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第24回市民対話会議(農林業)

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2025年3月19日

第24回市民対話会議(農林業)を開催しました

1 概 要

市内の農林業の分野で御活躍されている方々にお集まりいただき、農林業のやりがい・力を入れてきたことや実現したい将来像をテーマに、松井孝治京都市長と意見交換を行いました。

日時:令和7年1月26日(日曜日)14時20分~

場所:北桑木材センター 平成木材会館

参加者:13名
(参加団体/五十音順)
 株式会社ヴィレッジトラストつくだ農園、京都北山丸太生産協同組合、京都嵯峨千年みらい会議、
 京都市森林組合、京都市森林文化協会、京北森林組合、京北銘木生産協同組合、
 京北木材業協同組合、こと京都株式会社、JA京都市山科南部支部、株式会社しんやさい、
 みつばちBunBunクロスケの大原野げんき畑、農業生産法人株式会社山彦



2 会議内容

▶出席者の主な発言内容
(農業のやりがい・力を入れてきたこと)
・有機JAS認証を取得して、大原地域で野菜を多品目生産している。大学院生の時に農業を始め、どこまで本業にできるかという感じだったが、何とか軌道に乗って法人化した。

・農業で就業したいという方々を対象とした研修を主宰しており、これまで10名の新規就農者を送り出した。一般の方向けの体験農業にも取り組んでおり、消費者と農業をつなぐ活動をしている。

・地域雇用も少しずつできるようになってきて、子育て世代や若い世代の方にも農業に参加してもらっていることがやりがいに繋がっている。

・嵯峨野で竹林や農業、後継者等の社会課題の解決や地域活性化のため、水稲生産に取り組んでおり、有機JAS認証を取得。地域企業との連携や生物多様性保全によるホタルの再生にもつながっている。市民にアピールできる農業を目指している。

・竹を乾燥、発酵させて肥料として使う農薬を使わない手法を通じて、竹林の再生や循環的で持続可能なモデルづくりに、府・市・府立大と連携して取り組んでいる。

・生きづらさを感じて働けていなかった方が、加工品のパッケージデザインなど、得意なことを活かして活躍できるよう、農業と福祉の連携に力を入れている。

・大原野で世界で一番面白いイチゴ農園を運営しており、近畿各地から人が集まってくる。イチゴ狩りの後も大原野地域に滞在してもらえることを目指している。

・洛西ニュータウンのリタイアされた方が、ボランティアで農業を手伝ってくれており、大原野の農業を活かして健康寿命を伸ばしていければと思う。

・農地、農業、林業の多面的な機能を活かせていない。自助努力はもちろんだが、農業者だけで農業を守っていくのは難しい。関係人口を増やして、行政と一緒に地域を巻き込みながら、農業に取り組んでいきたい。

・全国ねぎサミットに参加し、九条ねぎのPRを頑張っている。九条ねぎの需要は高く、もっと生産できると思うので、京都市にも是非支援をお願いしたい。

・この30年ほどで環境が変わってしまい、作付計画に基づき収穫等を迎えているが、毎年違う問題が発生している。農業従事者も減り、5年後には手が付けられないくらい荒廃するのではないかと心配している。

・農業のノウハウを若い人に伝えるのはすごく難しい。行政ももっと支援してほしい。

(林業のやりがい・力を入れてきたこと)
・森林組合では、不安定な雇用形態だと人が集まらないため、雇用形態をしっかり整えることに力を入れている。

・林業の現場では、植林から始まり、下刈り、枝打ち、間伐といった保育作業や山主への営業を担当しており、空気や水がきれいで、やりがいを感じている。

・林業の担い手は減少している。山主から伐採の依頼があった際、木材の売却代金よりも伐採費用が高くなるところを、山の形状を見て効率よく作業することで、収益を出すことにやりがいを感じている。

・銘木業として、釿(ちょうな)という大工道具で木材の表面を加工しており、市役所の茶室でも使われている。

・大学卒業後、親の仕事を継いで林業に就いたが、1年間山の手入れをしても、手元には20万円しか残らなかった。大変な山の仕事を少しでも楽に、効率良く作業をするために林業機械を導入することで、若い人がもっと林業に入ってきやすくしたい。

・北山地域(中川、小野郷)では、観光事業を進めたいが、市街化調整区域のため飲食店の開業が規制され、過疎化の一因となっており、対応を検討してほしい。

・ここ50年で丸太の売上げが激減した中で、丸太の新たな用途について考え、機械などを導入し、レーザー加工などを行い、ニーズに応じた製品を作っている。

・森林整備に係る計画を立案したり、実際に植栽をした木が大きくなると、嬉しく思う。植える前に、山主や行政と山の未来像について話ができるので、楽しく仕事をしている。

(農業分野で将来実現したいこと)
・巨椋池は、米のみを作っているところがほとんどで、良い圃場であるため、2市1町で連携して農地を保全し、新規就農者を増やし、農業の地域にしてほしい。

・今年初めて新規採用をした。優秀な方で、現場で働きたいという志ある人にもっと給料を払いたい。担い手が減る中、継続的に雇用していきたいと強く思うので、雇用を守れるような施策を国に要望してほしい。

・日本の農業の特徴である山間地について、単に生産するだけの場所ではない魅力を大事にしたい。市長が仰るコモンズという位置付けで農業を見てもらいたい。

・農業機械の購入や有機農業の生産量を増やす施策ではなく、農業から発生する魅力や特色のあるビジネスを展開している事業体を支援してほしい。

(林業分野で将来実現したいこと)
・森林整備は行政主導のことが多く、林業事業者側の活性化が必要。しかし、林業は賃金が他の業界に比べて低いため、人が集まりにくい。多種多様な良い人材が集まり、林業が活性化していけるよう支援してほしい。

・三条大橋の改修の際、京都市内産の木材が使われ、市場の木材価格が少し上昇した。京都市内の伝統的な木造建築や構造物に対し、積極的に京都市内産の木材が使われるよう、需要を創出してもらいたい。

・現在の山主の意識は、木を育てても、どうせチップ材で燃やされるので、世話をしても一緒だという考えがある。京都市ならではの文化財に使われると、良い木を作ろうというモチベーションに繋がるのではないか。

▶市長の主な発言内容
・中央市場や錦市場で仕入れた京都の農産物で育った。京都は観光や文化のまちと言われているが、食を支える農業も大切。

・京都は山に囲まれており、京都盆地の地下には、琵琶湖の規模に相当する大きな水盆がある。京都のまちは、自然とともに発展していかなければならない。

・三山が育んだ素晴らしい水と土壌、農林業というもののあるべき姿について追及していかなければ、京都の将来はないと思っている。

・農地の転用については、丁寧に進めていくため、庁内で議論をしている。

・農林水産業は、資本主義経済、自由経済では守り切れない部分があると思う。いろんな人が苦労されながら守ってこられた公共と民間の中間領域、コモンズ的なものを、どのように保持して次の時代に引き継いでいくかを、国や府も含め真剣に考えていかなければならない。

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