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第12回市民対話会議(文化)

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2024年10月4日

第12回市民対話会議(文化)を開催しました

1 概 要

京都の文化芸術分野で活躍されている方々と、京都のまちのあり方や市政について松井孝治京都市長と意見交換を行いました。

日時:令和6年8月1日(木曜日)午後3時30分~

場所:京都市役所本庁舎 正庁の間

参加者:京都文化芸術都市創生審議会委員 11名



2 会議内容

▶出席者の主な発言内容

・京都市は、文化の中でも分野横断型の政策や支援が盛んであると思うので、引き続き、是非続けていただきたい。

・伝統文化を継承していく人材を、積極的に育成していただきたい。華道など伝統文化だけを生業にすると生活が成り立ちづらく、その世界に足を踏み込みにくい要因になっている。

・現在、京都市の全中学校約70校で年1回行っている華道の教育を、季節ごとに年4回程度実施していただきたい。京都らしい特色のある教育は、子育て世帯に対する魅力となり、ひいては子育て世帯の増加にもつながるのではないか。

・「人を育てる」ことが一番大事。人が住むまちでないといけない一方、インバウンドにどう向き合うか。守るべきところと合わせるところ、受け入れるべきところを分けて考えていく必要がある。経済効果に注目するだけではなく、伝統工芸の存続のため、本格を知り、発信してもらうことを先に考えていくことも大切。

・伝統文化を取り巻く産業界が弱体化しているのは、担い手がいないから。長期的な支援をお願いしたい。若い人を育てその後もやっていける、夢を持たせることが大事。

・学校教育のカリキュラムに日本の舞踊を入れられないか。

・国立劇場が閉場していることを知らない人が多い。京都は文化首都であるとともに、東京も心の拠り所であり、双方がつながらなければならない。様々な芸能と接することができる国の建物が国の文化施策として必要。

・京都は世界的に特徴のある文化都市だが、そうなったのは先人たちが文化に投資して継承してきたから。今、我々は、未来の京都のために文化的投資ができているか、という観点をもって文化政策をやるべき。

・京都全体をミュージアムシティにしていってはどうか。例えば、京都国際マンガミュージアムは官学連携の好事例であるが、産業界も巻き込んでいければなおよい。京都であればメセナ(※)型のミュージアムが展開できる。具体的には、食文化であれば、大学との連携が期待できる。そのほか、ファッションや映画、工芸、デザイン、さらに都市建築やゲームなど、様々な分野で可能性がある。
(※)企業が芸術文化活動を支援すること。

・京都には、食を楽しみに多くの方が来られる。和食が文化遺産になり、非常に活性化していると思う一方で、家庭料理のことや、外国人観光客が減ったときのことを思うと、少し懸念を感じている。料理上手なお母様方のように、まちの中にたくさんの人材がいらっしゃるので、家庭の中だけでなく、もっとオープンな食が一般的になればよい。時間がある方々が、教育現場などで活躍できれば良いのではないか。

・人を支える福祉と、人が生きていく術として長い歴史の中で様々な表現が生まれている芸術は、根の深いところで関係しているため、一般社団法人HAPSで共生社会をベースにした相談事業を行っている。様々な領域の方とアートを繋げ、より良い関係性を育んでいくかつてない領域。福祉と芸術の可能性を市民の方たちに丁寧に伝え続けていきたい。

・行政だけが頑張るまちづくりではなく、市民・民間と三位一体で、常に対話を続けながら目線を合わせて、一緒にまちの未来を考えていくことに期待。

・若手を育てる必要があるが、舞台芸術はアカデミックに教えられていない。京都市立芸大に舞台芸術学科を作れないか。

・今、世界中から京都と京都の文化行政が注目されている。市には頑張っていただきたい。

・伝統工芸は、新しいことに挑戦する職人がいるから続いている。昔から続く建物を補修する、伝統工芸を守る、ということをやっているから続く。有形無形ともに継承者がいるから文化がある。次の世代やその次の世代に繋がっていく取組に期待。

・アーティストの人材が東京に流出していく原因の1つは、若手が上演できる場が少ないこと。実績のない若手が使える場は、今では東山青少年活動センターぐらい。その次となるとTHEATRE E9 KYOTOだが、90席を埋めるにはハードルがある。ロームシアター京都も企画(KIPPU)がなければ金銭的な面で利用が難しい。若手が実験的にいろんな作品を試していける劇場がない。

・アーティスト育成や支援は必要だが、それだけでなく、例えば制作スタッフやコーディネーター、テクニカルスタッフ、キュレーターなど、アーティストを支える人材(制作人材)の育成も重要。京都は豊かなアーティストが多く、制作人材は彼らを繋げる働きをするので、受け皿や育成、ネットワークづくりなどに取り組める手だてがあると良い。

・最近は、芸術のジャンルボーダーレス化が進んでいるので、音楽や美術のような教科の枠を飛び越えた、「アート」みたいな形の授業になればよい。伝統芸能や工芸、舞台芸術、現代音楽など様々な分野のアーティストが学校に入っていければ、子供たちの豊かな学びや教員の負担軽減に繋がるのでは。

▶市長の主な発言内容

・私は、いわゆる文化芸術だけではなく、京都というまちの生活文化ともいえるまちの成り立ちや人々のビヘイビア(行動)も含めて「文化」として捉えている。

・都市間競争の中では、例えば何かを無償化するという市民サービス面での争いがある。大事なことではあるが、本来は中身が大切であり、京都ならではのもので、何かを向上させる、創意工夫し、京都で暮らす、子育てすることの価値をいかに上げていくかが重要。

・今ある美術館やギャラリー、劇場等に、馴染みのない人々をどう巻き込んでいくか。市民にどうやって音楽などの文化に触れてもらうのかを考えていく必要がある。あるいは、もっと産業として、まちの商店街的な文化をどう保持していくのか。これは行政だけではできない。

・これからの日本の魅力を決定づける文化の価値をもっと上げていく必要がある。公が担っていくということも必要だが、アーティストがもっと学校現場や地域に入り込んでいき、このまちの豊かさをどう高めていくか。創意工夫と限られた資源をどうやって文化関連のものにより多く有効に配分していくか考えたい。

・京都の資産、「場」という意味での不動産の活かし方について、所管を取っ払って考えたい。例えば、図書館であれば、従来からの機能に加えて、人々が集えたり、そこに小劇場があったり、アートディレクターなどを育てるなど、「場」としてどう使い、活かしていくか。運営は、必ずしも公である必要はないと考えている。

・教育の面でも、学校のカリキュラムの壁や先生の時間の壁などをどう取り払っていくか。学校の中でのお花、これは能・狂言でもそうだが、感覚のようなものをどうすれば子どもの頃からもっと育むことができるか、あるいは、まさに舞踊などをもっと若い人たちに経験させられないかを考えていきたい。

・学校のカリキュラムに、学力をないがしろにしないまま、もっと日本の伝統や文化を大切にするようなものを備えた教育はできないかと考えている。それは、課外学習や生涯学習も含め、いわゆる学習指導要領の世界にはない分野。文化芸術を、教育や人づくりなど、京都で若者を育てる中にどのように組み込んでいくか、皆さんのお知恵を借りながら取り組んでいきたい。

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京都市 文化市民局地域自治推進室連携改革・区政担当 (連携改革担当)

電話:075-222-3047、075-222-3049

ファックス:075-222-3042

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