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人権総合情報誌「きょう☆COLOR」vol.20(令和5年12月号)(HTML版)

ページ番号319425

2023年12月11日

人権総合情報誌「きょう☆COLOR」vol.20(令和5年12月号)

子どもを守り尊重する社会に向けて

 

我ら、企業市民

株式会社わかさ生活

 

特集企画

世界人権問題研究センター

 

輝き☆People

タレント

REINAさん

 

抽選で3名様に

REINAさんのサイン入り色紙

+

わかさ生活の『ブルーベリーアイ』

をプレゼント!

輝き☆People  タレント REINAさん

子どもを守り 尊重する社会に向けて

アメリカで生まれ育ち、ハーバード大学院時代には元大統領の事務所で働き、CIAやFBIの採用試験にも合格。ロイター通信での勤務を経た後、日本でお笑い芸人としてデビューするという異例の経歴を持つタレント・REINAさん。彼女は十代の頃から社会貢献活動も活発に行っています。今回は、特に子どもを対象にしたボランティアを通じて考えた「子どもの人権」についてお話を伺いました。

REINA(れいな)

アメリカ・ニュージャージー州出身。ブラウン大学、ハーバード大学院卒業。クリントン事務所やインターポールでのインターン、CIA・FBIへの内定、ロイター通信での勤務経験を持つ。日本への帰国後は芸人としての活動を経て、現在は宇宙関連ベンチャーに会社員として勤務する一方、ABCテレビ「おはよう朝日です」・MBS「よんチャンTV」へのレギュラー出演などコメンテーターとしても活躍中。


 

アメリカでの学校生活がすべての起点

 

私はアメリカのニュージャージー州で生まれ育ちました。アメリカでは、日本で言うところの小学校の教育の一環として、子どもたちをボランティアに参加させます。人生の早い段階でボランティアを経験することで、国民のほとんどが子ども時代から「自分は社会の一員である」という意識を持っています。

中学校では「子どもの貧困」をテーマにした授業があり、授業後に友人たちと自らクラブを立ち上げてネパールの孤児院に寄付を行う活動を行いました。高校では最終学年の最後の半年を、授業や試験を受けるか、ボランティアに参加するかを選択できたので、障害のある子どもたちが通う幼稚園でのボランティアに費やしました。

 

 

二つの出来事から芽生えた違和感

 

その高校時代、自分の身の回りに起こった出来事が私に「子どもの人権」を意識させました。ある女の子が先生から性的虐待を受け、それを大人に訴えたのですが、彼女の訴えは誰にも信じてもらえなかったという悲しい出来事です。彼女は学校を辞めて家出し、音信不通になってしまいました。また、ある男の子はとても優秀で、名門大学を目指していました。しかし、親からの虐待で追いつめられ、お酒やドラッグに溺れることに。

彼らは真剣に悩んでいたのに、周りの大人たちは誰も救いの手を差し伸べませんでした。「何かがおかしい」という違和感が私の中に芽生えました。

自分と同じような年齢の子たちが、自分のせいではない出来事をきっかけに、人生を台無しにされてしまったのはなぜ?

そんな疑問が、私に「人権」を考えさせる大きなきっかけになったと思っています。

 

 

子どもが置かれている状況を垣間見て

 

その後、私は大学・大学院に進学して、テロ対策について学びました。きっかけは、2001年の同時多発テロによるニューヨークの被害をこの目で見たことです。私の周りにも家族や親類、友人を亡くしたり、あの事件後にPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症したりした人がたくさんいました。

大学院在学中、私はインターポール(国際刑事警察機構)のテロ対策部でインターンとして働きました。仕事内容は、主にソマリアの海賊追跡のための情報収集の担当です。ソマリア海賊メンバーの末端には、12歳ほどの子どもたちも含まれています。彼らは組織に違法な薬物の中毒状態にされ、薬物欲しさに危険な犯罪に加担させられていました。その現実に、とても胸が痛みました。

日本に拠点を移したのは2014年です。私自身は日本で暮らしたことはなかったのですが、両親とも日本出身。夏休みのたびに、両親どちらかの実家に遊びに行っていたこともあり、小さな頃から日本が大好きでした。そして、ワタナベエンターテインメントでデンジャーDさんとお笑いコンビ「セクシーチョコレート」を結成します。メディアに露出するにつれて次第に、コミュニティの一員として何か日本社会に貢献できないか、と考えるようになりました。そこで子どもの頃から慣れ親しんできたボランティアに参加しようと決意。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンや、子ども・若者たちを支援する特定非営利活動法人サンカクシャに自分からアプローチしました。

 

 

日本の子どもたちが抱える生きづらさ

 

サンカクシャの活動では、不登校や学校を退学して居場所のない少年少女たちに英語を教え、触れ合う機会がありました。実際に会うと、彼らはすごく活き活きとしているのです。なぜ学校が合わなかったの?と聞くと、「自分を型にはめようとするから」「先生は話を聞いてくれない」と言います。

彼らの話を聞いていると、ふと昔のことを思い出しました。小学生の頃、来日して母の実家で夏休みを過ごしたとき、仲良しになった女の子がいました。アメリカに帰国後もその子と頻繁に手紙のやりとりをしていたのですが、あるときから連絡が途絶えたのです。彼女は学校になじめず、ひきこもりの状態になっていました。ひきこもり問題は、日本に見られる独特の課題として世界の関心を集めています。

 

 

決められたコースに縛られず人生にもっと選択肢を

 

日本はとても治安がよく、小学生が一人で電車で学校に通えるほど安全な国です。

本来であれば子どもが自立しやすい素晴らしい国だと思います。ただその反面、子どもたちが息苦しさを抱えやすい社会なのではないかと思います。

子どもたちが学校に行かなくなると、人生のコースから外れてしまいます。子どもたちには他の選択肢は与えられません。アメリカでは、フリースクールやオンラインスクール、ホームスクールなどの学校に行かなくとも学びを続けるための選択肢がたくさんあります。しかし日本にはそれがほとんどないため、親も自分の子がコースを外れたら、どうすればいいのか分かりません。

不登校やひきこもり、非行の問題も、大人たちが「気にかけているが、放置している」状態のように見えます。しかし、子どもたちは楽しいことがあれば、それに熱中できるのです。選択肢がないので人生が閉ざされてしまうのなら、それは見逃せない問題です。

私もCIAやFBIで働くことを辞退して日本で芸能活動をしている、日本の多くの方から見ればとても変わったコースを歩んできた人間です。日本に来たときよくされたのが、「なんで芸能界に入ろうと思ったの?高学歴なのにもったいない」という質問。私はその質問が一番苦手で…。

日本ではまだ、「決められたコースではない道」を歩んで成功した人間のモデルケースが少ないと思います。加えて、子どもたちのメンタルを支える学校側の支援が充分ではないのも気になります。スクールカウンセラーなどの配置が進むことを願っています。

 

 

子どもの人権を尊重することの意義

 

一口に「子どもの人権を守る」と言いますが、私は「子どもを守る」という意識だけでは不十分だと思っています。子どもを一人の人間として認め、しっかりその意見を聞き、受け止めること。つまり子どもの人格を尊重することが大切です。そのために、社会全体が子どもを社会の一員として認めることが必要だと思います。

大学院時代にビル・クリントン元大統領の事務所でインターンをしていたとき、スピーチライターから聞いたのですが、選挙で候補者が行うスピーチで使う語彙は、全て小学校高学年から中学生くらいまでの子どもでも理解のできるものに合わせているそうです。アメリカの小学校では大統領候補の演説があった翌日は、その内容に関して授業で議論が行われます。

また、デンマークでは昔から総選挙のたびに小中学校で子どもたちが政党に投票を行う「模擬選挙」が行われます。その模擬選挙に向け、候補者たちも子どもたちに向けた演説を行うのです。そのためか、デンマークの投票率は常に85%前後の高水準を保っています。

私の両親は、私が子どもの頃から政治や世界情勢に関して、常にオープンに話してくれました。自分が社会に参加するためには何が必要か、政治とは何か、人権とは何か。そうした話し合いを、日本の大人は子どもたちともっとすべきだと思います。まずは子どもたちが「自分が社会の一員である」と自覚し、社会に参加するために、様々なボランティアの機会を設けてはどうでしょうか。

子どもと大人がお互いに意見を交わしながら、私たち全員でより良い社会を創っていけるといいですね。

  

CHECK!

京都市の取組「子どもたちが学び続けられるように」

 京都市では、不登校を経験した子どもたちのための学びの多様化学校(洛風中学校、洛友中学校)や、学校に通いたくても通えない子どもたちの学外の居場所づくりとして市内5箇所にふれあいの杜(教育支援センター)を設置するとともに、フリースクールとの連携による体験活動や家庭訪問事業も実施しています。

 また、スクールカウンセラーの全校配置や50名を超えるカウンセラー等を擁するこども相談センターパトナ、こども相談24時間ホットライン(#7333)の設置等相談体制を整え、不登校児童生徒への支援の充実を図っています。

 

プレゼント 

サイン入り色紙・わかさ生活の『ブルーベリーアイ』を差し上げます!

REINAさんのサイン入り色紙とわかさ生活の『ブルーベリーアイ』(詳しくはP6へ)をセットで3名様にプレゼントします。

※抽選に外れた方にも、Wチャンスでわかさ生活の『ブルーベリーアイ』を3名様にプレゼントします。

どしどし御応募ください!

 

応募方法

以下のいずれかの方法で御応募ください。

1ハガキに郵便番号・住所・氏名・年齢・電話番号を記入のうえ、以下の宛先に郵送

2京都市共生社会推進室公式SNS「Live Together」(@kyosei_kyoto)をフォローし、ハッシュタグ「#きょうCOLOR」を付けて投稿

※2でお申込みいただき当選された場合は、ダイレクトメッセージにより、必要事項を確認します。

※いずれも必ず本誌への御意見・御感想をお書きください。

 

締切

令和6年2月29日(木曜日)(当日消印有効)

 

宛先

〒604-8571(住所不要)

 京都市共生社会推進室

「きょう☆COLOR」Vol.20プレゼント係

★抽選結果の発表は発送をもって代えさせていただきます。

 

京都市共生社会推進室公式SNS

「Live Together」

(@kyosei_kyoto)

是非フォローしてください!

京都市人権文化推進計画に基づく事業の報告書 令和5年度 京都市人権レポート

京都市では、人権文化推進計画に基づき様々な取組を進めています。ここでは、昨年度の取組の一部を御紹介します。

 

LGBT等の性的少数者に関する取組 ~京都に「アライ」を増やすために~

令和4年度は、LGBTについて、知識として「知っている」だけでなく、LGBTを支援するために「行動する」人、いわゆる「アライ※」を増やしていく取組を進めました。

 

【※アライ(ALLY)って?】

 英語で「同盟」や「味方」を表す言葉で、LGBT等性的少数者を理解し、支援している人、

又は支援したいと思う人のことを指します。本市では、令和4年度に、アライのためのガイドブックを作成!

 

〉〉ガイドブック名「知る・表明する・行動する データと事例で「アライ」がわかる」

 LGBTに関する各種データや実践事例をまとめています。

 

 6月のプライド月間(性の多様性を祝う月間)には、性の多様性に関する啓発イベントを、大丸京都店と共催しました。

・京都市交響楽団のJuvichan(コントラバス奏者)による演奏会&トークショー(写真右)

・来場者からのメッセージで虹を作成(写真左) 等

 

不安を抱える女性への支援の取組 ~「つながるスペース」などの実施~

 令和4年度は、女性の活躍推進事業として、コロナ下で不安や困難を抱える女性への支援を拡充することで、誰もがあらゆる分野で活躍できる社会の実現に向けて取り組みました。

 

◆居場所づくり

専門家の助言、立会いのもと、孤独、孤立で不安を抱える女性たちが社会とのつながりを回復するための居場所づくりを実施。(計5回(ひとり親女性向け3回、若年女性向け1回、パネル展示1回))

→ひとり親女性向けの取組は、事後アンケートでの満足度が非常に高く、若年女性向けの取組では、「気持ちが前向きになった」などといった感想が多く聞かれ、同様の悩みを抱える女性同士の連帯の場にできました。

◆支援団体向けの勉強会兼交流会

ひとり親世帯の支援及び若年女性のアディクション(依存症)をテーマに、支援団体向けの勉強会を実施。

互いの活動内容等を共有することで、今後の活動に生かしていくことを目的としました。(計2回)

◆不安を抱える女性のための就業支援セミナー

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、生活や仕事などが大きな影響を受け、孤独・孤立で不安や困難・課題等を抱える女性を対象とした就業支援セミナーについて、ひとり親の女性向けと若年層の女性向けの2種類を実施しました。(計5回)

 

西京☆わくわくはぐくみアクション ~「西京パパBOOK『パパはじめます』」の発行~

 西京区では、区内関係機関・団体と連携し、子どもたちの健やかな発達・発育や子育てを地域ぐるみで大切に見守り支える「はぐくみ文化」の推進に取り組む事業として、令和3年度から、夫婦のパートナーシップ、父親の育児参加をテーマに取り組んでいます。その一環として、令和5年3月に、冊子「西京パパBOOK『パパはじめます』」を作成し、配付しました。

 

掲載内容

・妊娠期からのママの心と体の変化

・夫婦・家族のコミュニケーションのコツ

・赤ちゃんのいる生活や子育て方法

・互いに心地よい、育児・家事の役割分担

・パパが育児に関わることのメリット

・西京区在住の先輩パパからのヒント・体験談 等

我ら、企業市民

株式会社わかさ生活

 

『あたりまえ』から始まった、児童養護施設の子どもたちへの支援。

『ブルーベリーアイ』をはじめとするサプリメントでおなじみの株式会社わかさ生活は、お客様との交流を大切にする営業姿勢で幅広いファンを持つ企業です。同社は創業当初から被災者支援や盲導犬育成支援など、数々の社会貢献活動に取り組んでいます。

今回はその活動の中の一つである児童養護施設への支援活動について、代表取締役社長の⻆谷 建耀知(かくたに けんいち)さんにお話を伺いました。

 

娘の友達との出会いが全ての始まりだった

 

株式会社わかさ生活が児童福祉施設の支援活動を始めたきっかけは⻆谷さんの体験からでした。

「当時、中学生だった娘の友達が家に遊びに来ていたのです。なんでも身近に自分が使えるパソコンがなく、宿題のために娘のパソコンを借りに来たとのことで、とても礼儀正しい子でした。後に彼女が児童養護施設で生活しているということを聞きました」と⻆谷さん(以下、同)。

「児童養護施設には子どもたちが使えるパソコンがない」ことが心に引っかかっていたとのこと。数年後、わかさ生活は本社を大阪府高槻市から、現在の京都市四条烏丸に移転。それに伴い不要となった、まだ新しいパソコンや傷・汚れのない使用可能な机や椅子などをどこかに寄付しようと思いました。そこで、真っ先に児童養護施設が心に浮かんだそうです。

そこから、ある児童養護施設とのお付き合いが始まりました。その施設長によると、国や自治体から運営資金が賄われているものの、資金繰りはかなり厳しい状況だったそうです。⻆谷さんは支援を申し出ました。それは⻆谷さんにとって『あたりまえ』の感覚からでした。

「私自身も貧しい少年時代を過ごしました。さらに目にハンデを抱えています。周囲の人々の支えがあったから、ここまでやってこられた、という実感があります。だから会社が利益を出せるようになれば、できる範囲で社会に恩返しをしようという思いがありました」

わかさ生活は創業5年後の2003年から、商品をお客様が一つ買われるごとに1円を「一縁のeye基金」に積み立て、同社の社会貢献活動に活用してきました。⻆谷さん自身が尼崎で阪神淡路大震災を体験したことから始めた活動は、国内外で発生した地震など数々の自然災害の被災者への寄付や物資援助、従業員による現地ボランティア、視覚障がい者京都マラソン大会への協賛と運営支援など、広範囲にわたります。

 

子ども時代の思い出を将来を生きる力に変えて

 

児童養護施設支援では当初、一つの施設を対象としていましたが、後に対象を京都市内5園、兵庫県丹波市内1園に拡大しています。

「子どもの頃の楽しい思い出は、子どもたちが施設を卒業した後、前を向いて生きるための大きな原動力になると考えています。だから遊園地への遠足や、社会見学、バーベキュー、ボウリング、クリスマス会など様々なイベントを企画し、従業員と子どもたちの交流を図っています」

こうしたイベントは従業員の自主参加。子どもたちと交流するうちに打ち解け、「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」と呼ばれ、慕われるのは従業員にとってもうれしい体験でした。

⻆谷さん自身もたまに顔を出しますが、子どもたちにわかさ生活の社長であることは一切明かしていないと言います。「いつもなぞなぞを出すので、子どもたちから『なぞなぞ博士』と呼ばれています(笑)」

支援活動はこうしたレクリエーションやイベントだけにとどまりません。コロナ禍ではオンラインによるパソコン教室も開催しました。また、「卒業後、子どもたちがお金のトラブルに巻き込まれることが多い」と施設の職員から相談を受け、金融教育の専門家を招いた「お金の勉強会」も実施。さらに、子どもたちの将来を見据えて高校生を対象にわかさ生活でのインターンシップも実施しています。

 

「当社の児童養護施設支援は、できる範囲で、やりたい人がやるという形で行っています。永続的にできるかは分かりませんが、従業員が自らの目で児童養護施設を見て、子どもたちと交流することで、自分たちの社会的責任への向き合い方や方法を自ら考える学びの機会となり、会社にとっても成長につながっていると考えています」

その結果、中には仕事終わりに施設を訪れ、子どもたちの家庭教師をしている従業員も。「ときには私が子どもたちに仕事の悩みを聴いてもらい、励まされることもあります」と語る人もいるそうです。

 

社会貢献はできることから続けていくことが大切

 

「こうした活動を続けているのも、児童養護施設を卒業した子どもたちが、今度は困っている子どもたちを助ける大人になってほしいという思いからです」

最後に、児童養護施設支援をはじめとする様々な社会貢献活動にかける思いを伺いました。

「少なくとも10年は続けようという思いで始めた活動が、今年で25年を迎えようとしています。何か特別なことをやっているつもりはなく、『あたりまえ』のこととしてやってきたから続けてこられた。もちろん経営に影響のない範囲ではありますが、こうした活動は、やり続けていくことに意味があると思っています。そのために、私たちは更に人々に認められながら、成長を続けなければなりません。今後も消費者の皆様、そして本社を置く京都市民の皆様から愛される企業になれるように努力していきます」

児童養護施設の子どもたちやサポートを要する人々への支援を『あたりまえ』のこととして実践されている姿が印象的でした。

 

プレゼント

本誌への御意見・御感想を送ってくださった方に

『ブルーベリーアイ』をプレゼント!

 

応募方法についてはP3 プレゼントコーナーを御覧ください

※応募者多数の場合は抽選となります。

公益財団法人世界人権問題研究センター

 2023年10月、京都市立芸術大学新キャンパス内へ移転。

 事務局長を務めておられる淀野(よどの)さんにお話を伺いました。

 

Q 世界人権問題研究センター1はどんな施設ですか?

 平成6(1994)年に平安建都1200年を記念して、人権問題を総合的に調査・研究する、我が国最初の専門研究機関として設立されました。

 現在、「インターネットと人権」、「共に生きる地域研究の可能性」、「子どもの人権」、「性的マイノリティと人権」、「ビジネスと人権」の5つのプロジェクトチームと、「人権と教育」や「移住者と人権」など7つの登録チームが研究活動を行っています。

 

1 略称「世人研」

 

Q なぜ、移転したのですか?        

研究内容は変わるのですか?

 多様化する人権問題について新たな展開を図るとともに、府市民が人権について学び、交流する拠点となるため、本年10月に京都市立芸術大学新キャンパス内A棟7階に移転しました。

 これまで世人研が取り組んできた人権問題研究に加え、京都市立芸術大学や柳原銀行記念資料館2 との連携はもとより、総合地球環境学研究所3 と連携した取組など、「人権・文化芸術・環境」と、研究活動のウイングを広げていきたいと考えています。

 

2 京都市立芸術大学キャンパス内にある京都市の人権資料展示施設

3 地球環境問題の解決に向けた学問を創出するための総合的な研究を行っている大学共同利用機関

 

Q 移転後はどのような施設になるのですか?

 世人研のあるフロア全体を、府市民に開かれた「人権大学」として、府市民の皆様が人権について学び、交流できる身近で開かれた拠点とします。

 新しい世人研(「人権大学」)では、人権図書室を広く開放するほか、多目的スペースやミーティングルームでは、人権大学講座や研究報告会など世人研の研究成果の還元だけでなく、企業・府市民向けの啓発講座や職員研修も行っています。

 また、展示スペースを活用し、京都府・京都市の人権施策の紹介や、環境問題を考える企画展示なども行っていきます。

 

Q 人権図書室は誰でも利用できるのですか?

 人権図書室(開架)は研究者の方だけでなく、どなたでもご利用いただけます(開室時間:平日の午前10時~午後5時)。

 人権図書室では、国際人権や同和問題、ジェンダー平等など、国内外の人権問題に関する書籍・雑誌・資料や話題の新刊など、2万冊余を所蔵しています。幅広い人権問題について分かりやすく配備しており、崇仁地域関連の資料を集めたコーナーや新着本コーナーも設けています。

 一般図書会員に登録(無料)いただくと、図書の貸出サービス(2週間、3冊まで)が受けられます。

 また閉架書庫には専門的な資料を所蔵し、一般公開はしていませんが、ご希望の資料をご提供できるよう担当者がお手伝いさせていただきます。

 

 

人権大学講座 ~今後の予定~

1月19日(金曜日)14時~15時40分        

【講義】1918年 米騒動から考える日本近現代史      

高野 昭雄

 

2月2日(金曜日)14時~15時30分          

【講義】ハンセン病差別の実相―ハンセン病施策検討会による最終報告書から―             

坂元 茂樹

 

申込期限は受講日の前日まで

受講料:各回1,000円


【施設情報】

公益財団法人

世界人権問題研究センター

所在地:

 京都市下京区下之町57番地1

 京都市立芸術大学キャンパス内A棟7階

 (JR・地下鉄・近鉄「京都」駅徒歩約6分、京阪「七条」駅徒歩約8分)

開所時間:平日の午前8時45分~午後5時30分

問 合 せ:電話075-585-5897

     Email [email protected]

STOP!DV

 

身体的暴力だけがDVではありません。

パートナーとの関係は対等ですか?

 

 DVと聞くと殴る蹴るの身体的暴力を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実はDVにはたくさんの「暴力の種類」があります。下のチェックリストで相手や御自身の行動が当てはまっていないか、振り返ってみてください。

 

CHECK

□ 機嫌が悪くなると物に当たったり大声で八つ当たりする

□ 無視したり、「アホ!」「出ていけ!」と怒鳴る

□ 相手の考えより自分の考えだけを優先する

□ 自殺をほのめかして、思い通りにしようとする

□ 裸の写真を撮って、SNSに流すと脅す

□ 何をするにしても許可を取らせる

□ 自由に外出させない

□ 実家や友人との交友関係を制限する

□ 子どもやペットに危害を加えると脅す

□ 子どもの前で大声で怒鳴ったり暴力をふるう(※)

※子どもの前でのDVは「面前DV」と呼ばれ、「児童虐待」に当たります。

□ セックスを断ると不機嫌になる、避妊に協力しない

□ 家計の管理を独占してお金の使い道を細かく報告させる、生活費を渡さない

 

 相手の行動や自分の行動が上記の項目に一つでも当てはまればそれはDVかもしれません。ひとりで抱え込まずに御相談ください。専門の相談員があなたからのお電話をお待ちしています。

 

●女性の被害者の方

 京都市DV相談支援センター

 電話:075-874-4971

 (月~土曜9時~17時15分 ※祝日、12月29日〜1月3日を除く)

●男性の被害者、加害者の方

 ウィングス京都 男性のための電話相談

 電話:075-277-1326

 (第2・第4火曜19時~20時30分   ※祝日、12月29日〜1月3日を除く)

北朝鮮当局による拉致問題について

 拉致問題は、我が国の喫緊の国民的課題であり、この解決をはじめとする北朝鮮当局による人権侵害問題への対処が、国際社会を挙げて取り組むべき課題とされる中、この問題についての関心と認識を深めましょう。


「取り戻す」ためのシンボル―ブルーリボン

 拉致被害者の救出を求める国民運動は、ブルーリボンと青色を運動のシンボルにしています。

 青色は、被害者の祖国日本と北朝鮮を隔てる「日本海の青」を、また、被害者と御家族を唯一結んでいる「青い空」をイメージしています。

京都自立支援バックアップセンターのくらし応援給付金受給支援について

バックアップセンターとは

 バックアップセンターは、弁護士を中心に、ホームレス状態の方を対象として、法律相談、生活保護相談、居宅の保証人引受事業等によって、自立に向けた法的支援を行っている団体です。ホームレス状態の方の支援のために、京都市に対しても、ときには要望を行ったり、支援協力を行ったりしています。

 

ホームレス状態であっても、支援の相談窓口に繋がる方が一人でも多くなるよう活動に取り組んでいます。

 

バックアップセンター代表 竹下義樹(たけしたよしき)弁護士

 

バックアップセンターの役割

 ホームレス状態の方は、給付金を受け取る銀行口座がない、身分証明書がない、そもそも住所がないということで、申請が困難な環境におかれていました。最も支援が必要なはずのホームレス状態の方が、社会的資源を利用できないという問題が生じたのです。そこで、京都市と相談の結果、本センターが、京都市から給付金にかかる相談等支援業務を受託し、ホームレス状態の方たちの給付金申請の支援活動を行うことになりました。

 

くらし応援給付金の受給に向けた支援

 ホームレス状態の方への支援は、主に下京区役所の窓口か、野宿者支援団体のお声掛けによる周知によって本センターに繋がった方と個別面談し、申請の代理を行っています。

 令和2年度に実施した特別定額給付金の受給に向けた支援の時は、制度の勝手がわからず、また各自治体での対応がまちまちであったことから、申請手続に大変苦労しました。しかし、その後は要領を得まして、スムーズに申請できる場合も増えましたので、今回実施されたくらし応援給付金の申請手続はそれほど大変ではありません。

 ホームレス状態であっても、差別を受けることなく、等しく生存権が保障される社会であるべきです。支援の相談窓口に繋がる方が1人でも多くなるよう、今後も活動に尽力してまいります。

 

ホームレス状態の方等の支援に関する相談窓口はこちら

●京都市保健福祉局生活福祉部生活福祉課

 住所:京都市中京区寺町通御池下る下本能寺前町500番地1  中信御池ビル3階

 電話:075-251-1175

●京都自立支援バックアップセンター事務局

 住所:京都市中京区間之町通夷川上る楠町601番地3  楠町ビル3階

 電話:075-241-2248

投稿ボタンを押す前に インターネット上の人権侵害をなくしましょう!

インターネット上、特にSNSにおける個人に対する誹謗中傷は、近年、社会問題となっています。見知らぬ人から否定的な言葉を浴びせられ、深く傷ついたり、知らず知らずのうちに相手を傷つけたりしないように、SNSとの関わり方を今一度考えてみませんか。

 

12月は人権月間です。

そして、今年は世界人権宣言75周年の記念の年です。

一人ひとりの人権意識を高め、人権文化が根付く社会を築きましょう!

 

 

(京都市)共生社会推進室SNSやっています!

京都市の人権関連イベントや企業向け人権啓発講座等の開催案内のほか、人権に関する様々な情報を発信しています。

 

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「Live Together」

@kyosei_kyoto

「ヘイトスピーチは許さない」をみんなの合言葉に。 ~互いの人権、多様な文化を尊重できる社会を目指して~

 特定の民族や国籍の人々を排斥する不当な差別的言動は、人の尊厳を傷つけ、差別意識を生じさせることになりかねず、許されるものではありません。近年はインターネット上での差別的な書き込みも問題となっています。被害を受けられたら、行政の窓口へ御相談を。

 

〈法務省が運営する窓口〉             

●みんなの人権110番    0570-003-110

●外国語人権相談ダイヤル   0570-090-911(多言語対応)

●インターネット相談  インターネット人権相談 検索

 

※本市でも区役所・支所などで人権擁護委員による特設相談を行っています。日時など詳細は、京都市文化市民局共生社会推進室へお問い合わせください。

電話:075-222-3096 FAX:075-366-0139

編集後記

 自分自身が子どもの頃、大人は『なんでも知っているすごい存在』だと思っていました。たまに市役所や銀行などについて行くことがあっても、するすると勝手知ったる様子で手続きをしているように見えたので、『大人は難しい世の中の仕組みを全て知っている』と思い込んでいたのです。今思えば、市役所の職員でも全ての制度や手続きを知っているはずがないのですが……。なので、大人が「これはこうなんだよ」と言うことに対して、なかなか反論ができませんでした。

 REINAさんのインタビューを読み、子どもの頃の自分が自分なりの考えを口にできなかったことを思い出しましたので、我が子たちとは対話を心がけるようにしよう、と改めて考えました。

 

<法務省委託事業>

人権総合情報誌 きょう☆COLOR vol.20 (発行 令和5年12月)

発行:京都市 文化市民局 共生社会推進室

電話075-222-3096 FAX075-366-0139

〒604-8571 京都市中京区寺町通御池上る上本能寺前町488番地 分庁舎地下1階

URL https://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/soshiki/6-1-3-0-0.html

この冊子はホームページでも御覧いただけます。また、区役所・支所、市役所案内所ほかで配布しています。

 

この印刷物が不要になれば「雑がみ」として古紙回収等へ!

 

 

京都市は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています。

 

京都市印刷物第053127号

お問い合わせ先

京都市 文化市民局共生社会推進室人権文化推進担当

電話:075-222-3096

ファックス:075-366-0139

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