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市長記者会見(2001年7月4日)

ページ番号13410

2023年4月12日

平成13年7月4日 桝本市長定例記者会見資料

 

 本日は,このたび策定いたしました『宝が池公園「新・子どもの楽園」整備基本計画』につきまして,その概要をお知らせいたします。

 

『宝が池公園「新・子どもの楽園」整備基本計画』の概要

 

 今日,社会経済状況が激動する中で,次代を担う子供たちを取り巻く環境も,大きく変化してきております。私は,どのような時代にあっても,市民の皆様が安心して子育てができ,そして,すべての子供たちが健やかに育つ「子育て支援都市・京都」の実現を市政の中心政策に位置付けております。
 「人生に必要な知恵はすべて砂場で学んだ」と言われますとおり,子供たちの成長の過程におきまして,非常に重要な役割を果たす「遊び」の場の確保もその一つでございます。
 左京区の宝が池にございます「子供の楽園」は,四季を通して,自然と触れ合いながら,安心して遊べる身近な場所として,多くの子供たちに親しまれております。
 昭和39年に開園以来,市民の皆様に親しまれ,年間およそ17万人のご利用をいただいておりますが,施設の老朽化が進みますとともに,近年のライフスタイルや子どもの遊びの変化に対応する必要から,「新・子どもの楽園」として整備することといたしました。
 平成8年9月に,整備基本構想を策定し,これを具体化するため,平成11年度には「基本計画策定委員会」を設置いたしますとともに,一般公募による「計画づくりワークショップ」を開催し,市民や利用者の皆様のご意見を反映させたうえで,基本計画を策定いたしました。

  それでは,計画の内容でございます。
 「新・子どもの楽園」の特徴といたしまして,5点を掲げております。
 まず1つ目は,単に,子供たちの遊びの場としての施設を整備するだけではなく,開園後の「遊びのプログラム」も同時に計画していることでございます。自然観察会やアートクラフトづくり,森の音楽会やプレーパークなどを想定して,「広場」,「里」,「森」,「川」の4つのエリアに分けて整備いたします。

 

 2つ目は,今回の整備に際しまして,都心部から,わずか20分程度という誰もが気軽に利用できる恵まれた立地条件のもと,子供たちが豊かな自然を満喫し,のびのびと遊べるよう区域を現在の約8倍に相当する25haに拡大することでございます。もちろん,入場料は引き続き無料といたします。

 

 3つ目は,一般公募によるワークショップの開催でございます。親子でご応募いただいた17組をはじめ,55名もの方にご参加いただき,親や子どもの視点から,頂戴しました意見を取り入れていることでございます。こうした全市規模での取組,利用が見込まれる公園につきまして,運営も含めた基本計画を市民参加の手法により策定するのは先進的な取組でございます。

 

 さらに,4点目といたしまして,成長過程におきまして,特に「遊び」が重要とされる小学生までのすべての子供を対象として,障害のある子どもたちも楽しめるようにバリアフリーの場といたします。

 

 また,5点目には,豊かな自然を生かし,環境や健康に配慮したことが主な特徴でございます。
 次に,整備内容を4つのエリアに沿って,簡潔にご説明いたします。
 「広場のエリア」は,幼児から小学生まで,一人から多人数のグループまで,多種多様な遊びが展開できる,新・子どもの楽園の中心となるエリアでございます。ここには「新・子どもの楽園」におけるセンター機能を有する「子どもの家」を設置いたします。「子どもの家」は,自然エネルギーや間伐材の活用等を図った環境や健康に配慮した建物といたします。
「里のエリア」につきましては,里山の自然の中での遊びや,生き物とのふれあい体験等を通して,自然の大切さ,生命の尊さ,人の知恵の素晴らしさ等を理解できる場の整備を進めてまいります。特に,「里の暮らしゾーン」につきましては,里の暮らし体験の拠点施設として,地域の文化資源の再利用を図り,かつての里山の原風景を再現することを念頭に,里山の民家を移築・再生することを検討いたしております。
 「森のエリア」につきましては,森の保全を最優先にして,園路や山頂広場など最小限の整備にとどめ,現在の自然の地形を生かして,子どもの冒険心をかき立て,チャレンジ精神を育む遊び場といたします。
 「川のエリア」につきましては,岩倉川の河川環境を遊びのプログラムに活用し,自然を守り育む豊かな遊び環境の場といたします。
 以上が計画の概要でございます。
 総事業費は,約26億円を見込んでおり,来年度には実施設計を行い,15年度から整備工事に着手し,18年度の開園を目指してまいります。
 新しい子どもの楽園は,施設の整備と合わせて,ユニークな「遊びのプログラム」の運営が重要でございます。今後も,市民の皆様のご意見をお聞きしながら,自然環境を生かし,子供たちを取り巻く環境や利用者のニーズに柔軟に対応できる,魅力的で活力ある公園として運営できるよう取り組んでまいりたいと考えております。

 

 私からは以上でございます。

 

(市長記者会見資料)

 

平成13年7月4日
京都市
建設局水と緑環境部緑政課
222-3589

 

宝が池公園「新・子どもの楽園」整備基本計画

 

 京都市では,「子育て支援都市・京都」の実現のため,子どもたちの成長の過程に重要な役割を果たす「遊び」の場を確保するため,このたび,宝が池公園「新・子どもの楽園」整備基本計画を策定しました。
 この計画は,整備基本構想(平成8年9月策定)を具体化したもので,計画の策定に当たりましては,「整備基本計画策定委員会」(平成12年3月設置)における学識経験者からのご意見を踏まえるとともに,市民の皆様とのパートナーシップのもと「計画づくりワークショップ」(平成12年2月設置)を開催し,検討を進めてきました。
 今後,この整備基本計画をもとに,施設の整備と運営管理の検討を進め,平成18年度の開園を目指します。

 

 

1 「新・子どもの楽園」整備の必要性
昭和39年に誕生した宝が池公園「子供の楽園」は,これまで四季を通じて多くの方々に親しまれ利用されてきたが,長年の使用による施設の老朽化が進み,また,子どもを取り巻く社会状況やライフスタイルの変化,遊びに対する子どもの意識変化に対応する新たな遊び場の必要性が高まったため。

 

2 宝が池公園「新・子どもの楽園」整備基本計画
(1)主な特徴
① 施設の整備に加え,「遊びのプログラム」も計画
遊びの施設の整備だけでなく,開園後に実施する「遊びのプログラム」も同時に計画。自然観察会やアートクラフトづくり,森の音楽会やプレーパークなど,遊びのプログラムを想定して,「広場」,「里」,「森」,「川」の4つのエリアに分けて整備する。
② 豊かな自然を満喫し,のびのびと遊べるよう区域を拡大
誰もが気軽に利用できる都心部からわずか20分程度という恵まれた立地条件のもと,子供たちが広大な自然の中でのびのびと遊べるよう区域を25ha<現在の約8倍の面積>に拡大する。
③ 市民・利用者のご意見を計画に反映
一般公募によるワークショップを開催し,「遊びのプログラム」を含めた計画づくりに,市民・利用者のご意見をふんだんに取り入れている。
※ 全市規模での利用が見込まれる公園について,運営も含めた基本計画を市民参加の手法により策定するのは全国的にも先進的な取組である。
④ 幼児から小学生まですべての子供のための公園
成長過程において,特に「遊び」が重要とされる幼児から小学生までの子どもを対象とし,自然に親しんでもらうことで,子供の健全育成を図る楽園とする。
障害のある子どもも楽しめるバリアフリーの場とする。
⑤ 豊かな自然を生かし,環境や健康に配慮した整備
施設の整備にあたっては,豊かな自然を生かし,地形を生かした遊び場を整備するとともに,センター施設となる「子どもの家」は,自然エネルギーや間伐材の活用を図り,環境や健康に十分配慮した整備を行う。
(2)概要
① 整備に関する基本的な考え方
整備にあたっては,ワークショップの成果及び策定委員会の提言をもとに,次の5つの場の創出を目指す。
○子どもが主役の場の創出
○だれでも遊べるバリアフリーの場の創出
○規制を取りはずす場の創出
○つくりすぎずに育てていく場の創出
○自然の資源を活用する場の創出
② 施設整備計画
 地形条件等を勘案し,「遊びのプログラム」の展開を想定したうえで,次の4エリア(9ゾーン)に分けて整備する。
○ 広場のエリア(多目的広場ゾーン・遊具広場ゾーン・プレーパークゾーン)
「新・子どもの楽園」の中心となるエリア。中央の「通り」を中心に各種の広場を配置し,幼児から小学生まで,一人から多人数のグループまで,多種多様な遊びの展開が可能なエリアとする。また,センター施設となる「子どもの家」を設置する。
※「子どもの家」について
野外での活動を効果的に運営していくうえで必要な機能を備えた,運営や利用者のサービス拠点となる施設。自然エネルギーや間伐材の活用等を図った環境や健康に十分配慮した建物とする。
○ 里のエリア(生き物の森ゾーン・動物ふれあいゾーン・里の暮らしゾーン)
里山と人との関わりをテーマに,里山の自然の中での遊びや,生き物とのふれあい体験等を通して,自然の大切さ,生命の尊さ,人の知恵の素晴らしさ等の理解を深めるエリアとする。
○ 森のエリア(森の保全ゾーン・地形を活かした遊び場ゾーン)
森の保全を第一に,必要最小限の施設整備を行う。緩斜面や広場と里の両エリアを結ぶ区域は,子どもの冒険心をかき立て,チャレンジ精神を育む遊び場を創出する。
○ 川のエリア(岩倉川ゾーン)
岩倉川の河川環境を遊びのプログラムに活用し,自然を守り育む遊び場とする。
③ 遊びのプログラム
野外での活動を中心に子どもたちの遊びや実体験が将来の人格形成や能力開発につながるきっかけづくりの場を提供する取組として,次のような「遊びのプログラム」が市民参加等により運営できるよう配慮する。
○ 常設型プログラム
自然観察会,アートクラフトづくりなどの施設や既存資源を活用するプログラム。
○ イベント型プログラム
子どもまつり,森の音楽会等,期日を定めて行うプログラム。
○ ものづくり型プログラム 
プレイパーク,園路づくり等,遊び場や公園施設の一部を利用者がつくるプログラム。
④ 計画区域
現在の「子供の楽園」と「憩の森」を取り囲む山麓を含む約25ha。
* 現在の「子供の楽園」(約3.3ha)の約8倍の広さ
⑤ 利用対象者等
利用対象者:障害のある子どもを含め,成長過程で最も「遊び」が必要とされる幼児から小学生までの子どもと引率の大人
施設の位置付け:都市近郊という立地条件を生かした日帰り型(夜間閉園)
利用者数見込:年間約30万人
入園料:無料
⑥ 事業費(概算)
施設整備費 26億円
⑦ 今後の展開
平成18年度の開園を目指し,施設の整備を進めるとともに,魅力的で活力あふれる運営について検討していく。
平成13年度~14年度  測量,基本設計,実施設計
平成15年度~17年度  整備工事

 

<参考1>計画策定までの経過
○平成 8年 9月 宝が池公園「新・子どもの楽園」整備基本構想を策定。
○平成10年10月 基本構想で位置付けた「ふれあい施設」として,京都府警察「平安騎馬隊」施設の設置
○平成11年 7月 地下鉄国際会館駅からのアクセス改善のため,宝が池連絡橋を設置
○平成12年2月20日~8月27日
宝が池公園「新・子どもの楽園」計画づくりワークショップ(7回開催)
メンバー…市民公募の38組55名
*平成12年8月6日にワークショップイベントを実施
○平成12年3月8日~9月28日
宝が池公園「新・子どもの楽園」整備基本計画策定委員会(3回開催)

 

<参考2>宝が池公園「子供の楽園」施設概要
開  設:昭和39年5月5日
施設面積:約33,000㎡
主な施設:こどもの家,プール,幼児コーナー,トランポリン,夢の山,迷路,大砂場とキャッスルジム,管理事務所等
利用対象:小学生以下
入園料:無料
年間利用者数:約16万7千人
開園期間:1月4日~12月28日 9:00~16:30
 ただし,4~9月の日・祝日は9:00~17:00

お問い合わせ先

京都市 総合企画局市長公室広報担当

電話:075-222-3094

ファックス:075-213-0286

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