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門川市長臨時記者会見(2016年11月14日)

ページ番号209727

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2016年11月18日

「民泊」新法に関する国への京都市長要望について

~地域の現状に応じて運用できる「民泊」の法制化を求めます~

 この度,京都市では,国への提案・要望行動の一環として,現在,国において法制化を検討されている「民泊」制度について,下記のとおり,門川京都市長が要望しましたので,お知らせします。

要望先

塩崎恭久 厚生労働大臣

要望者

門川大作 京都市長

日時

平成28年11月14日(月曜日)

要望内容

○地域の実状に応じた「民泊」の運用を認める「民泊」新法の整備

○違法な「民泊」に対する立入調査権の付与などの実効性の確保

(詳細は要望書参照)

記者会見

 本日は,国において法制化を検討されている「民泊」新法について,塩崎厚生労働大臣,田村観光庁長官らに要請をしてきたことについて,また,京都市の考え方についてご説明する。

 現在,全国の大都市等を中心にいわゆる「民泊」が急増している。

 そもそも「民泊」については,周辺住民の安心安全と観光客の安心安全を前提として,観光立国の実現に向けた宿泊施設の不足の解消と,観光振興による地域の活性化が目的である。

 平成19年に施行された観光立国推進基本法という法律がある。第2条の施策の基本理念に,観光立国の実現に関する施策は,地域における創意工夫を生かした主体的な取組を尊重しつつ,地域の住民が誇りと愛着を持つことのできる活力に満ちた地域社会の持続可能な発展を通じて国内外からの観光旅行を促進することが,将来にわたる豊かな国民生活の実現ため特に重要であるという基本理念がある。国の施策はこの理念に則って進めていくべきである。

 京都市では,無許可の「民泊」が急増している。騒音や最近では賃貸住宅のオーナーが住民を追い出す,更新をしないといった状況がある。住民の安心・安全・暮らしと観光の宿泊客がトラブルの対象になる。こうしたことで住民の不安感が激増している。

 京都市では昨年12月に「民泊」対策プロジェクトチームを設置して,実態調査を行った。昨年12月時点では,2,702件の「民泊」を確認したが,法令に則ったものは,7%であった。そして,今,毎日のように増えており,インターネット上の仲介サイトでは,4,000施設を超えている。本年7月には,市会でもご議論いただき,「民泊通報・相談窓口」を設置した。4箇月間で,925件の相談があった。このままでは住民の安心・安全が損なわれ,「観光公害」といわれかねない。また,観光客にとっても滞在観光の悪化につながる。将来,観光客が減少しかねない。観光立国・日本をしっかりと進めていく。観光を持続可能な産業とするためにも,今,しっかりと対策を練らなければならない。

 資料をご覧いただきたい。「民泊」については,周辺住民と宿泊客の安心・安全を前提として,観光立国の実現に向けた宿泊施設不足の解消と観光振興による地域の活性化に資する必要がある。このままでは,「観光立国」,「観光による地域創生」のブレーキになりかねない。

 そこで,2点,国に対して要望をしている。全国一律の規制緩和ではなく,それぞれの地域の実態や考え方に応じた制度を運用することが大事であり,地方自治体独自の条例制定が不可欠である。それは,観光立国推進基本法に則ってなされるべきである。色々な考え方がある。過疎地域において,地域活性化を最優先したい。あるいは,シェアリングエコノミーによる経済効果を最も大事にしたいというところもある。空き家対策が大事だというところもある。地域によっては,静謐な住環境とのバランスを大事にしたいという考え方もある。そうしたことを地域が議会も含めて議論し,独自の条例をつくっていく。国は基本的な考え方等を定めて具体的なルールづくりを地方に任せていただきたい。次に違法な「民泊」に対して,立入調査権の付与,是正指導の実効性の確保等である。無許可営業の「民泊」の仲介サイトへの掲載禁止が必要である。京都市も独自に要請しているが,応じていただけていない。これを法律上,しっかりと明確にしていただきたい。そして,違法な営業が疑われる施設への立入調査権の付与や違法な営業に対する停止命令をお願いする。これは,宿泊客の安心安全の確保として重要である。法令違反の厳罰化や宿泊客と周辺住民の安心安全の観点からのあらゆる配慮が必要である。設備の基準の整備も必要である。

 次に,京都市における「民泊」の方向性だが,「民泊」を京都における新しい観光コンテンツとして位置付け,すでに色々な取組を行っている。4つの類型を示している。1点目の「京町家の一棟貸し」については,4年前に条例を制定した。京町家にカウンターをつくると風情がなくなる。2点目は「農家民宿」である。京都市は大都市だが,75%が森である。その森の中に千年を超える集落があり,限界集落になっている。そうした所に積極的に「農家民宿」や「民泊」をしていただくことは良いことだと思っている。3点目の「戸建ての空き家等活用した宿泊施設」も大きく伸びている。4点目が,「ホームスティ」である。しっかりと交流をするもので,これが本来の「民泊」ではないかと考えている。したがって,家主不在型の「民泊」の禁止を主張していきたい。集合住宅に外国人が出入りされ,オートロックが機能しない。家族で住んでおられる共働きの方は,昼間,小学生や中学生が家にいる。にもかかわらず,隣の部屋に急に外国人が出入りしている。こんな事態が起こっている。こうしたことについて,市独自でルールを作成したいと考えている。

 先ほど,塩崎厚生労働大臣にこうした実状をお話ししましたら,大臣からは,「「民泊」は,すでに特区制度等を使って始まっているが,やはり,地方自治体において,地域にあったルールを決める。そして,安心安全,衛生管理などをしっかりとやっていくことが大事である」といった力強い言葉をいただいた。また,田村観光庁長官からは,「宿泊客と周辺住民の両方の安心安全全を確保することは大切なことだ」というお言葉もいただいている。そうしたことが「民泊」新法に生かされるように引き続き取り組んでいく。

 政令指定都市,さらに,関西広域連合でも議論している。地方分権の時代に地方が主体的にルールを作ることは大事なことであるということは,基本的には一致している。今後は志を同じくする自治体等と連携し,国に対しても要望を続けていきたいと考えている。

質疑

記者

 「民泊」新法については,国において検討会があったが,方向性の中で市長がこうしてほしいという所があれば,教えてほしい。

市長

 地方が地方の住民の声,今まで大事にしてきた理念を生かして,独自のルールをつくる。集合住宅の「民泊」については原則的に認めていただきたくないというのが圧倒的な市民の意見である。また,家主不在型についても原則的に認めない。ただし,近くに家主または管理する仕組みがあって,直ちに対応できる条件が保障されれば,ケースバイケースで考えていけばよい。

記者

 市の体制は。

市長

 13名の「民泊」対策プロジェクトチームに加え,それ以降,7名の職員を増員している。また,すでに,1,000箇所を超える地域の実態調査も行っている。その中で,148件については,営業停止をさせた。聞く耳を持たない人については,立入調査や是正勧告,営業禁止命令,厳罰化が必要である。ちなみに,厳しい基準で防火・防災の確認がなされている。カーテンの素材までチェックしている。

記者

 180日で調整されているが,日数について要望があるのか。

市長

 日数も地方自治体で決められるように,上限を180日としてほしい。

記者

 市としては,何日が適切だと思っておられるのか。

市長

 ものによると思う。オーナーがいるホームスティ型であれば,180日で十分だと思う。住環境が守れるためにどこまで認めるかは,深く議論していきたい。

記者

 宿泊施設が足りないとのことだが,柱は,ホテルと旅館の誘致ということか。

市長

 そうである。「民泊」については,「民泊通報・相談窓口」を開設し,指導し,簡易宿所として法令に基づいて開設されているものも増えている。この半年間で,1,300室の簡易宿所が増えている。京町家がきちっとした宿泊施設になっている。

記者

 何故,集合住宅を禁止されるのか。

市長 

 住居は,孤立性,単独性がない。住民の不安感がある。そのほとんどが集合住宅の「民泊」である。

記者

 京都市は,今後,1万室必要とのことだが,集合住宅を禁止しても,達成できるのか。

市長

 半年間で,宿泊施設が2,000室増えた。1万室増やすための施策が実施されていないにもかかわらず,増えている。きちっとした旅館業法に基づく施設が増えている。しっかりとした取組をすれば達成できると考えている。京都観光は順調だが,大原の観光客は最盛期の半分以下である。市街化調整区域なので,農家の後継ぎしか建てられない。過疎になっている。そこに木造等の宿泊施設を建てるものである。同時に市内だけという考え方ではない。亀岡,奈良,京都市の周辺の都市と連携することが大事である。ネット上の「民泊」は,東京,大阪,京都で4分の3である。その集中している所に増やすのではなく,観光で地方創生,地域を活性化する。過疎化に歯止めをかけていこうと考えている。和歌山とも奈良とも滋賀県とも連携している。

記者

 京都らしい「民泊」とは。

市長

 簡易宿所として許可を取得している所は,管理運営会社がチームを組んで24時間,周辺住民や宿泊者の対応をしている。そういう体制ができたものは,1件,1件にオーナーがいなくても対応可能である。 

記者

 国の流れに賛同できないということか。

市長

 そうである。観光立国・日本の将来にとって大変なことになる。京都で長年,観光事業に取り組んでこられた方が危機感を持っている。外国人が空いているマンションを借りてその国から外国人を送り込んでいる。タクシーの運転手が言っている。スマホでここに言ってほしいといわれるとのこと。「民泊」が儲かるとネットで出ている。こんな現実が起こっている。安心安全で,日本中が観光で経済が活性化し,豊かになるということが大事。

記者

 量は,「民泊」で補わないということか。

市長

 基本的に旅館業法に基づく旅館,ホテル,簡易宿所を増やす。京町家のカウンターをなくすことは先進的にやっている。同時に「民泊」のすべてを否定しているものではない。オーナーがいて「はなれ」を貸す,2階を貸すなどを否定していない。ニューヨークでも1箇月未満の「民泊」を規制するという動きが出てきている。色々な所で大変な問題が起こっている。今,世界では是正の動きが起こっている。そうした事例もしっかりと検証して,将来に禍根を残さないような制度設計が大事である。そういうことを地方自治体が住民とともに,議会とともに責任を持ちたい。これが観光立国推進基本法の精神である。

参考

記者会見資料

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