第20回市民対話会議(消防団)
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2024年12月27日
第20回市民対話会議(消防団)を開催しました
1 概 要
地域防災の中核を担う消防団員の方々にお集まりいただき、地域防災力の充実強化に向け、消防団のやりがいや消防団の未来像などについて、松井孝治京都市長と意見交換を行いました。
日時:令和6年11月19日(火曜日)午前10時~
場所:中京消防団柳池消防分団 分団器具庫
参加者:11名
(参加団体)
北消防団、上京消防団、左京消防団、中京消防団、東山消防団、山科消防団、下京消防団、
南消防団、右京消防団、西京消防団、伏見消防団


2 会議内容
▶出席者の主な発言内容
(消防団のやりがい)
・地域の方から「消防団頑張っているな」と励まされたり、地域の子どもから「団長」と呼ばれて敬礼されたり、「大きくなったら消防団になる」と言われると、地域に根差して活動していることを実感し、やりがいを感じる。地域や学校での防災訓練など、地域で活動する機会があれば、消防署から消防団にどんどん声をかけてほしい。
・消防団員として、住民の安心・安全を守るという重要な役割を光栄に思う。
・地域密着型の消防団として頼りにされており、若い団員もやりがいを感じて消防団活動に取り組んでいる。
・地域の方々に声をかけられると、頼られていることを実感する。
・地域との関わりができたことや友人が増えたことが、消防団に入って良かった点。
・地域防災の担い手を育成するため、小学校4~6年生を対象としたジュニア消防団の育成指導を行っており、子どもたちの生き生きとした眼差しを見ると、やりがいを感じる。また、保護者も一緒に学べるため、とても喜ばれている。
・自分の得意なことを活かしてジュニア消防団の育成指導に取り組んでおり、子どもたちと接することにやりがいを感じる。
・自分の夢であった「防火の行燈」を、関係団体と共に地域で開催することができた。イベントには子どもたちも参加してもらい、各々が作った行燈を探しながら防火パトロールをしたところ、子どもたちの防災への興味・関心が高まった。
・自力で避難することが難しい方を事前に把握しておき、災害時に呼びかけを行うなど、地域の方々に寄り添った活動を行えることにやりがいを感じている。
・消防団員になることで、自分自身の防災意識が高まった。
(力を入れている活動)
・老人福祉員として一人暮らしの高齢者を訪問した際に、消防団員としての知識を活かして、防火に関する話もしている。
・一人暮らしの高齢者を定期的に訪問することにより、自分自身の地域を守る意識の高まりにつながるという相乗効果が生まれている。
・消防団施設をリフォームするなど、消防団が、自宅や学校、職場とは別の、居心地の良いサードプレイスとなるよう努めており、その結果、所属消防団員の出席率が上がっている。
・効果的な広報を行うため、ラッパ隊を一から立ち上げ、基本的な消防団活動に加えて、音楽を通した広報活動を行っている。
・消防団をより身近に感じていただくために、11月17日に「第8回京都市消防団フェスタ」を開催したところ、多くの方にお越しいただいた。消防団員の増加に繋がれば。
(消防団活動における課題)
・日中は商売をしている消防団員が多く、昼間の災害に対応できる消防団員の確保が課題。消防団活動への協力が社会貢献として広く認められる「消防団協力事業所制度」を周知することで、消防団員を増やしていきたい。
・30歳代の消防団員がとても少ないことが課題。消防団員には一定の報酬が支給されるが、消防団員をはじめ地域貢献活動を行っている人に対して、例えば市民税を半額にするなど、何らかのメリットを与えても良いと思う。
・一戸建て住宅が減る一方、マンションや簡易宿泊施設が増えており、建物所有者を把握することが難しくなってきている。
・京都にいる外国人の方に対して、どうやって防火啓発を効果的に行うかが課題。
・訪日外国人と日本語で会話できないことに困っている。外国語に対応できる消防職員を配置するなど、訪日外国人の増加に伴う多言語対応も必要。
・5~6年前と比べて、消防職員と消防団員が接する機会が減った。
・消防職員から、消防活動に関する技術的な指導を受ける機会が減った。消防団員も消防職員と同じ技術を身につけることができる仕組みを検討いただきたい。
(消防団の将来像・今後の取組)
・将来の消防団員を増やしていくために、ジュニア消防団の対象年齢を、現在の小学校4~6年生から義務教育期間である小学校1年生~中学校3年生に拡大していただきたい。より幅広い年齢層と交流する機会ができ、子どもたちの可能性が広がることも期待できる。
・ジュニア消防団をより効果的な方法で周知していきたい。
・学生の消防団員を積極的に増やすとともに、子どもたちに消防団の魅力を伝えることで、消防団員の子ども、いわゆる二世代、三世代団員を発掘していきたい。
・長期的な視点で消防団をヒーロー化させてしていくことが大事。消防団員、消防職員が憧れられる存在でなければ、消防団員は増えていかないと思う。
・「Ninja(忍者)」、「Shogun(将軍)」のように、町火消しや消防団がローマ字表記されて世界で使われるくらい、外国人に親しまれる存在になれば良い。町火消しや消防団が守ってきた文化を知ってもらうことが、防火意識の向上に繋がっていく。
・消防ポンプ操法訓練の負担が大きすぎるため、消防団員が集まらないという意見もあるが、過去に消防団総合査閲に参加した経験を踏まえると、査閲に向けた消防ポンプ操法訓練は消防団員が災害現場で活動するために重要な訓練だと考えている。京都のためにも、消防団総合査閲は継続していくべきである。
・女性の消防団員だけであっても、小型動力ポンプを操作して初期消火活動を行える消防団が私の将来の理想の姿であり、若い女性の消防団員などに、これまでの経験で得た知識や技術を一つでも多く伝えていきたい。
・消防団施設への補助制度を活用し、海外から視察に来ていただけるような、世界に誇れる分団器具庫を整備したい。
▶市長の主な発言内容
・安全を守っていく、共同体を守っていくことは、市民生活の根幹を支えることであり、ご尽力いただいている消防団の皆さんには、心から感謝する。
・地域が火災、地震、水害などの災害に見舞われたときに、身近な地域の人が助け合って命や財産をできるだけ守っていくことは、地域活動の一番の中核であり、その担い手である消防団の皆さんは、地域活動の主軸である。
・子どもが大人の消防団員と一緒に地域活動を行うジュニア消防団は、地域の現状や課題を小さい頃から認識できる良い取組。今よりも幅広い年齢層を対象とするよう、前向きに検討していく必要があると考えている。また、ジュニア消防団を効果的な方法で周知していくことも大事。
・地域防災の中核を担う消防団員と消防職員の接する機会が減っているのであれば、対応を検討する必要がある。
・ボランティア休暇などの休暇制度が充実することにより、消防団活動など、地域活動により積極的に参加できるようになると考えている。
・消防団の皆さんは、少子高齢化や地域における関係性の希薄化といった社会課題に対して危機感を持ちながらも、消防団としての誇りを持って前向きに取り組んでいただいている。我々も消防団の皆さんと連携しながら課題解決に取り組んでいきたい。