えるワークショップに参加いただいた高校生・大学生にお集まりいただき、京都の環境への思いや自らの将来と環境との関わり・京都基本構想(仮称)などをテーマに、松井孝治京都市長を交えて意見交換を行いました。
日時:令和7年8月8日(金曜日)午後4時~
場所:京都市役所本庁舎1階 第1~3会議室
参加者:5名(市内の高校生・大学生)

2 会議内容
▶出席者の主な発言
(環境を意識する瞬間)
・ニュースで気温が40度を超えたと聞いたとき。待ったなしだなと感じる。
・山を崩していると聞いたとき。本当に崩す必要があるのかと思う。
・鴨川を歩く際に、以前は汚れていたが、今は改善されているのを見たとき。
・ガソリン車と電気自動車が選べる状況で、進んで電気自動車に乗ろうと思ったとき。
・エアコンの設定温度を変えずに、扇風機などで調整して適温になったとき。
(環境への関心)
・大学生になり、環境汚染や生物保全の視点から環境について考えている。
・学校のサイエンス部で森林について研究を始めたことがきっかけで、環境に対して興味を持った。
・京エコロジーセンターのような施設がもっと都心にあったらよい。その中にタブレットで遊んで学べる場があれば、子育て支援にもつながるし、観光ともつながればよい。
・気候変動が樹木にどのような影響を与えるかを研究している。環境については高校生の時から興味があり、大学に入ってからは環境系のインターンにも参加している。
・夏はとても暑くなっていて屋外の公園で遊べないため、室内で子どもが遊べる場所があるとよい。
・地域のクリーンキャンペーンに参加し、自分の地域を綺麗にできたという喜びを見つけることができた。
(京都基本構想(仮称)×環境)
・やや抽象的で、2050年に向けてどうしたいのか明瞭ではない印象。
・2章の「自然と人間の共存・共生」について、放置森林の問題を考えると、自然との共存を体現するところまではできていないのではないか。
・今後のめざすまちを示す第4章に、エネルギー問題や脱炭素、気候変動、地球温暖化といった言葉がない。京都の歴史をみると、地球温暖化に取り組んできて、脱炭素先行地域といった最新の取組もあり、ポテンシャルのある都市だと思うので、こうした言葉を入れてほしい。
・2章の「自然と人間の共存・共生についても、あらゆるところに関わる「脱炭素」という言葉が含まれてもよいのではないか。
・京都の伝統を守るうえで、京都にずっといたいと思えるようにするには、小さい頃からの教育が重要で、環境について考える制度の充実が必要ではないか。
(その他)
・ビオトープに関する教育があったらよい。
・シムシティというゲームでは、公園を造らないと市民の満足度が上がらない仕組みになっており、それを例に公園をもっと造ってもよいのではないか。
・外国人観光客に対し、ごみのポイ捨て抑制のため、ホテルの予約時に京都でのごみ捨てのルールを周知するような仕組みがあってもよい。
・「情報」は重要なテーマの1つ。ウォーターサーバーのマップを見て給水スポットに行ったら公園の水飲み場だった、ということもあるので、環境に関する情報をまとめて発信するアプリがあると良い。
・エシカル消費について、ポイント制度を取り入れてはどうか。
・京都は学生のまちであり、学生から意見をもらうことが大切。大学生にとっても仕組みづくりなどに関わることができるのは大きい。
▶市長の主な発言内容
・経済成長の代償として、大量生産と大量廃棄が地球温暖化の原因となっている。鴨川の水質が改善してオオサンショウウオなどが見られるようになったり、高瀬川沿いのごみがきれいに拾われていて綺麗だと感じることもある一方で、ごみが落ちていて残念だと思うこともあり、そうした時に環境を意識する。
・パブリックという言葉は「公の」と訳せるが、言い換えると「共通の、ひらかれた場」にもなる。パブリックスペースは、誰かが占有するものではなく、共通のスペースも含む。図書館や美術館もそうだが、学べるパブリックな場があるとよい。
・環境活動に多くの方がボランティアで取り組んでいただいているのは尊いこと。感謝の気持ちを示すことや、別の形で評価することで活動の持続性にも繋がる。
・行政は行政でごみの処理を行うが、地域の人も一部分だけでもそうした活動を行うことで、地域への愛着が湧くし、行政に委ねず取り組むと自分ごとになる。
・京都観光モラルの周知が追いついていない。モラルという言葉は上から目線で、そうではなく観光客側に共感もってもらうことが必要。どういう仕組みがいいか、行政だけでなく事業者、組合など、お互い協力して考えなければならない。
・京都は三方が山に囲まれ、川や豊かな地下水があることで、自然的価値を大切にしてきた文化があると思う。たくさんの課題に100%対応できているわけではないが、他のまちに比べるとそうした価値を大切にしてきたのではないか。
・公園等を今すぐ増やすことは難しく、現状の公園やその周辺をどう変えていくかが重要。
・京都基本構想(仮称)は、ある程度抽象的で平易な言葉を用いて、環境、教育、産業、伝統文化などトータルで捉えたときの京都のまち柄を示すものとしており、現状と比べて何が違うのか、25年後に何ができているのかなどを考え続けられるような、京都の大きな羅針盤としていきたい。具体的に書くと大変な分量になってしまうため、各論については個別計画と連携させて対応していく。
・京都基本構想(仮称)では、「0.1市民」という考え方を大事にしている。京都に住んでいないが京都が大好きな人や、京都への旅行者に関わってもらい、様々な情報を発信してもらう。
・「0.1市役所職員」として、大学生も含めアイデア・関心のある方から知恵をいただくということも必要。学生には、地域の自治会をはじめ、社会にもっと関わって人生の糧にしてもらいたい。
・京都には様々な名人・職人がおり、そうした方から学ぶ「京都学藝衆」という構想もある。京都は、AIにできない、自然やまちから学ぶことのできる、学びに溢れたまちであり、豊かな学びとコミュニティもある。宝物がたくさんある。そうしたもののマッチングは我々の役割である。
・環境は、観光、情報、教育などと繋がっている。生態系に影響を与えていたものをどう変えるのか、経済の仕組みからどう考えるのかということにも繋がっている。
・幅広い世代・様々な分野の方々が揃い、交流できる場は、京都しかない。そうした交流できる場をしっかりと創っていきたい。
お問い合わせ先
京都市 文化市民局地域自治推進室連携改革・区政担当 (連携改革担当)
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