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人権総合情報誌「きょう☆COLOR」vol.21(令和6年8月号)(HTML版)

ページ番号330631

2024年8月14日

人権総合情報誌「きょう☆COLOR」vol.21(令和6年8月号)

最期まで自分らしく生きられるように

 

 

 

我ら、企業市民

株式会社 八清

 

特集企画

ツラッティ千本

 

輝き☆People

お笑いタレント

山田邦子さん

 

抽選で3名様に

山田邦子さんのサイン入り色紙

+

京都の伝統産業品『西陣織』のコースター

をプレゼント!


輝き☆People  お笑いタレント 山田邦子さん

最期まで自分らしく生きられるように

人口の4人に1人が65歳以上という超高齢社会の中で、身体的・心理的虐待といった高齢者の人権が大きな問題となっています。このため私たちは、誰もが最期まで尊厳をもって生きられるように、一人ひとりが考えて行動していく必要があります。

そこで今回は、母親の介護生活をテレビ番組で語って反響を呼んだ山田邦子さんに、その経験を通じて、老後の課題と心構えについてお伺いしました。

 

山田邦子(やまだ くにこ)

1960年東京都生まれ。1980年に芸能活動を開始し、翌1981年にデビュー曲『邦子のかわい子ぶりっ子(バスガイド編)』で有線大賞新人賞を受賞する。また、2007年には乳がんが発覚し、闘病生活を送る。その経験を生かして2008年にがんに対する知識と理解を呼びかけるチャリティー団体「スター混声合唱団」を設立。また2018年には長唄名取『杵屋勝之邦 きねやかつのぶくに』を襲名している。2020年2月には自身のYouTubeチャンネル「山田邦子クニチャンネル」を開設。朝日放送「M-1グランプリ」2022、2023の審査員を務める。

 

在宅介護で見えた、私たちの限界

母の身体が弱り始めたのは5年前に自宅で転倒して骨折してから。そこから歩くことが困難になっていきました。母はとても明るく快活でおしゃれな人でした。スポーツも大好きな人だったので、身体が弱って自分の思い通りに動けなくなっていくのはとても辛かっただろうと思います。そのうちトイレやお風呂、椅子に座るのも、私たち家族の助けがないとできないようになっていきました。

そんな母の面倒をつきっきりで見ていたのは私の弟です。母と同居していた弟はとても献身的に世話をしていました。私も入浴や排せつの介助にはじまり、口の周りを拭いたり、飲み込めなくなった唾液をストローで吸い出したりと、あらゆることをやりました。しかしそのうち、温厚だった弟がすごくカリカリするように。母に対して当たりが強くなり、私の目から見ても、もう家族だけで母の介護をすることは限界に来ていました。

当初在宅で、さらに私たち家族だけで介護しようと主張したのは弟です。当時は新型コロナが大流行していたこともあり、他人を家に呼び込んで母を人任せにすることに、弟は強く反対しました。

その頃、母が「もう死にたい」と口にしました。「そんなこと言わないでよ~」と明るく流しましたが、私のなかでは「こんなに私や弟が必死にやっているけど、それでもダメ?」という思いもあり、ショックだったことを覚えています。ただ、母の気持ちになってみると、私や弟に”迷惑をかけている“という思いが強かったのでしょう。おしゃれで、素敵だった母です。子どもたちに日常動作を頼らなければならないことは、どれほど情けなく感じたことでしょうか。

そして私は弟を説得し、母の介護認定を申請してヘルパーさんに来てもらうことにしました。

結果、ヘルパーさんと看護師さんに定期的に来ていただくことに。とにかく、介護のプロの方々はすごい。身体の小さな女性でも、母を抱き起したり寝がえりを打たせたり…という体力仕事も軽々とこなされます。「さすがプロ!」と思わされました。清拭や着替え、排せつの処理の手際を見て、「これなら任せても大丈夫」という安心感を得ることができました。私にも弟にも自由になる時間ができ、それを仕事や休養に使えるようになりました。弟にも笑顔が見られるようになり、何より母が快適そうにしている様子を見られたのが、とてもうれしかったのを覚えています。

 

動画配信で介護アドバイスの交換

私は2020年からYouTubeチャンネル「山田邦子 クニチャンネル」を開設しており、そこで母の介護に関しても語りました。自分の介護の実態や悩みなどを語ったところ、視聴者の方からたくさんのアドバイスが。「介護を受ける方とケンカになったときはどうすればいいか?」「介護にかかるお金はどれくらい?」「施設選びのポイントは?」などアドバイスいただいた内容はさまざま。また、私も自分の体験から、視聴者の相談にできるだけお応えするように心がけました。相談内容は以前の私たちのように、家族だけで対応しようとしていたものが多かったですね。私がした助言は「家族だけではなく外部の人に悩みを相談し、頼ったほうがいい」ということです。

 

社会的に孤立することは危険

近年、介護疲れからくる高齢者への虐待などが問題になっています。

そこまでに至らなくても、介護生活で行きづまってしまうと思い通りにならないことばかりで、カッとなってしまうこともあります。「こんなにしてあげているのに」という思いが裏切られることもある。追いつめられていく弟を見ていて思ったのですが、それは介護者の方が一生懸命、頑張っていることの裏返しです。

そんなとき、ハッと我に返してくれるのが、他人からの助言や意見。介護で一番危険なのは、介護者や被介護者が孤立してしまうこと。知り合いや市区町村自治体の相談窓口などに頼ることが有効です。介護する側もされる側も、社会の中で孤立しないようにするのが、何より大切なことだと思います。

在宅介護を経て母は病院に入院。その後、サービス付き高齢者住宅に入居しました。施設に入って大きく変化したのが、母がとてもきれいになったこと。その頃、母の体重は28キロにまで減ってしまっていましたが、施設のスタッフの皆さんは母の身体を清潔に保ち、入浴の際は母と一緒に浴槽につかって介助してくれたそうです。

私も母が好きだった化粧水を持参して塗ってあげたり、髪をとかしたり、新しいヘアバンドを付けてあげたりしました。その頃には母は意識も曖昧な状態で、どう感じていたのかはわかりません。しかしおしゃれが好きだった母を知る私としては、こんなふうに身だしなみを美しくしてもらって喜んでいたのではないかと想像しています。

 

私たちは独りぼっちじゃない

私が訪れるたびに、施設の方は「今日、お母さんはとても顔色がいいですよ」「きのう『ありがとう』と言ってくださいました」など細やかに報告をしてくれました。私が不在時の母の様子を詳細にメモしたノートも見せていただきました。お誕生日会などのイベントもしていただいたこともありました。本当にスタッフの皆さんには感謝しかありません。 

また施設を訪れるたびに、他の入居者の方々、そしてお見舞いに訪れるその御家族と顔を合わせます。そこで気づいたのは、同じ悩みを抱えている人間は自分たちだけではないということ。こういう状況になると、人間は「なぜ自分たちだけ?」という思いにとらわれます。しかし私自身が乳がんの治療に取り組んだときにも思ったのですが、辛い状況にあっても人は決して独りではありません。必ず同じ状況で苦しんでいる仲間がいます。そんな人たちと関わりを持ち、悩みを共有することが何より大切なことだと思います。

母が亡くなって半年以上が経った今、私はちょっと「母ロス」のような状態に陥っています。ただ「私が母だったらどうしてほしいだろう?」と考えながら介護に取り組めたことは、母が私に最後に与えてくれた勉強の機会だったと思っています。悔やまれるのは、母は社交的な人だったので、もっと早く施設で他の入居者の方々と交流しながら過ごす楽しい時間を与えたかった、ということ。つまり意識がはっきりしていた段階で、自分の人生の最期をどう過ごしたいか母の意思を尊重してあげたかったということです。

 

自分の老後を尊厳あるものに

最期まで自分らしく生きられるように、老後の人生を尊厳あるものにするために、できるだけ「自分はどうしてほしいか」ということを記しておくことは大切だと感じました。お金や財産のことはもちろん、どんなふうに介護されたいか?介護中に何を尊重してほしいか?延命処置は求めるか?…などなど。できれば弁護士を通して書面にしておくのがベストですが、ビデオなどで残しておく方法もあると思います。そして私を支えてくれる人々、医療従事者の方々に自分の意志を伝えられるようにしておくことが、自分の尊厳を守ることにつながるのではないでしょうか。

私も今年で64歳。これから先、ひょっとすれば明日にでも誰かを頼らなければならなくなるかも。これは順番のようなものです。誰にだって「老後」は訪れるのだから、若い人ももっと老後や介護に関心を持ち、積極的に参加してほしい。最近は私も、後輩芸人にはとても優しくするようになりましたよ(笑) 

人は支え合いながら生きています。私に支えが必要になったとき、すべての人に感謝しながら生きることができる人間になりたいと思っています。

 

 

 

 

京都市介護サービスの利用者数の推移

利用者数は、特に「居宅系サービス利用者数」及び「居住系サービス利用者数」の伸びが大きく、2000年4月と比べ、2023年4月の「居宅系サービス利用者数」については約3.6倍、「居住系サービス利用者数」については約37倍となっています。

 

                                 2000年4月     2023年4月

                                 23,136             74,868

施設サービス            7,197               12,080

居住系サービス         143                  5,265

居宅系サービス         15,796             57,523

 

サービス種別            内容

施設サービス            介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)等、施設に入所して受けることができるサービス

居住系サービス         認知症高齢者グループホーム等、入居者が在宅に近い環境で受けることができるサービス

居宅系サービス         訪問介護(ホームヘルプサービス)や通所介護(デイサービス)等、在宅で利用することができるサービス

 

出典:京都市「第9期 京都市民長寿すこやかプラン」

 

 

多忙な30代の頃にロケ先のハワイに母親を呼んで

 

YouTubeチャンネルにて視聴者と情報交換

 

母親の老後に寄り添ったかけがえのない時間

 

 

 

プレゼント

サイン入り色紙・『西陣織』コースターを差し上げます!

山田邦子さんのサイン入り色紙と『京都の伝統産業品「西陣織」のコースター』をセットで3名様にプレゼントします。

 

京都がはぐくんできた織物「西陣織」のコースターを抽選で3名様にプレゼント!

是非手に取って、その素晴らしさを実感してください!

 

応募方法 以下のいずれかの方法で御応募ください。

1 ハガキに郵便番号・住所・氏名・年齢・電話番号を記入のうえ、以下の宛先に郵送

2 京都市共生社会推進室公式SNS「Live Together」(@kyosei_kyoto)をフォローし、ハッシュタグ「#きょうCOLOR」を付けて投稿

※2でお申込みいただき当選された場合は、ダイレクトメッセージにより、必要事項を確認します。

※いずれも必ず本誌への御意見・御感想をお書きください。

締切 令和6年11月30日(土曜日)(当日消印有効)

宛先 〒604-8571(住所不要) 京都市共生社会推進室 「きょう☆COLOR」Vol.21プレゼント係

★抽選結果の発表は発送をもって代えさせていただきます。


京都市人権文化推進計画に基づく事業の報告書 令和6年度 京都市人権レポート

京都市では、人権文化推進計画に基づき様々な取組を進めています。昨年度の取組の一部を御紹介します。

子どもの見守り活動支援事業 ~地域で子どもや家庭を見守る活動を支援~

 子ども食堂等の子どもの居場所づくりや子育て家庭への食品配送事業を行っている団体が、活動を通じて実施する子どもの見守り活動に係る経費を補助する「京都市子どもの見守り活動支援事業補助金」を開始。子ども食堂等の運営団体が自ら意識して、支援が必要な子どもの気づきの窓口として取り組んでもらうことを目的としており、地域で子どもや家庭を見守る体制の強化につなげます。

 

〈令和5年度交付実績〉

●全体見守り型補助金:24団体

  ※主に子どもの居場所において、子どもの様子を見守り、支援を必要とする子どもや家庭の「気づきの窓口」となるような事業が対象

●個別支援型補助金:10団体

  ※子どもの居場所や子育て家庭への食品配送事業において、支援が必要な子どもを個別に把握し、定期的に直接的な見守り活動を行い、その結果を京都市に報告・支援機関との連携を行う事業が対象

 

留学生の地域企業就職の促進 ~担い手確保に新しい選択肢を!~

 昨今、全国的に中小企業を中心とした担い手不足が課題となっている中、外国人留学生の市内就職を促進するため、「留学生採用イベント」を開催しました。地域企業に留学生採用に関する基礎知識や好事例を紹介するセミナーや、留学生に地域企業の魅力を発信する「企業と留学生の交流会」や「インターンシップ・企業見学マッチング会」を行いました。

 

〈留学生採用イベント〉

・留学生採用セミナー ・企業と留学生との交流会(フリートーク)

・企業と留学生との交流会(ディスカッション) ・インターンシップ

・企業見学マッチング会

 

成年後見制度の更なる普及啓発・利用促進

~御高齢の方や障害のある方が、住み慣れたまちで自分らしく安心して暮らしていくために~

 認知症高齢者等が増加する中で、成年後見制度の需要は一層高まっています。京都市成年後見支援センターでは、御本人や御家族、御高齢の方や障害のある方の福祉に携わる支援者等からの制度利用に関する相談をお受けしています。一般相談では、同センター職員が、電話や来所での面談により、制度を利用するための手続きや申立書類作成方法等の相談におこたえします。また、法律等の専門知識が必要な場合は、弁護士・司法書士・社会福祉士による専門相談におつなぎします(事前予約制)。

 令和5年度から、同センターに、日常的な金銭管理等の支援を行う日常生活自立支援事業を利用する方が、成年後見制度に円滑に移行できるよう支援する利用促進支援員を新たに2名配置するなど、成年後見制度の更なる普及啓発・利用促進に取り組んでいます。

 

〈令和5年度の取組内容〉

・成年後見制度の利用を円滑にできるよう、成年後見支援センターに利用促進支援員を2名配置 【充実】

・市民、御高齢の方や障害のある方の福祉に携わる支援者等に向けて、成年後見制度に関するセミナーを年2回開催

・成年後見制度について「知りたい」「学びたい」という5名以上の団体へ講師を派遣し、成年後見講座を実施

・地域における支え合いの観点から身近な立場で御本人を支援する成年後見人等として活躍していただける「市民後見人」の養成及び活動支援を実施

 

制度の詳細は、9ページをご覧ください。

そなえ(任意後見制度担当)

まもる(法定後見制度担当)

京都市成年後見支援センター広報キャラクター


我ら、企業市民

株式会社 八清

 

社員の多様性を尊重し、子育てしながら働きやすい職場の環境を整備。

古き良き京都の面影を現代に伝える京町家。株式会社八清はそんな京町家をリノベーションしたデザイン性・機能性の高い住宅を販売している不動産会社です。同社は社員の多様性を尊重し、子育て中の社員が働き続けられる職場環境づくりを推進してきました。そんな同社のマインドや目指す方向性について、メディアデザイン部の長谷川友香さんと経営企画部の森美由樹さんにお話を伺いました。

 

子育て世帯が安心して暮らせる路地再生プロジェクトで誕生した「あさひ長屋」

京町家の現場調査(左) 創造的過疎エリアと呼ばれる徳島県山間地域の神山町に出張研修(右)

 

京町家を再生して販売

海外からの注目度も高く

株式会社八清は、京都の伝統的な「町家」をリノベーションし、新たな物件として販売している特徴ある不動産会社です。90年代後半から始めたリノベーション事業で木造家屋の改装を手がけたことをきっかけに、2001年に京町家のリノベーション物件第1号を販売。これが高く評価されたことから、京町家を中心とした中古住宅の再生販売にシフトしていきました。「ただ古い町家を再生するだけではなく、建物を構造から見直して安全性を確保しながら、現代的なデザイン性も高い価値あるリノベーションを行っています」と語るのは広報を担当するメディアデザイン部の長谷川さん。

京都のまち並みに溶け込む伝統的な町家物件は海外の人々からも人気があり、京都での暮らしを楽しむ住居としてはもちろん、セカンドハウスや投資物件としても利用されています。また、町家をシェアハウスや寮、コワーキングスペースなどに改装した物件も販売。さらに路地に並ぶ4軒長屋のリノベーションを通して、子どもたちや近所の人たちが集う昔ながらの「路地文化」の再生を目指したプロジェクトにも取り組んできました。

旧来の家屋を再生して新たな価値や用途を与える事業は、近年全国的な問題となっている「空き家問題」の具体的な解決策としても注目を集めています。

 

多様性あふれる社員が生み出す新しい発想

同社が尊重してきたのは「多様性」です。

公式サイト「社員紹介」のページでは各社員の似顔絵とともに簡単なプロフィールが掲示されています。男女比はほぼ半々で、各人のキャリアも広告業や介護職、大工など、非常にバラエティに富んでいます。

「スキルよりも当社の事業や京都のまちそのものへの関心の強さで採用したい、というのが当社の採用方針です。だから異業種からの転職者が圧倒的で、不動産業界経験者はむしろ少数派(笑)。そのほうが業界の慣例にとらわれない自由な発想が生まれるんです」

そう語るのは人事を担当する経営企画部の森さん。

また、留学や海外生活の経験がある人などが多く在籍していることも特徴です。外国の顧客と取引することが多いため、部署横断型のグローバルチームを社内に設置。また、海外出身の社員も2人在籍しているとのことです。

八清が「多様性のある人材」をテーマに採用を始めたのは2013年。現社長である西村直己さんが採用に関わった際、現行の方針を掲げたのがきっかけでした。

「当社は担当者がワンストップで物件のプロデュースを行うため、担当の個性が大きく物件づくりに反映されます。だから、さまざまなキャラクターを活かして成長しよう、という思いが社長にはあったようです。男女分け隔てのない採用もその頃から始まり、この不動産業界ではかなり特異な男女比だと思います」(森さん)

 

独自の「働き方改革」で社員の働きがいを追求

八清は、『京都モデル』ワーク・ライフ・バランス推進宣言を行った企業のなかで基準を満たした企業として、認証を受けています。これまでに子育て中の社員に配慮した環境づくりを進めてきました。

たとえば、お子さんが一定年齢に達するまでは8時間の勤務時間を6時間まで短縮できる短時間勤務制度を導入。近年のコロナ禍により在宅勤務ができるようにリモートワークの環境が整備されましたが、現在は家族の突発的な不調時に看護などができるよう限定的に承認制で在宅勤務が認められています。

「現在、社員の平均年齢は37歳。ちょうど子育て世代の者が多いですね。社長のお子さんもまだ小さいので、全社的に子育てに対してはとても理解があります。急なお休みや早退なども気兼ねなくできるのが当社の空気。男性社員も育休を取得しており、今後も増えていくことが見込まれます」(森さん)

これらの八清の働き方改革は、社員の声を取り入れながら進められているそうです。年間休日も125日と多く、その他に年最大5日連続して休暇を取得できるフリーバカンスも導入されています。また、業務に活かすことができる見聞を得るため、社員個々の関心に基づいた出張研修制度もあり、これには家族の同行も許されているとのこと。そんな取り組みが評価され、世界最大級の意識調査機関Great Place To WorkⓇの『働きがいのある会社』ランキングにも選出されています。

八清がこうした取り組みに力を入れるのは、社員の仕事に対する「好き」という気持ちを「意欲」に変えていきたいという思いから。自分の時間、家族と過ごす時間を大切にできる環境があるからこそ、先進的なアイデアがどんどん生まれます。

社員の各事情に合わせた働き方が受け入れられるように…そんなふうに企業の意識が変われば、多様な人々の豊かなキャリア形成をかなえられるのではないでしょうか。

また市民の皆さんに向け、「利用されていない空き家(古民家・町家)をお持ちの方はぜひ御相談ください」と長谷川さん・森さんから空き家問題に対しても呼びかけていただきました。

 

岡田直子さんプロデュースの「sumica vol.5 幸せになれる家」

 

経営企画部

森 美由樹(もり みゆき) さん

 

メディアデザイン部

長谷川 友香(はせがわ ゆか) さん

 

お知らせ

 京都市では、株式会社八清さんをはじめ、路地などに興味のある方々と共に、路地再生に取り組んでいます。京都のまちを彩る「路地」。皆さんも、一度住んでみませんか?

詳しくはコチラ〈路地くらしのススメ〉⇒

 

従業員の声

建築ディレクション部

岡田 直子(おかだ なおこ) さん

仕事も子育ても諦めず

無理なく働ける環境

八清に勤めて26年になり、産休を取得したのも、子育てをしながら働いたのも私が社内で初めてです。

現在、中学校に入学したばかりの長女と小学生の次女がいるため、9時から16時までの時短勤務制度を利用しています。八清は社員一人ひとりの事情を考慮して柔軟にルールを設定してくれるため、仕事も子育ても諦めずに続けることができました。会社にいる時間が短くなったぶん、生産性や効率がアップし、フルタイム時と変わらない成果を上げることもできています。

また私は、セカンドハウスではなくオーナーが日常的に居住するスタイルの「家」の企画に力を入れているので、家族と過ごす時間からヒントを得ることも多いです。

人権資料展示施設ツラッティ千本

ツラッティ千本は今年で30周年を迎えました。学生スタッフとして従事されているお三方に、リニューアルされた展示物の見どころをインタビューしました。

 

佛教大学 教育学部3年生

西島  陽(にしじま ひなた)さん

 

佛教大学 教育学部4年生

大澤  遥菜(おおさわ はるな)さん

 

京都光華女子大学 こども教育学部3年生

筒井  涼日(つつい すずか)さん

 

Q ツラッティ千本はどんな施設ですか?

 「ツラッティ千本」は、1994年に開館した京都市人権資料展示施設で、今年の12月1日で30周年を迎えます。

 もともと千本北大路の北西角に位置していましたが、2021年6月に「ふれあい共生館」(元楽只小学校)へ移転し、現在に至っています。

 ツラッティ千本では、地元の千本地域に関わる展示を通して、同和問題や人権問題について発信をしています。「ツラッティ」という名称も、この地域の人々は「連れ合って生きてきた」ということから名づけられました。

 また団体での来館者を対象に人権研修も実施しています。昨年度は、約80件、1500名の受講があり、小中学生や高校生、大学生、教職員、行政職員や地域諸団体の来館がありました。

 

Q 30周年に向けて 

 ツラッティ千本では、今年度、30周年の記念事業として特別展示を企画しています。千本地域の歴史で欠かすことのできない中世の河原者で、北野天満宮などで活躍し、「北野社家日記」に書かれている「千本の赤」にスポットを当て、小中学生や高校生にもこの地の歴史を伝えられるような資料展示を考えています。

 詳細は、改めてお知らせしますので、皆さまの御来館をお待ちしております。

 

Q 展示物のリニューアルについて

 ツラッティ千本は昨年7月に常設展示の展示物をリニューアルしています。これまでの内容に加え、さらに見やすくなるよう工夫しました。また、2021年に楽只小学校跡地に移転してきたことから、新たに教育コーナーを設けました。楽只小学校の歴史や、同和教育の歩みを御紹介しています。千本地域の歴史、教育、まちづくりについて多くの方に知っていただきたいと考えています。

 

 

私がぜひ見てほしいと思う展示物は「教育コーナー」です。楽只小学校と佛教大学との小大連携の取り組みが紹介されています。朝鮮学校との交流や、ユーアイスクエアについてもぜひ知ってほしいです。

 

「益井療眼院」についての展示もぜひ見てください。益井氏が学校内に療病所を作ったことが、学校の保健室の先駆けとなったことを知り、驚きました。

 

第二展示室にある大きなジオラマも見どころです。実際に祖父の家を確認することができ、千本地域のまちの移り変わりや歴史がよく分かりました。

 

 

館長  堀家 由妃代さん

少子高齢化が進むこの社会で、ようやく「誰もが生きやすい社会」「誰一人取り残されない社会」が追求されるようになりました。「ダイバーシティ(多様性)&インクルージョン(包摂)」を経営理念として掲げる企業も多くなりましたが、そうした世の中にしていくためには、わたしたち一人ひとりが社会の変革者となるべく人権感覚を洗練させ、人権意識を日々アップデートしていく必要があります。市民と行政が手を取り合いスタートしたちいさな資料館に、是非〝つらって(連れだって)〟お越しください。

 

第三展示室では江戸時代前の資料を展示しています。

 

【施設情報】

所在地    〒603-8226 京都市北区紫野西舟岡町2 元京都市立楽只小学校跡地複合施設「ふれあい共生館内」

問合せ先             ツラッティ千本 電話:075-441-1011

ホームページ       京都市情報館(https://www.city.kyoto.lg.jp/)から「ツラッティ千本」で検索

開館時間              午前10時〜午後4時30分

休館日    日曜日、火曜日、祝・休日、年末年始(12月29日〜1月4日)

入館料    無料

最寄りのバス停はライトハウス前または千本北大路


成年後見制度を御存じですか?

私たちの生活では、どういった契約をするかは自由です。好きなものやサービスを選び、自分らしく生活することができます。

 しかし、障害や病気等により、判断能力が十分でない状況になった時、次のような困りごとが出てきたらどうでしょう。

 

・訳が分からないまま契約を結ばされたけど、不利益な内容がないか不安。

・自分に必要なサービスがどのようなものか分からない。

・お金や財産の管理が正しくできているか心配。

 

誰か一緒に考えてくれる人がいてくれたら…

 

 

この100万円の掛け軸はあなたを守ってくれます!

買った方がいいかしら?

 

 

そんな時頼れる制度の1つ

成年後見制度

成年後見制度は、判断能力が不十分な方の権利と財産を守る制度です。

◎必要な契約を本人に代わり結ぶことができます。

◎本人がした不適切な契約を取り消すことができます(法定後見)。

 

大きく2つに分かれます。

 

将来に備えたい

任意後見制度

○判断能力がある間に、自分で支援をお願いしたい人を決め、公正証書で契約します。

○お願いしたい支援の内容も、契約相手と話し合い、決めておくことができます。

○将来、判断能力が低下したら、家庭裁判所に契約を発効させる手続きを行います。

 

 

既に判断能力が不十分

法定後見制度

○判断能力によって、3つの類型が設けられています(下図)。

○どの類型がふさわしいかや、支援を行う人は、家庭裁判所が決めます。

 

〈判断能力の区分〉

「補助」 「保佐」 「後見」

 

京都市成年後見支援センター広報キャラクター

そなえ(任意後見制度担当)

まもる(法定後見制度担当)

 

 

 

詳しく知りたい方はこちらへ

京都市成年後見支援センター 電話:075-354-8815

 

受付時間

休所日を除く

毎日 午前9時~午後5時

[休所日]毎月第3火曜日(祝日の場合は翌日)及び年末年始

 

FAX 075-354-8742

メール [email protected]

 

京都市成年後見支援センター 検索

 

京都市 保健福祉局 健康長寿のまち・京都推進室 介護ケア推進課

電話:075-213-5871



あなたは再犯防止について知っていますか?

みなさんは、犯罪や非行をした人が逮捕され、裁判を受けた後、どうなるか、御存じですか。

 また、犯罪や非行をして刑務所に収監された人が出所後、どのように社会復帰をしていくか、御存じですか。

 再犯防止の取組とは、新たな犯罪被害者を生み出さない取組であるとともに、罪をつぐない社会の一員として再出発しようとする人を社会全体が認め、支えることで、社会復帰を促進する取組です。

 

再犯者数及び再犯者率(市内警察署で検挙された者〈刑法犯・特別法犯〉)

京都市内で検挙された者のうち、再び罪を犯した者の割合である「再犯者率」は50%前後で推移しています。

 

H22

初犯者         3,484人

再犯者         2,883人

再犯者率     45.3%

 

R4

初犯者         1,486人

再犯者         1,455人

再犯者率     49.5%

 

 

再犯に陥る負のサイクル

 

犯罪

非行

被害者の発生

反省

償い

社会へ戻る

生きづらさ

住まいがない・仕事がない

社会で孤立

相談できる人がいない

 

 

立ち直りたいと思っているのに、社会で孤立すると再び罪を犯してしまうんだね…

 

負のサイクルから抜け出すには、地域の人々のサポートがとても大切なんですよ!

 

 

 犯罪や非行をした人の中には、社会で更生しようとしても、安定した住居や仕事がない、薬物依存があるなどの生きづらさを抱えていたり、偏見や差別意識から社会で孤立したりして、犯罪や非行を繰り返してしまう人がいます。

 この負のサイクルから抜け出すには地域のみなさんの理解とサポートが必要です!!

 

 

再犯防止啓発冊子「あしたの京都」発行!!

 本冊子は、罪をつぐなった人が、様々な人の支援や協力を得ながら立ち直っていく姿や、保護司、協力雇用主、民間事業者等、更生支援に携わる地域の方々のインタビュー等を通じて、市民のみなさまに再犯防止・更生支援の必要性を感じていただくことを目的として作成しました!

 表紙については、主人公が罪を犯し少年院に入ったものの、主人公の意志と周りの応援によって立ち直っていく姿を描いた「あしたのジョー」を採用しました。

 本市ホームぺージにて電子版を御覧いただけます。

 

 

〈問合せ〉保健福祉局生活福祉部生活福祉課

電話:075-251-1175

詳細はホームページを御覧ください。

京都市 再犯防止 検索

 

 

©高森朝雄・ちばてつや/講談社

〈お知らせ〉講座開催の御案内

令和6年度  企業向け人権啓発講座

※対象は、京都市内企業等の経営者、人事・総務責任者、人権研修担当者等です。

参加費無料

 

開催予定

令和6年9月27日            「仕事と介護の両立を考える~介護離職防止のための企業の取り組み」

令和6年10月17日          ヤングケアラーおよび同和問題について

令和6年11月13日          「地域の歴史の視点からみる、私たちのくらしと人権〜同和問題の歴史と現在について〜」

 

日時、会場、内容などの詳細は、本市HPを御確認ください!


はじめまして 京都市女性のための相談支援センター「みんと」です ~困難な問題を抱える女性への支援を強化します~

 京都市では、令和6年4月の「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」の施行を契機に、令和6年7月1日から「京都市女性のための相談支援センター(愛称:みんと)」を開所しました。相談者に寄り添いながら、関係機関と連携して、一人一人のニーズに応じた包括的な支援を行います。

 

暴力・性被害

生活困窮

思いがけない妊娠

悪質ホストクラブ

居場所がない

 

ひとりで悩んでいませんか?

あなたの力になります

 

▲詳しくはコチラ

 

匿名でもOKまずはお電話で御相談ください。

相談無料

 

女性のための相談支援センター「みんと」

電話:075-874-6312

月曜日~土曜日(祝日、12月29日~1月3日を除く)

午前9時から午後5時15分

 

 

愛称「みんと」の由来

花言葉:元気回復

相談してみんと やってみんと


編集後記

 「自分が自分らしく生きる」とはどういうことなのでしょうか。人生最期の日を迎えるとき、どんな自分でいたいのかなんて、考えたことすらありませんでした。高齢になり、自分の意志を伝えられなくなったとき、「私らしさ」を理解してくれる人が周囲にどれだけいるのでしょう。私はこんな人だったな、これが好きだったな、そういった私自身を見て気づいてくれる、そんな関係性を大切にしていくことが、最期まで「自分らしく」いられることなのかもしれません。山田邦子さんのお話を通して、御家族の温かさ、人と人との繋がりの大切さを教わりました。


<法務省委託事業>

人権総合情報誌 きょう☆COLOR vol.21 (発行 令和6年8月)

発行:京都市 文化市民局 共生社会推進室

電話:075-222-3096 FAX075-366-0139

〒604-8571 京都市中京区寺町通御池上る上本能寺前町488番地 分庁舎地下1階

URL https://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/soshiki/6-1-3-0-0.html

この冊子はホームページでも御覧いただけます。また、区役所・支所、市役所案内所ほかで配布しています。

 

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京都市印刷物第063072号

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京都市 文化市民局共生社会推進室人権文化推進担当

電話:075-222-3096

ファックス:075-366-0139

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