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共同記者会見(2009年6月8日)

ページ番号63723

2011年12月9日

平成21年6月8日共同記者会見(京都市・京都2Rシステムプロジェクト)

京都市役所庁舎に「エコ・コンビニ みやこスタイル」がオープン

門川市長

この度,全国初のエコ・コンビニを京都市役所庁舎1階に開設いたします。名称は,「エコ・コンビニ みやこスタイル」とし,来たる6月23日,午前10時にオープンいたします。このエコ・コンビニの特徴といたしまして,大きく3つのポイントがございます。
 まず第1は,全国初となるマイボトルの社会実験を行うこと。缶やペットボトルでの販売に代えまして,マイボトル,マイカップを使用していただき,ジュースやコーヒーなどの飲料を販売いたします。これまでの京大などでの利用者を限定した実験から,フルオープンに近い形での社会実験を行います。2つ目は,マイバッグ,マイ箸をはじめ,LED照明や天然ガス配送車の使用,グリーン電力証書の活用など,コンビニにできる温暖化対策,省エネ対策を徹底的に行うことといたします。レジ袋,割り箸の配布,販売は一切行わない。この取組を同時に行うのは,業界では初めてとなります。3つ目は,これは特に強調したいことでありますけれども, 障害のある方の就労を支援するために,障害福祉施設や京都市立総合支援学校から店員として実習生を受け入れ,「ひとに優しいコンビニ」とすることであります。身近な生活の一場面であり,広く市民と接するコンビニを障害のある方の就労の場,また障害のある方の就労のための学びの場として活用させていただくことは,大変意義があるものと考えています。
 この社会実験は,NPO法人で組織された京都2R(にあーる)システムプロジェクトの御提案によりまして,京都市と共同で実施することとし,そして,コンビニの運営は,京都2Rシステムプロジェクトにお願いいたします。また,株式会社ローソンとコカ・コーラウエスト株式会社にも会社を挙げてのご支援をいただくことで実現にこぎつけました。本日は,京都2Rシステムプロジェクトの構成団体でありますNPO法人プラスワンネットワークの川名卓夫(かわなたかお)代表が,また特定非営利活動法人地域環境デザイン研究所の太田航平(おおたこうへい)代表理事に御同席賜っております。今日まで,京都で様々な課題に挑戦してきていただきました。さらに本日は,株式会社ローソン,代表取締役社長CEOで在られます新浪剛史(にいなみたけし)さん,コカ・コーラ ウエスト株式会社からは,宮木博吉(みやきひろよし)取締役チェーンストア営業本部長に御出席いただいております。
 この3者の社会貢献,環境貢献への思いに,改めて感謝申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 「みやこ」スタイルのエコ・コンビニを京都市役所内に開設することは,広く市民の皆様に,環境に配慮した店舗運営の在り方について,ひいては,「もったいない」,
 「ものを大切にする」といった自らのライフスタイルの在り方,更には,ノーマライゼーション社会,共生社会を実現していく。こうしたことについても考えていただき,行動していただく大きなきっかけ作りになると確信しております。
 この取組は,京都議定書誕生の地,「環境モデル都市・京都」として,全国をリードする京都ならではの先進的な社会実験であります。マイボトルという新たな試み,マイバッグ,マイ箸というコンビニで初めての試みが京都市民の皆様に理解され,さらにノーマライゼーション社会実現へ向けて,この取組が広まっていくために,どのようなことを考えていかなければならないのか,その手法を,いろいろな取組を探っていく。また,これがビジネスモデルとしてどのように成り立つのか。これを検証いたしまして,「京都発」の環境と人に優しいモデル「みやこスタイル」を全国に拡大してまいりたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
 私からは以上でございます。

川名代表

 ただ今,市長からいろいろとお話がございました。
 この計画を立てましたのは,ここにおります川名と太田であります。私からは,なぜこういうことをやりたかったのかということを言いますと,私は私立幼稚園を経営しております。子どもたちに今現在欠けていることは,「もったいない」の心が少し失われているかなと思います。それともう一つは,「自己責任」。自分のことは自分でしなさいよと言うのですが,現在は,それが薄れているような社会です。マイボトルは,量り売りの世界です。昔は,飲料を買う時に,自分の器でもって,量りで買っていた。また,必ず洗浄したものを持参するなど,自分で衛生管理をしながらやってきた。そういう時代がありました。今それが大量生産の中で,少し失われているかなと思い,社会に対して「もったいない」,「自分のことは自分でしいや」という心を育てたいという思いから,こういうことを考えました。
 これにつきまして,太田代表から話があろうかと思いますので,お聞きいただきたいと思います。

太田代表理事

 我々は,2RシステムプロジェクトというNPO団体で,プラスワンネットワークの川名とエコトーンの太田の両団体で構成しております。この2Rですけれども,3Rと最近は言われておりますが,リデュース,リユース,リサイクル,この順番でごみの発生抑制だとか,地球温暖化防止というような活動をしていこうというようなことがあります。今リサイクルのインフラは,随分整ってきましたが,実は,リデュースとかリユースの分野においては,まだまだマーケットが成熟しておらず,取組も進んでいない状況があります。我々は,2R型,リデュース,リユース優先の社会をつくりたい。また,まちづくりを進めたいということで,京都市と協働の下,いろいろなことを進めて参りました。
 特に我々がしたいことは,実は,水筒をはじめとしたマイボトル,カップもそうですが,かなりの方が既にお持ちになられています。ペットボトルや缶,それはそれでいいんですけれども,もう一つ新しい選択肢として,飲料の中身だけ購入することができないかということが,市民の中で話題になっております。しかし,そのインフラが街中にはほとんど整っておらず,飲料の中身だけ買いたくても買えない状況があります。いろいろな課題があることは重々承知しておりまして,この間,その課題解決のために,いろいろな調査研究,また社会実験を通してやってきました。
 それで今回の社会実験に結びついた訳ですけれども,特にこの社会実験を通して,マイボトルを活用した飲料販売のシステム及びインフラ整備ということをまず取っ掛かりにして,今回我々が実験をして,またその中でローソンさんやコカ・コーラさんに多大な御協力をいただいている中で,この取組をより地域に広げていきたいと考えております。
 また,この取組というのは,日本で初めて,コンビニ業界としては初めてになりますけれども,これだけではなくて,市長からありましたとおり,マイ箸の取組であるとかマイバッグの取組,今回箸を全く配らないということになります。市庁舎内ということで,半クローズの場所にはなりますが,一般の方もお越しいただいて,購入することが可能です。しかしその時に,箸がついていないということになりますので,ぜひ皆さんお箸を持って,持ち歩いて,それで食べていただき,また飲料をお飲みになる時は,自分のカップを持ってきていただいて,この時,川名の方からもありましたが,自己責任の下,綺麗に洗浄されたものをお持ちいただきまして,飲料の中身だけ購入できるインフラを整えております。
 今回は,缶入り商品であるとかぺット入り商品というものをこのコンビニでは販売しません。「みやこスタイル」のひとつの新しい形として,その分の冷蔵庫の消費電力の削減であるとか,全部が全部,今後どうなっていくかわかりませんけれども,それを一つの目玉にしまして,ここにありますディスペンサー,コカコーラさんにご協力いただいて設置しまして,これで全て提供していく。そうすることで随分,地球温暖化防止,CO2の削減につながるのではないかと考えております。
 総じて3ヶ月の社会実験になりますけれども,こういう取組を通してどれくらい環境の負荷を下げられるのか,またこういう取組が実際どうやったら定着していくのか,ということをアンケート調査も含め,いろいろな結果を3ヵ月後に明らかにしていきたいと思っております。私の方からは以上であります。

新浪ローソン社長

私どもはコンビニ24時間ということで,消費電力も大変多い,こういう業態をやっておりますが,いかに環境に私どもは参加できるかと,いろんな形でやっております。
 今回,京都市,京都議定書の始まりの地である,世界に環境をもっと真剣に考えるべきだと,この呼び声の正に始まりの地であるこの京都で始めることは大変意義があり,私どもは大変ありがたいというふうに思っております。
 そんな中で「DO YOU KYOTO?」と,門川市長のマイバッグにも書かれていますけれども,正にこのことが世の中に大変重要なことじゃないかと,当初私は,「DO YOU KNOW KYOTO?」と間違えておりまして,「あなたはもったいないことしていませんか。」と,なんとなくコンビニとは不具合な感じがします。しかし,環境がこれだけ大変重要な世の中,人間が壊してしまった環境をいかに取り戻していくか,技術,文明も大変重要ですが,私たちの生活の中で環境が大変重要であるということをこの店舗を通じて,お客様にご案内申し上げていきたい。このような実験ができることは大変ありがたいことであり,また,これを成功させ,よりお客様,そしてまた社会にご理解いただくことが,大変重要なのではないかと思っております。
 そんな中で,私どもはサポートという立場ではありますが,是非主体的にノウハウの蓄積もし,より外に対して,いわゆるこの市役所のお店以外にも,こういったことを伝播できればというふうに思っております。実は,マイボトルは初めてでございまして,大変チャレンジングではあるけども,意味のあることだなと。ナチュラルローソンを通じて検討をしたことはあるのですが,なかなか実行に移せなかったというのが,このマイボトルです。マイ箸,マイバッグは,大変な勢いでやっておりますが,なかなか普及にいたっておらず,是非ご利用されるお客様にご理解がいただけたら,より一歩発展できるのではないかと思っております。
 そんな中で私どもは,環境というのは経済合理性と如何にマッチさせるか,これも大変な要素があると思います。こういったことを通じて広く広まっていくためには,そういうことも念頭に置きながら,お客様のご理解とともに経済効率をつくりあげ,より伝播しやすい環境というものを考えていかなければいけないと思っております。
 また,今回は障害のある方にも参加いただき,門川市長からお話がありました「ノーマライゼーション」,これも大変重要なことだと思います。東京ではなくて京都でやるということが,私は,大変意義があり,これがより広まっていくことのアクションになればと思っております。
 このような機会を与えていただいた,門川市長,そして京都2Rシステムプロジェクトの川名さん,太田さんにも大変ありがたいというふうに思います。また,日ごろお世話になっていますコカ・コーラの方々にも大変感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。

宮木コカ・コーラウェスト営業本部長

この度は,先ほど門川市長からご紹介のありました「エコ・コンビニ みやこスタイル」,この社会実験に参加させていただけることを非常に光栄に存じております。私どもは昨年までは,近畿コカ・コーラという形でほぼ50年に亘って,この関西,京都の地で皆さんとともに地元企業として飲料事業を行って参りました。今年1月からは,コカ・コーラウェストと全て横文字でございますけれども,新しく生まれ変わりまして,東はお隣の滋賀県から,西は長崎,佐賀までを事業地域とする会社として生まれ変わっております。そういった中で,京都という1200年を超える歴史と門川市長の提唱される
 「DO YOU KYOTO?」,これを正に京都の象徴とし,私どもは地域に密着した企業として,これからも京都の地の皆様とともに進んで参りたいと思っています。
 私どもは日ごろから万が一,あって欲しくはないのですが,災害が発生しました場合には,災害時にお役に立てる「災害支援自販機」だとか,まちづくりをご支援いたします支援自販機。あるいは,水源涵養林の保全活動,学校ビオトープづくり,こういったものをやっております。そういった中で,今回,この度の「エコ・コンビニ みやこスタイル」,飲料水の容器のリデュースとリユースという形の取組に,京都市様,2R様,ローソン様とご一緒できることを大変ありがたいことだと思っています。
 実は私も今日持って参りましたが,会社では特にコーヒーを入れて飲む時は,この(マイ)カップを使っておりまして,是非ともこれを京都市のみならず,あちこちでこういったものが,展開できればと思いますし,その先駆けとなって京都市様に今回の機会をぜひとも成功させていただきますように,私どもも精一杯ご支援申し上げたいと思います。
 私も飲料会社としてあまり今までは,こういった容器のリデュース,リユースというのには,それ程力を入れてこなかったですが,新しい試みとして,是非とも成功をさせたいと思っております。
 今後ともより一層地球環境を大切にする飲料会社として,地域の皆様との関係を大切にし,事業活動,地域支援活動を行ってまいりたいと思いますので,どうぞよろしくお願い申し上げます。

質疑応答(要旨)

(コンビニエンスストアの深夜営業規制との関係について)

記 者

 市長と新浪社長に伺いたい。京都市では,コンビニエンスストアの深夜営業規制が議論を呼んでいたが,今回はこれを解決したうえでのスタートか。

市 長

 環境にやさしいライフスタイルのあり方につきましては,現在,市民会議において議論をいただいております。様々な課題がある中の一つにコンビニの営業時間の問題があり,私自身は,大いに議論いただくことが良いと考えています。
 ただ,今回のエコ・コンビニの設置は,コンビニの24時間営業問題をどうするかという課題とは直接関係なく,別の考え方に基づくものであります。
 今回の取組の趣旨は,マイボトルを活用し2Rを推進していこう,徹底して二酸化炭素の排出を少ない営業形態を追及していこう,あるいは障害のある方が働く場として活用し,ノーマライゼーション社会をつくっていこうということです。よって24時間営業問題についてどうするのかということと,今回の事業とは直接関係はございません。
 もちろん,根底においていずれも環境問題についてきちんと考えて行動していこうと共通する部分もあろうかとは思いますけれども,直接関係はございません。

新浪社長

 市長のおっしゃったとおりです。環境について,私どもとしては,より取り組んでいこうと考えておりますので,大きな試金石になるのではと思っております。そういう意味で,今回の取組に是非ということで参加させていただく次第です。

記 者

24時間営業の問題もエコという意味ではつながっていると思うが,いかがか。

新浪社長

 従来から私が申し上げているとおり,お店ごとに考えていくべきであり,24時間やることが絶対だとは全く思っておりません。それぞれの街のお客様にあったコンビニを創ることがローソンの考え方であり,街のお客様が幸せであることが何かということを常に考えております。それが「私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします。」という私どもの社是です。常に24時間コンビニで良いとか,常に何であるという必要性は全く無く,今までの何でも全国一律こうであるという考え方では無く,地域に愛されるためには何をするかということを前提に考えていくことが必要であります。その一つが24時間営業の問題であります。しかし,環境はどこにおいてもその街のお客様たちには必要とされることであると考えています。これは地球規模で考えることであり,それをいろんな処でいろんな事により実践していくことが必要です。考えているだけではなく,まずやってみる。そうした意味で今回の取組も一環であると考えております。

(ローソンの関わり方について)

記 者

ローソンはどのような協力をされるのか。

新浪社長

商品の提供とオペレーション(運営)全般について協力します。オペレーションの詳細に関しては,2Rシステムプロジェクト及び京都市役所の皆さんと話し合いながら進めていきます。
 マイ箸やマイバッグ,マイボトルの取組は,これまで部分的には実施していましたが,全て取り組むのは初めての試みです。お客様の中には「なぜ(缶やペットボトル,割り箸,レジ袋が)無いんだ」とおっしゃられる方もおられると思いますが,取組の趣旨をお伝えしながらオペレーションを進めていきます。
 また,小型店舗ですので,商品の絞り込みをはじめ,工夫しながらオペレーションを行っていきます。
 そして,ノーマライゼーションということで,障害のある方と一緒にオペレーションをするということも,私たちにとっては新しい取組です。

記 者

社員が業務の一環として店舗に入るのか。

新浪社長

社員が入ります。

記 者

PRのために,「ローソン」の名前が店名の一部に入るといったことはあるのか。

新浪社長

 ローソンのPRはあまり必要性ないと思っています。ほとんどの方はローソンを御存知ですよね。むしろ,今回の実験が一つの店舗で終わらないことが重要であり,更に広まっていけばと良いと思います。この店舗で儲けよう,名前を売ってマーケティング活動をしようといったことは考えていません。今回の実験を通じて,ノウハウの蓄積ができれば良いと考えています。
 新しい取組は,今回のような場でないとなかなか実現できないものです。普通の店舗では,お客様が取組の趣旨を御理解いただいていない中で来店されることになりますが,今回は,ほとんどのお客様が趣旨を御理解いただいた上で来店されます。
 私たちにとっても是非取り組んでみたい実験でしたので,ノウハウの蓄積になっていくと思います。

記 者

イメージ戦略でもあるかと思ったのだが。

新浪社長

当然イメージになっているとは思います。しかし,今回の実験は,普通の店舗では難しく,私たちが学ぶことも沢山あり,それが非常に大きいと考えています。

記 者

マイ箸ということは弁当から箸を抜くのか。商品について,他の店舗と異なる作業をしなければならないということはないのか。

新浪社長

もともと弁当に箸は付いておりませんし,作業も一切ありません。

記 者

普通の店舗では難しい理由は,技術的なことではなく,お客様の認識だということか。

新浪社長

「箸があって当然」と思って来られるお客様もおられますので,その辺りの御理解をいただきたいということです。

(ローソンに決まった経緯)

記 者

コンビニといえば他にも数あるが,今回どういう経緯でローソンに決まったのか。

市 長

 今回の取組については,NPO法人で組織されている京都2Rシステムプロジェクトから京都市に提案がありました。その提案の段階で,2Rシステムプロジェクトがローソン,コカ・コーラと協議し,練り上げてきていただいた,それを提案いただいたということでございます。
 社会実験として3ヶ月行った後につきましては,実験の結果により,これを本格的に実施していくかどうかということになります。何としても成功させたいと思っていますが。本格実施の段階では,プロポーザル方式により入札を行い,広く募集するということになります。

(「コンビニ」という形を採った経緯)

記 者

今回の商品を見ていると,必ずしもコンビニでなくても,生協・スーパーなどいろいろな選択肢があったのでは。敢えて「コンビニ」になった理由は。

市 長

 狭い店舗ですが,そこで,マイボトルをはじめ2Rを推進していくことが,この取組の最大の目的です。先ほど,川名代表,太田代表理事からもお話がありましたけれども,「リサイクル」はずいぶん進みました。ただ,ペットボトルも空き缶も,リサイクルのために多くのエネルギーが使われています。
 それは膨大なものであります。ですから,リサイクルからリユースに変えていくための,マイボトルの社会実験をどうしてもやりたい。そう我々京都市が考えていたところ,京都2Rシステムプロジェクトの方から御提案をいただいた。その提案に協力いただけるのがこの2社であるということであります。もし他の提案があれば違ったかもしれませんが,今のところこれ以外に提案はございませんので,コンビニという形を採ったというわけです。
 また,コンビニで障害のある方に働いていただくことは,障害のある方の雇用機会の拡大,障害のある方の就労支援の拡大という観点で,画期的な意義のあるものと感じています。

(コンビニの深夜営業規制等との関係)

記 者

 環境モデル都市に応募されるときに,コンビニの深夜営業規制と自動販売機の規制が提案に入っていた。今回,このような社会実験を行うということは,規制によるエコから,モデルを一緒につくっていくエコに方向転換したということか。

市 長

 環境モデル都市の応募のときに,あらゆるライフスタイルを考えていこう,技術革新や木の文化,歩くまち・京都といった様々な取組課題を市民ぐるみで議論していこう,ということを提案しました。その一つに,24時間営業とそれに象徴される深夜型の生活スタイルを考えることを提案し,今,市民会議で大いに議論していただいています。その議論は更に盛り上げていただき,そして提言いただくのを待ちたいと考えています。
 今回のこの取組は,コンビニの24時間営業問題とは直接的に関係はないということは,先ほど申し上げたとおりであります。
 昨日,四条河原町でまち美化総行動を行い,コンビニ業界や飲料メーカーの方々にたくさん御参加いただきました。意見の違うところはもちろんあります。しかし,意見の一致しているところではどんどん協働する機運がこの間盛り上がっていることについて,たいへんありがたいことだと感じています。

(今回の社会実験の今後の展開,意義)

記 者

 今回の社会実験の結果によっては,ローソンが本格的にこの取組を採り入れるということもありうるのか。

新浪社長

 実際に,マイバッグやマイ箸はやっているのですが,なかなか広がっていかないということがあって,今回は,どういうふうにしていったらいいかという方法論の一つかなと。こういうやり方が他の店舗でもうまく適合するのであればやっていきたい。箸にしても無駄ですし,マイバッグも配りまくっているのですけれども,なかなかコンビニでは広がっていかない。全地域でやるというのはなかなか難しいと思うのですが,少しずつでも広げることができないかなということです。全国でやるという意識の中で,販促やプロモートはしているのですが,なかなか広がっていかない中で,やり方の一つとしてこういうやり方があるか,マイボトルにしても同様の意味で,他に少しずつでも広げることができたらと。
 今回,京都2Rシステムプロジェクトが中心的に運営される中で,私たちが協力してやってまいりますが,ノウハウを蓄積して有効展開ができたらいいなと考えています。少しずつではありますが,全国的にこういうことが重要だという認識は広がってきておりますので,京都でこういうことをやったから,じゃあおもしろい,そうなればと。
 今後は,行政と社会的インフラであるコンビニがどう協働するかということがたいへん重要です。私は,コンビニはただ短期的な利益を追求するものではないと思っておりまして,地域社会とどう密着していくかが大変重要で,こういうことがメディアを通じて,多くの自治体に伝わり,その結果やってみようじゃないかということが増えてくればすごく良いことだと思う。そういった意味で,京都議定書の京都で始まる,日本の文化の中心であるこの京都から始まるということが,意義のあることではないか。残念ながら私たちだけの努力ではできないことだと思っておりまして,社会的インフラのコンビニがこういった協働にチャレンジする意味があるのではないかと思っております。

太田代表

今回の取組は,実は市民側から,我々NPOやまちの市民からずいぶん声がありまして,市民側でずっと運動をしてきたのですけれども,市民だけではどうしてもこういう仕組みは完成できない。行政にも,門川市長をはじめ,いろいろな方に働きかけをさせていただきまして,一緒にやることになったわけですけれども,その段階で我々がお店をやろうと思っても,そのノウハウがないといったところで,ローソンさんの方に我々からお話をさせていただき,想いに共感していただいて,市民・事業者・行政が一体となってこういう取組を進められるということは,とても有意義なことだと思います。
 大きな社会実験の,また,協働のモデルとして,京都発のスタイルが全国に広まってくれればいいなと思っています。

共同記者会見資料

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