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共同記者会見(2014年8月8日)

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2014年10月23日

京都市・株式会社ぐるなび 地域活性化包括連携協定締結式

京都市長 門川 大作

 先般,滝会長から,京都の食文化振興を中心に,地域活性化に協力したい旨のありがたい申し出をいただきました。

 そして本日,株式会社ぐるなびとの地域活性化包括連携協定の協定書にサインをさせていただきました。株式会社ぐるなびの代表取締役会長で創業者であられる滝久雄様,久保社長様,渡辺常務様に心から敬意を表します。

 御承知のとおり,京都は1200年を超える都としての歴史の中で,多彩で奥深い食文化を育んできました。各家庭で受け継がれている「おばんざい」や「おきまり料理」,「行事食」といった暮らしが育む食文化をはじめ,京野菜や,乾物・湯葉などの加工品,茶,和菓子,清酒など,枚挙にいとまがありません。

 さらに,京都のおもてなしの心は,五色,五味,五法を五感で愉しむ「京料理」を作り上げました。また,料理を盛る器,部屋を彩る美術工芸品・伝統産業製品,庭園などの様々なしつらえと併せて料理を味わうことのできる料理屋,仕出し文化などを生み出しました。

 こうした歴史的な食文化に加え,近年ではラーメンやパン屋など,多様な食べ物が京都に根付き,大きく発展している点も見逃せません。

 先般,平成25年の京都観光総合調査の結果を発表させていただきました。入洛観光客数は5,162万人,宿泊外国人は113万人となり,いずれも過去最多の記録でした。

 さらに先日,世界的に強い影響力を持つ旅行誌「トラベル・アンド・レジャー」の人気都市ランキングで,京都が世界一に輝いたとの嬉しいニュースがありました。

 これらの結果に対して,京都の食の魅力が果たした役割は極めて大きいと考えております。こうした食文化や,それにまつわる伝統産業や農林業などを守り,育てていくことは私たちに課せられた使命であります。また,これらを活用した観光の振興にも努めていかなければなりません。

 今回の協定締結を機に,「食」に関する豊富なコンテンツを有する京都市と,日本最大級の「食」に係る情報発信媒体である株式会社ぐるなびが,互いの強みを生かして,京都から創造的な取組を進め,観光立国日本をけん引していきたいと考えています。

株式会社ぐるなび 代表取締役会長創業者 滝 久雄

 京都市は,「トラベル・アンド・レジャー」が実施した読者投票「ワールド・ベスト・アワード2014」の人気都市ランキングで一番になっているように,歴史的にも,文化的にも,日本が世界に誇る世界一の観光都市であり,私たちぐるなびが事業を行なう食の分野でも,とても重要な存在です。

 この度,門川市長が先頭に立ってさまざまな取組を精力的に行なっておられる京都市と協定を結ぶことができ,いくつものプロジェクトのパートナーとしてお役に立てる機会をいただいたことは,たいへん光栄なことであります。

 ぐるなびは「世界に誇れる日本の食文化を守り育てる。そのために食材をも守り育てる。」という考え方のもとで事業を進めており,これから京都市でお手伝いさせていただく内容は,我が社のテーマそのものでもあり,本日,協定を締結したことに,改めて大きな意義を感じております。

 今後,ぐるなびの事業インフラを活用して京都市が取り組む「食文化振興」,「伝統産業振興」,「観光振興」に貢献していきます。

 まず,食文化振興についてですが,昨年,日本の和食文化はユネスコ無形文化遺産に認定され,世界の注目をより一層集めることになりましたが,その日本の食を代表するのが京料理です。その京料理には,京野菜が欠かせません。丁寧に作られた食材は,品質の高い食文化に欠かせないものであり,京都の食文化の発展にとって,地元産の京野菜を守り育てることはとても大切なことです。

 京都市では,京野菜の地産地消等を推進しておられます。ぐるなびはその取組に対して,京都市内のぐるなび加盟飲食店と連携し,京野菜をはじめ京都産の食材にスポットを当てたマルシェやフェアの開催や情報発信などでお手伝いしていきます。

 また,ぐるなびでは,飲食店が自店のお客様を対象にして,料理教室や試食会などのイベントを定期的に開催する「ぐるなびシェフの日」も行なっており,この仕組みなども京都の食材をPRする場として活用できるのではないかと考えています。

 続いて伝統産業振興についてですが,京都市にはさまざまな伝統産業があり,京都市では現在,それらの産品である「京もの」の普及促進に取り組んでおられます。

 京都市が進める「日本酒で乾杯条例」については,ぐるなびの加盟飲食店との連携の中でPR等を展開し,日本酒による乾杯の習慣を全国各地で広く根付かせていきます。これに合わせて京焼・清水焼などによる酒器等も紹介していきます。

 また,京都の伝統産業品である「京もの」のマーケティングやPRについては,約3万人の秘書が参加するぐるなびの「秘書のコミュニティ」もお役に立てると思います。

 続いて観光振興についてですが,ぐるなびは,現地情報の決定版として評価される情報サイト「ぐるたび」を運営しています。その「ぐるたび」もフルに活用して,京都の人気の食事や郷土料理,こだわりのお土産品,穴場的な観光スポットなど,京都観光を楽しみたい人にとって役に立つ正確かつ最新の現地情報の充実をお手伝いします。

 インバウンドに関しても積極的にお手伝いをしていきます。京都市は,わが国が2020年に2000万人を目指して進めるインバウンドの加速にとっても,その推進役となる最重要拠点です。

 ぐるなびでは,ますます増えていく外国人客に京都の食を快適に楽しんでもらうために,ぐるなび加盟店のレストランページを多言語化対応し,外国人受け入れ環境の整備を支援していきます。

 また,「ぐるたび」も多言語化を進めており,日本のインバウンドの顔といえる京都市のさらなる「おもてなしの向上」のお役に立てるものと思っています。

 京都市のさらなるブランドアップは,日本のブランドアップにもつながるものです。

 また,京都市の取組は日本中の自治体が注目しており,京都市の成功事例は各自治体のお手本となるはずです。そういう意味でも非常に重要なプロジェクトへの参加であることを認識しており,重い責任を感じています。確かな成果が出せるよう全力で取り組んでいきます。

質疑応答

記者

 直近で予定している取組はあるのでしょうか。

門川京都市長

 この秋,日本酒乾杯条例を制定している自治体が京都に集まり,日本酒条例サミットが開催されるので,日本酒や伝統産業,地産地消のアピールなどの情報発信を連携して行っていきたいと思います。

滝ぐるなび会長

 ぐるなびでは,「マルシェ」という生産者が消費者に直接販売する場を,これまでに全国で展開してまいりました。このノウハウを活かして,年明けに開催を予定している京都でのマルシェを盛り上げていきたいと思います。

 また,各地の商工会議所等とも連携して「ぐるなび大学」というセミナーを,これまで年間約3,000回開催してきましたが,今後はこのような場でも京都の食文化の情報を発信していきますし,ぐるなびの掲載店は約50万店あるので,ポスターを掲示していただいたり,メニュー講座を開いたりすることができます。

 さらに,毎月約1万店が開催するシェフの日という飲食店が常連客に向けて行う料理教室等のイベントでも,京ものをアピールしていきますし,来年は琳派400年を迎えるということですので,琳派をイメージしたメニューの提供等を行いたいと思います。企業秘書約3万人が加盟する会も有しており,贈り物として京ものを勧めることもできます。

門川京都市長

 この包括連携協定の最大の特徴は,幅が広いということであります。単なる食だけでなく,伝統産業や伝統文化の魅力の拡大,京焼・清水焼や京漆器,お箸など伝統工芸品のPRなどにおいても様々な連携できると思うので,創造的な企画をしていきたい。

 また,日本では贈り物文化がなくなってきているので,企業秘書のネットワークはぜひ活用したいです。伝統工芸品の生産者はほとんどが零細企業であるため,情報発信を協力していただきたいと思います。

滝ぐるなび会長

 朝観光のアイデア,宿泊型観光の推進は素晴らしい,さすが京都市だと感じました。ぐるたびと連携して,京都の様々な朝の情報を集めていきたいです。

 

記者

 協定の締結による,ぐるなびへのメリットは何でしょうか。

滝ぐるなび会長

 ぐるなびの使命は食文化,特に外食文化を盛り上げることであります。食というのは日常生活にとって最も頻度の高い楽しみであります。また,食事は食材だけでなく,漆器や焼物といった器も含めて食事であり,楽しみのひとつであります。そういう意味で,京都の伝統工芸品は大きな役割を持っていますし,ぐるなびとしては,そのような包括的な食の楽しみをPRしていきたいとまさに思っていたところです。

 

記者

 今後,このような協定を他の自治体とも締結していくのでしょうか。

滝ぐるなび会長

 現在の日本の食文化は,江戸時代にあった約300の藩が原点でして,各地に様々な食文化があります。今後,このような協定を拡大していく可能性もありますが,まずはその先頭,頂点として京都があると考えております。

産業観光局観光MICE推進室(電話746‐2255)

記者会見資料

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