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京都市消防局

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平成28年1月号 担当区ぐグット紹介

ページ番号192129

2016年1月4日



 北区の北部に位置し,賀茂川の源流域沿いに広がる雲ケ畑学区は,近世まで朝廷との結び付きが強固な地域でした。平安京造営に際しては,この地の木材が用いられたほか,主殿寮(とのもりょう)・仙洞御料(せんとうごりょう。上皇の所領地)として,端午の節句には菖蒲を献上する「菖蒲役」を務めており,薪炭や鮎などを朝廷に献上する供御人(くごにん)の活動地でもありました。

 また,若狭国へ至るかつての「鯖街道」の経由地としても知られ,賀茂川に沿う雲ケ畑街道や満樹峠越えの林道,そして尾桟敷を越える林道を経てたどり着く京都と丹波国を結ぶ交通の要所でもありました。

 さらに,岩屋不動の名で知られ,シャクナゲの群生地として有名な志明院や小野篁(おののたかむら)や惟喬(これたか)親王にまつわる福蔵院や高雲寺,惟喬神社などがあり,8月24日には,学区の2箇所で松明を,毎年異なる文字の形に取り付けて点火する「松上げ」が行われます。


 雲ケ畑学区自主防災会は,3つの自主防災部からなる組織で,岩井 達男会長と2名の副会長を中心に運営されています。岩井会長は,自宅で独自に雨量を計測したり,雲ケ畑街道に倒木などがあったときには,所有するチェーンソーで倒木を切断して撤去するなど,自主防災会の先頭に立って活動されています。

 平成27年3月には,「北部等山間地域自主防災組織消火活動器材整備助成金」を活用して,出合橋の北側に雲ケ畑学区で初めてとなる消火活動器材を整備し,同月に中川消防隊,雲ケ畑消防分団と合同訓練を実施しました。訓練に参加された自主防災会の役員の方々は,元消防分団員ということもあり,訓練前の取扱い説明の際には,「元分団長が指揮者をやらないとあかんやろ。」,「消防団員のときにやった消火栓直結のポンプ操法を思い出すなぁ。」と盛り上がる場面もあり,頼もしい訓練を披露しておられました。



 雲ケ畑消防分団は,高橋 賢一郎分団長以下,20代から40代の総勢16名で構成され,平均年齢が34歳と非常に若く, やる気に満ち溢れた消防分団です。京都市の出初式と同日に実施される雲ケ畑消防分団の出初式や山林防火運動中の山林パトロール,志明院での護摩焚き警備及び松上げ警備など,年間を通じて活発に活動しており,年末には,学区担当者と合同で学区の全世帯を訪問し,防火指導をするなど,非常に地域と密着した消防分団でもあります。

 また,小型動力ポンプ付き軽積載車を含む,保有する合計4基の小型動力ポンプを活用した中継送水体系訓練や夜間に実放水訓練を実施したり,訓練で河川に部署したときに吸管が浮いてしまった失敗から,U字溝を加工したオリジナル装備を開発するなど,日々の訓練を通じて災害対応力の向上を図っています。

 仕事や学業との両立は簡単なことではありませんが,「雲ケ畑は自らの手で守る!」という郷土愛のもと,雲ケ畑消防分団員は防火・防災活動に全力で取り組んでいます。



 雲ケ畑学区は,「昔ながらの良き日本」の姿を今も残している地域であると思います。地域住民が顔見知りで,地元の行事は学区全体で取り組み,住民同士の結び付きが非常に強いです。

 このような特徴を持つ学区なので,当然ながら地元に対する思いは非常に強く,災害時には,自主防災会や消防分団の垣根を越えて「雲ケ畑学区民」として一丸となり,北消防署と協力して,災害から雲ケ畑学区を守っていく気概に満ち溢れています。

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