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門川市長記者会見(2011年9月13日)

ページ番号107872

2023年4月12日

はじめに

 まず,私から,姉妹都市への出張の御報告をさせていただきます。
 8月29日から,クロアチア共和国ザグレブ市との姉妹都市盟約30周年,ウクライナキエフ市との姉妹都市盟約40周年の記念事業等への出席のために,安井勉京都市会副議長らと共に訪問してきました。
 今回の訪問には,ザグレブ市に60名,キエフ市に68名,総勢128名の市民訪問団の皆さんに自費で参加いただき,京都の,日本の文化の発信,また,市民レベルの交流に大きな役割を果たしていただきました。様々な感動的な出来事がございましたけれども,例えば,キエフ市では,ウクライナ政府の御協力も得て,ヨーロッパでも最高クラスのオペラ劇場で東日本大震災復興支援として,チャリティーコンサートを開催することができました。
 また,25年前,多くの被害を受けられたチェルノブイリの原発事故につきまして,ウクライナ政府の危機管理担当者や医療関係者から様々なことを聴かせていただきました。日本の原発事故に対する様々な支援をしていただいていますが,これからも交流を深めていきたいということを確認し合いました。
 あるいは,世界最古のオーケストラで1300年の伝統がある雅楽を披露した際は,非常に神秘的な音楽ということで,感動していただきました。さらに,ウクライナと京都のどちらの文化も知り尽くした寺田バレエ・アートスクールならではのすばらしい舞台も感動的でした。

放置自転車等撤去警告看板のリニューアル

 次に,市民の皆様との力強い協働により,京都の景観に配慮した放置自転車撤去警告看板が完成したので,説明させていただきます。
 京都市では,この3年間で8千台を超える駐輪場を整備するとともに,啓発や放置自転車の撤去など自転車利用に関する様々な取組を行い,自転車利用環境の整備とマナー・ルールの確立を両輪として,自転車政策に積極的に取り組んでいます。
 特に,自転車の利用マナー・ルールの確立につきましては,地域との連携した啓発と共に,放置自転車の撤去強化に取り組み,年間8万台の放置自転車を撤去しております。
 こうした取組の結果,内閣府が2年に1度実施する放置自転車の全国調査において,平成19年度には1日あたり京都市内で7,900台あった放置自転車が,平成21年度には4,200台まで減少しました。23年度の秋の調査でも大きく減少しているのではないかと見込んでいます。
 こうした中で,市民自らが白紙の段階から議論して,提言するだけでなく,自ら行動,実践する「京都市未来まちづくり100人委員会」の「市民の景観」チームでは,増加する撤去警告看板が景観を害している面もあり,景観上の配慮も必要との問題意識を持たれまして,具体的な行動として,京都にふさわしい看板デザインを検討するためのデザインコンペを実施されました。その結果,京都市立芸術大学,京都精華大学,京都市立銅駝美術工芸高等学校から案が寄せられまして,優れた4点が本市に提案されました。
 京都市では,この4点の中から,安全面なども考慮しまして,京都精華大学プロダクトデザイン学科の作品を採用し,「市民の景観」チームとも協議を致しまして,今回リニューアルの看板を完成させました。
 この看板の特徴は大きく3つございます。
 1つ目は,看板の種類であります。これまで可動式の看板のみでしたが,固定式看板と路面シートを加え,3種類としたことであります。それから,文字の数を前と比べまして,できるだけ少なくし,誰もが見やすく,インパクトがあり,また,モニュメントとなるような形状と致しました。歩道に貼り付ける路面シートにつきましても,安全性に考慮しまして,摩擦抵抗が大きく,雨天でも滑りにくい,そんな配慮もなされております。
 2つ目の特徴は,看板の上部に施した格子型であります。京町家の虫篭窓(むしこまど)をイメージしておりまして,絵に描いたものでなく,風も光も通すものになっております。本物の格子でございます。
 3つ目の特徴は,表面の塗装でございます。茶色を基調とした落ち着いた京都らしい配色にするとともに,表面に梨地(なしじ)塗装を施したことにより自然な凹凸が感じられます。京都の景観にあった佇(たたず)まいにうまく合うものになっております。また,落書きや貼り紙がしにくいという効果もございます。
 完成した看板につきましては,阪急西院駅周辺において先行して設置し,今後,市内全域に設置していく予定でございます。
 9月15日午後3時から,阪急西院駅周辺において,地元で熱心に放置自転車の問題も含めて取り組んでおられる「きれいな街西院推進協議会」の方々と一緒に,完成セレモニーを実施します。
 今回のリニューアルは,未来まちづくり100人委員会をはじめとした市民の皆様と共に汗する「共汗」の取組によって実現したものであります。今後,このような取組がますます発展していきます。そして,放置自転車のない,また,景観的にも美しい京都のまちを共々に築いていきたいと思っています。

京都会館再整備に係るローム株式会社との命名権契約の締結及び京都会館の建物価値継承に係る検討委員会の立ち上げ

 次に,京都会館再整備に係るローム株式会社との命名権契約の締結及び京都会館の建物価値継承に係る検討委員会の立ち上げについて,御説明させていただきます。
 先ず1点目のローム株式会社との契約締結についてでございます。
 京都会館の命名権売却につきましては,本年2月7日に,京都市とローム株式会社の間で基本合意に達し,皆様に既にお知らせしたところであります。その後,協議を積み重ねてきた結果,双方で契約内容に合意し,本日契約に至ったものでございます。
 契約の主な内容は,税別で50億円,税込にしますと52億5千万円を一括して納入していただき,その対価として,新京都会館の全体及び第一ホール,第二ホール,会議場等各施設ごとに50年間の命名権を取得いただくというものでございます。
 この度,契約締結に至りましたことは,新しい京都会館の誕生に向けて,大きく一歩前進できたものと考えており,命名権を取得していただきました,澤村諭(さわむらさとし)社長をはじめローム株式会社の皆様に改めて,心から敬意と感謝を申し上げたいと思っています。
 2点目は,具体的な再整備に当たりまして,日本を代表するモダニズム建築として高い評価を得ています,現在の京都会館の建物価値を検証し,次代に継承していくための検討委員会の立ち上げについてでございます。
 本委員会では,日本建築学会をはじめ,学識経験者や建築の実務者はもとより,実際に技術者として舞台芸術に携わっておられる方や長く地元にお住まいの方々などにも御参加いただき,様々な視点で京都会館の建物価値をどのように次の世代に継承していくのかについて検討していただきます。
 有識者の皆さんの御意見を伺いながら慎重に設計を進め,近代建築の改修・活用の新たなモデル,手本となるような取組を進めてまいりたいと思っています。
 京都会館は,昭和35年4月の開館以来,「京都の文化の殿堂」として愛されてきました。
 しかし,半世紀以上の歳月を経ることで老朽化が進み,施設を利用される皆様の要求に機能的に応えられない状況となってきております。
 今回の再整備における第一ホールの建て替えにより,率直に申しまして,全国的にも評判が良くなかった音響,あるいはバリアフリーの対応,耐震性の問題の解決など長年の大きな課題を抜本的に改善することができます。
 今回の再整備は,市民の皆様はもとより,全国のアーティストやホール関係者,舞台芸術関係者等から,「「芸術の都」京都ならではのものにしてほしい。」,「京都だけの課題としてとらえないでほしい。」など,多くの期待の声が寄せられ,注目を集めております。
 先般実施された岡崎地域の都市計画制限の見直し素案に対する市民意見の募集におきましても,101件におよぶ多くの意見をお寄せいただきました。内訳としましては,再整備に賛成する声が反対の倍以上ございまして,多くの皆さんが京都会館の再整備を待ち望まれているということを再認識したところであります。
 今回の再整備では,舞台機能の向上を図り,また,音響効果を高めていく,そして質の高い舞台芸術の創造・発信が可能となる環境を整えることで,「文化の殿堂」としての京都会館の機能を再生します。市民の皆さんに質の高い多彩な文化芸術に触れていただける機会を提供するとともに,市民の皆さんによる様々な文化活動をより良い環境の下で展開していただき,豊かな人格形成と文化芸術への愛着を育む場として,市民に愛され,幅広く利用していただけるホールとして参りたいと考えております。また,京都芸術センターの設立以来,蓄積された若い才能の新たな発信の場所としての活用や,昨年から始まり,全国的にも注目していただいている京都国際舞台芸術祭のメイン会場とするなど,京都から世界にはばたくアーティストの登竜門としての役割を果たす施設としても期待されております。
 さらに,岡崎地域の文化的景観の形成に寄与する現在の建物価値を可能な限り生かすとともに,中庭の整備や二条通沿いにレストランやカフェ等の賑わい施設を導入することで,文化交流ゾーンとしての岡崎の新たな魅力を高め,地域活性化の中心を担う施設としての機能も充実させたい。また,国際会議,MICE戦略などにも役立てるようなものにしていきたいと思っています。
 このように,今回の再整備は,京都の文化芸術の振興はもとより,岡崎地域の新たな魅力の創造・発信,ひいては「文化芸術都市・京都」の名を高め,京都のまち全体の発展に繋がるものと確信致しております。
 また,近年,京都市交響楽団が非常に全国的にも高い評価を得ております。目覚しい発展を遂げております。今回の京都会館再整備によりまして,京都会館を舞台に京響は新たなジャンルにも演奏の場,活躍の場を広げることができると思っております。京都会館でより幅広く芸術文化を楽しめるようになることは,京都市民にとっても長年の願いでございました。「京都会館を再整備して本当に良かった」と多くの市民の皆さん方,また全国の方々が祝福していただける,夢のある再整備としていきたいと思っています。

質疑応答(要旨)

<報告案件に関する質疑>

(放置自転車対策について)
記者
 放置自転車対策を更に強化する考えはあるのか。

市長 土曜日や夜間等の撤去を強化したこともあり,放置自転車は大きく減ってきています。今後も引き続き,啓発と共に撤去にも力を入れていきたいと思います。
 また,撤去した放置自転車を受け取りに来られる率について,政令指定都市の平均が約50%のところ,京都市では約65%と大きく上回っています。できるだけ便利な場所に保管所を設置し,多くの方に受け取りに来ていただき,その際には今後放置することのないよう啓発していきたいと思います。
 さらに,民間の協力も得ながら,駐輪場の整備も続けていきたいと考えています。以前は放置自転車の多かった四条寺町も藤井大丸さんの御協力の下,新しい駐輪場が整備され,放置自転車が一掃されました。大きな成功例だと思います。

(京都会館再整備に係る命名権契約の締結,建物価値継承に係る検討委員会について)
記者 対価の納入が一括になった理由は。納入時期はいつか。
 検討委員会を設置したねらいは何か。

市長 再整備工事着手時にお金が要りますので,こちらから要請して,一括納入していただくことになりました。実施設計と工事の請負契約が締結される時期を目処に納入していただけると考えています。
 京都会館の再整備に当たっては,これまでから幅広い市民の方々,専門家の方々の御意見を数年にわたってお伺いし,再整備基本計画についても,パブリックコメントを経たうえで決定しました。これから実際の設計を進めていくに当たり,建物価値を十分再確認してより良い設計としていくため,今回検討委員会を立ち上げることにしました。

(京都会館の建物価値継承に係る検討委員会について)
記者 このタイミングで委員会を立ち上げることになった理由は。また,京都会館はどういう保存・継承が望ましいと考えているか。

市長 岡崎地域というのは,自然と歴史的な建造物が見事に調和している地域です。その価値をきっちりと守っていきたいと考えています。したがって,京都会館の建て替えに当たって,一部の市民の方は全部建て替えると思っておられるようですが,入口から中庭に至る所が,一番価値が高いという声を専門家からもたくさんいただいておりますので,そこをきっちり守っていく,大事にしていきたいと考えています。同時に,文化芸術の殿堂,舞台芸術の殿堂としての機能も高めていかなければなりません。さらに,音響効果についても建てられたときから色々な課題があり,様々な検討がされてきましたが,率直に申しまして第一ホールの音響についてはあまり評判が良くないので,そういうことも解決しなければなりません。そのほかにも,耐震補強など様々な問題があります。近代的な建築物を,その機能を高めながら,全体としての建物価値を維持していく,そうした取組のモデルとなるようにしていきたいと思っています。様々な専門家の方々が検討委員会に参画していただくことになりました。ありがたいことだと思っています。

記者 価値が高いというのは,空間的に価値が高いということか。

市長 空間やロケーションも含めて価値が高いということです。

<その他の質疑>

(防災対策の総点検について)
記者
 9月11日に東日本大震災から半年が経過したが,市長の今のお気持ちは。また,同時期に防災対策総点検中間報告が提出されたが,防災対策について市長の今のお考えは。

市長 東日本大震災から半年が経過しました。半年を経過しても被災地の厳しい状況は続いていると改めて実感しています。私自身,4月の当初に被災地に寄せていただいた時と,6月に寄せていただいた時とでは,大きく改善されているところがあるのも事実であります。しかし,沿岸部等では,非常に厳しい状況にあります。とりわけ福島原発の影響を受けられた地域は深刻な状況が続いています。京都に避難して来られている方々も,現在,福島からの方が7割を超えている状況であります。
 犠牲になられた方々,お亡くなりになられた方々にお悔やみとお見舞いを申し上げますとともに,一日も早い復興を祈願し,同時に京都市としても可能な限りの支援をしていきたいと思っています。既に,1400人を超える職員が被災地に入り,様々な支援活動をさせていただいております。また,市民の方々にも様々なボランティア活動等を展開していただいております。息の長い支援が重要であると考えています。
 同時に,京都においても安心・安全のまちづくりのため,決意新たに取り組んで行く必要がございます。今回の東日本大震災を教訓にしまして,今何をすべきかということで,いち早く地域防災計画を総点検する委員会を立ち上げました。そして,専門家や関係機関,市民の代表にも御参加いただき,スピード感をもって検討し,中間段階で市民の皆さんからの御意見をいただきました。年内には最終報告をいただきたいと思っています。
 原子力の問題等につきましては,国において決めていただくことと京都府との関係が少なくともあります。しかし,京都市としてできることは,検討して進めていこうと決意しております。今後は,中間報告を踏まえて科学的な知見を結集し,関係者の御尽力により,最終報告までまとめていただきたいと考えております。
 同時に,京都市として直ちに取り組むべきことがあります。例えば,エリアメールについては,NTTドコモと一緒に既に実施しました。また耐震改修の30万円の上積み等も実施しました。
 放射能に対する市民の皆さんの様々な不安・心配等がございますので,現在,それらの専門的な事柄について,分かっていただきやすいような資料の作成に取り組んでいます。できるものからスピード感をもって実施に移していきたいと思います。

記者 中間報告の一部表記に関して,原子力防災の観点から批判の声もあるようだが,市長はどのようにお考えか。

市長 専門委員会及び総点検委員会で様々な方から御意見をいただきました。両論併記になっている部分もございます。私も読ませていただきましたが,専門家が発言されたことを記載させていただいている部分もあります。それを率直に出して,色々な御意見をいただくことが大事だと思います。そして,最も的確な最終案にまとめていただきたいと考えています。
 原子力安全委員会が結論を出すまでは何も表記できないということではいけません。京都にはそれぞれ素晴らしい専門家がおられますので,そうした方々の知見を結集する。そのための中間報告として,明らかにさせていただいております。

記者会見資料(平成23年9月13日)

「放置自転車等撤去警告看板のリニューアル」について

建設局土木管理部自転車政策課 電話222-3565

総合企画局市民協働政策推進室 電話222-3178

 京都市では,これまでから,自転車等利用環境の整備と自転車等利用マナー・ルールの確立に精力的に取り組んできました。特に,自転車等利用マナー・ルールについては,地域と連携した啓発活動とともに,放置自転車の撤去強化に取り組んでおり,年間約8万台の放置自転車を撤去しているところです。
 一方,「京都市未来まちづくり100人委員会」では,自転車撤去警告看板の景観上の配慮も必要との問題意識から,京都にふさわしいデザインについて検討。昨年9月には本市に新しいデザインを御提案されました。本市では,御提案をいただいて以降,同委員会と協議を重ね,この度,撤去警告看板を完成させ,今後,全市でリニューアルを実施してまいります。
 また,9月15日に阪急西院駅周辺において,地元団体の啓発活動の一環として,リニューアルした撤去警告看板の完成セレモニーを行いますので,併せてお知らせします。

1 事業開始日 平成23年9月15日(木曜日)

2 リニューアルした看板の概要(別添資料参照)

【特徴1:3種類の看板】
・従来の可動式看板に加え,新たに固定式看板及び歩道上に貼付する路面シートを作製

【特徴2:格子型】
・京町家の虫篭窓(むしこまど)をイメージした格子型を採用

【特徴3:梨地(なしじ)塗装】
・表面に自然な凹凸が生まれる梨地塗装を採用

※リニューアルの予算は,平成22年11月補正予算と,平成23年度当初予算を含め,約44,700千円。
(内訳)
平成22年11月補正予算:約6,400千円
平成23年度当初:約38,300千円

3 「京都市未来まちづくり100人委員会」との協働の経緯
○京都市未来まちづくり100人委員会の議題チームの一つ「市民の景観」チームが,京都の景観にふさわしい看板デザインについて検討を進める中で,京都市立芸術大学,京都精華大学,京都市立銅駝美術工芸高等学校に協力を呼び掛け,撤去警告看板のデザインコンペを実施。優れたデザイン案を4点選出し,昨年9月,本市に提案。
○本市では,これを受けリニューアルに着手。提案された4点の中から,安全面なども考慮して,京都精華大学プロダクトデザイン学科の作品を採用し,「市民の景観」チームとも協議を重ねながら,リニューアルした看板を完成。

※「京都市未来まちづくり100人委員会」について
市民自らが京都のまちづくり全体についてテーマを発案し,白紙の段階から議論し,提言するだけでなく,自ら実践,行動する「市民組織」。現在129名の市民が参加。

4 撤去警告看板の完成セレモニーについて
(1)日時 平成23年9月15日(木曜日)午後3時~(雨天中止)

(2)場所 阪急西院駅

(3)内容
 「きれいな街西院推進協議会」(※)が,9月15日(木曜日)午後3時から,阪急西院駅周辺において放置自転車等防止の啓発活動を実施します。この啓発活動の一環として,リニューアルした撤去警告看板の完成セレモニーを実施します(雨天中止)。

(4)出席者
門川大作(京都市長)
小笹泰男(きれいな街西院推進協議会会長)
内藤郁子(京都市未来まちづくり100人委員会メンバー)
加藤千恵司(京都府右京警察署長)
藤田裕之(京都市右京区長)
西村文治(京都市建設局長)

※「きれいな街西院推進協議会」について
平成20年12月に,地元自治会,企業,右京警察署,京都市関係機関などにより,「きれいな街西院推進協議会」が設立された。阪急西院駅周辺において,放置自転車防止啓発や,タクシーの違法駐車取締りなど,幅広く活動している。

別添資料

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京都会館再整備に係るローム株式会社との命名権契約の締結及び京都会館の建物価値継承に係る検討委員会の立ち上げについて

文化市民局文化芸術都市推進室文化芸術企画課 電話366-0033

 本年2月7日に京都市とローム株式会社との間で基本合意に達し,協議を積み重ねてきた再整備後の京都会館(以下「新京都会館」という。)の命名権売却に関する契約について,本日,以下のとおり締結しましたのでお知らせします。
 また,再整備の基本設計を進めるに当たり,日本を代表するモダニズム建築として高い評価を得ている京都会館の建物価値を次代に継承していくため,建て替えを行う第一ホールの外観デザイン等について検討する委員会の立ち上げについて,併せてお知らせします。

1 京都会館命名権契約の締結について
(1)本契約の趣旨
 京都市が進める京都会館再整備事業及び再整備後の舞台芸術振興事業を円滑に進めるため,ローム株式会社に新京都会館の命名権を取得していただくもの。

(2)命名権の内容
 新京都会館全体及び第一ホール,第二ホール,会議場等ごとに愛称を定めることができる。

(3)契約の対価,期間及び納入方法
 ア 対価 金52億5千万円(うち消費税及び地方消費税相当額2億5千万円)
 イ 期間 新京都会館の開館の日から50年間
 ウ 納入方法
 再整備事業の実施設計及び工事に係る請負契約が締結された日の属する月の翌月末までに一括で納入

2 京都会館の建物価値継承に係る検討委員会の立ち上げについて
 (1)趣旨
 日本を代表するモダニズム建築として評価の高い京都会館の建物価値を検証し,次代に継承していくため,建て替えを行う第1ホールの外観デザイン等について検討する。
 基本設計の進ちょくに合わせて4回程度開催(委員会は原則公開とする。)

 (2)委員構成(委員数8名)
 
石田潤一郎 京都工芸繊維大学工芸科学研究科教授(日本建築学会推薦予定)
 伊藤久幸 財団法人新国立劇場運営財団技術部長
 衛藤照夫 社団法人京都府建築士会会長
 岡﨑甚幸 武庫川女子大学生活環境学部建築学科教授,京都大学名誉教授
 澤邉吉信 岡崎自治連合会会長
 道家駿太郎 社団法人日本建築家協会近畿支部京都会会長
 中川理 京都工芸繊維大学工芸科学研究科教授(日本建築学会推薦予定)
 橋本功 前川建築設計事務所所長(現京都会館を設計した事務所の代表者)
 (敬称略,50音順)

 (3)委員会のスケジュール(予定)
 ○1回目(調整中(9月下旬~10月上旬)
 京都会館の建物価値及び今後の基本設計に当たっての評価軸・方針について議論を行う。
 ○2回目(11月頃)
 1回目の議論を基に,京都会館の建物価値及び基本設計に当たっての議論を深める。
 ○3回目(平成24年1月頃)
 前2回の議論を踏まえて設計事務所が作成した基本設計案(複数案)について検討し,案の絞り込みを行うとともに,課題を整理し,具体的な改善点を洗い出す。
 ○4回目(平成24年3月頃)
 3回目の議論を踏まえて最終案を決定する。

【参考】
■京都会館の再整備に至るこれまで経過及び再整備の概要

<経過>
 平成14年度:耐震調査
 平成15年度:改修履歴の整理及び保全計画の検討
 平成16年度:施設の劣化度調査
 平成17年度~平成18年度:京都会館再整備検討委員会の開催(計6回開催)
 平成19年度:京都会館再整備基本構想策定に係る市民アンケート調査の実施,京都会館再整備機能改善可能性調査の実施
 平成20年度:プロモーターを対象とした利用ニーズ調査の実施
 平成21年度:京都会館再整備基本構想素案の作成

<再整備の概要>
 基本方針
 (1)既存の建物価値を継承し,公共ホールとして再生
 (2)文化の殿堂として多様な利用ニーズに応えるための機能向上
 (3)岡崎地域の活性化や魅力の保全・創出を牽引する機能導入や環境整備
 (4)民間活力の導入と適切なマネジメント展開

 これら4点の基本方針のもと,以下の手法で再整備を行う。
 ・東山を望む二条通沿いの景観や二条通からピロティを抜けて中庭に至る空間構成を保存する。
 ・第一ホールについては,疏水側の景観に配慮しつつ,舞台機能の抜本的な改善を図るために建て替える。
 ・第二ホールと会議場については,既存の躯体を残し,耐震性向上やバリアフリーなど全面的な改修を行う。
 ・搬入作業の効率化,楽屋の改修などバックスペースを整備する。
 ・舞台機構,音響及び照明などの機能向上を図る。
 ・周辺地域と一体になった賑わい空間を創出するための中庭空間等を再整備する。

■ローム株式会社に命名権を売却する理由
 ローム株式会社は,京都コンサートホールでの演奏会における御支援をはじめ,京都市の音楽芸術文化の振興に多大なる御支援をいただくとともに,我が国の音楽芸術文化全般の発展に大きく寄与しておられます。
 京都会館の再整備に当たり,再整備後の事業展開を見据えた場合,京都会館を再び「文化の殿堂」として甦らせるためには,長期にわたる御支援をいただく必要があることから,音楽芸術文化の振興に御理解があり,豊富な実績を有しておられる京都の企業であるローム株式会社に御支援をお願いするのが最善と考えたためです。

お問い合わせ先

京都市 総合企画局市長公室広報担当

電話:075-222-3094

ファックス:075-213-0286

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