「歩くまち・京都」憲章の制定及び「歩くまち・京都」総合交通戦略の策定について
ページ番号75185
2010年1月22日
広報資料
平成22年1月21日
都市計画局(担当:歩くまち京都推進室 電話222-3483)
「歩くまち・京都」憲章及び「歩くまち・京都」総合交通戦略の策定について
京都市では,「人が主役の魅力あるまちづくり」を推進するため,健康,環境,観光などの幅広い観点から,人と公共交通優先の「歩いて楽しいまち」の実現を目指しています。
平成20年7月11日には,「歩くまち・京都」総合交通戦略策定審議会を設置し,市長から審議会に対して,交通政策マスタープラン「歩くまち・京都」総合交通戦略の策定について諮問しました。
その後,戦略の策定に向け,審議会及び検討部会が23回開催され,市民アンケート,来場者参加型のシンポジウム,中間とりまとめに対するパブリックコメントなどで いただいた御意見を踏まえた議論を経て,平成21年12月24日に,審議会から答申が提出されました。
この度,審議会の答申に基づき,日本で初めて,歩くことを中心としたまちと暮らしに転換するための行動規範となる「歩くまち・京都」憲章を制定するとともに,交通まちづくりのマスタープランとして「歩くまち・京都」総合交通戦略を策定しましたので,お知らせします。
「歩くまち・京都」憲章
≪歩くことを中心としたまちと暮らしに転換するための行動規範となる憲章≫
悠久の歴史の中で培われた世界に誇る京都の伝統,文化を守り,育んでいくために,「人が主役の魅力あるまちづくり」を推進することを京都市民の皆様,京都を訪れる観光客の皆様などの京都に関わる全ての人の共通認識として,後世に引き継がれていくことの重要性について,「歩くまち・京都」総合交通戦略策定審議会や検討部会,市民アンケート,シンポジウム,パブリックコメントなどの機会を通じて市民の皆様と共に議論を重ねることにより作成されました。
(1) 制定日
平成22年1月23日
平成21年1月23日は,本市が「環境モデル都市」に選定された日であり,1月23日を,「いち,にい,さん」と「歩くまち・京都」の第一歩を歩み出す日として制定します。
(2) 普及啓発
この「歩くまち・京都」憲章を,地域の各種団体との連携による普及啓発や,市民参加型のシンポジウムの開催,更には,学校教育の場における環境教育や総合学習での副読本の活用など,あらゆる機会を捉えた積極的な周知活動を行います。
「歩くまち・京都」憲章
「歩くまち・京都」憲章
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「歩くまち・京都」憲章(音声)
「歩くまち・京都」総合交通戦略
(1) 基本理念
≪自動車抑制等を通じて,「歩く」ことを中心としたまちと暮らしに転換≫
- 自動車利用の制限を含めた様々な抑制策等を通じて,クルマを重視したまちと暮らしを,「歩く」ことを中心としたまちと暮らしに転換する。
- 京都議定書誕生の地であり,環境モデル都市でもある京都が日本を代表する「国際文化観光都市」であると同時に,まちの賑わいを生み出す都市であり続けることを目指す。
(2) 目標
≪世界の同規模の大都市の中で最高水準の非自動車分担率80%≫
- 持続可能な脱「クルマ中心」社会のモデル都市の形成を目指して,世界トップレベルの使いやすい公共交通を構築し,歩く魅力に溢れるまちをつくり,また一人ひとりが歩く暮らし(ライフスタイル)を大切にすることによって「歩くまち・京都」を実現する。
【数値目標】
非自動車(徒歩・公共交通・自転車)分担率:現在約72%→80%超
自動車分担率:現在約28%→20%以下
≪目指すべき交通まちづくりを示した「歩くまち・京都」の未来イメージ≫
- 市内を走行するクルマの利用が抑制され,鉄道,バスのスムーズな乗継ぎと利便性の向上により,公共交通の利用者が増加。更にLRTやBRTなど新たな公共交通がスムーズに走行する。
- 道路では,歩道拡幅や緑化が進み,休憩スペースやベンチなどでくつろぐ人たちや,まちを行き交う市民,観光客,来訪者の歩く人たちの活気が満ち溢れる。
(3)3つの柱と相乗効果
≪それぞれの取組が相乗効果を創出するよう,互いに密接に連携させながら推進≫
- 柱1 「既存公共交通」の取組
既存の公共交通を再編強化し,使いやすさを世界トップレベルにする
- 柱2 「まちづくり」の取組
歩く魅力を最大限に味わえるよう歩行者優先のまちをつくる
- 柱3 「ライフスタイル」の取組
歩いて楽しい暮らしを大切にするライフスタイルに転換する
(4) 3つの柱に基づく実施プロジェクト
≪戦略を進めるための象徴的な6つの「シンボルプロジェクト」≫
・ 京都駅南口駅前広場整備
京都市内最大のターミナルである京都駅の南口駅前広場を,「使いやすさ」「やさしさ」「美しさ」「おもてなし」「賑わい」を実感できる駅前広場としてリニューアルする。
・ パークアンドライドの通年実施
近隣自治体や市周辺部の民間駐車場事業者等との更なる連携のもと,パークアンドライド駐車場の設置個所の拡大・通年化を図るとともに,効果的な情報提供を実施する。
・ 東大路通の自動車抑制と歩道拡幅
東大路通において,自動車交通の抑制を図るとともに,無電柱化やユニバーサルデザインの推進に併せて,道路空間の再配分を行うことにより,安心・安全で快適な歩行空間を創出する。
・ 四条通のトランジットモール化
市内最大の繁華街である四条通での歩道拡幅による快適な歩行空間の確保とマイカーから公共交通への転換を図るための公共交通優先の取組を内容とするトランジットモール化を推進する。
・ らくなん進都(高度集積地区)における新しいバスシステムの導入
京都駅と高度集積地区等を高頻度で結ぶバスを運行することで,高度集積地区の交通アクセスを改善する。
・ 「京都スローライフ・ウィーク」の実施
ライフスタイルの転換に向け,効果的な京都らしい取組や,京都の伝統的な祭りや行事,イベントと連携して一定期間クルマを使わない地区を創出する。
≪既に新たな取組を行っている3つの「先行実施プロジェクト」≫
・ 洛西地域におけるバス利便性向上
洛西地域を運行する4つのバス事業者で統一的にダイヤを調整し,分かりやすいダイヤ案内表示や屋根・ベンチ付きのバス停を整備する。
・ 京都市内共通乗車券「京都カード(仮称)」の創設
市内を運行するバス・鉄道事業者が連携し,地区内の公共交通が利用できる「京都カード(仮称)」を創設する。
・ 公共交通不便地域の対応策に関する検討
モデル地域を選定して,アンケート調査や社会実験を実施し,生活交通の維持に向けた仕組みづくりなど,公共交通不便地域のあり方を検討する。
≪市民・観光客の皆様との共汗による「『スローライフ京都』大作戦」≫
- 交通行動を考える場や対象を4つに区分した,交通行動スタイルの見直しを促すコミュニケーション施策(モビリティ・マネジメント※施策)を,「『スローライフ京都』大作戦」という名称を掲げ,市民の皆様と一体となって過度な自動車利用を抑制する取組を推進する。
※ モビリティ・マネジメント
かしこいクルマの使い方を考えて実践していただくため,例えば,交通手段の出すCO2排出量の比較などを盛り込んだ啓発冊子や,公共交通利用促進マップ,交通行動に関するアンケートなどを活用し,回答者の自発的な交通行動の変化を促すこと
(5) 継続的な推進のための体制整備
≪戦略の総合マネジメント体制≫
・ 「歩くまち・京都」推進本部(仮称)
副市長を本部長とした全局,区の局長級で構成する全庁体制を整備し,戦略の総合的な推進,点検を行うとともに,効率的な推進体制の検討や交通まちづくりに関する総合的な調整を進める。
・ 「歩くまち・京都」推進会議(仮称)
戦略の確実な推進を図るために学識経験者や有識者を中心とした戦略推進支援組織を設置し,戦略に掲げた実施プロジェクトの進捗を総合的に 点検し,戦略のフォローアップや社会経済情勢の変化も踏まえた充実や見直しを継続的に行う。
≪実施プロジェクトを具体的に推進するマネジメント体制≫
・ 庁内プロジェクト体制
「歩くまち・京都」推進本部のもと,庁内横断的に推進すべき実施プロジェクトについて,関係部局で構成した特定のプロジェクトチームを設置して,効率的な施策推進を図る。
・ 「既存公共交通」の取組のマネジメント体制
「既存公共交通」の取組に関し,市内で運行する鉄道,バスの交通事業者を中心とした交通事業者の連携のもと,公共交通ネットワーク推進会議(仮称)を設置して,関連施策の推進,進捗状況の点検や見直しを行う。
・ 「まちづくり」の取組のマネジメント体制
「まちづくり」の取組に関し,既にある市民の皆様,事業者,行政が融合した体制による施策推進を図るとともに,未来の公共交通検討会議(仮称)を設置して,未来の交通まちづくりについて,検討を進める。
・ 「ライフスタイル」の取組のマネジメント体制
「ライフスタイル」の取組に関し,「スローライフ京都」推進会議(仮称)を設置して,関連施策の推進,進捗状況の点検や見直しを行う。
「歩くまち・京都」総合交通戦略
「歩くまち・京都」総合交通戦略
- 「歩くまち・京都」総合交通戦略 パンフレット(ファイル名:sennryakupanfu.pdf サイズ:4.11 メガバイト)
- 「歩くまち・京都」総合交通戦略 冊子(ファイル名:sennryaku2.pdf サイズ:1.44 メガバイト)
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広報資料
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お問い合わせ先
京都市 都市計画局歩くまち京都推進室
電話:075-222-3483
ファックス:075-213-1064