「国際青少年みらい環境会議2007 in Kyoto」について
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2010年3月10日
1 事業実施に係る経緯及び事業の目的
昭和33(1958)年のパリ市との友情盟約締結を先鞭として始まった京都市の姉妹都市交流が平成20(2008)年度に50周年を迎えるに当たり,そのプレイベントとして,また,「京都議定書」の成立10周年を記念して,世界に9つの特徴ある姉妹都市を有する京都市が各都市から高校生を招待し,京都の高校生とともに未来の地球環境について考える「国際青少年みらい環境会議2007 in Kyoto」を実施しました。
当事業では,「環境」をキーワードとして文化や習俗の異なる高校生が意見交換を行い,互いの違いを超えた環境保全への協働,望ましい未来の地球環境のあり方等を協議し,また,ホームステイや交流会を通じて,明日の世界を担う青少年の相互理解の促進を図りました。
2 事業内容
(1)概要
京都市の9姉妹都市(パリ,ボストン,ケルン,フィレンツェ,キエフ,西安,グアダラハラ,ザグレブ,プラハ)から計28名の代表団を京都に招き,京都の高校生を交えて「環境」をテーマにした交流事業や会議を行いました。
事業実施に当たっては,京都市,京都市教育委員会,京都市立堀川高校,京都市立紫野高校,財団法人京都市国際交流協会から成る実行委員会を組織し,共催団体である京都洛中ロータリークラブとともに,事業実施に向けた役割分担を行いました。
(2)全体日程
全体日程
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(3)事業の詳細
ア 高校生交流
各姉妹都市からの参加者が,市立高校が実施する以下の2つの交流プログラムに分かれて参加しました。
<プログラムA>
それぞれの都市で捕集してきてもらった雨水及び二酸化窒素を用いた実験が行われました。参加した高校生は,雨水のイオン濃度を分析し,また,二酸化窒素の濃度を測定することにより,自分たちの周りの大気の状態を正確に知ることができました。そして,光吸収のレベルを測定する吸収分光計を製作しました。この製作を通じて,測定の原理や仕組みについて理解を深めることができました。ザグレブの高校生からはプレゼンテーションも行われました。
また,実験のほかにも「流しそうめん」などのユニークなイベントもあり,高校生が中心となって企画・運営した交流プログラムを通じて,世界各国の高校生同士の交流が深められました。

<プログラムB>
京都と環境との関わりを学んでもらうために,堀野記念館や池内邸といった実際の京町家の見学,建築写真家オートンC.ラッセル氏による町家についての講演,町家模型の制作を通じて,日本の伝統的な家屋である町家に隠された,環境に配慮した先人の知恵を学ぶプログラムが組まれました。また,打ち水や鴨川沿いの納涼床など,京都の人々が暑い夏をしのぐために考え出した工夫を知ってもらいました。
そのほかにも茶道体験や日本庭園の見学を通じて,世界各国の高校生に「日本の心」に触れてもらうことができました。
イ 本会議等
<本会議(参加者約150名)>
京都市国際交流会館イベントホールにおいて,本会議を開催しました。
会議では司会進行や発表など,大部分が高校生により進められました。
最初に京都の市立高校から,当日の午前中まで実施された高校生交流の報告が行われました。
続いて各姉妹都市及び京都市の高校生による発表が行われました。「家庭,学校,地域における環境問題への取組」と「環境問題に対して今自分ができること」をテーマに事前に準備してきてもらった資料を用いて,それぞれ特色ある発表がなされました。
その後の意見交換では,環境問題に対して自分たちに今,何ができるかについて,高校生ならではの視点から活発に意見が交わされました。
最後に「京都環境みらいメッセージ」の内容を参加者全員で確認し,京都の高校生がメッセージを読み上げ,聴衆の賛同をいただき,参加者全員が署名することで正式にメッセージとして採択されました。

各都市発表要旨
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意見交換での主な意見
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京都環境みらいメッセージ
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<ふろしき講習会>
ふろしき研究会代表森田知都子氏を講師に招き,環境にやさしい「ふろしき」の一般的な包み方から,帽子やリュックサックなどのユニークな使い方まで様々な使用方法を紹介してもらいました。ふろしきを初めて手に取る姉妹都市の高校生も多く,講習会は大変な盛り上がりを見せました。最後に参加者全員にふろしきをプレゼントし,帰国後も積極的にふろしきの使用を広めていってもらうようお願いしました。

<交流パーティー(参加者約160名)>
京都洛中ロータリークラブの主催により,姉妹都市の参加者,京都市立の高校生及び関係者,ホストファミリー等の参加の下,壬生六斎念仏の披露,高校生交流の発表などが行われ,参加者同士の交流が深められました。

ウ 企業訪問
環境先進企業である株式会社堀場製作所を訪問しました。冒頭,堀場厚社長からの挨拶があり,その後,各姉妹都市に酸性雨測定キットが贈呈されました。社内見学後,水質計測に関する講義や社員を交えたディスカッションが行われ,姉妹都市の高校生からも積極的に質問が出されました。

お問い合わせ先
京都市 総合企画局国際都市共創推進室 国際担当
電話:075-222-3072
ファックス:075-222-3055