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共同記者会見(2012年4月27日)

ページ番号120748

2023年4月12日

京都市とイオン株式会社との地域活性化包括連携協定について

門川京都市長あいさつ

 村井社長をはじめイオン株式会社の皆さま本当にありがとうございます。
 今日までイオンさんには様々な御支援をいただいて参りました。先ほど,社長と4年ぶりに話をさせていただきましたが,4年前に,前身の岡田屋からのイオン創業250年を迎え,「日本縦断 イオン・クリーンキャンペーン」として全国的に美化活動,奉仕活動を展開される中,最終清掃地として環境問題に積極的に取り組む,京都議定書締結の地である京都を選んでいただきました,当時の感動的な場面を思い出しております。社長と握手をさせていただき,街に清掃活動に出させていただきました。その1年前には,レジ袋削減に関する協定をこれも京都議定書誕生の地として環境問題に取り組む京都から結んでいただきました。これも非常に大きなことでございます。そしてDO YOU KYOTO?ライトダウンなど様々な取組,あるいは地域活性化のための取組に御貢献いただいております。誠にありがとうございます。
 そしてこの度,電子マネー「京都・二条城WAON」を発行いただき,世界遺産・二条城の修理費用に御寄附いただくこととなりました。この取組では,多くの市民の皆さま,国民の皆さまが「京都・二条城WAON」を活用することによって,二条城の歴史的価値を守っていただけます。また本協定では,文化的事業,国際的事業,教育など様々な事業でより連携を深めていこうということなっております。しっかりと,私たちも趣旨を踏まえて,皆さまと一緒に京都が誇る文化遺産を保存・復興していきます。同時に,千年を超えて素晴らしい文化が宿っている京都の財産を,次の世代に伝えるとともに,世界に発信していく取組を力強く進めていく決意を新たに致しております。
 この二条城は,1603年に築城されました。この二条城ができて江戸時代が始まりました。ここで将軍の任官のための準備がされて,徳川家康が御就任されました。そして1867年,ここで大政奉還が行われ,新しい明治時代がスタートした歴史的にも大きな大きな意義がある二条城において,イオンと京都市が環境問題,文化・観光の振興等に共に取り組んでいけることを嬉しく思っております。どうぞよろしくお願いします。

村井イオンリテール株式会社社長あいさつ

 本日は誠にありがとうございます。イオンリテールの村井でございます。
 今門川市長から話もありましたが4年ぶりにお会いを致しまして,昨日テレビで知事さんとか市長さんとか出られているのを拝見して,お元気だと思って嬉しかったのですが,今言われたとおり,私どもの環境に対する取組はほとんど京都からスタートしております。特にレジ袋削減の取組については足並が揃わずに,客数が減るとか,そういう同業他社もあったのですが,有無を言わさずやる,シンボリックに京都でやるということで,京都の東山二条の店からスタートしました。それがほぼ全国に行きわたりまして,私たちの事業の中でも全国約800店でレジ袋の無料配布中止,マイバック持参の取組を進めております。更に進めていきたいと思っております。実はここへ来る前に2008年に全国クリーン活動を創業250年の記念イベントで行ったんですが,2008年は門川市長が市長に就任された1期目をスタートされた年でありまして,そういった意味でもシンボリックなイベントであったと思います。
 今ちょうど今年2期目ということで,おめでとうございます。2期目となって,市長の「私の決意と基本政策」というのを拝見させていただいて,2期目に臨んで市長が次の3点を柱に据えて全力で取り組む覚悟だということで。まず,1番目にこういうことを書かれております。福祉と医療や教育,子育て支援の充実など,徹底して「市民のいのちと暮らしを守り」抜きますと。こういう風に書かれております。これはまさに我々の企業の理念・信条と合致する。言葉も同じなんです。今日来ている幹部連中も全部イオンの手帳を持っておりますが,ここにイオン宣言で「日々のいのちと暮らし」というのを書いております。これを見て本当に共感致しました。これはどういう意味かというと,「いのちと暮らし」というのは多分市長もこういうことだと思いますが,相反するところがあるんです。「いのちと暮らし」,特に暮らしの部分ですが,ここの部分は豊かな暮らしを追及していけば経済成長が必要です。物の豊かさも必要です。それを追及すればするほど環境に負荷がかかります。ゆくゆくはいのちが毀損されます。豊かなこころも毀損されます。でもそちらばかりやっていると経済成長がなりゆかない。この並びゆかない「いのちと暮らし」というのを別々に捉えるのではなく,一緒にお互い両立させながら頑張って行こうということだと思います。ですから市長が書かれている第1番目には「いのちと暮らしを徹底して守り」抜くが,力強い「経済の再生と雇用の創出」を図ることも1項目の最後に結ばれております。これは経済成長はどんどん力を入れてやっていくと。でも環境に負荷を生むことは一切やらないという宣言だと思います。こういう「いのちと暮らし」という相反する命題を別個に考えるのではなく,融合して取り組んでいくということだと思います。これを読みまして,座右の銘というか,しばらく私の枕元においておこうかと思っております。
 実は市長と会う時は,こういうことばかりなんです。前回お会いした時は,私は東京から来て,遠方から来てますから,市長は京都から来てという気持ちがあったが,ぎゃふんと言わされました。市長は早朝に小学校のトイレ掃除をされてから,ゴミ拾いの活動に参加された。これで一本とられたなぁと。これは真剣に本気でやろうと。市長が言われている共汗(きょうかん),共に汗をかく「きょうかん」と徹底した現地現場主義,これは言葉だけでなく,本当の行動に私は非常に感銘を受けて門川市長の大ファンになって,ぜひ京都市とこういう包括協定を結びたいと考えていまして,こうして本協定を結べる運びとなりました。ありがとうございます。また関係者の皆さまありがとうございます。
 まず,電子マネーで「京都・二条城WAON」を発行致します。28日からスタートです。まずは近隣の80店舗ほどでスタートしますが,6月初旬には全国で店頭発売致します。約400店舗位で発売致します。一気に全国に,この世界遺産・京都二条城の改修を大成功におさめようと,みんなで支援しようという呼び掛けを行ってまいります。とりあえず,初年度はちょっと少ないが最低3万枚売りたいということです。目標としては5万枚。あとで担当の者が申しますが,5万枚です。その一部をイオンのほうから寄付をさせていただいて,修理にはかなりお金がかかるとお聞きしていますので,本当に頑張ってお役に立ちたいと思っています。私ども国内だけではなく,特に中国とASEANのほうに今現在約80店舗ほどお店があります。そちらのほうでも,京都のもてる素晴らしい文化遺産,それと京都の産物,特に農産物中心になろうと思いますが,この産物をぜひ世界のほうに発信し,拡げていきたいと思っています。そういう取組で京都の物産品,観光のPRを私のお店というプラットフォームを使って,日本だけでなく海外にも発信する努力をしていきたいと思います。
 これまで以上に京都市さんと連携を図りながら,京都市の発展の一助になるようイオングループで総力を挙げて頑張って参りますので,何とぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

質疑応答(要旨)

(地域活性化包括連携協定締結について)

記者

 包括連携協定を締結したご感想は。

市長

  イオンさんとは,環境モデル都市,京都議定書締結の地ということで,いち早く京都からマイバック等の持参促進,レジ袋の削減に関する協定を締結させていただきました。そして世界一美しい京都をつくろうという取組に共感いただき,創業250年のイベントであるクリーンキャンペーンを京都で締めくくられました。また,歴史と文化ある二条城を修理するために,新たな「京都・二条城WAON」という仕組みをつくっていただきました。さらに,京都の文化を世界に発信することなど7項目にわたる協定を結ぶことができました。
 東日本大震災を経て,改めて日本人の精神文化,絆というものが大きく注目されているときにイオンさんとこうした取組を共有し推進できることを嬉しく思っております。多くの市民の皆さまにもこうしたことを訴え続け,世界の宝である二条城の保存活用を進めて参りたいと考えています。

記者

 今回の包括連携協定を締結したことについてのメリットは。

村井社長

  直接のメリットは,イオンの取組というもののアピール,それと京都市だけの問題ではなく日本の宝であるから,日本人としての心のよりどころという意味でも京都の素晴らしい文化財産を守っていくという呼び掛けをしていきたいと考えております。
 その一つのツールが今回京都市と初めて行う電子マネーであります。震災以降,買い物するだけではなく,そうした経済活動が社会に貢献できればという心情が芽生えております。そういう意味でもお客様の買い物の一部が京都の財産を守ることに役立つということをアピールして参ります。単に我々は経済活動を営利目的にするだけでなく,本当に地域の役に立つという実のあるものにしていきたいと考えております。

(今後の連携について)

記者

 今後はどのような連携を考えているか。

村井社長

  7項目と多岐に渡っておりますが,今後門川市長と打ち合わせを行い,イオンだけではできないこと,京都市だけではできないことについて,それぞれの資産を有効活用した取組を行いたいと考えております。イオンとしても単に物を売るだけでなく,京都の物品,文化を発信して参ります。

市長

 京都の魅力を世界に発信していく,こうした分野でも連携していきたいと考えております。
 欧米人には京都は周知されておりますが,若いアジア人層が知っているかといえば必ずしもそうではありません。特にベトナムなど一時的に閉鎖されていたり,また,国際化が遅れているところでは,きちんと発信できておらず,欧米ほどの知名度がありません。今後イオンさんがアジア展開を行う時に,一緒に京都の文化を発信できればと考えております。

(世界遺産二条城一口城主募金について)

記者

 一口城主募金について,目標金額と比較して5千万円と厳しい状況であるが,どのように考えているか。

市長

  20年間にわたる二条城の修理費用のうち,50億円を寄付でまかなおうとするものでありますが,初年度3億円という目標に対し,寄付金額は5千万円に留まっております。
 良いことだとは思いますが,東日本大震災の影響で,すべて企業などが被災地支援を最優先され,京都市としても少し遠慮したこともあります。そうした中,一時的な寄付も大変ありがたいことですが,本協定により持続的な仕組みを作れたこと,同時に幅広い国民の方々に世界遺産二条城の意義と保存の重要性が訴えられることになるという2点からも意義深いと考えています。

共同記者会見資料(平成24年4月27日)

京都市とイオン株式会社との地域活性化包括連携協定について

京都市

イオン株式会社

 本日,京都市(市長:門川 大作)とイオン株式会社(代表執行役社長:岡田元也)は,地域活性化包括連携協定を締結いたしますので,ご案内申し上げます。
 このたびの協定の目的は,京都市とイオンが相互に緊密に連携することにより,双方の資源を有効に活用した協働による活動を推進し,京都市の一層の地域の活性化及び市民 サービスの向上に取り組むことです。
 本協定により,京都市とイオンは,世界でも有数の文化観光都市・京都の文化芸術の振興や,文化財等の歴史的資産の保存活用,観光振興,京都産品の販売促進,ならびに電子マネー「WAON」の活用など7項目について両者で協力し,さまざまな取組を進めてまいります。
 本協定の取組の第一弾として,世界遺産・二条城の国宝「二の丸御殿」をデザインした「京都・二条城WAON」を2012年4月28日(土曜日)より発行いたします。
 京都市では,平成23年度からおよそ20年の歳月をかけ,日本のみならず世界共通の財産である世界遺産・二条城を次代へ保存・継承していくため,1603年徳川家康築城以来の二条城本格修理事業が行われております。
 このカードがイオンの店舗をはじめとして,ファミリーマートやマクドナルド,吉野家,ビッグカメラ,ヤマト運輸など,全国139,000箇所の「WAON」加盟店で利用された金額の一部を「世界遺産・二条城一口城主募金」に寄付し,二条城本格修理事業にお役立ていただきます。
 本協定を機に,京都市とイオンはこれまで以上に連携し,地域の活性化や京都市民の皆さまへの新しいサービスの創出に連携して取り組んでまいります。

【地域活性化包括連携協定の概要】

  1. 文化芸術の振興に関すること
  2. 文化財等の歴史的資産の保存活用に関すること
  3. 観光の振興に関すること
  4. 伝統産業の振興に関すること
  5. 農産物を含む京都産品の普及,販売促進に関すること
  6. ICカード等の活用に関すること
  7. その他,地域活性化及び市民サービスの向上に関すること

【「京都・二条城WAON」の概要】

発行開始:2012年4月28日(土曜日)より
販売場所:近畿エリアの総合スーパーのイオンやマックスバリュなど,約80店舗で販売をスタートし,その後,6月初旬より全国のイオンで販売予定いたします。
カード販売目標:初年3万枚
発行手数料:1枚300円(税込み)
チャージ可能金額:上限5万円(一回あたりのチャージ金額は2万9千円です)

カードの表面

(表面)

カードの裏面

(裏面)

【ご参考】

全国の「WAON」の発行枚数等(2011年3月~2012年2月末現在)
累計発行枚数:約2,410万枚
年間利用金額:約1兆26億円
年間利用件数:約5億7,340万件
年間平均単価:約1,750円
利用可能箇所:約139,000箇所(※自販機,ドライバー端末約84,000箇所含む)

【この件に関するお問い合わせ先】

京都市文化市民局文化芸術企画課《協定書関連》 075-366-0033
京都市元離宮二条城事務所《京都・二条城WAON関連》 075-841-0096
イオンリテール株式会社東近畿カンパニー 広報 06-6262-4207
イオン株式会社コーポレート・コミュニケーション部 043-212-6061

お問い合わせ先

京都市 総合企画局市長公室広報担当

電話:075-222-3094

ファックス:075-213-0286

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