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市長記者会見(2004年6月2日)

ページ番号13649

2013年6月7日

平成16年6月2日 桝本市長定例記者会見資料

はじめに 

 

 本日は,皆様にご説明申し上げたいことが2点ございます。
 一つ目は,「地下鉄東西線六地蔵~醍醐間の開通」及び「駅ナンバリング表示の導入」について,そしていま一つは,「廃食用油燃料化施設の稼動」についてでございます。

 

1 「地下鉄東西線六地蔵~醍醐間の開通」及び「駅ナンバリング表示の導入」

 

 まず,はじめに「地下鉄東西線六地蔵~醍醐間の開通」及び「駅ナンバリング表示の導入」についてでございます。
 地下鉄東西線は,平成9年10月に醍醐~二条間が開業して以来,京都市民の足として,毎日約12万人の方々にご利用いただいている重要な交通機関でございます。
 京都市では,醍醐地域や宇治市など,京都市東南部地域の利便性の向上を図り,併せて,JR奈良線や京阪宇治線との乗継連絡による広域的な鉄道ネットワークを形成するため,地下鉄東西線の六地蔵~醍醐間2.4kmの延伸事業を平成11年10月から始めてまいりました。今年の年頭記者会見で開通時期の前倒しをお知らせいたしましたが,その後も,工事は順調に進み,この度,国土交通省など関係機関との協議が整い,本年11月26日に開通することを決定いたしました。
 現在の状況といたしましては,土木工事及び軌道工事が完成し,新駅の建築・設備工事も大詰めを迎えております。新たな車両もすでに搬入し,今後は,試運転や乗務員の訓練に万全を期し,11月25日に開通式典を行い,その翌日から運行を行ってまいります。
 なお,この工事に採用いたしました世界初となる「大断面矩形(だいだんめんくけい)シールド工法」について,規模が最大であることと設計・施工技術が高く評価され,先日の5月28日に,社団法人土木学会の「土木学会技術賞」を受賞いたしましたことは,開通日が決定したことと二重の喜びでございます。
 また,この11月26日の開通に併せまして,新たなお客様サービスとして「駅ナンバリング表示」を地下鉄烏丸線と東西線に導入いたします。
 これは,路線及び駅を色・アルファベット記号・番号で表示するもので,お手元の図にもございますように,烏丸線には,路線カラーとして緑色を使用し,記号には,「Karasuma」線の頭文字であるローマ字の「K」を,駅番号は,国際会館駅の「01」を始点に,竹田駅の「15」まで,各駅2桁の番号で表示いたします。また,東西線には,朱色を使用し,「Tozai」線の頭文字であるローマ字の「T」を,駅番号には,六地蔵駅の「01」を始点に,二条駅の「15」まで,各駅2桁の駅番号を表示いたします。
 「駅ナンバリング表示」は,目的駅,降車駅や乗換え駅までの駅数,車両の進行方向などが容易に確認できるというメリットがあり,特に駅名に不案内な外国からお越しの方々や初めて市営地下鉄をご利用になるお客様に気軽に安心してご乗車いただくことができるものでございます。
 これらは,駅構内をはじめ,路線図や案内図,お客様向けリーフレットなどに表示すると同時に,車内の英語案内放送に駅ナンバリングの案内を加えてまいります。また,併せまして民間の出版社が発刊されている観光ガイドブックや京都の情報誌などにも積極的に働き掛けを行い,更に利用しやすい地下鉄を目指してまいりたいと考えております。
 以上,「地下鉄東西線六地蔵~醍醐間の11月26日開通」と「駅ナンバリング表示の導入」についてご説明申し上げましたが,今後とも,お客様の視線に立ち,徹底したサービスの向上に取り組み,市民の皆様の信頼とご期待に応え,国内外の多くの皆様に安心してご利用いただける地下鉄運営に全力を傾注してまいりたいと考えております。

 

2 廃食用油燃料化施設の稼動

 

 次に,「廃食用油燃料化施設」の稼動についてでございます。
 地球温暖化防止京都会議(COP3)の開催都市である京都市では,地球温暖化防止と循環型社会の構築を大きな柱に,「京都版環境管理認証制度(KES)」の創設や,「京(みやこ)エコロジーセンター」の開設,「市役所でのISO14001認証取得」など,「環境共生型都市・京都」を実現するため,全国の先駆けとなる環境政策を積極的に推進してまいっております。
 こうした先進的な環境政策の一環といたしまして,平成9年度から市民の皆様の御協力により回収された使用済みのてんぷら油を再生するバイオディーゼル燃料化事業に着手し,今日までに,本市の全てのごみ収集車215台と市バスの一部81台へのバイオディーゼル燃料使用を実現し,併せて市内での廃食用油の拠点回収を825箇所に拡大してまいりました。そして,この度,政令指定都市では初めてであり,自治体設置のものでは最大となる廃食用油燃料化施設が完成し,6月4日から燃料の供給を開始する運びとなりました。
 これまでは,廃食用油の燃料化を民間事業者が行い,京都市が購入してまいりましたが,この施設の稼動により,必要量を本市自らの手で精製し,安定的に供給することができるようになったものでございます。
 この施設の特徴と精製の流れにつきましては,のちほどパワーポイントを用いてご説明いたしますが,お手元の資料にもございますとおり,1日5,000リットル,年間150万リットルの生産能力を誇り,国内初となる3槽構造8工程の製造プロセスにより不純物をほぼ全て除去し,欧米の先進的な規格に比肩する高品質なバイオディーゼル燃料「京都スタンダード」が精製できることとなっております。とりわけ,生成時に使用する原材料・メタノールのうち,反応せず残留したものについては回収し,再度生成に利用できることも画期的なシステムでございます。更には,環境教育・啓発に資する啓発展示コーナーを今後設置し,市民の皆様の見学や他の自治体の皆様の視察などにご利用いただけるようにしてまいりたいと考えております。
 地域における資源循環事業として着実に成果を挙げているバイオディーゼル燃料化事業の本格的な展開によりまして,一つ目は,年間150万リットルの化石燃料消費の削減, 二つ目には,年間約4,000トンの温室効果ガスの削減,三つ目には,排気ガスの大幅なクリーン化,軽油との比較で申し上げれば,黒煙が3分の1~6分の1となり,硫黄酸化物は100分の1に削減できるというような効果があります。
 拠点回収などに御協力をいただき,この事業の推進を支えていただきました市民の皆様には,改めてお礼申し上げます。
 今後は,本施設の本格稼動を契機に,バイオディーゼル燃料が果たす役割の重要性を積極的に発信すると同時に, 国や関係自治体とともに設立いたしました「バイオディーゼル燃料利活用研究会」の活動とも相俟って,京都はもとより全国への普及・拡大に先導的な役割を果たしてまいる決意でございます。

 

私からは,以上でございます。

 

(市長記者会見資料)

 

平成16年6月2日
京都市
交通局高速鉄道部
822-9167
交通局建設室
822-9176

 

「地下鉄東西線六地蔵~醍醐間の開通」及び「駅ナンバリング表示の導入」について 

 

 京都市では,地下鉄東西線の六地蔵~醍醐間の延伸事業を平成11年10月から進めてまいりましたが,このたび,本年11月26日に開通することを決定いたしました。
 開通後は,六地蔵駅~二条駅間を約30分で結ぶとともに,JR奈良線や京阪宇治線との乗継連絡による広域的な鉄道ネットワークが形成され,市民の皆様はもとより,京都市域にアクセスされる方々の利便性が飛躍的に向上します。
 この開通に併せて,新たな地下鉄サービスとして,路線名及び駅名を色・アルファベット記号・番号で表示する「駅ナンバリング表示」を導入いたします。
 今後とも,顧客志向を徹底したサービス向上に取り組み,市民の皆様の信頼とご期待に応え,国内外の多くの皆様に安心してご利用いただける地下鉄運営に全力を傾注してまいります。

1 地下鉄東西線六地蔵~醍醐間の開通について

(1)開通日
平成16年11月26日(金)
(開通式典:平成16年11月25日(木)

(2)整備概要
区間:六地蔵~醍醐
鉄道事業免許:平成10年5月取得
工期:平成11年10月~平成16年11月
延長:2.4km(京都市域 1.9km,宇治市域 0.5km)
施設:六地蔵駅と石田駅の2駅
(両駅とも地下構造,出入口4箇所,全出入口にエレベーターを設置,島式ホーム・ホームドア有り)
車両:6両17編成(3編成を増備)
建設費:612億円
所要時間:約30分(六地蔵駅~二条駅間15.1km)
運転間隔:朝ラッシュ時5分,昼間時7.5分

 

(参考)

 

2 駅ナンバリング表示について

(1)実施時期
東西線 六地蔵延伸開通時(平成16年11月26日)予定

(2)表示内容
「地下鉄路線名」を示すアルファベット記号と「駅名」を示す番号を表示します。
<図1>
路線名は,各線のローマ字の頭文字で表示
烏丸線 - 「Karasuma」の「K」
東西線 -「Tozai」の「T」
駅名は,路線ごとに2桁の番号を表示
例)烏丸線京都駅→K11
東西線京都市役所前駅→T12
各表示のベースカラーには一目で路線が判別できるよう,路線カラー(烏丸線:緑色,東西線:朱色)を使用します。

(3)導入によるメリット
 日常的にご利用になる方はもちろん,特に駅名に不案内な外国から来られた方々や初めて地下鉄を御利用になるお客様にも分かりやすい案内となります。
○目的駅が容易に確認できる
○降車駅や乗換駅までの駅数が容易に確認できる
○車両の進行方向が容易に確認できる

(4)表示場所
 駅構内の案内サイン(駅名表示など)に表示するとともに,車内においても,既に実施している英語案内
放送に駅ナンバリングの案内を追加します。
(案)The next stop is Kyoto, Station number is K11(eleven).


<図1>

駅ナンバリング表示 導入イメージ
 線名を示すローマ字の頭文字と駅順に付けた番号を組み合わせ,路線カラーを用いて表示いたします。

 

駅ナンバリング表示 導入イメージ

 

駅名表示のイメージ

烏丸京都線京都駅北行

駅名表示のイメージ

 

東西線京都市役所前駅東行

東西線京都市役所前駅東行

(市長記者会見資料)

 

平成16年6月2日
京都市
環境局環境政策部循環型社会推進課
222-4091
環境局施設部管理課
212-9820
環境局施設部施設整備課
212-8500

 

廃食用油燃料化施設の稼動について
~国内初 3槽構造8工程による製造プロセスを導入~ 

 

 京都市では,COP3の開催都市として,地球温暖化の防止と循環型社会の構築を大きな柱に先進的な環境政策を推進しています。
 こうした政策の一環として,これまでから,ごみ収集車全車と一部の市バスの燃料に廃食用油(使用済みてんぷら油)を再生したバイオディーゼル燃料を使用し,温室効果ガスの発生抑制や排気ガスのクリーン化を促進しているところです。
 この度,政令指定都市では初となり,全国の自治体では最大で,国からの地球温暖化防止に向けた先進モデルとして位置づけられている廃食用油燃料化施設が完成し,高品質なバイオディーゼル燃料(京都スタンダード)を供給させることとなりましたので,お知らせします。
 今後も,環境負荷の低減を推進するとともに,地球環境保全の重要性を幅広く発信し,市民の皆様とのパートナーシップによる環境共生型都市・京都の実現を目指します。

1 燃料供給開始日  
平成16年6月4日(金)

2 施設概要
(1)建設場所:京都市伏見区横大路千両松町447番地
(京都市南部クリーンセンター構内)
(2)敷地面積:約1,900㎡
(3)延床面積:管理棟 鉄骨造3F 406.34㎡
製造棟 鉄骨造2F 464.68㎡
(4)生産規模:バイオディーゼル燃料:150万リットル/年
(5,000リットル/日,稼動日数300日/年)
(5)建設費用:7億5,100万円
(6)運営主体:京都市環境局南部クリーンセンター

3 施設の特徴
○自治体の設置としては最大の燃料化施設
○国内初となる3槽構造8工程の製造プロセスにより,不純物を最大限除去できる高度な精製システム
○原材料を無駄なく使用できるよう,精製時に残留したメタノール(原材料)を回収し,再利用できる機能を備えた施設
○環境教育・啓発に資する啓発展示コーナーを設置予定
 
4 環境への効果
○年間150万リットルの化石燃料消費を削減
○年間約4,000トンの温室効果ガスを削減
○バイオディーゼル燃料の使用により,自動車排ガス中の黒煙は3分の1~6分の1に,酸性雨の原因となる硫黄酸化物は100分の1以下に減少する大幅なクリーン化

5 燃料化事業の流れ

 

燃料化事業の流れ

 

家庭からの拠点回収の取組
○平成15年度末現在
市内学区の約6割を超える138学区,825拠点
(平成15年度の年間回収量は12万8千リットル)
* これまでは,回収した油の燃料化を民間事業者に委託
○平成27年度(目標値)
2,000拠点以上 
(「京都市循環型社会推進基本計画~京のごみ戦略21」から)

6 燃料を使用する車両
○ごみ収集車全車:215台(バイオディーゼル燃料)
○市バス:81台(軽油混合燃料(バイオディーゼル燃料20%,軽油80%)を使用)
* 年間使用量は約150万リットル

7 竣工式
平成16年6月18日(金)午後2時30分から

8 参考

(1)バイオディーゼル燃料
○家庭やレストラン,食堂から出た使用済みのてんぷら油をメタノールと反応させることで,粘性や引火点を低くして,ディーゼル車で利用できるようにしたリサイクル燃料である。 
○この燃料は,植物油から作られたバイオマス燃料で,化石燃料である軽油に替えて使用することにより,結果として温室効果ガスである二酸化炭素の排出抑制に貢献する。
○自動車排ガス中の黒煙は3分の1~6分の1に,酸性雨の原因となる硫黄酸化物も100分の1以下に減少する等,地球の環境にやさしい燃料である。
○製造過程においては,使用する原料が廃食用油とメタノールであり,有害な排水や排ガスの発生はない。

(2)バイオディーゼル燃料化事業の取組経過
平成 8年 

7月法的適合性等について,関係省庁と協議を開始

 

平成 9年 

1月車両への影響調査,排気ガス詳細調査等の実施

6月全まち美化事務所のごみ収集車21台で1か月走行試験実施

8月家庭系廃食用油のモデル回収実験を開始

11月3クリーンセンター(西部,東部,南部)敷地内に捨油スタンド設置

12月京都市において,COP3開催

 

平成11年 

4月市バスに試験的使用

 

平成12年 

4月市バスの燃料として軽油との混合により,バイオディーゼル燃料(20%)の使用を開始

 

平成13年 

4月東北部クリーンセンター敷地内に給油スタンド設置

7月バイオディーゼル燃料化事業技術検討会設置

 

平成14年

11月廃食用油燃料化施設建設工事着工

 

平成16年 

5月竣工

お問い合わせ先

京都市 総合企画局市長公室広報担当

電話:075-222-3094

ファックス:075-213-0286

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