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門川市長臨時記者会見(2013年9 月27日)

ページ番号157243

2023年4月12日

平成25年度9月補正予算(案)について(台風第18号による大雨等に係る被害に伴う追加提案)

 本日は,先般の台風18号による被害に伴う補正予算を,現在開会中の9月市会に緊急に追加提案しますので,その概要について説明させていただきます。

 はじめに,この度の台風第18号により,浸水などの大きな被害を受けられた多くの市民の皆様に改めて心から御見舞申し上げます。
 また,この間,消防団,水防団,自治会,自主防災会,社会福祉協議会など,様々な市民団体の方々が,市民の命を守るため,地域の安心・安全のため,また,観光客のために懸命な御尽力をいただきました。京都市も警報発令後直ちに,私を本部長とする京都市災害対策本部を設置し,各区の対策本部を通じまして,情報収集または必要な対策を市民の皆様と共に,また,関係機関と共に万全の対策を進めてまいりました。
 また国に対しましては,災害発生直後に様々な緊急の事項につきまして,橋村京都市会議長と共に,要望を行ったところであります。昨日も東京に出向きまして,災害担当大臣,国土交通省の副大臣及び事務次官,観光庁長官等々に要望してまいりました。しっかりと京都の被害の実態を把握していただき,国の支援策を充実していただけるようにお願いし,前向きなお答えもいただいております。

 災害発生から2週間近く過ぎ,災害発生直後の人命救助,安全確保が最優先された状況から,被災者の支援,被災企業の再建,市民生活や経済活動を支えるインフラの復旧,観光や農業をはじめとする京都経済の活力回復が大きな課題となっております。これらの課題に最大限のスピード感をもって的確に対応するため,第1弾の緊急財政措置として補正予算を編成しました。
 なお,農業,林業の災害復旧,鳴滝橋全面架替え等,現在もスピード感を持ってできることに最大限努力しておりますが,国や関係者との協議や検討には時間が必要なものがございます。鳴滝橋の仮橋設置など,緊急の対応はいたしますが,本格的な橋の再建等につきましては,第2弾の補正予算を組んでいきたいと考えています。
 また,学校や市営住宅,区役所など公共施設の小規模な修繕等がございますが,規定の予算の効果的,効率的な執行の一層の徹底により,経費を捻出し,迅速に対応しております。それらについて,予算が不足した場合には,補正予算も検討してまいります。
 今回の補正予算は,直面している課題に応じまして,大きく5つの柱で編成しました。1つ目は,被災者へのきめ細やかな支援。2つ目は,被害を受けた民間社会福祉施設への京都市独自の復旧支援。3つ目は,被災被害を受けた中小企業等への復旧支援。4つ目は,道路等の都市生活基盤の迅速な復旧。5つ目は,早期に復旧した嵐山をはじめとする京都の観光PRでございます。予算の規模は,全会計で41億7800万円となりました。

 以下,5つの柱ごとに主な事業の説明をします。第1の柱,被災者のきめ細やかな支援につきましては,2億9100万円を計上しました。今回の災害における建物の被害は,昨日の夜段階で,全壊3件,半壊1件,一部損壊44件,浸水被害1,489件の合計1,537件です。ただし,1件1件調査していく中で,被害件数が増えていくこともあります。
 こうした状況を踏まえまして,住宅の再建に対して,法律に基づく国の支援に加えて,被災者住宅等再建支援補助制度を府市協調で創設します。全壊,大規模半壊した住宅については,国の補助に上乗せした補助を実施します。国の制度では補助対象となっていない半壊と被害のほとんどを占める床上浸水,につきましては府市協調で独自に補助対象とします。併せて,被災された方へ京都市からの見舞金の支給に必要な予算も増額します。
 第2の柱は,被害を受けた民間社会福祉施設への京都市独自の復旧支援でございます。今回の台風で,高齢者福祉施設,児童館等で床上浸水したところがございます。エレベーターの故障など施設利用に支障が生じている施設もありますが,民間社会福祉施設の被害に対しては現在,国や府の補助がございません。京都市独自で制度を設け,復旧をしっかりと支援したいと考えております。
 第3の柱は,「被害を受けた中小企業者等への復旧支援」についてでございます。直接被害を受けた中小企業者等の災害復旧に必要な資金を低利で融資する「台風第18号緊急融資制度」を府市協調で新たに創設します。本市の預託金に20億円を計上し,新規の融資枠として80億円を確保いたします。中小企業者等の経営の継続,早期再建の支援に万全を期していきたいと思います。
 第4の柱は,「道路等の都市・生活基盤の迅速な復旧」についてでございます。今回の災害で,鳴滝橋など2つの橋が落ち,国道477号線の花脊峠から百井別れのところでは大規模な土砂崩れが起こるなど,現時点でも11箇所の道路が全面通行止めとなっており,市民生活及び経済活動に深刻な影響を与えています。
 こうした影響を長期化させないため,16億4,000万円を計上し,鳴滝橋の仮復旧や道路復旧をはじめ,河川敷の運動公園,上下水道施設など,また現在把握しているインフラの被害についても,迅速に復旧に着手します。同時に,現在進めている道路清掃や浸水ごみ等収集運搬処理,これらに対する補正予算も組みます。さらに京北地域の救急車が,鳴滝橋の落下によって前輪が脱輪し,使えなくなりました。それらにつきましても補正をいたします。
 第5の柱は,「早期に復旧した嵐山をはじめとする京都の観光PR」についてでございます。「元気です京都キャンペーン事業(仮称)」として,800万円を計上いたしました。被害を受けた嵐山地域や伏見桃山・中書島地域などの観光地においては,地域の方々の復旧に向けた懸命な取組の結果,既に一部の施設や店舗を除き,普段通りの営業をされています。神社,お寺等々も普段どおりの観光をしていただける状況に戻っておりますが,冠水当時の映像等による影響が非常に大きく,外国にまで報道されているため,「京都観光は大丈夫かな」と誤ったイメージもございますので,先手を打って,観光地の関連団体や京都市観光協会,京都府等と連携を図りながら,全国主要駅での京都観光キャンペーンなど,様々なイベントを実施し,早期に復旧した「以前より,より美しくなった嵐山,あるいは京都」をPRするとともに,この機会に京都の魅力を積極的に発信してまいりたいと思います。私自身も東京におもむきまして,京都の元気な姿を存分にアピールしてまいりたいと思っております。

 今回の補正予算の概要につきましては以上でございます。冒頭にもお話ししましたけれど,今後も継続的に,第二弾の補正予算編成が必要だと考えております。地域の皆さんと,また関係事業者の皆さんと力合わせて,一日でも早い復旧に努めるとともに,今回の災害対策を総点検しまして,ハード,ソフト両面にわたる,防災,減災に取り組み,災害に強いまち,安心安全なまちに向けて,より一層努力していきたいと思います。
 さらに現在,411箇所ある避難所の運営マニュアルの策定に取り組んでおりますが,今回の台風で,非常に防災への関心が高まっておりますので,マニュアルの策定を加速させるように全力を挙げてまいります。

質疑応答(要旨)

(台風18号の京都観光への影響と「元気です京都キャンペーン事業(仮称)」について)

記者
 現時点で風評被害と言えるようなことはあるか。また,今回の元気です京都キャンペーン事業は,これまでの観光PRとどう違うのか。

市長
 関係者によると,9月21日から23日の三連休,嵐山地域の観光客は「少し減った」,「まずまず一緒じゃないかな」といった声がありました。去年は三連休ではありませんでしたが,京都駅の観光案内所の利用者は,対前年比で2,3%増えております。こういう状況の中で,たくさんの方に来ていただいたと感謝しています。
 嵐山の映像を見て,仙台,福島など,東日本大震災の被災地や和歌山など,これまで京都市が職員を送り,支援してきた自治体から職員を送りましょうかというお見舞いとお声掛けがありました。嵐山の映像が与えたインパクトは大きいと思います。同時に,濁流にはびっくりしたけど,嵐山は素晴らしいですねという声も頂いております。この機会に,台風の被害を克服しましたというキャンペーンだけでなく,転んでもタダでは起きないということで,オール京都の観光事業者,お寺,神社などと連携して,京都の魅力を徹底して国内外に発信していく機会にもしていきたいと思います。

 

(台風18号の上下水道への影響について)

記者
 水道施設や公共下水道施設の災害復旧費用が含まれているが,今のところ市民生活には影響が出ていないということか。

 

市長
 直接的な影響は出ていませんが,必要な対策は行わなければならないと思っています。

平成25年度9月補正予算(案)について(台風第18号による大雨等に係る被害に伴う追加提案)

記者配布資料

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