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門川市長記者会見(2009年7月8日)

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2023年4月12日

平成21年7月8日門川市長記者会見

京都観光サマーキャンペーンについて

 今日は,「京都観光サマーキャンペーン」,新たな取組について御説明させていただきます。
 夏休みを目前に,多くの首都圏の皆様に京都観光へ御越しいただく起爆剤となるように,東京メトロの車両を京都観光の広告一色とする「トレインジャック」や,副都心・新宿での舞妓さんらによるPRイベントなどを通じまして,夏の京都の魅力を大々的にかつ立て続けにアピールする「京都観光サマーキャンペーン」を展開いたします。
 新型インフルエンザや不況で打撃を受けている今,また夏のオフシーズン対策にも繋がるこの時期に人口の27パーセントが集中する首都圏で,また,近畿以外では京都への観光客が最も多い関東エリアにターゲットを絞りまして,PR活動に打って出るということは,非常に意義深いものであると認識しております。
 京都への修学旅行客,1,150校,約15万人が,キャンセルされた訳ですけれども,おかげさまで,その95パーセントが再び京都に戻ってきていただく,その第1弾が今日,お越しになりました。一般観光客というのは,まだこの不況と新型インフルエンザ等々の影響もありまして,低水準であります。そうした京都観光の起爆剤としていきたいと思っております。
 まず,キャンペーンの目玉として,一日当たり815万人もの利用客がある東京メトロで独占広告「トレインジャック」を行います。
 第一弾として,祇園祭真っ盛りの7月中旬に,東京メトロの銀座線,日比谷線など9路線全てにおいて,1編成,先頭車両から最後尾の車両までを同じ中吊り広告で独占する「中吊りジャック」と言いますけれども,これを仕掛けたいと思っております。
 続く第二弾では,五山の送り火に向けた8月の上半期に,銀座線及び丸ノ内線で1編成を中吊り広告だけでなく窓の上やドア横のポスター,ステッカーなど全てを埋め尽くす「トレインジャック」を仕掛けていく。
 このようなインパクトのある広告手法を用いるのは,地方公共団体では極めて珍しく,特にトレインジャックは岡山県の事例があるだけであります。
 次に,7月16日に,新宿の駅前において舞妓さんや旅館の女将さんをはじめとする観光関連業界の皆様による街頭キャンペーンを実施いたします。オフィス街であり繁華街でもあります。かつ外国人観光客の訪問先ナンバーワンの街である新宿で私も現地に駆けつけまして,幅広い方々に,夏の京都の魅力を皆様と御一緒にアピールしていきたい。
 一方,京都市内にお越しになられた方々に対して,京都で観光客の皆様をおもてなしする取組といたしまして,京都駅で舞妓さんによるお出迎えや舞の披露,記念撮影など京都観光の思い出づくりを実施していきたい。最適なプランとなるように全力を挙げていきたいと思っています。また,抽選で浴衣セットをプレゼントするなど,夏の京都ならではの企画を多数用意しております。
 祇園祭や五山の送り火など日本を代表する行事がございます。同時に,嵐山の鵜飼や松上げ行事など,夏の京都にはこの季節しか味わえない,感じられない魅力がたくさんございます。しかし,一般的にはオフシーズンと言われています。こうしたオフシーズンに京都の魅力を全国に,さらに世界に発信していく,そして多くの方々に御越しいただきたいと思っています。
 私からは以上でございます。

質疑応答(要旨)

(キャンペーンに係る費用とその効果)

記者

キャンペーンの総費用とその効果はどれ程見込んでいるのか。

市長

 費用は概ね3500万円であります。先だって,52年ぶりの臨時市会を開催し,京都観光振興に向けた取組や新型インフルエンザ対策として,国の不況対策の予算を活用した補正予算を組み,その中で予算措置しています。
 効果ですけれども,例えば,祇園祭等の観光客の予約も去年までは右肩上がりに増えてきていましたが,今年は旅行を予約する時期が新型インフルエンザと重なったということで,出だしが少し悪いということですので,こうした眠っている需要を喚起していくという意味で非常に効果的であると思います。
 京都の観光業界の方々,広告等の専門の方々,また旅行会社の方々と知恵を絞って企画いたしました。
 単純に経済効果がどれ程あるか推計することは難しいです。これまでから様々なキャンペーンを行ってきましたが,やはりインパクトを与えることが大事だと思っています。

(キャンペーンのPRポイント)

記者

このキャンペーンで,市長は夏の京都の魅力として特にどのあたりをアピールしていきたいか。

市長

 京都の夏は暑いですが,暑い中にも素晴らしい魅力があります。また,1200年を超える悠久の歴史を有し,その暮らしの中に様々な知恵がございます。先ほどご紹介した浴衣や,あるいは京都の町家の住み方,たたずまいなどにおいて様々な工夫があります。環境モデル都市,京都議定書誕生の地としての京都のこうした魅力やその深みを感じてもらえる時期であると考えています。 
 同時に,精神文化の拠点都市・京都には,例えば五山の送り火や松上げなどご先祖さんの生き方を学んでいく,そしてそれを次の世代に伝えていく,そんな京都の街の持つ魅力も感じていただけたらと思います。

(海外向けの取組)

記者

今回のキャンペーンは主に国内向けであると思うが,今後の展開として,例えば海外向けに考えていることはあるか。

市長

 「海外情報拠点」を6箇所設置し,誘客活動をしておりますが,先だって開催した関西4都市市長会議においても,アジアでのキャンペーンを行うことについて合意しました。まずは,台湾に4市の職員を派遣し,関西の,京都の観光を発信していきます。また,大阪と上海とが姉妹都市でありますので,大阪市と連携して,個人ビザが解禁になった中国の富裕層をターゲットとする活動を現在計画中です。

(キャッチコピーに込めた想い)

記者

キャッチコピー「やっぱり京都が好き。」に込めた想いがあれば。

市長

 修学旅行で京都を訪れる予定の14万7千人が,キャンセル又は延期をされましたが,「京都は安心安全の取組をしています。」「京都の魅力はこういったものがあります。」としっかり説明してきた結果として,95%の方が戻ってこられます。「やっぱり京都」なんです。
 京都を訪れる観光客の皆様は,5回,10回というリピーターの方が非常に多い。これは,京都というまちは何度来ても良い,新しい魅力に出会えるということだと思います。
 更には,今求められている「ほんまもん」の日本文化が京都にはあります。「やっぱり京都」「やっぱり日本」「やっぱりほんまもの」。このキャッチコピーには,そんな意味も込められていると思っています。

(キャッチコピー,ポスターに関する市長の所感)

記者

このキャッチコピーは,市で考えられたのか。

市長

市が考えました。

記者

何案かある中から,これを選ばれたのか。

市長

 これが圧倒的に良いという印象がありました。
 「日本に京都があってよかった」のコピーは,日本はもとより世界の方々から非常に高い評価を受けています。
 しかし今は,非常に人気が高かった京都観光が風評被害で打撃を受けている状況です。それを打ち破るキャッチコピーが,「やっぱり京都が好き。」ということです。

記者

中吊りポスターについては,市長の目から見てどういう良さがあるのか教えていただきたい。

市長

 京都人よりも,京都以外の人が京都に持っておられる憧れのようなイメージです。ポスターの製作には,専門家の知恵もいただいています。
 率直な感想として,涼しさを醸し出しながら,芸妓さんの涼やかな表情が良いですね。

市長

 都市間競争も厳しく,観光消費額はこの不況の中で減っています。国でも,高速道路千円など様々な政策が取られている。そうした中で,京都観光の魅力をしっかりと発信していく。そして,都市間競争に打ち勝っていく。このことは,単に京都が勝つということではなく,日本の精神文化,日本の歴史・伝統を次の世代に伝えていくことにも繋がると考えていますので,多くの皆様の御理解を得て,頑張ってまいりたいと思います。

(地方自治体の首長の国政への参画)

市長記者会見資料

記者

 衆院選を目前にして,地方自治体の首長が政治的に活動しているという報道が見受けられるが,そういった動きに加わるようなことはあるのか。
 また,自治体の首長が国政の特定のある政党を支持することについては,どのように感じているか。

市長

 次の衆議院選挙は,極めて重要な選挙であると考えています。地方分権,地域主権が大きく問われている。国の在り方が問われている。この衆院選で,政党がマニフェストでどういった政策を明確にするのかは,大変重要であると考えています。
 私も,政令指定都市の市長会の副会長をしているが,会長等と相談・連携しながら,与野党問わず,政策がきちっと明確になるように,今日まで徹底した要請・要望活動を行ってきました。インパクトのある取組をしてきたつもりです。
 地方自治体の首長が,個人であるいは連携しながら行うそうした活動と,特定の政党を応援するということは,次元の違う問題です。私としては,特定の政党を推薦する,あるいは選挙で支援するといった考えはございません。その一方で,政策提言の取組は,徹底して行っていきたいと思っています。
 様々な考え方の知事・市長がおられるとは思いますが,まずは地方自治に徹することが大事だと考えています。
 これから,国政では激動があると思います。政策で転換を求めて参画していくことは大事ですが,政党の運動と一緒になるような活動とは,一線を画していきたいと考えています。

市長

本日,京都駅での修学旅行生の歓迎で,「京都に来られないと思っていたけれど,来ることができた」という中学生たちの声を聴き,非常に喜んでいただいていることをうれしく思っています。修学旅行に限らず,京都観光振興のために頑張っていきたいと思っていますので,よろしくお願いします。

お問い合わせ先

京都市 総合企画局市長公室広報担当

電話:075-222-3094

ファックス:075-213-0286

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