第3回市民対話会議(山科区)
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2024年7月16日
第3回市民対話会議(山科区)を開催しました
1 概 要
山科区において、地域活動を支えていただいている地縁団体の方々や、子育て、医療、福祉、まちづくり等の分野で活動する志縁団体の方々にお集まりいただき、松井孝治京都市長と地域の課題等について対話しました。
日時:令和6年6月13日(木曜日)午前10時~
場所:山科区役所2階大会議室
参加者:25名
(参加団体等/五十音順)
安朱学区自治会連合会、大塚学区自治連合会、大宅学区自治連合会、音羽学区自治連合会、
音羽川学区自治連合会、小野学区自治連合会、鏡山学区自治連合会、勧修自治連合会、
京都橘大学、京都中小企業家同友会、京都薬科大学、清水焼団地協同組合、
山階学区自治会連合会、山階南自治連合会、百々学区自治連合会、西野学区自治会連合会、
ふるさとの良さを活かしたまちづくりを進める会、山科おやじの会連絡会、
山科区「はぐくみ」ネットワーク実行委員会、山科経済同友会、山科三条街道商店会、
山科商店会、山科青少年活動センター、医療法人社団洛和会、陵ヶ岡学区自治連合会

2 会議内容
▶出席者の主な発言内容
(地域コミュニティ)
・自治会未加入率が上がってきている。マンションが建ち並び、脱会、未入会、入会拒否の割合が大変多く、町内会の存続が危ぶまれている。
・コロナ以前と以降で、地域の方にいろいろお願いごとをするのが、はばかられるような状況が増えている。お金だけではなく、ボランティアに出て行く時間そのものの負担が大きいという声が多い。
・何をするにしても、資金力は必要だが、市からの助成金が出ている各種団体がある一方、自治連には助成金はなく、自助努力だけで運営している。助成金の額がイコール団体に対する期待値だと見えてしまう。
・市政協力委員にとって市民しんぶんと選挙広報の配布が大変な負担。業者にお願いできないか。
・働き方改革ばかりで、地域と学校の協力関係が希薄化している。
(公共交通)
・山科にとって地下鉄の開通は非常に良かった。一方、バスの便が悪くなった学区もあり、公共交通機関の充実強化が地域の最大の問題。
・山科区全体に市バスを走らせてもらいたい。
・四ノ宮から市内中心部に出ようと思ったとき、御陵から地下鉄に乗り換える必要があり、非常に不便。何とか、四宮駅まで地下鉄を伸ばしていただいて、一本の電車で、一枚の切符で行ける形にしてほしい。
・山科も一概にひとつとは言えず、格差があるので、平準化してほしい。
(防災)
・避難所(小学校)の防災物品の保管場所が上階で、1階に降ろすのが大変。空き教室は使わせてもらえず、敷地内への倉庫設置も制限があり困難。避難所の環境をもう少し整えてもらいたい。
・四ノ宮川の拡幅と安祥寺川の地下のトンネルの工事は、今後も河川の状況をしっかりと見つめていただいて、府と共同でお願いしたい。
・山科盆地は災害に対しては意外と強い地域だが、台風による土砂崩れで幹線道路がストップし、一時、孤立化したことがある。
・道が狭く、災害が起こった時、避難できるか心配。
(都市計画)
・外環状線の高さ規制緩和、高層ビルの建設、カフェテラスのような格好の街並みにすることには大反対。
・ミータス山科・醍醐プロジェクトをせっかく立ち上げたのだから、しっかりと実行していただきたい。
・アクセスの良い山科駅だが、ただ通過するだけの駅となっている。駅舎を含む駅前の再開発、再整備をお願いしたい。
・山科は無計画な形で開発されたひずみが出ている。行政もその点を考えていただきたい。
(市民生活)
・毘沙門通は生活道路だが、観光客が増えた影響で、タクシーや車の往来が多く、生活しにくくなっている。住民の方々が、交通整理をしたりいろいろ考えてやっているものの、高齢化等もありそろそろ限界に来ている。
・山科駅は乗降客が非常に多く、観光客も多いため、当然ごみも多い。京都は文化都市と言われており、東の玄関口でもあるため、関係機関と連携しながら対策していただきたい。
・以前は、防犯カメラの設置補助が9割だったが、5割になったため、設置する人が非常に減少した。治安維持のためにも、補助率を戻していただきたい。
・住宅、子育ての政策に力を入れていただきたい。
(青少年)
・家や学校に居場所のない若者にとって、思春期は悩める時期、成長する時期。そのような時期に、拠り所を求めたり、自分が何者かを考えるとき、行く場所や関わる場所が少ない。最終的には地域で受け入れをしていくということになるが、そういった若者を受け入れるような、青少年施設が少ないことは課題。
(各団体の活動)
・山科醍醐地域において、治安安全を含めて、地域の経済、文化振興に取り組んできた。山科検定を通じて歴史文化の側面にも力を入れている。また、都市基盤、国道1号線の交通問題の発信に取り組んでいる。
・児童養護施設の子どもたちや働きづらさを感じている方々の実習などの取り組みを行う「いっぽねっと」、また、障害者の方の就労支援のネットワークとして「CoCoネットワーク」を運営している。
・毎年10月に、清水焼団地で「清水焼の郷まつり」という祭りを開催している。
・学生を支援しながら学生が地域貢献できるような「学まちチャレンジ」を行っている。
・山科区内の小学校で、小学生を対象に、「夏休み理科実験講座」や「薬物乱用防止教室」を毎年実施している。
・大学生の実習受け入れや施設の退所者支援、学習支援事業(子ども若者はぐくみ局子ども若者未来部子ども家庭支援課からの委託)を進めている。
・大学とともに夏の実験教室や音楽体験を実施。今は、主に「山科はぐくみかるた」作成に大学とともに取り組んでいる。
・山科区役所と包括協定を締結。これに基づいて、防災、医療、介護、子育て、障害福祉等の分野において、地域の課題について連携して取り組みたいと思っている。
・伝統文化に根差した人々のコミュニティ、地域づくりをしていきたい。例えば、今年、岩屋神社で60数年ぶりにみんなで御神輿を担ぐという取組が復活した。また、コロナ後数が減ってきた地蔵盆を復活させることを目的として「地蔵盆復活プロジェクト」も作った。
・大学と連携して、山科地域の文化財を記録保存し、3D化するデジタルマップの作成を行っている。
・春に「バルフェスタ」、秋に「山科バルフェスタ」、「軒下バザール」と題したフリーマーケット展開をしている。また、企業や他の地域団体と月に1回、山科駅前の清掃活動も行っている。
・16年前に山科三条街道商店会のマスコットキャラクター「もてなすくん」を作った。かつての東海道の復活を目指して、山科の賑わいを作っていきたい。
・学区単独ではできないようなこと、例えば、大谷翔平選手から送られたグローブを使っての野球大会を全学区の子どもに声掛けして開催を検討していたが、雨で中止になった。また、秋に延期して開催しようと考えている。
▶市長の主な発言内容
・実際のところ、公共交通というのは市バス、地下鉄だけで賄えない。台数、運転手もぎりぎり。週末に余った車両を使いながら観光特急バスに使っているという状況で、車庫スペースもない。敬老乗車証の問題も、非常に厳しい声をいただいている。しかし、実際問題それは高齢者の割合が上がってきているから、最初何億円で済んだ費用負担が、今何十億円という年間の持ち出しになっており、それが若い人たちの負担になるなど、いろいろなもののしわ寄せが出てきている。
・自治会加入の問題も、どうしたら良いのか、それを聞くためにこのような会をやっているというのもある。例えば、市民しんぶんについては「もういい加減にしてくれ」という声もたくさんあるが、逆に「でも、あれ配っているからいろんな安否確認できたりするし、やめたらあかんよ」という声もある。ただ「いつまでこんなん続けんねん」という声が多い。
・防災にしても、防犯にしても、地域の皆さんが一生懸命やってくれるから、防災力が保たれる。大きな災害が起こらなければ、マンションの人たちは防災の重要性を分かってくれない。それをどのように説明していけば良いのか常に悩むし、今日の話を聞いてもすごく悩ましいと思った。
・外環沿いの都市計画の見直しに批判的な声もある。他方で、やっぱり若い人たちが入ってきてくれないと、この若い人たちをどういう風にこの地域活動に繋げていくかということを、もっと一生懸命考えないといけない。我々も汗をかかないといけない。
・高齢化が進み若い人たちが減り、バスの利用者も減っている。だが、4分の1の黒字路線で何とか4分の3の赤字路線を支えるという方針で市バスは踏ん張っている。なりふり構わない、とにかく営業努力をする、こんなことまでやるのかということぐらいまでやって、少しでもお金を稼がないと、路線が維持できない。バス、地下鉄の運転手も確保できない。公共交通と言っても、基本は運賃収入で賄うという原則でやっている。
・何とか若い人を少しでも山科のまちに呼び込みたい。若い人たちをこの地域に招いて、地域で賑わいを作って、新しいまちができる。その核になるような、公園、文教施設、公共施設、こういうところがもう少し変われば、また賑わいも出てくるし、まちのイメージも変わってくる。
・我々と一緒に、地縁組織、志縁組織、NPO、大学、学生、民間企業みんなで悩みを共有し、何とか解決できるモデルをつくれないか。
お問い合わせ先
京都市 文化市民局地域自治推進室連携改革・区政担当 (連携改革担当)
電話:075-222-3047、075-222-3049
ファックス:075-222-3042
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