市長記者会見(2025年9月9日)
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2025年10月7日
「京都市図書館における居心地の良い空間創出事業 POP-UP LIBRARY KYOTO & BOOKS」について、京都市長が記者会見を実施しました。
(補足)発表内容は、令和7年9月9日時点の情報です。
記者会見動画
(発表案件)京都市図書館における居心地の良い空間創出事業 POP-UP LIBRARY KYOTO & BOOKS
市長
はい、お暑うございます。なかなか残暑が終わりませんが、お集まりいただきましてありがとうございます。よろしくお願いいたします。スライドに基づいて、今日は図書館の話をさせていただきます。「京都市図書館における居心地の良い空間創出事業POP-UP LIBRARY KYOTO&BOOKS」というテーマにさせていただいております。
まず最初でございますけれど、新京都戦略の中で、リーディングプロジェクトの一つとして、公共空間をまちに開くパブリック「テラス」プロジェクトというものを位置づけさせていただいておりますが、その中で、図書館の多機能化。私、市会でも何度も答弁をしておりますが、非常に大事だと思っております。ここに書かせていただきましたように、居心地の良い第三の居場所としての図書館、あるいは新たなつながりや活躍の機会を創出する、価値や気づきに出会える場所フォースプレイスということも含めまして、図書館の在り方を今検討中で、ここに書かせていただきましたように、令和7年度新規事業としてLIB×LABプロジェクトというのを開始しておりまして、特に今年度は、今まだこれから細かく分析をさせていただきますが、市民意識調査、これは抽出した市民の皆さんにアンケートをお送りしている、すなわち図書館のディ―プユーザーの方ばかりではない方々にもアンケートをお送りしている。と同時にですね、居心地の良い空間創出事業というのをやって、具体的にそこを見ていただいて御意見を伺う。それを総合して、市民ニーズを把握し、あるいはプロのですね、後で申し上げますが、司書さんなどの御意見なども聞きながら、あるべき新しい京都の図書館の構想を、令和8年度以降、前に進めていきたいと。その中の、意識調査は今まさに締め切ったところなのでこれからなんですけれども、個別具体的にはいろんな意見は聞いておりますが、この具体的な事業をこの秋から行っていきたい、その御説明でございます。
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現状ですけれど、今、図書館の施設規模は、政令指定市の中で20番目ということで、なかなか課題を抱えております。そして老朽化、20館中13館が30年を超えているという状況でございます。ここに書かせていただきましたような、十分なスペースが確保できない、利用者がどうしても固定化している。その中でもですね、図書館カードの登録率が23.8%ということで、政令市全体も必ずしも高くないですが、その中でもその平均を下回っている。そして、利用世代の方より、この前、SFC未来構想キャンプというものの中で全国の高校生が来て図書館も実際見てもらいましたが、やはり高齢者がちょっと多い、あるいは子育て世代はある程度利用いただいてますが、若い方々、中高生・大学生、たくさんの学生がいるにもかかわらず、そうした方々の利用、あるいは現役社会人世代の利用が低調であるというような課題を抱えております。
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市民意識調査は9月5日で締め切らせていただきました。ここに書かせていただきましたように、幅広い方々、今利用されていない方々まで含めて、図書館だけで調査をしますと使われてる方々にバイアスがかかってしまいますが、現に使っておられない方々も含めて幅広い方々の意識を伺いたいということで、一応今締めきって、今後集計をして分析をしていきたいと思います。そして、暫定の調査結果からどのような傾向が見えるかということについて言いますと、先ほど申し上げました、私は図書館をサードプレイスとしてしっかり活用していただきたいと思っているんですが、サードプレイスとして感じるかということについて、そのイエスの答えはですね、やはり3割未満、27.3%。
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全体的にきれいかとか居心地が良いかとか、本棚の配置がゆったりしているか、少しリラックスして本と接することができるかということについても、ポジティブな印象は、やはり3割程度にとどまっております。そして、行ってみたいと思う図書館とはということについて現時点で言うと、ふらっと立ち寄れるとか、あるいは、やはりくつろげる、席数もゆとりがある、あるいは静かに調べものができるとか、たくさん本があって、ある意味では当然のことだと思うんですが、飲食しながら本が読めるという比率が30%近くある。あるいは自習環境、今、原則自習はお断りしておるわけですが、それが整っているというのが4分の1程度ございます。仮説としてはですね、これまでの京都市図書館には必ずしもない新たな空間と体験が必要なんではないかと考えております。
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課題解決に向けた取組ということで、この企画のコンセプトでですね、「ーーと本から始める新しい図書館の体験」ということで、今年度課題解決に向けた今年度の取組として、POP-UP LIBRARY KYOTO&BOOKSというようなコンセプトで、この事業について言いますと、馬場正尊さん、アーバニストとして高名な方で、全国のいろんな図書館、公共空間について、いろんな提案をしておられる方でございますが、本事業は馬場正尊さんが代表を務められるオープン・エーという建築設計事務所と実施したいと思っておりまして、「ーーと本」というコンセプトでですね、こういう企画をこれから御説明いたします。
お願いします。
具体的にはですね、左京から始めていきたいんですが、その前にちょっとすいません。まず基本的なことから申し上げますと、これはこの秋、実施期間。まずちょっとすいません。前のページをちょっと飛ばしてしまいました。全体がですね、この「&BOOKS」ということで、「ーーと本」ということで、従来の読む・学ぶといった活動にとどまらない、ライフスタイルに関係する様々な切り口からのイベントを実施して、ふだん図書館を利用されてない方々にも図書館の魅力、興味を持ってもらい、図書館を訪ねるきっかけをつくり、その輪を広げていきたいと思っておりまして、10月18日から2月20日まで、3館、左京・中央・右京、これは地域バランス、利用者数などを勘案して決めさせていただきましたが、そこでですね、図書館内に出現するPOP-UP LIBRARYということで、いつもの図書館と異なる空間で読書や滞在を楽しんでいただくと、そういう企画でございます。すいません、失礼しました。
左京ではですね、ここに書かせていただきましたように、「BREAK&BOOKS」ということで、「コーヒーと本を楽しむひととき」というのをテーマにした、選書と仮設空間の創出により、ここにちょっとイメージを入れてありますが、黄色をアクセントカラーとして親子が楽しめる空間づくりを行っていきたいと思います。関連イベントとして、コーヒーの淹れ方ワークショップ、あるいはボードゲームパーティーなどを実施します。大人たちがコーヒーワークショップでおいしいコーヒーと読書を楽しんでいる間、子供たちがボードゲームパーティーで盛り上がると、そんな企画を考えております。
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これは中央図書館でございますが、中央図書館では、「FIND&BOOKS」ということで、「本とくつろぐ新たな発見につながる」というのをテーマにしまして、こちらでは緑を基調カラー、アクセントカラーとしておりまして、観葉植物とベンチを配置した仮設空間で、落ち着きながら本を読みというか眺め、新たな発見につながる空間を創出したいというふうに考えております。関連イベントとして、ピロティに、ちょっとしたピロティがございますので、あそこを使いまして、1日限定のPOP-UP空間をつくる。キッチンカーを呼び寄せて、イベント参加者や司書による図書館周辺のお勧め場所をまとめた近隣マップを作成するということで、中央図書館周辺の新たな魅力発見にもつなげていきたいと思います。さらに、参加者が不要になった本を包装し、メッセージコメントだけを添えて本棚に並べ、気になる本と交換するイベントとして物々交換の本棚というのを同時に開催して、本を媒体に人と人とをつないでいけないかという企画をしてございます。また、平日の午後5時に閉まる、あそこの1階に児童書コーナーがあります。そこは5時に閉まるもんですから、そこを活用して、例えば定期試験なんかの前に、中高生限定の自習空間「リブスタ」というのを開設して、個人やグループで利用してもらい、自習スペースの在り方を検証していきたいと思っております。
次は、右京の中央図書館でございます。テーマは、「MEET&BOOKS」、「本と出会う、多世代と交流する」ということをテーマにしまして、こちらアセントカラーとして、ちょっと赤を使いましてアクティブな雰囲気を演出して、円形のベンチやソファエリアで新たな出会い、交流が生まれる空間を創出していきたいと思っています。こちらは、サンサ右京、右京区役所が入っている合同の庁舎ですね。サンサ右京の4階のラウンジやテラスも活用して、ZINE制作ワークショップを開催します。自分の好きなことを自由に表現する図書館での初の取組でございます。ここの下のところです。ZINEとはここに、個人創作の冊子というZINEを創作してもらう。この右側の下のところであります。それから、ここではですね、右京でもともと活動していただいている気ままおやじ会右京さんの御協力で、社会実験として図書館カフェを開設して、コーヒー片手に読書を楽しむ図書館の在り方を、利用者や司書の声を基に検証していきたいと思っております。さらに、先日8月の頭に、私が10年間勤務していたSFC慶応総合政策環境情報学部の先生方が、高校生向けの未来構想キャンプというのを、この京都市役所と右京の図書館、あるいはサンサ右京で開催しましたが、その高校生からアイデアを私も実際生で聞きましたが、その高校生のアイデアを活用して、ホワイトボードを活用したコミュニケーションライブラリーを実施して、図書館内でのコミュニケーションを広げていきたいと思います。図書館が黙って本を読むということ以外に、図書館について、本を読んだことについての感想というのをもっとお互いに交流できるような企画ができないか。かといって、「わーわーわーわー」おしゃべりするということも、それも一部あってもいいかもしれませんが、それをホワイトボードを使って、お互いの感想をもっと、場合によってはその時間を多少ずらして、後でその感想をまた来た人が読めるというようなことも含めて、もっとコミュニケーションの場として図書館が考えられないかという、これ現役の高校生が提案してくれた事業を教育委員会の担当も含めて受け止めてくださって、そんなものをやってみようということを今オープン・エーさんと話をしているというようなことでございます。
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スケジュール、あるいは効果検証ということでありますが、ここに書かせていただきましたような、少しずつ時期をずらしてですね、左京・中央、そして右京と巡回するような形で、ちょっとずつテーマをずらしてコーヒーと本を楽しむ、本とくつろぐ、本と出会う、多世代と交流する、そういうようなそれぞれの図書館ごとに少しずつテーマのニュアンスを変えながら、続けてこの10月から2月下旬にかけて、この事業を行っていきたいと思います。そして、効果検証のところですが、イベント開催時に、まさにこういう3館の図書館のイベントの際にアンケート調査も行い、利用者のニーズを把握する。あるいは、今申し上げましたように、利用者の意見も大事ですが、やっぱりプロの図書館の司書さんの声もしっかり聞かなければいけないと思っておりまして、図書館の司書や現場の職員にも聞取り調査を実施していきたいと思っておりまして、空間創出や各種イベントにおける効果、課題の検証及び新しい図書館像を探っていきたいと考えております。
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情報発信とフィードバックでありますが、広報展開はチラシや特設ウェブサイトで行うとともに、特に呼び込みたい中高生・大学生・現役社会人を対象に、インスタグラムのアカウントを開設していきたいと思います。特設ホームページと専用インスタグラムのアカウントは、明日、9月10日からリアルタイムで情報を発信していきたいと思います。
こういうものを通じて、一番最初のページに戻っていただいていいですかね。一番最初ですね。この今まさに9月5日で締め切った市民意識調査、そして、この10月から2月にかけて、具体的な図書館を舞台にして、空間づくり、あるいは図書館の新しい在り方についてイメージをして、それぞれの3つの図書館の特性というものも活用しながら、具体的にそこの空間を見ていただく。そして利用者、あるいはプロの職員であるとか司書さんの意見も聞きながら、図書館の在り方を議論するときに、今全国でいろんな図書館の試みが行われてます。私は大切なことは、先ほど申し上げたサードプレイス・フォースプレイス、すごい大切なんですが、同時にやはり図書館、長年図書館のコアのファンで、先ほど利用率は20数%、登録率が20数%と申し上げました。そういう方々にとっての、やはり大切な図書館像というものをしっかり我々としては聴取をし、プロの意見も聞きながら、新しい京都市の図書館、令和8年度以降、具体的な構想策定につなげていきたいということでございます。
私からは冒頭以上でございます。
質疑応答
発表案件に関する質問
記者
今回の発表について、図書館の改革構想がどんどん具体化しつつあります。今回、サードプレイス、フォースプレイスということもありましたけれども、今その構想がどんどん具体化する中で、その住民だとか、あと市職員に対しては、どんなことを理解して、またこういうふうにしていきましょうと呼びかけたいだとか、ございますでしょうか。
市長
はい。当然のことながら今申し上げたのは、住民の皆さんに実際にアンケート調査も取っていますし、こういうことを幅広く告知してですね、できれば幅広い京都市民の方々が、厳格な意味での京都市民に限らずですね、京都でいろいろお仕事をされていたり、京都の図書館をお使いになられるような京都のまちで活動されている方々に、具体的に図書館という場というものを、公共空間としてどのようなものを期待するかはいろんな形で、先ほど申し上げましたようにインスタというのも開設しますし、御意見を伺いたいと思います。当然のことながら、市役所の職員も、その一部というか大事なパーツであってですね、例えばそれぞれが、例えば図書館でいうと区役所の庁舎のすぐ隣接、同じようなところに設置されているところも多いですし、それは逆に言うと公共空間としての市役所とか区役所の在り方に関わるものですので、市職員の意見ももちろん大いに歓迎していきたいと思いますし、関係する、これはいろんな施策は、関係する当該部局だけじゃなくてですね、いろんな他部局の人々の意見も積極的に聞いていきたいと思っております。
記者
ありがとうございます。今回の発表については図書館が中心でございますけれども、公共空間というのは使うのかなと思ってございます。その図書館についてですね、特にまずはということだったと思うんですけれども、ほかに何かその公共空間について、活用する構想がありましたら伺えますでしょうか。
市長
これはもう様々、今日もこの後、フランスの総領事と会見、環境の共同の場を設定いたしますけれど、アスタリスク・イン・レジデンスというような構想もですね、場を、例えば京都芸術センターというような場も大切な場としてあります。大学のまち京都という意味では、キャンパスプラザというものをどう使っていくかということもありますし、これは例えばSTEAM教育の拠点という意味では、青少年科学センターというものを今後どうしていくか。あるいは、この近いところで言うとウィングス京都ですね。ここなんかも青少年、あるいは男女共同参画センターというものの位置づけとして、また、ああいう市内の中心部の真ん中の公園隣接のような場をどう使っていくか。それから今公園の話、御射山公園の話、ウィングスの話もしましたけど、それ以外にも我々、パークアップ事業なんかもやっておりますので、そういう公園をどうしていくか。庁舎、我々のこの市役所、この週末、前の週末から、休日も屋上であるとか市役所内のスペース、オープンスペースを公開するようなことを踏み切らせていただいていますが、そうした庁舎ですね。特に各区役所の庁舎は、住民市民の皆さん、区民の皆さんにとって身近な場でありますから、様々な公共のスペースをどういうふうに、市民のありがたい税金を使って整備をしているものですから、それを魅力的な交流の場にしていくか。これは我々が市全体で進めております、市としていろんな交流のハブをどうつくっていくか、区Hubをどうつくっていくか。そういう場を使いながら、これはもちろんそれ以外、今申し上げた以外に学校というのが最もクラシックな地域に根差した公共の場としてあるわけで、そういう場で人々の交流とか、人々がどのような楽しめる、あるいは学べる事業をつくっていくか、それ自身が私が基本構想の中でこれから今週答申受けをいたしますけれど、京都学藝衆構想と言っているのは、そういう公共の場を使うときの一つの材料として、若い方々が学べる、あるいは若い方々と共に学べる、あるいはいろんな地域の職員の皆さんを含めて、出番をつくっていくかというようなことという意味では、今、おっしゃっていただいた場づくりというのは、単に物理的な空間だけではなくて、そこでどういうふうに人々がつながっていけるのかということを全面的に企画していきたい。それが結局、非常に単身世帯が多くてですね、これは日本中の課題でありますが、人々が分断されてしまう、孤立してしまうというのを少しでも孤立を和らげていきたい。その中で人々の交流をつくっていきたい。これはもう京都市全体の統一コンセプトの一つの事例として、図書館を今回は提起させていただいたところでございます。
記者
ありがとうございます。
記者
5ページ目のアンケートのことについて、お伺いをしたいです。「行ってみたいと思う図書館像」のところで、「ふらっと立ち寄れる」と「席がたくさんあり、くつろげる」、約半数ぐらいの方々がそれを求めているということが明らかになったかと思います。このことについて、そもそもそういうところが図書館に機能があったのに、それができていないということなのか、それともこういう2つの項目のニーズが社会情勢的に上がってきたのか、その辺はどういうふうに理解をされてますでしょうか。
市長
詳しくはもうちょっと分析してみないといかんと思うんですが、私のこういう取りあえず調査結果が上ってきたことについての率直な印象で言うと、やっぱりちょっと図書館、敷居が高かったんじゃないかなと思いますね。何か調べものをするとか、一般の人にとってはですね、今までのフリークエントユーザーにとっては、もう恐らく図書館が自分の生活の中に根づいていて、そこに行って一定の本を借りて貸出しを受けて自宅で読むとか、あるいはそこで閲覧しながら本を選ぶとかいう目的のある人たちが、ただそういう人たちは恐らく今市民の中で言うと多数ではなくて、カードの利用登録者だけでも20何%しかなくてですね、多くの人はちょっと敷居が高い。あそこはあんまり音立てたらいかんとか。でももうちょっとそういうサードプレイス、ちょっとそこに行って、ちょっと新聞とか雑誌を読みながら、どっちかというとゆったり時間を過ごしたいという方々がどういう社会情勢の変化の中で増えているのか。今までからあって、それが我々が図書館の中でそのニーズをつかめていなったのか、ひょっとしたら社会の中でそういうちょっとした潤いの場、くつろげる、あるいはちょっと目的なく、だけどそうは言いながら本はある、雑誌がある、あるいはいろんなメディアがあるというところを求めてるという人が、私の直感で言うと、やっぱりそういう人が増えてるのかなという気がします。やっぱり、その社会の中でのそのちょっとした潤い、くつろぎというような場を行政がどう提供していくか。それは一つの大きな課題。私は喫茶店とか行ってくつろいだりしますけど、やっぱり日々の生活、物価高騰してる中で、毎日喫茶店に行くということができる人ばかりではない。その中ででもちょっとしたくつろぎとか、そこでちょっと本を見れるというようなものを求めておられる方々が、私の感覚で言うと、肌感覚で言うと増えてるような気はします。
記者
その中で、先ほど申し上げたみたいに、今使っている人たちは静かな空間を求めている。多分、イベントするというのは何か音を立てたりというところで、いかに交ざり合うかというところを多分今後検討していくことになると思うのですが。
市長
そうですね。
記者
その中で大切にしたいところであるとか、存ずるというのは簡単なところかなと。多分そうではないところを色々と考えていかないといけないということで、その辺のお気持ちを伺いたい。
市長
京都の図書館は冒頭申し上げましたように、そんなに全国的に有名な図書館のような広大なスペース、ちょっとゾーニングして静かなゾーンと、ちょっとくつろいで家族と共に少し静かな、そんな大きな声は出さないにしても、おしゃべりができるような空間をうまくゾーニングできれば、それは一つ両立するモデルだと思うんですが、場合によっては、この小規模なものが比較的多数あるもんですから、それは少し図書館によって個性を出すというのも一案かなと思います。その中で、実際この我々の図書館という概念に、どこまで入ってるかどうか微妙な案件もあるわけですよね。例えば屋内、まさに山科のラクトにおいて計画しているのは、屋内でちょっと遊べるような空間と図書館を一体的に活用する。例えば具体的にいうと、この近くでいうと、こどもみらい館なんかは図書室もあるし、同時に屋内遊び場もある。例えばそういうところは恐らく当然のことながら、子どもたちが当然黙って遊べというわけにいかない。子どもたちの歓声が少し聞こえたって可能な、そういうスペースだという認知があれば、これは大丈夫だろうと思うんです。だからそういう個性を出していくのも一つのやり方だし、それから図書館の在り方については、まだこれから具体案を議論するところですが、ひょっとしたらもう少し図書館として大規模で、それぞれがそういう複合的な図書館機能を備えもった図書館というのをこれから整備するというのも一案だと思っております。その両方が私の中では視野にあるというふうに言うほうが正確かもしれません。
記者
市長の冒頭の説明にもありましたように、図書館をこれからサードプレイス・フォースプレイスという場所にしていきたいというお話がありましたけれども、ちょっとこれ横文字で、まだぴんとこない市民の方もいらっしゃるかなと思います。ちょっと具体的にお考えから、潤いの場と先ほどの言葉もありましたけれども、最終的にこの20ある図書館をどういった場にしていきたいか、改めて考えをお聞かせください。
市長
一言でいうと、多様な機能を図書館というのは持ってると思います。その多様な機能を一つの図書館で一体化してるような全国の図書館の事例もあると思います。ある程度そのスペースをゾーニングによって分けて、例えばここは集中して図書を本を読む静かな空間と、少しにぎわいがあって会話があるような場、まあ言ったらホールをその図書館の中に併設しているようなところもありますね。だから、そういう複合的な図書館の機能を複合的に捉える図書館というのはあってもいいかもしれないし、あるいは京都、せっかくこれだけの館があるわけですから、その館ごとに少し個性を出してですね、やっぱり例えばこの前、市会の方々が見に行かれたシリウスなんていうのは、明らかにビジネスミーティングができて、そこで新しいインキュベーション機能みたいなものを持っていて、そこで新たなスタートアップというのを支援するような、そういう機能も持たせているような図書館もあるんですね。これはどちらかというとやっぱり気づきを与えて、積極的な学びと気づき、創発を促すようなフォースプレイスと我々が言っているようなもの、だからそういうものもあると思います。だからゆったりくつろげる、あるいは本に集中したい、活字に集中したい人がその本と向き合える、あるいはいろんな活発な議論をして、お互いに刺激を与え合うような交流の場という、それぞれをどういうふうに役割分担しながら持たせていくのか。なので、図書館だけじゃないですよね。ほかの箱物も含めて、どのように複合的機能を持たせていくか。その中で図書館がどういう機能を担っていくかということそのものではないかと思います。
記者
質問が2点ございまして、まず1点目なんですけども、今までの説明であったようなサードプレイスというところは理解したんですが、一方で、京都というのは、ほかにも大学散見したりとか学校もあって、そういう市の図書館でないものもたくさんあったりとかを含め、カフェとかそういった市長もおっしゃられましたけど、サードプレイス等、今なっているような場所が多数あると思うんですが、その中で今回、市の図書館をそういった複合的な施設にするということで、そもそものその市の図書館として、どういった従来あるサードプレイスと、どういった差別化ができているのかというところと、市の図書館のそもそもの魅力というところは何なのか、市長のお考えをお聞かせ願えますか。
市長
まず第一に、我々の図書館の今後の在り方として、やっぱり図書館双方がつながっていくということがすごく大事で、それは京都市立の図書館同士がつながるのは当然として、できることなら大学、これだけの大学、今後ちょっと京都の大学が募集停止しているところも幾つかありますけど、市内36の大学があるわけです。そこの多くが図書館、あるいは図書室をお持ちになっている。そことどうつながっていくか。あるいはほんとに私設図書室という、あるいは資料室的なものもたくさんあるので、こことやっぱり積極的に連携してですね、例えば蔵書の相互確認、相互紹介できるようなことにするとか、これは大学間ではもうどんどん連携が進んでいます。各大学も自分の図書館だけ閉じてる状況ではないので、その中に府立の図書館も岡崎にありますし、そういうところが図書館ネットワークをつくっていくことがすごく大事だと思います。全体的にやはりサードプレイスに対するニーズは、今までの京都市の図書館が果たしてなかったというわけではないと思います。ただ、もともとの今の利用者の意識において、あるいは施設一つ一つが比較的小規模でちょっと古いところが多いということで、必ずしもそこで利用者の今までの調査を分析する限りですね、そこがくつろげる場というふうに認識されていたかというと、京都の図書館に関していうと、ちょっとそこが弱かったかな。それはもうしょうがないです。これだけたくさんあって、一つ一つが割と狭隘で古いということもあって、現場の方々は随分頑張ってきていただいていて、逆に京都の強みは、これだけの館があって、小規模ながら地域に根づいているというのは京都の強みだと思います。ですから、その強みは決して無駄にすることなくですね、次にどう生かしていって、そのそれぞれの地域ごとに根づいているというものを、例えばさっき申し上げたような、じゃあそれと機能分化というのがどのように両立するのかというようなことを考えながら、全体としてどう図書館の、例えば今、中央図書館という名前が幾つかの図書館についていますが、どういうふうな機能を中央図書館に求めていくのか。その複合性を持ったものを中央図書館というのか、それとももうちょっとソフトウエアの面で連携する一つの司令塔といったら、これは図書館にあまり司令塔という言葉は似つかわしくないですが、そこの一つの結節点になるような機能を中央図書館というのか、その在り方も含めて、これはまさに今年度、これよく分析してですね、実際の空間をつくってみて皆さんの反応も窺いながら、来年度が京都の図書館を今後どういうふうに再編し、必要な新しい投資をしていくかの正念場になってくる、その前段階でいろんな幅広い方々の御意見を実地で見ていただいてね、いろんな空間のつくり方を見ていただいて、御意見を伺うための、これからの半年間というふうに位置づけています。
記者
ありがとうございます。この意識調査を受けて、より今後差別化を図って再編とかをやらせていくということで理解しました。ありがとうございます。あともう1点、すいません。本筋と少しずれるかもしれないんですけども、そもそもの課題のところで、施設が狭いというところと、あと老朽化を挙げられてたと思うんですが、すいません、ちょっとこちら私の不勉強かもしれないんですけども、老朽化に対する何かの対応というのはされてらっしゃるという理解でよかったでしょうか。
市長
もちろん、それぞれごとに修繕をしたりですね、あるいはその工夫をしたりというのはいろいろやってます。ただ、全体としてこの図書館という機能をどう位置づけて、そして、私、京都市会で何度か京都のまちは過少投資だと言っているんです。そう言ってることの意味はですね、例えばこういう人々がくつろげる、あるいは交流できるスペースというものが、やはり築年数がたって、そしてちょっと小規模で市民の印象も必ずしもよいところばかりではないと。これをどうその再投資していくのか。私は統合することだけが目的ではないと思います。ただ、どうしてもこの京都のまちの広さはそんな変わらないので、そして京都市自身がそんなにたくさん新しい不動産を購入できるわけでもないので、あるもの、それは逆に言うといろんな今の我々が保有している元の学校であるとか、そういうようなものもよく考えてですね、この図書館の再投資をして、どうしてもある年限がたったら、それは老朽化対策、長寿命化対策をせざるを得ないです。そのときにどのような形で、先程来出てるような、どういう機能をより高めていくのか、市民ニーズはどこにあるのか。そのときにどういう形で投資するのか。例えば今20館ありますが、それを同じように20館にちょっと機能分化して投資するのがいいのか。ある程度めり張りをつけて、もうちょっと総合化するようなものを建てたらいいのか、まさにそこが考えどころだと思うんです。20あるというのはあるなりに、私は京都のそれぞれの地域に根づいてるので、そのことは大切にはしていきたいけれど、他方でやっぱりこの狭さ、この古さでは、求めている機能が十分に発揮できない。だからそこに私は京都のまちで投資をする値打ちがあるのが図書館というものだと思います。その値打ちがあるというのは、従来型の図書館だけじゃない。ちょっと加えた、先ほど申し上げたようなサードプレイスとかフォースプレイスという、その場所としての値打ちをどうつくっていくか。そのときに箱だけつくればいいということではなくて、そこでどんな例えば講座を開くのか、どんな交流を我々が企画していくのか。それは先程来、御質問に出てるけど、実は図書館だけの問題ではなくて、今回も一体的に場所を活用しますけど、サンサ右京なんていうのは、図書館はあるけど図書館前のあのスペースみたいなものをどう活用していくのか。これは区役所が管轄するスペース、それと図書館が教育委員会管轄の図書館。市民から見たら、そんな関係ないですよ。区役所であろうが教育委員会であろうが。それが一体的に市民にとって、どのような機能を提供するのか。だからさっき申し上げた、さっきの質問の中で、例えば静かな空間と、ちょっと交流できるスペースをどう両立させるかといったときに、従来の図書館のスペースだけで考えるんではなくて、例えば区役所の図書館前にある広場をどう活用していくか。そこを使えばひょっとしたら両立が可能かもしれない。だからちょっと図書館という概念も、ちょっと壁を少し低くして、あるいは取っ払ってですね、公共空間をどう使って、その複合的な機能をどうつくっていくか。これは今後の京都市の課題だと思います。ですから、いろんなところで図書館というキーワードが出てきますよね。例えば、東部クリーンセンター跡地をどう使うかといったときにも、そこに図書館を建てるのか緑地をどうつくるのか、そこに交流スペースをどうつくっていくのかという意味において、思いは私は、人々がゆったりとくつろげて交流できるような居場所となるようなもの、そこにいろんな人々の京都でもっともっと技能を伝承していかなければいけない人の出番を組み合わせていく。その場として考えているので、実を言うと図書館だけではなくて、公共スペース全体に関わる話ではあるんです。
記者
先日、右京の中央図書館が1,000万人来館者という取材をさせていただいて、1日2,700人来るっていうことを初めて知りまして、確かに物凄くにぎわっている館がある一方で、地域間はほんとに老朽化したり、ちょっと寂しい感じの館もありますし、その20館をどういうふうにこれから持っていくのか。重点化、差別化していかないといけないと思うんですけども、さっき再編というお言葉も出たので、その20館をどうしていかれるのか、もう一回ちょっと答えていただけますでしょうか。
市長
大変大事な質問なんですが、それをまさにざっくりですね、例えば統合とかそういうことではなくて、それは統合ありきとかいう議論ではなくて、それをまさにどういうふうに生かしていくかが、これからそのため、それを具体的な青写真をつくるための事業なんです。それを割と丁寧に、例えば20館を選択と集中と言ってですね、もっと零細な館を統合して、そこへ投資する。そういうお答えを期待されてるのかもしれませんけど、必ずしもそういうふうに私は決めてません。それぞれが地域に根づいてどのような地域の人々から評価されているのか。プロから見たら、それぞれの図書館は古いながらもどんな機能を持ってるのかというのを丁寧に聞きながら、それはもちろん今年度から来年度に議論する中で、20館を全部ほんとにそのまま維持できるかどうか、これは要検討です。どのように、それはお金が、東京都のように潤沢なお金があれば、それぞれごとに投資をしていけるのかもしれません。恐らく図書館とかこういう交流機能に、あるいは図書機能にお金かけられるのは限界がありますから、その中でどのような機能を大切にするか。それから地域バランスをどう考えていくのか。それも含めて考えていかなければいけないと。そのための言ってみれば具体的な今回は調査事業、その実地調査事業であるというふうにお考えいただきたいです。まだですから、今の時点で具体的な、例えば統合方針みたいなものがあるわけではありません。ただ、いろんな可能性も配慮せずにですね、何が一番市民にとって有効なこの場の創出であるのかということをしっかり考えていきたいと思います。あんまり現時点でのきれいな答えにならなくて申し訳ないですけど。
記者
すいません。もう一点だけ。今回その試しでされるのが、左京と中央と右京中央の3館なんですけど、この選択というのは、どういうふうに。
市長
いや、別にここの選択を受けたところが何か優秀でですね、それ以外はそうじゃないなんてことはないです。ある程度の地域バランスと、それなりに利用者がいらっしゃるということの前提の中で、この事業者の提案を受けてですね、この3つを地域バランス、ある程度の利用者がいらっしゃるというところで、ある種のこの事業を実施してみて、今後の図書館のニーズ、あるいは市民の公共の場に対する期待、あるいはプロの認識というものをしっかり確認していきたいと思って、この3つが選ばれたということです。
一般質問
記者
まず、京都学藝衆構想についてですけれども、先ほども市長から触れられていましたけれども、現時点でのこの構想、大きなものかとは思うんですけれども、公民の担い手育成と、さらにその市からのその投資の観点についてですね、現在、お考えはございますでしょうか。
市長
担い手育成というか、まだ構想段階ですのでね。この構想の中身をしっかりとまず市役所でしっかりもんで、もう少し具体化していく必要があると思っているんです。思っているんですが、先程来申し上げてるようにですね、私は京都というのはいろんな場があると思います。それは学びの場であり、同時にいろんな京都というまちが古くから培ってきた様々な文化・芸術・学術の担い手の、その培ってきたものを次世代に継承し、さらに発展させていかなければいけないと思っていて、今申し上げた図書館も場の一つです。それから学校の、特に教課時間以外の放課後であるとか週末の学校をどう使っていくかというのもあるでしょう。それから、先程それ以外の公共の場ということで幾つか申し上げました市役所の庁舎であるとか、あるいは各地域にある文化会館もそうかもしれませんし、区役所の会議室であるとか広場もそうですし、公園もそうでしょう。そういった各学びの場をどう使って、京都というまちをつくり上げてきた学術、それは科学者であったり、あるいはアーティストであったり、家元であったり、師匠であったり、あるいはまちの匠のような方々であったり、場合によったら郷土史の伝承者のような方々がまちにたくさんいらっしゃいます。そういった、あるいはそれぞれの生業を極めたような人ですね。私がよく言うのは、バーテンダーであったりバリスタであったり、あるいはもうそれこそ作庭家、お庭をつくる方であったり、造園家であったり、様々な京都ならではのほんとにそれぞれの分野で非常に地域にも傑出した方々がたくさんいらっしゃいます。そのたくさんの方々が普通に生活者としてまちを歩き生活してるのが京都というまちで、その方々が担って来られた、その職人の皆さんを含めて、これまで培って来られたものが高齢化の中で次の時代に必ずしも伝わってない。それをしっかり次の時代、これから京都で学ぶ子どもたちに伝えていく。同時に、子どもたちだけじゃなくて、その御家族とか我々の世代まで含めて、やっぱりこの生涯学習の視点で、京都の場に様々いらっしゃる専門家の方々の知恵を伝承し、それを交流の一つの機会につなげていくのが非常に大事だと思うんです。侍タイムスリッパーが、日本アカデミー賞の作品賞を取りましたが、ああいうせっかく映画の製作の映画村があって、あの舞台になったんですね。だけど映画の様々な裏方を支えておられるような方々がどんな活動をしておられるのか、あるいはその後継者が非常に不足しているというようなことを若い世代に伝えるということが、その地域でできるんですね。私、右京区の区長さんなんかに言ってるんですけど、この右京区でこんな映画村があって、これだけ映画人がスタジオがあって活動している。それを子どもたちがちゃんとそれを学ぶ機会を僕らでつくっていこうじゃないですかと。右京区だけじゃなくて、それを右京区でもしやったら、恐らく京都中の子が、あるいは場合によったら日本中からいろんな人たちがその連続講座を聞きに来てくださるんじゃないか。そうすれば、映画人、これから映画の裏方さんを、あるいは花街のいろんな芸妓さん、舞妓さんの衣装とか髪であるとか、かんざしであるとか、そういうものを支えておられるような裏方の方々のほんとに至芸のようなもの、職人芸をちゃんと伝えていくことによって後継者も出てくるし、京都のまちのさらにファンの獲得につながっていく。それは人口減少時代、人口もね、ちょっと最近の数字、京都にとっては必ずしも結構アゲインストの数字もあります。だけれど、その中で京都に学びに来よう、京都のこの美術、この職人芸に対して、もっともっとファンとして京都に通おうという人たちをつくっていくということは、実は人口減少に対する対策も大事だけど、それ単に京都に住むだけじゃなくて、京都に来る、そのために京都で修行したいというような人々をつくっていく、そのファンを獲得していくという意味でもすごく大事であって、そのためのいろんな講座をどう企画して、それを例えば今日申し上げたような場、図書館の場でそういう講座をどう展開できるのか、区役所でどういう場を展開するのか。場合によっては、我々が管轄するところだけじゃなくて、神社とか寺院とか、そういう所にも協力を求めて、まさに寺子屋という言葉があるようにお寺というのは、その学びの場でもあったわけで、それがこんな京都中にたくさんの学びの場が本来あり得るんで、そういう場を使ってもっともっと京都のそれぞれ突き抜けた人材、そして地域にほんとにたくさんいらっしゃる、実は地味かもしれないけど京都ならではの人材を発掘して、その方々にひと肌脱いでもらって、我々がそれを生涯学習の中で、あるいは子どもたちの教育の中で生かしたいというのが学藝衆で、それを今申し上げたように公民の担い手という言葉をおっしゃったけれど、まさに今申し上げたのは、人材は役所の人材じゃないんですよ。ほとんどの人材、もちろん京都大学の先生とか公務員身分を持った方もいらっしゃるかもしれないけど、ほとんどの人材は在野の人材で、我々は、役所としてそれをコーディネーターとして発掘し、出番をつくり、そしてちょっと忙しいスケジュールかもしれないけど、子どもたちとか若い世代のために皆さんの持ってる知識、経験を披露してくださいということをコーディネートして、その講座をつくり、場と講座をアレンジし、場合によってはしゃべるのは苦手だという人に対しては、そのしゃべる補助をするような人が付いて対談形式で講座をつくっていくというようなことをやっていく。そのときには恐らく、教育委員会が学校現場という意味では協力していただく必要もあるし、市役所でも今申し上げたような人材というのは、実は文芸だけじゃなくてですね、産観の方にもいらっしゃるし、実は建設局とかですね、都市計画局のあたりにも建築家とか、あるいは造園家とか、あるいは場としての公園をどうつくっていくか。これはもう全庁を挙げてそういったものを、まさに京都を交流のまちにする、学びのまちにする。そしてその同時に交流・学びの材料を提供することによって、次の時代の後継者を見つけていくという意味で、多くの部署に協力していただいて、何らかの形でプロジェクトチームのようなものをつくって具体的な企画を展開していきたいと思いますが、これはなかなか一気呵成にですね、何年度から、例えばこの京都学藝衆で200のプログラムをつくるということを決めてやるというよりは、やれるものから具体的にやっていく。それを例えば何らかの形でプレ事業というような形でどっかで始めて、こういうのをやりながら皆さんの感想を聞きながら、じゃあもっとこういう展開できないかということをやりながら考えていくので、私のイメージでは何年間かかけてじっくりつくり上げていくようなものではないかなと。その過程で、場として協力してくださる方、人材として協力してくださる方、場合によったら団体として、じゃあそれはすごくいいから、うちらの団体としてそこにもっと人を派遣しようというようなことを考えてくださる方、いろんな方々を募っていかなければいけないと思ってます。
記者
ありがとうございました。続きまして、2点目でございます。市役所でのAIの活用について伺います。デジタル庁の2026年度予算の概算要求の中で、ガバメントAIを構築し、政府等のAI実装を促進するための予算要求を盛り込みました。政府によるガバメントAIの構築方針についての受け止めと、京都市での現在のAI活用等について、また今後、どのように活用するか、どのように考えてらっしゃるか、伺えますでしょうか。
市長
ガバメントAI、源内と言うんですかね。それについては個別に具体的な御説明をいただいているわけではないのですが、非常に私は関心があります。なので、今後デジ庁にいらっしゃった方もいろんな京都の政策に協力してやろうという方もいらっしゃるし、私が出張の機会にでも、あるいは職員の方にデジ庁に一回行ってもらってですね、具体的にどんな狙いがあって、今政府内ではどこまでできていて、それをさらにどうバージョンアップするのか、しっかり勉強して、我々としてもしっかりその中身に関心持ってですね、乗らせてもらえるようなものがあるのかないのか、積極的に捉えていきたいと思っています。これまでですね、京都市役所内部でもAIは、もうできるだけ使ってくださいという話をして、アドバイザーの中にもAIの専門家もいらっしゃってですね、やれることは始めておりまして、もうこの6月ですか、ちょっと前ですが、この令和7年の6月までに、ちょっと聞いてみましたらね、いろんな文章の作成とか、例えば素案の作成とか議事録の作成とかアイデア出し、壁打ち的なものとかですね、そういうものを含めて、この令和7年の6月までに、2,200人が17万回利用してるというような数字をいただいてますので、これが多いか少ないか、もっともっと利用できるのかもしれませんが、取り入れられるものはどんどん取り入れてAIを活用してできる。ただ、最後は人間、行政というのは人間がそれを分析して、AIの力を活用するのはいいけれど、最終的には我々、人と人との関係を大切にしたいと思いますが、活用できるものは活用して、職員の働き方改革にもつなげていきたいし、そのことがより市民にとって、その空いた時間で何をするかということで市民サービスの向上につなげていきたいと思ってます。
記者
ちなみに、市長御自身は何か使われてますか。
市長
使ってます。
記者
どういうふうに使われてらっしゃいますか。
市長
僕はもうスマホでですね、例えば次の会合に行くとかいう、次の会合とか行くぐらいになると僕時間少ないから、もちろん職員の皆さんが資料をいろいろ準備してくださってますが、自分で分からないことがあったら、その移動の途中にAIに尋ねるということはしょっちゅうあります。
記者
情報の収集に使われてらっしゃる。
市長
そうですね。基本的には情報の収集ですね。やっぱり思わぬものが引っかかってきますんでね。なので、これはもちろん私費ですけど、自分で固定の料金を毎月払って、それは使ってます。
記者
OpenAIなのかGeminiなのか、どういう。
市長
それはあんまり言わんほうがいいですよ。はい。
記者
分かりました。ありがとうございます。
記者
2日前の7日の日に石破首相が、自民党の総裁が辞任を表明されました。約1年間ぐらい、政権運営については是非含めて色んな多様な意見が聞かれてたと思いますけれども、市長として、その辞任表明についての受止め、また自民党新総裁を選ぶ手続が進んでいますけれども、京都の首長さんとして、御期待されることがあれば考えをお聞かせてください。
市長
昨日もちょっと「ぶら下がり」でも聞かれて申し上げましたけど、恐らく今聞かれてもあんまりちょっとタイミングを逸してるかもしれませんけど、私も官邸で総理の近くで仕事をした経験があるので、どなたが総理大臣でも、あの官邸でですね、あの永田町の中の、特に今は衆参ともに、いわゆる与党でですね、過半数がない中でですね、どなたがなさっても大変な局面。参議院選挙までは参議院では多数あったにせよですね、そういう状況の中で石破総理はほんとにお疲れさまでしたと過去形で申し上げるのはいかんですが、ちゃんと次の総理が決まるまでですね、総理大臣として全力を尽くしていただきたいと思います。そして、今日も知事が参加されているんですかね。地方創生というものを一つのライフワークに掲げておられる石破総理が、最後の最後までですね、各知事をお集めになられて、その地方創生の課題というものについて、あるいは今まで何が成し遂げられてきて、何が課題に残ってるのかということについて意見交換されてるという姿勢は、私は好感を持って受け止めています。次、今10月の頭に新総裁選出というふうに報道が流れてますが、できるだけですね、政治空白をつくらずに、そして首長の立場で言えば、今国民の審判の結果でありますが、衆参ともにその特定の政党、あるいはその組合せだけではですね、いわゆる与党というようなものの組合せだけで過半数が握れない中で、どのような枠組みが、政権の枠組みが構築されるのか注視したいと思いますし、そしてどのような枠組みであるにせよですね、与野党がぜひ建設的に連携して、国民生活、そして我々のような地方の社会の一端を担ってる、そういう者としてはですね、地域の声にしっかり耳を澄ませてしていただいて政権運営がなされるような枠組みがつくれる。そして最終的にはどういう枠組みであったとしても、それは永田町でしっかり民意集約をしていただける、その際に、地方の声にしっかり耳を傾けていただけるような政権運営を将来期待したいと思います。
記者
京都市観光協会のデータで、毎月出されてると思うんですけども、7月の京都市内の主要ホテルの平均価格が3年5か月ぶりに下がったというところで、複数の要因があると思うんですけども、要因の一つに暑さ、今年の夏も暑かったということがあってですね、客足がというところがあるのではないかという声があります。今年だけじゃない問題かなとは思うんですけれども、酷暑が観光に与えるリスクをどのように見られているのか。それと、京都市として何か対策ができることがあるのかないのか。その辺りをちょっとお伺いしたいと思います。
市長
観光に関して言うとですね、ちょっと詳細に分析してみないと分からないと思います。確かにこの7月だけじゃなくて8月も、私の体感でも京都の観光客はちょっと減ってるような気がします。去年の夏に比べても、ちょっと少ないかなというふうに思います。その要因が、さらなる酷暑だけなのか、あるいは万博に来られた方がその暑さもあって、もうちょっと京都周遊されるんじゃないかという期待もありましたが、意外と大阪にとどまっておられるような気もします。あるいは、その価格が久しぶりに下がったということでありますが、やはり基本的に京都の宿泊施設の宿泊料金が高いということも含めてですね、ちょっと高騰し過ぎたということが、やや国内の観光客、全体的に国内観光客はそもそも京都に限らず全体がちょっと減少しつつありますが、いろんな要因が重なって客足が落ち、その需給関係の中で若干ホテルの価格が下がってるんではないかなと分析しています。暑さ対策というのは、なかなかまち全体の暑さ対策ですから、これは京都市がどう思っても、やっぱり観光事業者の方々がどんな観光メニューをこれから開発されるかということにもつながりますが、実際我々も報道を見る限りにおいては、いろんな方々、そのいわゆる観光地の方々が暑さ対策、いろんなものを、こう暑さを和らげるようなものを貸し出すとか、あるいはちょっと屋内で楽しめるようなスペースをより開発していくとか、いろんな工夫がなされていると思いますが、この暑さが一月間だけじゃなくて、今年なんかは7月、8月、9月も、もう10日近いのにずっと真夏の暑さが続いてるもんですから、季節的にも短くない期間、猛暑が続いているということを踏まえてですね、これは観光協会なんかも相談しながら、京都全体として暑さ対策。もともとね、例えば少し涼しいところも巡回してもらうというようなこともありますが、軒並み今暑いですので、これはよく考えながらですね、観光客の方々も京都で時間を過ごしていただく一人一人の人間ですから、その方々がやっぱり暑さで熱中症で倒れられるというようなことがあっても困りますし、できるだけその予防対策も含めてですね、今後必要な対策は考えていきたいと思います。
記者
ありがとうございます。
記者
ちょっといろいろお伺いします。以前の京都府知事とのトップミーティングの中で、学長ですね、大学間連携を進めるために学長での交流をしたいということを市長、提案されていらっしゃって、その中で、たき火を囲んで話しましょうかというふうにおっしゃっていました。ちょうど先週ですね、醍醐支所のほうでたき火を囲みながらですね、その福祉とかまちづくりの関係者たちが交流をするというイベントが開かれていたんですけれども、何でそのたき火というものを市長が提案されたのかなということが気になりまして、どういう効果を狙われているのかとかですね、何か市長としてのお考えとかありますか。
市長
対話ということですね。たき火というのは、京都市立芸術大学の学長先生が大変専門家でいらっしゃって、先生とお話をしたときにですね、たき火の効用について、ちょっとしばらくお話を伺う機会があったんですね。それは何かというと、小規模のやつですね。私、キャンプファイヤーとたき火は違うと思っていて、キャンプファイヤー的に盛り上がるものではなくて、むしろ数人ぐらいで、せいぜい7、8人以内ぐらいでたき火を囲んでですね、そうすると上・下がないんですと。たき火のいいところは。誰もがそこで何か物を焼くともっといいというふうにおっしゃってましたけどね。そうすると、誰かが上で下とか、誰かが物を調理して、誰かが食べるとかいう関係じゃなくて、お互いが何かできることを補い合いながらやる。しかも何か火を前にすると心が落ち着いて柔らかくなるんですという効用をですね、先生がお話しになられて、ああなるほどなと。そういう意味では、例えば4大学の学長の先生でお話をしていただくについても、席次も含めて難しいですよね。その席次とか関係なく、こう輪になって対話をする。しかも火の効果、たき火の効果で人の心が和らいで、お互いがフラットに会話ができるということはすばらしいなと思って、その話を職員の人にしたらですね、すごいうちの職員の中に、やっぱりそのたき火というのが、その対話の場として、あるいは場づくりにすごくいいというふうに思ってる人がいらっしゃいましてね。そういう方は恐らく1人じゃなくて複数いらっしゃっていて、例えば公園とか場をこう活用するときに、たき火というのが人々の関係をフラットにする。そして気持ちをやさしくする。お互いが自分一人がよければいいというんじゃなくて、そのたき火を囲んで、その周辺に人がいるわけですから、それをこの場を一緒につくっていくという効能があるということに気づいてる職員がもう既に何人もいてですね、そういう職員がひょっとしたら気づき方はばらばらかもしれません。今私が申し上げた以外の気づき方があるかもしれませんが、そういう人々が対話の場として、場の創出として、たき火を使ってるということであって、別にこれは市の方針としてたき火をやれとか、そんな市長が言ってるわけでもない。たまたまだけど必然的な、京都市らしい、私はコミュニティのその上・下つけないというか。基本構想の中でも出てきたんですよ。京都のいいとこは、京大の偉い先生も、何か普通飲み屋とか行ったら普通のお客さんとしているっていう。でもその人は実は、その世界で、もう世界中に名がとどろいた人が普通に飲んどるとか、こういうのがあんまり、これぐらいの百万都市であるというのは珍しいんだという意見が結構その審議会の場なんかでもありましてね。まさにそういう場として、たき火というのはいいんじゃないですか。京都らしいんじゃないかなと思いますね。もちろん、やっていい場所といけない場所があると思いますし、やるからにはちゃんとその防火体制は万全にしてやらないと、それが災害につながってはいけない。あるいは火災につながってはいけないので、もちろん留意してやらなければいけないとは思いますが、はい。
記者
ありがとうございます。
記者
話は替わるんですけれども、日本維新の会が東京一極集中是正のために副首都構想の実現に向けて検討を進めています。ただ、構想の中身自体は、まだ明らかになっていない部分が多いんですけども、大阪が副首都になれば京都も経済効果を受けるとか、関西全体の地位向上につながるとかメリットはあるのかなと思う一方で、大阪に人がお金が集中するんじゃないかなという警戒感とかネガティブに捉えて見てる方もいると思います。京都市は文化首都と掲げていらっしゃいますけれども、この副首都構想については、どのように見ていらっしゃいますでしょうか。
市長
中身がよく分からないので、今の時点で確たるコメントは差し控えたいとは思います。ただ、東京の一極集中というのは、いろんな経済的、社会的に望ましくないと私は思っていますので、何らかの形で経済・社会機能、特に私が大切だなと思うのは、その災害ですね。北陸新幹線に関して日本海国土軸をつくると。私はこのこと自体は大切な問題だと思いますが、やはり北陸新幹線、やっぱり長期の事業になると思いますし、実際災害はいつ、どのような形で起こるか分からないので、いかに首都機能を日本中でバックアップできるような体制をつくっておくかということは大事だということは、私もそういう意味では賛成であります。ただ、それをですね、一つの副首都を大阪に置けばいいのか。大阪もある意味では南海トラフなんかにおいては脆弱な要素も持っています。京都が万全というわけでは、もちろんありませんが、そんな中で、できるだけ副首都を一つつくればいいということではなくてですね、どのような機能を分散させるのか。まさに文化庁、京都に来ていただいたようにですね、我々は芸術文化機能という意味では、日本で、あるいは世界の中でも代表的なまちだというふうに自負をしておりますし、あるいは災害があったときに一部の特定の、例えば南海トラフ大地震が起こったときの脆弱性という意味では、ひょっとしたら大阪・名古屋というのは同じような脆弱性を持ってるかもしれない。もちろん首都直下型の影響が関東にもありますし、南海トラフは関東にも影響があります。様々なまちが様々な災害に対する脆弱性を持ってる中で、例えば災害体制という、災害にどう耐えるか、あるいはレジリエントのまちをつくる、あるいは国をつくっていくかという意味においては、いろんな機能をしっかり分析してですね、それを例えば東京に何かあったときに、どのように日本全体でそれを受け止めるかということを考えるのが本道であって、どこかに副首都を一つつくればいいというわけでは必ずしもないんじゃないかなと思います。ただ、東京一極集中をいかに是正するかというときに、ある意味ではインパクトのある構想かもしれないので、今後、構想の具体化というものは我々として注視していきたいし、それから私、常に思うんですが、やっぱり京阪神というのは、やっぱり補い合いながら連携していかなければいけないと思うので、大阪の構想というのはしっかり我々京都の人間としては耳を傾けてお話をしていかなければいけないと思ってます。
記者
地方自治制度に関連した質問をさせていただきたいんですが、政令市よりも広い権限を持つ特別自治市の制度なんですが、かつて前門川市長が、京都市の将来像として、特別自治市があるべき姿としてふさわしいという考えを表明されたことがありましたけれども、松井市長としては、この考えというのは踏襲されているのでしょうか。
市長
私はですね、この構想がどれぐらいのスパンで実現するかということによると思いますが、なかなか簡単な構想ではないと思います。神戸市長は私は尊敬する市長さんのお一人ですし、川崎市とか政令市の中でもですね、これについて非常に積極的に取り組んでられる仲間の市長さんがいらっしゃいますので、それは私は多としたいと思います。その上で、私が自分の、私今65歳ですが、これから京都市で仕事をしていく上では、その特別市を実現するということに私の心血を注ぐよりは、それはほかの方々が今一生懸命動いておられるので、その動きについて、しっかりと敬意を表しながらフォローしながら、私が今やるべきは、府市を強調して、府市協調の中で、住民にとって、京都府民にとって、京都市民にとって、そして日本国民にとって役に立つ行政を実現することではないかと思っています。
記者
1点確認をさせていただきたいのですが、先程の石破首相の辞任表明のお話の中で、お疲れさまですというお話があったんですが、石破政権1年振返ったときに、評価している政策点とかがもしあればお願いします。
市長
やはり地方創生ということについて、なかなかこれは1年間で成果が上がるものではないと思いますが、それに力点を置かれたということは、私は敬意を表したいと思います。もっともっと地方創生はこれからが本番だと思うので、それをしっかり継承していただきたい。どなたが総理になられるにしても、どんな政権枠組みができるにしても継承していただきたいと思います。と同時に、これ選挙のときも言いましたけれど、例えば給付金の在り方、これは従来のような形でですね、地方自治体が選挙のときにこういう構想を出されてですね、実際その支給事務を地方自治体が公約で出されたようなものを支給事務を担うということになってくると、これは我々の現実の行政を相当しばしの間、そこをストップして給付に当たらなければいけないので、これはやり方次第かもしれません。やり方次第かもしれませんが、やはり今後もう少し地方自治体の、例えばあるいはいろんな減税の議論をされるのは、これはもう国政の議論として、今の国民生活の窮状を見るとですね、それはよく分かります。よく分かりますが、同時に地方財源の在り方ということについてですね、しっかりそれぞれの政党において意を配っていただいて、地方の現場の声も耳を傾けていただきたいと思います。どこからか、その財源を例えば減税したときに行政サービスがそのまま維持されるわけではない。その財源によって成り立ってる地方サービスというのもあるということは認識していただきたいと思います。これは党派を問わず申し上げたいことであります。
記者
今月の2日に、東九条の地元の有志さんが、物価の高騰とかを緩和するために家賃規制を検討したりだったりとか、未活用の市有地の開発に歯止めをかけてほしいという提言書を市に提出しました。確かにチームラボであったりとか、まちの風景も変わっていると思うんですけれども、一方で、その生活の激変に対しての怖さであったりだとか、確かにそのとおりだなと思いますけど、それについて松井さんの受け止めと、それに対して、その提言について、どういうふうにお考えなのかなというのをお願いします。
市長
東九条、そして崇仁のエリアは芸大が移転して間もなく2年ということになるわけでありますが、大きな変化、これは私はできるだけポジティブに受け止めたいと思っていますが、変化が地域に今影響を及ぼしていると思います。まさにチームラボなどは、この秋に開館になってですね、もう来月開館になって、どれだけ多くの人があの地域に来られるのかということをちょっとしっかり見てみないと、その影響というのは実際のところよく分からないところもあると思います。地元の方々が期待されてる方々もたくさんいらっしゃいます。私のところに、そういう声もあります。そして、今おっしゃったような懸念を持っておられる方もいらっしゃることは留意しなければいけないと思います。この前もチームラボの猪子代表ともお話をする機会があったもんですから、そのときもその前後を含めて申し上げたんですけれど、やっぱり地域に溶け込んでいただきたいと。地域の方々にやっぱり貢献するという気持ちも持っていただきたいということを申し上げましたし、そのことは猪子代表をはじめとして、このチームラボを構想牽引されてきた方々が京都市役所の担当部署ともずっと話をしていただいてる点でありまして、地元の学校に対して、例えばコンピューター教育、あるいはもっとデジタル化対応のですね、貢献をしていただくとか、町内会にも入っていただくとかですね、あるいは、この多くの人たちがどれぐらいの方々が実際足を運ばれるかはシミュレーションの域を出ないわけでありますが、現時点では。その方々が来られたときに、じゃあ例えば公園を使って例えば待たれるようなケースがあるかもしれないし、そのときにどのように公園を使っていただけるのかなどなど、様々踏み込んでですね、これからも意見交換をしていかなければいけないと思います。私は京都のまちづくりで、今東九条にしても崇仁にしても京都駅周辺で留意しなければいけないのは、言葉は難しいんですけど、ジェントリフィケーションという、その地域を何か総とっかえするようなことというのは、私は京都らしくないと思っています。その地域に現にいらっしゃる方々としっかり新しい事業者の方々が共存していただいて、そして大勢の人が来られると思わぬ影響があるかもしれません。効果もあるかもしれないけど、思わぬ影響はプラス・マイナス両面あるかもしれない。そのときにちゃんと地域住民と話し合って問題解決に向けて努力をしていただく。あるいは、地域の人々をしっかり巻き込んでいただく。そして地域の一部になっていただく。このことは非常に大事なことで、これは地域住民だけではなくて、同じような地域にあるほかの施設、文化施設なんかもありますから、そこともできるだけ対話をしていただきたいと思います。これはお互いに対話をしていただきたいと思いますし、その中での役割を我々が、もしかすがいになれというようなことであればかすがいになって、対話の場をしっかり構築できるようにしていきたいとは思っております。
配布資料
記者配布資料
記者配布資料(PDF形式, 2.05MB)記者配布資料

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