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京都市中央市場 新青果棟整備基本設計について

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2022年6月30日

京都市中央市場 新青果棟整備基本設計について

 日本初の中央卸売市場として昭和2年に開設した京都市中央市場は,これまで95年もの永きにわたって,市民の食生活や世界に誇る「京の食文化」を支えてまいりました。

 しかしながら,主要建築物が築後30年以上を経過し,施設の老朽化が進む中,物流の高度化や更なる安全・安心の確保など,今日求められる社会的なニーズに十分に応えられていない状況にあります。

 このため,京都市中央市場が,将来にわたって,生産者に選ばれ続け,市民に安全・安心な生鮮食料品等を安定的に提供するとともに,国内外の人々に「京の食文化」の魅力を広く発信できるよう,平成27年3月に「京都市中央市場施設整備基本計画」を策定し,これまで再整備に向けた取組を進めてまいりました。

 この度,新青果棟整備基本設計について取りまとめました。

新青果棟整備基本設計の概要

(1) 施設概要

  • 構造         鉄骨造
  • 建築面積      約28,200㎡
  • 延べ床面積     約83,800㎡
  • 建物高さ       約25.5m(地上5階建て)
主な機能面積

 

 現  状 

 基本設計

卸売場

約14,400㎡

 約13,800㎡

仲卸売場

約19,400㎡

 約16,700㎡

入出荷バース

   -

 約7,600㎡

貨物・一般車両用スロープ

   -

 約16,400㎡

プロムナード

   -

   約1,300㎡

見学エリア

   -

      約100㎡

(2) 主な特徴

ア 品質管理の向上

(ア)外壁で覆われた閉鎖型施設とすることで,外気や小動物等の食品の安全に係るリスク要因を可能な限り排除する。

(イ)閉鎖型施設内の温度管理を徹底し,入荷から出荷に至るまでのコールドチェーンを確立する。

イ 物流の効率化

(ア)市場全体の作業の円滑化と安全性を高めるため,青果部と水産物部の物流動線を明確に分離するとともに,場内通路の原則一方通行化を行う。

(イ)入出荷バースは,卸売場との段差を設けずフォークリフトなどの往来を可能とし,物流効率の向上を図る。

(ウ)事業環境の変化や自動化設備の導入等による将来的な改修の必要性にも柔軟に対応できるよう,汎用性・可変性の高い施設とする。

ウ 市場機能や食文化の発信

(ア)買出人や来場者を迎え入れるエントランスホールは,内装材に市内産木材を使用した温かみのある空間とする。

(イ)市民や観光客,修学旅行生等が安全に市場を見学できる「見学エリア」や,楽しく回遊できる「プロムナード」を設置する。

(ウ)新水産棟見学エリアや「京の食文化ミュージアムあじわい館」とも連携し,「和食」や「京の食文化」を支える京都市中央市場の役割や機能等を広く知っていただくことができる施設とする。

エ 災害時の対応

(ア)令和4年度中に完成予定の新水産棟は,災害発生時においても市場機能を維持するため,非常用発電や太陽光発電設備,水道の代替となる地下水処理設備を有している。新青果棟においても同様に,非常用発電や太陽光発電設備を設置することで,停電時に備えるとともに,新水産棟の地下水処理設備を相互に有効活用し,断水時における業務の継続を確保する。

(イ)また,震度6~7程度の地震に対しても,倒壊,または崩壊する危険性が低いと認められる耐震性能の1.25倍の基準を確保するなど,市場のレジリエンスを強化する。

オ 環境への配慮

(ア)太陽光発電やBEMS,LEDライト,高効率機器の採用等により,環境負荷を最大限低減し,市場の省エネルギー・省コスト化を進める。

(3) 概算工事費

     約300億円

(4) 基本設計受託者

    株式会社 安井建築設計事務所

(5) 今後の予定

    令和 4年度  実施設計完了

    令和 5年度  整備工事着手

    令和 7年度  第一期工事完了

    令和 10年度  第二期工事完了

京都市中央市場 新青果棟整備基本設計(概要版)

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産業観光局 中央卸売市場第一市場
電話:075-311-6274
ファックス:075-311-6970

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