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門川市長記者会見(2009年3月25日)

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2011年12月8日

平成21年3月25日門川市長記者会見

佛教大学との協力による京都市立看護短期大学の四年制化の取組等について

 こんにちは,よろしくお願いします。
 本日は,質の高い看護職員を育成し確保するための京都  市立看護短期大学の四年制化を「大学のまち・京都」の特性を最大限に生かし,公と民との新たな協力により実現することとしましたので,御説明させていただきます。
 近年の医療技術の進歩に伴いまして,国におきましても,看護基礎教育を四年制にしていくということが議論され,全国の多くの看護短期大学が四年制化に向かっております。
 そんな中で,昭和29年に京都市が,全国で初めて,設置いたしました「京都市立看護短期大学」は,これまで大きな役割を果たしてきましたけれども,近年,学生さんの高学歴志向等を踏まえまして,卒業生の約2割から3割が卒業後,四年制の大学へ編入学される。こんな状況も生じており,京都市内の医療機関へ看護師を供給するという設置目的からも様々な課題が生じてきております。
 そのため京都市におきましては,これまで京都市立看護短期大学の今後のあり方について,四年制化の検討を進めてまいりました。
 一方で,京都の大学においては,平成17年度に京都橘大学で看護学部が開設されました。また現在,複数の私立大学で,看護学科の開設を予定されております。このように私立大学の参入が活発化してくる,こういう状況の中で,京都市としては昨年秋から,私立大学との競合ではなく,市内の私立大学と京都市との協力による,市立看護短大の四年制化の可能性を模索してまいりました。
 この度,佛教大学との間で,佛教大学が校舎や設備の整備と運営を担い,他方京都市においては市立看護短大のこれまで培ってきたノウハウなどの教育的な蓄積や実習などの教育的機会を提供するという新たな公民協力の枠組によりまして,市立看護短大を四年制化することについて,基本合意に達しました。
 具体的には,平成23年4月に,佛教大学が設置を予定しておられます, 中京区の二条キャンパスにおいて,「佛教大学保健医療技術学部」に新しい四年制の「看護学科」が開設される予定であります。
 基本的な考え方といたしましては,新しい看護学科の教育システムは,市立看護短大の教員が佛教大学と共に構築します。
 次に,初代学科長には市立看護短大の教員が就任するとともに,他の市立看護短大の教員についても佛教大学に受け入れていただきます。
 学生は,京都市立病院で臨地実習を行うなど,佛教大学へ市立看護短大の看護教育において蓄積されてきた伝統やノウハウを継承してまいります。
 また,質の高い学生を確保するとともに,公立と私立における学費格差を縮小するために,成績等を勘案した奨学金制度を京都市が設置いたします。佛教大学にもこの奨学金制度と連動する形で,既存の奨学金制度を充実していただく予定であります。
 公立の短期大学を,私学の活力を活用した民設民営方式により四年制化するのは,全国で初めての事例であります。これは,市内に37の大学・短期大学が所在する「大学のまち・京都」ならではの新たな発想から生まれたものと思います。また,力強く実現できるものと確信しております。
 今回の佛教大学との協力による四年制化の実現は,
一つは,佛教大学の建学の精神と,市立看護短大が積み上げてきた看護教育における伝統やノウハウとを融合した,新しい形の大学を誕生させること。
二つには,教育内容の一層の充実により,今日の高度医療に対応した即戦力の看護職員を市内医療機関により多く,より安定的に供給できること。
三つには,地下鉄東西線二条駅周辺には,既に立命館大学の朱雀キャンパスもあることから,新しい文教ゾーンとして学生の溢れんばかりのパワーで地域の活性化が期待できることに加えて,二条駅前という交通至便な地でのキャンパスの設置は,教員や学生の皆さんにとって通勤,通学に便利であるうえに,地下鉄の増収も期待できるなど,副次的な効果も大きいと考えています。
 また,あそこには,京都府の歯科医療センター,歯科医師会館がありますし,京都府の医師会も移転開設するということも予定されております。
 今後,佛教大学との協議が整い次第,速やかに協定書を締結します。なお,京都市立看護短大の平成21年度の新入生につきましては,3年後に最後の卒業生としてしっかりと責任をもって送り出す考えであります。
 また,今回の佛教大学の四年制化と合わせまして,「大学のまち・京都」の特性をフルに活かし,オール京都体制で市内医療機関へ看護職員供給の充実に取り組むため,京都市が看護学科を設置される市内の大学等に,離職・現職看護職員の継続教育・研修等の事業を委託することを検討しております。これにより,例えば一度離職された看護師の復帰支援など,こういうことを通じて,看護職員不足の解消に役立てていきたい,貢献していきたいと考えています。
 市内の私立大学や医療関係者,そして京都市が共に汗して,将来にわたって安定した安全な地域医療を確保するために,新しい枠組みができましたけれども,引き続き関係者と協議して,市民の皆様が笑顔で健康で過ごしていただける京都のまちづくりに全力を投入してまいります。
 私からは,以上であります。

質疑応答(要旨)

(佛教大学との統合に至る経過について)

記者

四年制化するにあたって,佛教大学との統合という形ではなく,市立看護短大をそのまま四年制化することは不可能だったのか。

市長

 平成19年に「京都市立看護短期大学のあり方」について,一定のまとめをしていますが,医療の進歩,高度化に伴って,四年制化が必要であると結論付けられています。
 この中で,どのような形で四年制化をするのかということをまとめていますが,ひとつは市立のままでいく,あるいは独立行政法人化を目指す,公設民営を考える,さらには民設民営を考えるという,この4つの方式が示されています。
 これを深く検討していく過程で,先程も御説明しましたように,少子化社会が進展する中で,大学が様々な改革を構想され,実行されています。そして,平成17年に京都橘大学が看護学科をつくられ,また複数の大学が看護学科を構想されている。
 そこで,公立が単純に短期大学を四年制大学にしていくことにつきまして,私学と競合してしまうという懸念の声も率直にございました。こうしたことから,どういう形で京都の私立がいきいきと活躍でき,同時に高度な医療機関に対応できる看護職員の養成に責任を持つことができるかということを模索してまいりました。
 このような中,複数の大学で看護学科が構想されていましたが,1つの大学は主なスタッフなどを既に準備されていた。佛教大学は,教員等,核になる人材を確定されていなかった。そこで,佛教大学と京都市立看護短大が協力することによって,すばらしい公民協力で高度な医療に対応できる即戦力の看護職員が養成でき,かつ看護短期大学が,今日まで果たしてきた役割も果たせると考えました。
 そして現在,具体化に向けて奨学金制度などの協議に入っているところです。

(市の財政面への効果について)

記者

今の話だと,京都の私立大学との競合を避ける,官が民を圧迫せずに,官から民への移行へということは,理解できるが,他に,例えばハード面や経営,財政面という点も条件に入っているのか。市の財政負担という点からはどうなのか。

市長

佛教大学が看護学科開設の構想をされていた。それと京都市の看護職員養成のノウハウ等の蓄積を融合するということが全ての出発点であります。それで,市立病院はじめ京都の医療機関に優れた看護職員が供給できるということが,結果として極めて厳しい京都市の財政に対して,副次的に効果があることは事実であります。

記者

いくら位という算定試算はあるか。

市長

いろんな試算の考え方があるが,四年制大学を運営していこうとすると,数億円の運営費が掛かりますし,教室等建物の建替に20億円を上回る経費が掛かることが見込まれます。

記者

それが,今回で言うと奨学金の費用だけで済むということか。

市長

何よりも私学を圧迫しない。私学と公とが協力関係でやっていこうということが根幹であります。

(奨学金の適用範囲について)

記者

 奨学金は,今回の佛教大学につくられる看護学科のみに適用するのか。そうすると他大学の不公平感に対して,どう対応されるのか。

市長

公民協力の新しい学校の開設であります。市立看護短大の教育的蓄積も教員も引き継いでいただき,そして市立病院を臨地実習の場としていただきます。そしてこれから詰めていきますが,京都市だけでなく,佛教大学の方でもこれと連動して奨学金を充実していただきます。

記者

他大学の看護学科に適用することはないということか。

市長

ないです。

(看護短大の跡地について)

記者

看護短期大学の跡地の利用は決まっているのか。

市長

白紙の状態です。

記者

その後は使わなくなるのか。

市長

あと3年間しっかりと教育してまいります。

(看護短大の廃止について)

記者

新しい形,全国初の事例ということだが,佛教大学に看護学科ができることで,看護短期大学が廃止されるということになるが,全国で一番古い歴史を持つ看護短大が廃止されることについて,苦難された部分はあるか。

市長

公が果たすべき役割は,引き続き,きっちりと果たしていく。そして伝統は引き継いでいただく。こういった考え方がしっかりとしておれば,歴史と伝統のある輝く看護短期大学の新しい発展であると思っています。

(平成22年度の募集停止の影響について)

記者

平成22年度の募集が止まるということになるが,その年度に卒業する学生に対する対応は考えているか。

市長

京都市には,市立看護短大を含めて4つの大学が,それから11の専門学校があり,併せて980人の看護職員を養成する教育機関がございます。
 従って,1年間のことについては,支障がないものと判断しております。また実態として,看護短大には,京都市だけでなく,全国から学生が集まってきております。

(佛教大学へ移行後の学費について)

記者

基本的には,佛教大学に移行後も,現在の市立看護短大の学費と同じくらいの学費で行けるような形で考えているのか。

市長

それは今,佛教大学と協議しています。詳細はまだ決まっておりません。

(協定書の締結時期について)

記者

協定書の締結は,いつ頃を目指しているのか。

市長

できるだけ早い時期にと思っています。基本合意に達したのがつい最近のことであり,相手のある話でもありますが,これから精力的に協議を積み,協定書を締結したいと思います。

(初代の学科長について)

記者

初代の学科長は,具体的に誰か決まっているのか。

市長

大学の手続き等が必要であり,名前の発表までは控えさせていただきます。

ただ,学科長と教員組織は,看護短大の教育的蓄積を引き継ぐ,継承するための最大のポイントではないかと考えています。

記者

学科長を含め,市立看護短大の教員が佛教大学へそのまま移籍するということか。

市長

そういうことです。

(民設民営によるメリット,デメリットについて)

記者

公設公営から民設民営になることに伴うメリット,デメリットは。

市長

京都は,「大学のまち」で,人口の約一割が学生であります。市立看護短大に限らず,全国から多くの学生が京都で学ぼうと,志高く来ていただく街であります。公立大学,国立大学もございますけれども,その多くは私立大学の学生さんです。私立大学と公とが,協力関係で協調しながら「大学のまち,学生のまち・京都」を発展させていく,これは極めて大事なことだと思っております。今回の取組は,その典型的な事例になるのではないか。同時に,時代の要請に応じた高度な医療に対応できる,即戦力の看護職員を安定的により多く供給できる,そして副次的に財政効果もあるということもまた事実であります。巨額の借金を後世に残さない,これも大事なことであります。

記者

デメリットはないということか。

市長

デメリットとしては,授業料の公私格差がございます。それについては,京都市で独自の奨学金制度をその公私の格差を縮小するために特別の奨学金制度を設けます。更に,佛教大学にも市立看護短期大学を継承していただく訳ですから,現在の佛教大学の奨学金制度を改善して,京都市の奨学金制度に対応した大学独自のものを作っていただくことで,デメリットをできるだけ少なくしていきたいと考えています。

(職員の身分保障について)

記者

他には。

市長

もう一つとして職員の身分保障などが大きな課題ですけれども,これらについては,佛教大学が継承していく,市立看護短期大学の教育的蓄積と教員を継承していただくことで,この問題は解決できるものと考えております。

(公民協力という概念について)

記者

公民協力という概念は,初めてだと思うが,もう少し詳しく教えていただきたい。公民協力とは何を指しているのか。

市長

公の役割として,高度な医療に対応できる看護職員を,市立病院をはじめ京都市内の病院に供給していく。そして,その役割を果たしてきた市立看護短大が大きな課題に直面しています。短大のままではなかなか高度医療に対応できない,そういう状況にあります。一方で,京都は先程から繰り返し申し上げていますけれども,大学のまち,私学のメッカでもあります。そこで,大学が少子化社会あるいは,社会のニーズに対応していろいろな大学改革を進めておられます。その中で看護学科を開設していこうという私学が出てきていますので,今後も公立で推し進めるということになりますと,公民競合になってしまいます。公立と私学が競合する状態を避けて,公民協力関係で公の役割を果たしながら,私学の建学の精神や大学の新たな構想を生かしていこうということです。
 あと,大きいのは,市立病院を実地研修の場にするというのが非常に大きいですね。看護学科にとって実習施設は命であります。

記者

運営は佛教大学が行うのか。

市長

そうです。

記者

そうなると,公の役割を果たすということですが,財政面も運営面も佛教大学が行う訳で,佛教大学は,どのようにそれを継続していくのか。京都市として運営面で関わっていくとか,職員を派遣するとか,そういうことをしないと看護短大が有している蓄積を継承していくことは難しいと思うが,その辺りはどうか。

市長

派遣するどころか,学科長から教員がそのまま佛教大学に継承されるのです。受け入れられるのです。

記者

教員が行くから継承されるということか。

市長

そうです。また,大学は基本的に自治です。例えば,京都市立芸大であっても京都市が設置しているから,教育内容でこのようにしなさいと市長が命令できるものではありません。大学というのは,教師集団がどのような教育が大事かということを考えて,行われるものです。このことから,学科長をはじめ教員が市立看護短大から佛教大学へ移る,これが最大の継承だと思います。

(市立看護短大の事務職員の身分について)

記者

教員の方々は,佛教大学に継承されるが,身分が京都市職員である市立看護短大の事務のスタッフの方々は,皆さん佛教大学に行けば大学職員になるのか。

市長

教員は,継承されます。事務職員は,看護短大の事務職員ということではなく,市役所の職員として異動します。例えば,市立芸術大学の事務職員も市立芸大の事務職員として就職したわけではなくて,京都市職員として就職し,市立芸大に異動で配属されているという関係です。

記者

職員の方については,いわゆる京都市の他のところに行くということか。

市長

そうです。もちろん,今後の大学との調整の中で,本人の希望に応えるということもあるかもしれませんが,基本的に教員の教育的蓄積を継承する,教員を継承すると考えています。

市長記者会見資料

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